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一章 獣化ウイルス
1-11 占いと神託
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巫女の能力の一つに神託と呼ばれるものがある。
急に未来がわかってしまう能力だ。……こう聞けば聞こえはいいが、私はこの神託をキマグレと呼んでいる。
分かりにくいと思うので一つ極端な例をあげてみよう。
貧困に喘ぎ、今夜の寝床を心配しながらトイレに入った途端、十年後の国王の名前が告げられてしまったりするのだ。
これをキマグレと呼ばずして何と呼ぶ。
……まぁ、これは少し極端すぎたかもしれないが……。
ともあれ、これは神に仕えるとされる巫女特有の能力で、きちんとした神託が下されることも多い。巫女の能力に応じて、らしいのだが詳細はよく分かっていない。
かくいう私もこの神託という能力を持っているのだが、私の場合、役に立つ立たないは別として“重い神託”というものが多々見られる。
神託が強烈すぎて、曖昧な映像しか見えなかったり、曖昧な音しか情報として下されなかったりし、最後にはあまりの重さに耐えかねて意識を手放してしまったりもする。
昨日の神託は、近年稀に見る重い神託だった。
目を覚ましたのは、太陽が真上に差しかかろうとする刻限。
イマイチ記憶が曖昧だが、分かっていることもいくつかある。
まず、昨日の神託は今この国に降りかかろうとしている何かであったということ。
そして……これが一番重要。
赤斗の部屋で目が覚めたこと……。
私としたことが、一生の不覚だった。
目を覚ましてみれば、そこは赤斗の部屋で、当の本人は仕事の為部屋にはいなかったが、言いつけられた侍女たちが私の目覚めを待っていたかのように部屋へ訪れ、湯浴びやら食事やら色々と世話を焼いてくれた。
……皆、一様に頬を赤く染めて。
その意味がわからない私ではない。大方、私が赤斗ととうとう一夜を共にしたとでも思っていたのだろう。
何を言ってもいいわけにしかならないので私は知らぬ存ぜぬを突き通すことに決めたのだ。
ウイルス患者が出たため今は集落へ戻ってきているが、帰り際、赤斗に挨拶に行くとまだ心配げな面持ちで私の髪を梳いてくれた。
赤斗なりの、気配りだ。私が彼に頭を触られると安心するのを彼はわかっている。
それは、いい。
すごく助かった。
しかし、その後の一言がいけなかった。
「また、いつでも来い。これで何の気兼ねもなくなった」
しかも周囲に聞こえるようにわざとらしく。
途端、真っ赤になって俯いた私にさらに一言付け加えた。
「安心しろ。流石の俺も、気を失って弱っているお前をどうこうはしなかったぞ」
「……あったりまえでしょっ!」
そんなことをすれば、私は二度と彼に近づかないだろう。
つまり、昨夜は何もなかった。私がぶっ倒れて赤斗が介抱してくれた、ということだったのだが。
それを周囲に理解しろ、というほうが多分無理だったのだろう。
ただでさえ、私を敵視している貴族の連中だ。帰り際のあの痛い視線ときたら……。
「はぁぁぁぁ……」
「いつまで気にしているのん? 世流ちゃんvv」
盛大に溜息をついた私に、暖かい湯気が立つハーブティーを差し出して。
今、私は希亜のテントにいる。
ウイルス患者の治療を終え、今後のことを話し合いたかったし、何より昨日の神託。一人で抱えるにはちょっと重過ぎる。
神託の内容について一通り話し終え、希亜はお茶を入れにキッチンへ立っていた。
前も言ったと思うが、彼女のテントはかなりメルヘンチック。しかしテント内には数十種はあろうかというほどのハーブが取り揃えられている。
リラックス効果、疲労回復効果。
様々な用途に合わせ、彼女自身がオリジナルブレンドをするハーブティーが私はこの上なく好きなのだ。
そのハーブと私が調合した薬は、ちょっとした奇薬として世界中で話題を呼んでいる。
今日のコレはレモングラスをベースにした爽やかな味。
精神的に参ってしまった私には、丁度いい。
「いいじゃないv 赤斗王子のお部屋に堂々と夜這いできるようになったんだからんv 私、妬くわよんvv」
「もう、からかわないでよ!」
向かいに腰掛けた希亜にちょっと本気で怒ってみる。
それをさも楽しそうにくすくす笑って希亜は一枚の紙を胸の間から取り出し、私へと差し出した。
……なんであんなに大きくなるんだろ……緑陰もそうだけど。
「それが昨日の占いの結果んv」
にっこり笑うが、目は真剣。
私は一つ深呼吸をしてから紙に目を通した。
「朽ちかけの 古代の命 眠る床 黒き光の 生まれ出る床……ね」
「この土地を占ったのよん」
簡単に言ってくれるが、この土地を占うということは実はとてつもないことなのだ。
普通、対象が人ならば精神をリンクさせてイメージ力を高めて占うということが可能なのだが、対象が物体などになってくるとレベルが跳ね上がり、それがさらに場所、国などの半ば抽象的なものになってくるとまず普通の占い師では無理。
世界広しと言えども、それが可能な占い師は希亜くらいだろう。
その点においても希亜の占いの能力は絶対の信頼がおける。
「朽ちかけの……眠る床?」
さっぱり分からない私は、ハーブティーを一口すすると首をかしげた。
「う~ん……お墓かしらん?」
希亜もまた然り。
「古代ってかなり昔のことよね? 昔のお墓、ってことかなぁ?」
「昔のことは、王宮の、学者のおじさまたちに聞いてみたほうが早いわんv」
「あいつらねぇ……」
もう一度、溜息。なんだか今日は溜息ばかりついている気がする。
王宮の学者達。
こいつらが私はどーーーーも気に入らない。
先代国王が貴族を重要視していたことは、以前に話したと思う。
学者たちの中には、この、貴族時代に甘い思いをしており、架那斗王の代になってからそのツケが回ってきている者たちが多数いる。
人間の脳というものは使わなければその分どんどん衰えてゆく。
確かに以前はすばらしい頭脳をもっていたかもしれないが、立場や体裁ばかりを気にする者が学者の高年齢の者達に多いのだ。
その分、若い学者たちの能力には目を見張るものがある。しかし、その年配学者たちに邪魔ばかりされて、ろくに研究をさせてもらえないという最悪な環境。
それでも一般人たちよりはかなり知能指数は高いし、物知り。
百害あっても三利ほどはあるのである。
問題は、無駄なプライドの高さと利害を求めるその姿勢。
それに。
獣化ウイルスに関して、莫大な予算を投入しているにもかかわらず、その研究は遅々として進んでいない。個人的に研究を進めている、炎と冷の方が進んでいるくらいだ。
まぁ、考古学からは離れている分野なので仕方がないのかもしれないが。
「そこから黒き光っていうのが出てくるのかなぁ?」
ティーカップを傾けてからはたと中身がないことに気がついた。
すかさず希亜がおかわりを注ぎ足してくれる。
「黒き光っていうのはん、比喩ねんvv」
「いや、それくらいは私にも分かるけど……」
「生まれるという記述が、全て生き物を指すとは限らないのよんvv」
私はしかし首をかしげた。
「ん~なんて言ったらいいのかしらんv」
言って希亜は懐から蒼いガラス玉を取り出した。
それをテーブルに置くと、人差し指どうしを擦り合わせ、一度手を閉じてからぱっと開く動作を数回繰り返す。
程なくして、ガラス玉がかたり、と音を立てて動き出し、宙へ浮く。
「希亜?」
彼女の意図するところが見えなくて、さらに首を傾げる。
ぱちん。
音を立てて指を鳴らすと、ガラス玉は水の海豚になった。
「わぁ……何々? どういうこと?」
「ふふっv 秘密よんv」
そのままくるくる人差し指を回してやれば、水の海豚は宙を泳ぎ回る。
「これは生き物じゃないってことはん?」
「分かるよ」
「でもこれは生まれたのよんv つまり、そういうことん」
もう一度、指を鳴らせば水の海豚はそれまで存在していたのは嘘の様に跡形もなく、消えた。
水滴すらそこには残っていない。
「分かったん?」
「なんとなく……」
完全理解とは言いがたいが、それでも希亜が言わんとしたことは理解できた。
生き物じゃなくても生まれるという表現が使われる。
と、いうことは。
黒き光というのが生き物ではないかもしれないということだ。
……実を言うと、最初、この黒き光という単語を聞いたときに、触覚がはえており、時々飛んじゃったりもする黒いアイツではないかと心配していたのだ。
生き物じゃなかったら、このラインは消えることになる。……まぁまだそうときまったわけではないけれど……。
「私もよく分からないからん、まだまだ油断禁物ん。占いも継続することにするわんv」
「うん、お願いす」
「世流様っっっ!!! 大変ですっっ!!!!」
急に未来がわかってしまう能力だ。……こう聞けば聞こえはいいが、私はこの神託をキマグレと呼んでいる。
分かりにくいと思うので一つ極端な例をあげてみよう。
貧困に喘ぎ、今夜の寝床を心配しながらトイレに入った途端、十年後の国王の名前が告げられてしまったりするのだ。
これをキマグレと呼ばずして何と呼ぶ。
……まぁ、これは少し極端すぎたかもしれないが……。
ともあれ、これは神に仕えるとされる巫女特有の能力で、きちんとした神託が下されることも多い。巫女の能力に応じて、らしいのだが詳細はよく分かっていない。
かくいう私もこの神託という能力を持っているのだが、私の場合、役に立つ立たないは別として“重い神託”というものが多々見られる。
神託が強烈すぎて、曖昧な映像しか見えなかったり、曖昧な音しか情報として下されなかったりし、最後にはあまりの重さに耐えかねて意識を手放してしまったりもする。
昨日の神託は、近年稀に見る重い神託だった。
目を覚ましたのは、太陽が真上に差しかかろうとする刻限。
イマイチ記憶が曖昧だが、分かっていることもいくつかある。
まず、昨日の神託は今この国に降りかかろうとしている何かであったということ。
そして……これが一番重要。
赤斗の部屋で目が覚めたこと……。
私としたことが、一生の不覚だった。
目を覚ましてみれば、そこは赤斗の部屋で、当の本人は仕事の為部屋にはいなかったが、言いつけられた侍女たちが私の目覚めを待っていたかのように部屋へ訪れ、湯浴びやら食事やら色々と世話を焼いてくれた。
……皆、一様に頬を赤く染めて。
その意味がわからない私ではない。大方、私が赤斗ととうとう一夜を共にしたとでも思っていたのだろう。
何を言ってもいいわけにしかならないので私は知らぬ存ぜぬを突き通すことに決めたのだ。
ウイルス患者が出たため今は集落へ戻ってきているが、帰り際、赤斗に挨拶に行くとまだ心配げな面持ちで私の髪を梳いてくれた。
赤斗なりの、気配りだ。私が彼に頭を触られると安心するのを彼はわかっている。
それは、いい。
すごく助かった。
しかし、その後の一言がいけなかった。
「また、いつでも来い。これで何の気兼ねもなくなった」
しかも周囲に聞こえるようにわざとらしく。
途端、真っ赤になって俯いた私にさらに一言付け加えた。
「安心しろ。流石の俺も、気を失って弱っているお前をどうこうはしなかったぞ」
「……あったりまえでしょっ!」
そんなことをすれば、私は二度と彼に近づかないだろう。
つまり、昨夜は何もなかった。私がぶっ倒れて赤斗が介抱してくれた、ということだったのだが。
それを周囲に理解しろ、というほうが多分無理だったのだろう。
ただでさえ、私を敵視している貴族の連中だ。帰り際のあの痛い視線ときたら……。
「はぁぁぁぁ……」
「いつまで気にしているのん? 世流ちゃんvv」
盛大に溜息をついた私に、暖かい湯気が立つハーブティーを差し出して。
今、私は希亜のテントにいる。
ウイルス患者の治療を終え、今後のことを話し合いたかったし、何より昨日の神託。一人で抱えるにはちょっと重過ぎる。
神託の内容について一通り話し終え、希亜はお茶を入れにキッチンへ立っていた。
前も言ったと思うが、彼女のテントはかなりメルヘンチック。しかしテント内には数十種はあろうかというほどのハーブが取り揃えられている。
リラックス効果、疲労回復効果。
様々な用途に合わせ、彼女自身がオリジナルブレンドをするハーブティーが私はこの上なく好きなのだ。
そのハーブと私が調合した薬は、ちょっとした奇薬として世界中で話題を呼んでいる。
今日のコレはレモングラスをベースにした爽やかな味。
精神的に参ってしまった私には、丁度いい。
「いいじゃないv 赤斗王子のお部屋に堂々と夜這いできるようになったんだからんv 私、妬くわよんvv」
「もう、からかわないでよ!」
向かいに腰掛けた希亜にちょっと本気で怒ってみる。
それをさも楽しそうにくすくす笑って希亜は一枚の紙を胸の間から取り出し、私へと差し出した。
……なんであんなに大きくなるんだろ……緑陰もそうだけど。
「それが昨日の占いの結果んv」
にっこり笑うが、目は真剣。
私は一つ深呼吸をしてから紙に目を通した。
「朽ちかけの 古代の命 眠る床 黒き光の 生まれ出る床……ね」
「この土地を占ったのよん」
簡単に言ってくれるが、この土地を占うということは実はとてつもないことなのだ。
普通、対象が人ならば精神をリンクさせてイメージ力を高めて占うということが可能なのだが、対象が物体などになってくるとレベルが跳ね上がり、それがさらに場所、国などの半ば抽象的なものになってくるとまず普通の占い師では無理。
世界広しと言えども、それが可能な占い師は希亜くらいだろう。
その点においても希亜の占いの能力は絶対の信頼がおける。
「朽ちかけの……眠る床?」
さっぱり分からない私は、ハーブティーを一口すすると首をかしげた。
「う~ん……お墓かしらん?」
希亜もまた然り。
「古代ってかなり昔のことよね? 昔のお墓、ってことかなぁ?」
「昔のことは、王宮の、学者のおじさまたちに聞いてみたほうが早いわんv」
「あいつらねぇ……」
もう一度、溜息。なんだか今日は溜息ばかりついている気がする。
王宮の学者達。
こいつらが私はどーーーーも気に入らない。
先代国王が貴族を重要視していたことは、以前に話したと思う。
学者たちの中には、この、貴族時代に甘い思いをしており、架那斗王の代になってからそのツケが回ってきている者たちが多数いる。
人間の脳というものは使わなければその分どんどん衰えてゆく。
確かに以前はすばらしい頭脳をもっていたかもしれないが、立場や体裁ばかりを気にする者が学者の高年齢の者達に多いのだ。
その分、若い学者たちの能力には目を見張るものがある。しかし、その年配学者たちに邪魔ばかりされて、ろくに研究をさせてもらえないという最悪な環境。
それでも一般人たちよりはかなり知能指数は高いし、物知り。
百害あっても三利ほどはあるのである。
問題は、無駄なプライドの高さと利害を求めるその姿勢。
それに。
獣化ウイルスに関して、莫大な予算を投入しているにもかかわらず、その研究は遅々として進んでいない。個人的に研究を進めている、炎と冷の方が進んでいるくらいだ。
まぁ、考古学からは離れている分野なので仕方がないのかもしれないが。
「そこから黒き光っていうのが出てくるのかなぁ?」
ティーカップを傾けてからはたと中身がないことに気がついた。
すかさず希亜がおかわりを注ぎ足してくれる。
「黒き光っていうのはん、比喩ねんvv」
「いや、それくらいは私にも分かるけど……」
「生まれるという記述が、全て生き物を指すとは限らないのよんvv」
私はしかし首をかしげた。
「ん~なんて言ったらいいのかしらんv」
言って希亜は懐から蒼いガラス玉を取り出した。
それをテーブルに置くと、人差し指どうしを擦り合わせ、一度手を閉じてからぱっと開く動作を数回繰り返す。
程なくして、ガラス玉がかたり、と音を立てて動き出し、宙へ浮く。
「希亜?」
彼女の意図するところが見えなくて、さらに首を傾げる。
ぱちん。
音を立てて指を鳴らすと、ガラス玉は水の海豚になった。
「わぁ……何々? どういうこと?」
「ふふっv 秘密よんv」
そのままくるくる人差し指を回してやれば、水の海豚は宙を泳ぎ回る。
「これは生き物じゃないってことはん?」
「分かるよ」
「でもこれは生まれたのよんv つまり、そういうことん」
もう一度、指を鳴らせば水の海豚はそれまで存在していたのは嘘の様に跡形もなく、消えた。
水滴すらそこには残っていない。
「分かったん?」
「なんとなく……」
完全理解とは言いがたいが、それでも希亜が言わんとしたことは理解できた。
生き物じゃなくても生まれるという表現が使われる。
と、いうことは。
黒き光というのが生き物ではないかもしれないということだ。
……実を言うと、最初、この黒き光という単語を聞いたときに、触覚がはえており、時々飛んじゃったりもする黒いアイツではないかと心配していたのだ。
生き物じゃなかったら、このラインは消えることになる。……まぁまだそうときまったわけではないけれど……。
「私もよく分からないからん、まだまだ油断禁物ん。占いも継続することにするわんv」
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