本能寺燃ゆ

hiro75

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第四章「偏愛の城」

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 確かに………………こんな早い殿も、久しぶりである。

 それほど興奮していたのか?

 やはり二人が相手だからか?

 いや、乱がいるからだ。

 見ると、すでに彼の手が殿の裾の間に入り込んでいる。

「乱丸よ、くすぐったいぞ。そんなに弄っても、すぐには大きくならんわ」

 と、殿は苦笑されていたが、それに反してみるみるうちに大きくなった。

「こんなに早く復活するのも久しぶりじゃな。乱丸よ、そんなに儂のものが欲しいか? ならば………………」

 乱丸はにこりと微笑んだ後、自らうつ伏せになった。

「すまぬな、太若丸、先に乱丸を喜ばせてやるぞ」

 殿は、乱丸の着物をたくし上げる。

 覗く二つの双丘は、若獅子の肉のようにきゅっと引き締まっている。

「おお、良き尻じゃ」、殿は、肉の間に顔を埋め、くんくんと匂いを嗅ぐ、「若竹のように香しい」

 穴をぺろぺろと舐める。

 乱は、少女のように体を震わせる。

「殿、もう………………」

 求めたのは乱であった。

 ―― やはり初めてではない!

 男のものを受け入れやすいように腰を浮かす様子も、まさにそれを示している。

 殿は、乱の尻を鷲掴みして、

「ゆくぞ!」

 と、一気に挿し込んだ。

「うっ!」と唸ったのは殿のほうだ、「なんと小さき穴か……、これは太若丸にも負けぬ良き尻じゃ」

 殿は、狂ったように腰を振る。

「ああ、良い! 良いぞ! 乱丸!」

 一方の乱は、殿の動きに合わせて腰を突き出している。

「はい、某も良い塩梅にこざりまする。ああ、殿、殿の大きなものが、某の奥を……、激しく突きまする」

 艶めかしい声をあげる。

「ああ、ゆくぞ、乱丸!」

 殿は乱を抱き寄せ、ぐっと腰を押し付ける。

 乱の臀部が卑猥に歪む。

「殿、殿、くだされ! 殿の熱いものを、某の中に………………」

 殿は、鵺のような呻き声をあげたあと、乱の背中へと崩れ落ちた。

 腰がひくついている。

「入ってきておりまする、殿の熱い汁が………………、あっ!」

 乱も、イッたようだ。

 ぐったりと横たわり、深い息をした。

 いや、イッたふりをしただけだ ―― 寝具は濡れていたが、太若丸には、それが演技だと分かった。

「これほどの穴、太若丸のほかにいようとは……」、殿は荒々しい息をしながら、乱の背中に口を寄せる、「乱丸、明日も頼むぞ」

「明日とは言わず、今宵もう一度……、拙者の中の殿は、まだまだお元気ですよ」

 乱のおねだりに、殿はならばと少年を仰向けに寝かせ、今度は前から犯し始めた。

 殿は、乱を激しく抱きしめ、接吻をしながら腰をうねらせる。

 乱もそれに応えるように、まるで蔓のように両手足を巻き付け、舌を絡ませる。

「許せ、太若丸、乱丸が我儘でのう。もう一度喜ばせてやらねば、満足できぬようじゃ」

 ご存分に………………と、答えたが、なんとも腹立たしい。

 これまで御山の稚児として、上から下まで多くの僧侶を喜ばせてきた。

 殿も、太若丸の身体と性技の虜だ。

 そんな自負があったが、昨日今日入ってきたものに、殿を盗られようとは………………
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