345 / 498
第四章「偏愛の城」
70
しおりを挟む
「おぬしらも元気になったようじゃから。儂も元気にしてもらおうか」
今度は殿が横たわる。
太若丸は、殿の体に舌を這わせていく。
垂れ下がってくる髪をかきあげながら、乱丸を見ると、少し戸惑っているようだ。
これは経験がなかったか?
なら、先輩面してやろうと、いつもなら舐めないところも舐めた。
「おっ、太若丸、今宵はそんなところまで……、ああ、良き気持ちじゃ……、ほら、乱丸もやってもみい!」
殿に促され、乱丸も口を寄せる。
殿の熟れた茱萸のような乳首の上で、乱の真っ赤な舌がうねうねと動き回る。
「おお、それ……良いぞ、ああ……」
なかなかやるな、では………………太若丸も、もう一方の乳首を舐める。
「ああ、太若丸も気持ちが良いぞ、ううっ」
殿の乳首が盛り上がる ―― 興奮しているようだ ―― 太ももに、硬いものがあたっている。
そっと手を伸ばすと、すでに乱の手があった。
―― もう?
驚いて乱を見ると、彼はにやりと笑う。
―― やはり経験者、それも手練れだ!
乱は、くねくねと手を動かす。
「ああ、良いぞ、良い、太若丸! 今宵は激しいではないか」
殿は、太若丸の手だと思っているようだ。
負けじと、太若丸も弄る。
「おお、二つの手で……、ああ、得も言われぬ気持ちよさじゃ」
殿の『無明火』に二人の両手が絡みつき、うねぬねと動き回る。
ふいに、乱の指と絡み合った。
その時、乱は何とも言えない妖艶な笑みを、太若丸に寄こした。
―― 何を?
一瞬の驚きのあと、乱は殿の下腹部へと顔を埋める。
ちゅるちゅると聞こえてくる艶めかしい音と、殿の喘ぎ声 ―― 腰がぷるぷると震えている。
ならばと、太若丸も口を近づける。
『無明火』は、びしょりと濡れすぼみ、灯火に照らされてぬらぬらと輝いている。
二匹の蝶が蜜を奪い合うように、淫らな花を舐め尽くす。
「ああ、なんじゃ、これは……、うっ!」
殿の呻き声とともに、白い蜜が飛び散り、あたりに栗の花の匂いが広がった。
落ち着いた後、殿は太若丸と乱の頭を撫でながら、
「二人とも良かったぞ。口でイカされたのは初めてじゃ」
と、笑った。
今度は殿が横たわる。
太若丸は、殿の体に舌を這わせていく。
垂れ下がってくる髪をかきあげながら、乱丸を見ると、少し戸惑っているようだ。
これは経験がなかったか?
なら、先輩面してやろうと、いつもなら舐めないところも舐めた。
「おっ、太若丸、今宵はそんなところまで……、ああ、良き気持ちじゃ……、ほら、乱丸もやってもみい!」
殿に促され、乱丸も口を寄せる。
殿の熟れた茱萸のような乳首の上で、乱の真っ赤な舌がうねうねと動き回る。
「おお、それ……良いぞ、ああ……」
なかなかやるな、では………………太若丸も、もう一方の乳首を舐める。
「ああ、太若丸も気持ちが良いぞ、ううっ」
殿の乳首が盛り上がる ―― 興奮しているようだ ―― 太ももに、硬いものがあたっている。
そっと手を伸ばすと、すでに乱の手があった。
―― もう?
驚いて乱を見ると、彼はにやりと笑う。
―― やはり経験者、それも手練れだ!
乱は、くねくねと手を動かす。
「ああ、良いぞ、良い、太若丸! 今宵は激しいではないか」
殿は、太若丸の手だと思っているようだ。
負けじと、太若丸も弄る。
「おお、二つの手で……、ああ、得も言われぬ気持ちよさじゃ」
殿の『無明火』に二人の両手が絡みつき、うねぬねと動き回る。
ふいに、乱の指と絡み合った。
その時、乱は何とも言えない妖艶な笑みを、太若丸に寄こした。
―― 何を?
一瞬の驚きのあと、乱は殿の下腹部へと顔を埋める。
ちゅるちゅると聞こえてくる艶めかしい音と、殿の喘ぎ声 ―― 腰がぷるぷると震えている。
ならばと、太若丸も口を近づける。
『無明火』は、びしょりと濡れすぼみ、灯火に照らされてぬらぬらと輝いている。
二匹の蝶が蜜を奪い合うように、淫らな花を舐め尽くす。
「ああ、なんじゃ、これは……、うっ!」
殿の呻き声とともに、白い蜜が飛び散り、あたりに栗の花の匂いが広がった。
落ち着いた後、殿は太若丸と乱の頭を撫でながら、
「二人とも良かったぞ。口でイカされたのは初めてじゃ」
と、笑った。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説


1333
干支ピリカ
歴史・時代
鎌倉幕府末期のエンターテイメントです。
(現在の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』から、100年ちょい後の話です)
鎌倉や京都が舞台となります。心躍る激しい合戦や、ぞくぞくするようなオドロオドロしい話を目指そうと思いましたが、結局政治や謀略の話が多くなりました。
主役は足利尊氏の弟、直義です。エキセントリックな兄と、サイケデリックな執事に振り回される、苦労性のイケメンです。
ご興味を持たれた方は是非どうぞ!

大航海時代 日本語版
藤瀬 慶久
歴史・時代
日本にも大航海時代があった―――
関ケ原合戦に勝利した徳川家康は、香木『伽羅』を求めて朱印船と呼ばれる交易船を東南アジア各地に派遣した
それはあたかも、香辛料を求めてアジア航路を開拓したヨーロッパ諸国の後を追うが如くであった
―――鎖国前夜の1631年
坂本龍馬に先駆けること200年以上前
東の果てから世界の海へと漕ぎ出した、角屋七郎兵衛栄吉の人生を描く海洋冒険ロマン
『小説家になろう』で掲載中の拙稿「近江の轍」のサイドストーリーシリーズです
※この小説は『小説家になろう』『カクヨム』『アルファポリス』で掲載します

【完結】電を逐う如し(いなづまをおうごとし)――磯野丹波守員昌伝
糸冬
歴史・時代
浅井賢政(のちの長政)の初陣となった野良田の合戦で先陣をつとめた磯野員昌。
その後の働きで浅井家きっての猛将としての地位を確固としていく員昌であるが、浅井家が一度は手を携えた織田信長と手切れとなり、前途には様々な困難が立ちはだかることとなる……。
姉川の合戦において、織田軍十三段構えの陣のうち実に十一段までを突破する「十一段崩し」で勇名を馳せた武将の一代記。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。

永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい

本能のままに
揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった
もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください!
※更新は不定期になると思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる