続 野良猫と藪医者

結城 鈴

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 薬効の定かではない、気持ちの落ち着く薬は、どこに作用したかわからないほど、気持ちを沈ませていた。
子供ができたということは、姉は忠則と、そういうことをしたということで・・・。考えるだけで吐き気がした。もちろん新婚なのだから当然の行為なのだけれど、男女のそれには酷い拒否反応が出た。しかも相手はあの忠則だ。姉の夫ではあるが、自分に敵意を向けてきたあの男を信用することは、まったくできなかった。そんな男に身をゆだねるなんて。
当然、結婚に至ったわけだから、それ以前からも行為はあったと推測できて。
「何も考えてなかったなぁ・・・。」
自室で、ベッドに横になり、仕上がらないイーゼルを見つめて独り言する。
一度や二度で命を授かれるとは思わない。奇跡でもない限りは。ということは・・・と、思ったところで、一臣と、元奥さんのことに思い当ってしまった。一臣も、それなりに彼女を抱いたことになる。
出会った当時の自分は、『女の子も抱ける男性に抱いてほしい』と願った。だから、一臣は理想通りだったわけで。けれど今は・・・。拒否反応を意識してからは、一臣のことですら、受け入れがたかった。どうしたらいいんだろう・・・。
不意に、金曜の夜一臣が言った言葉を思い出した。このまま、抱かないと言ったらどうするか。一臣は我慢すると言っていた。
気持ちが落ち着くまで・・・それまでセックスするのをやめてもらおうか?
いや、自分はそれでいいのか?
一臣は?
抱いてもらえた方が、このもやもやは落ち着くのではないだろうか・・・。
自分の前に十数人処女を貪った一臣。
元彼に抱かれていた一臣・・・。
どの一臣も、今、自分に愛情を向けてくれる一臣とは違う。
それは、頭では理解できる。理解できるけれど。生理的な部分で、一臣に触れてほしくない自分がいた。
どうしよう・・・。
一臣は、別室で眠っている時間だ。
クロッキー帳の裸婦像がキモチワルイ。仕上げることはかなりの忍耐を要しそうだった。のろのろと起き上がり、イーゼルに向かう。めちゃくちゃにしてしまいそうだった。何とか取り繕って仕上げなければ、提出は明日、月曜日。
「なんでこのタイミングで・・・。」
ぼやいても何も始まらないのは分かっていたが。そうせずにはいられなかった。しぶしぶ鉛筆を手に取る。一臣が寝ていなかったら、叫び出したい気分だった。
カリカリと、細部に描きこんでゆく。なるべく全体像を見ないように。バランスが悪くなるのは承知の上だった。
この心の不均衡を、そのままぶつけてしまいたかった。
評価などどうでもいい。とにかく仕上げて提出した事実が残れば、あとはもうどうでもよかった。

 月曜日。乗り換えの駅で、見慣れた背中を見つけた。同じ学校に通う、友人の姿だ。友に成ると書いて友成。そんな自己紹介をした彼とは、なんとなく気が合って、空き時間をよく共にしていた。彼の苗字は桜井。早乙女とは出席番号も近かった。彼はこの駅から乗り合わせることもあって、一緒にいる時間は、ほかの学生よりも長かった。
しかし今日は、こちらから話しかける元気もなかった。
姉のことが胸を塞いでいたからだ。
すると、友成の方がこちらに気付いて、手を振ってきた。
仕方なくそちらに向かい歩き出す。
「おはよう!課題終わった?」
友成も、持ち帰り組だった。何とかね、とクロッキー帳を小脇に抱えなおす。
「なんか、元気ない?あ、ケンカでもした?」
友成は、一臣とのことを知っている数少ない理解者でもあった。
「ううん。そうじゃないんだけど。・・・僕、叔父さんになるんだって。」
友成は、一瞬首をかしげたが、すぐにぱぁっと笑顔になり、おめでとう、と言ってきた。
「なんでそれで元気ないの?」
学生なんだし、お祝いとかねだられないでしょ?と本当に不思議そうに言った。
「うん。お金の問題じゃなくて・・・なんていうか・・・。」
「あーまぁ、そうだよね。十代で叔父さんとかやだよね。」
問題はそこでもない。けれど、理解があるとはいえ、他人には話しにくいことだった。もちろん、一臣にも。
「ちょっと、複雑な気分なだけだよ。」
作り笑いを浮かべ、なんとか浮上したふりを装う。友成は、そっかと流すと、電車きた、と先に乗り込んだ。後に続く。
「オレ・・・だったら嬉しいけどな。赤ちゃん可愛いよ?」
友成が話を戻した。
「赤ちゃんって、可愛いの?」
「造形的に、本能にそう働きかけるつくりをしてる。少なくとも、三歳くらいまでは可愛く見えるはず。」
造形・・・的?
「顔のパーツが下にまとまってて、目が大きくて黒目がち。三頭身くらいで、手足もムチムチで、手なんかモミジみたいでさ。」
そういう造りを、本能は可愛いと認識するのだと、友成は少し難しいことを言い出した。
「生まれて・・・会ってみないと分からないってことか。」
「身内の子でしょ?」
「うん。姉さんの。」
「なら、すばるにだって、面影似るかもしれないし、そうしたらもっと可愛いよ!」
友成は自信ありげだ。しかし、ならば忠則に似ていたら?と思ってしまう。
「義兄さんに似たら絶望的かも。ちゃんと遊んであげたりできるかなぁ。」
「なにそれ。お義兄さん嫌いなの?」
「かなり苦手。」
そうなんだーと流したところで、電車は目的の駅についた。
「いこ?」
友成に促されて電車を降りる。改札を抜けて、学校までを歩く。駅近くの、ちょっと広い敷地を有するビルが、目的地だ。
都内では、美術を志す者が一度は耳にする専門学校。美大に行かないとなると、選択肢はここしかなかった。父は、美大に行って欲しかったようだが、決して安くはない入学金やその他の雑費も、何も言わずに出してくれた。それなりに、資金は用意していてくれたらしかった。それが、とてもうれしかった。愛情を量るのに、お金の話もないが、他に判断基準を持ち合わせていなかった。父が用意した金額が、愛情の重さで、自分の価値。
無言で歩いていると、友成が心配そうに振り返った。
「すばるは、考え事してる時口がへの字になるよね。」
「えっ?」
そうだろうか?
「口角上げてないと、幸せが逃げるらしいよ。運気が下がるって。」
「それも、造形学的に?」
「コレは迷信。」
友成は苦笑すると、建物の中に入っていった。

 帰り道、背負った学校用のリュックが少し重い。自作の弁当に手が付けられず、ほぼ残したからだ。食欲がなかった。
それでも、課題は受け取ってもらえたし、今日のところは良しとするほかなかった。
最寄り駅からは、一臣に買ってもらった黄色い自転車に乗り換える。気晴らしに、少し遠いスーパーにでも寄ろうか。夕ご飯、なんにしよう?なるべく食べやすくて、バランスのいいもの・・・冷や麦か、冷やし中華当たりの麺類がいいかな。
お腹を空かせて帰ってくる一臣のため、自分に食欲がなくても、手を抜きたくなかった。
一臣は、とある企業の産業医をしていて、定時は七時前後。
急患対応でもなければ、大体まっすぐ愛車のインプレッサで帰ってくる。早く会いたいような、会いたくないような。
ため息していると、あっという間にスーパーについてしまった。
冷やし中華にしよう。
キュウリは家の冷蔵庫にあったし、卵もある。トマトも。ハムと、カニカマと中華麺を買って帰ろう。財布の中身を確認して、かごを片手に店内に入った。寒いくらいに冷房が効いている。夕方のこの時間は、様々な客でにぎわっていた。そんな中に、ベビーカーの母子の姿があった。なんとなしに覗き込むと、まだ生まれたてというくらい小さな赤ちゃんだった。
可愛いと、本能に訴える造形・・・。
そうだろうか?
あまりまじまじと見ているわけにもいかず、目的の商品をかごに入れ、レジへと向かう。レジで立ち止まって、さっき見たものを思い出す。可愛かったろうか・・・。そう思えないのは、身うちの子じゃないからだろうか。あるいは自分の。
どんな子供嫌いでも、自分の子は可愛いと、どこかで聞いたことがある。ならばそれは一生出会うことのないものなのだけれど。一臣にとっても。
ぼんやりと、以前実家で話した、一臣の再婚話の嘘を思い出していた。一臣との同居を認めさせるための、一臣が同性愛者でないことを認めさせるための、真っ赤な嘘。一臣に、結婚を約束するような女性の影はなかったし、うやむやのうちに破談になったことになっていた。
けれど・・・。女性なら、一臣に、子供を産んでやれる。
そしてまた、どうして自分は女の子じゃないのかと自己嫌悪に苛まれるのだ。

 家に帰って、自転車を車庫の片隅に置く。次いで、郵便受けを開ける。すると、一通の封書が入っていた。取り出すと、なにか固いものが入った、かすかな重み。指でなぞると、どうやらそれは鍵らしいことがわかった。鍵は一つではない。もう一本、小ぶりなものも入っていた。差出人の名前は、小宮茜とある。封筒越しに、大きい方の鍵と、自分に与えられた佐伯家のカギと重ね合わせてみた。ピタリと一致する。それはつまり、この封筒の中には、この家の鍵が入っているのだ。差出人の名前に聞き覚えはないが、おそらく元奥さんに違いなかった。そして、小さい方の鍵は、おそらく開かずの間の扉の鍵。
どうして?離婚したのに、今までこれを持っていたの?
なぜ今、これを返してきたの?
頭の中は混乱を極める。しかしながら、自分にできることは、この封筒を何食わぬ顔で一臣の机に置くことだけ。
一臣から、説明があればいいな・・・。
一臣はこれを見てどう思うのだろう。
一臣は・・・。
早く帰ってきて。そう願いつつ、自分の鍵を玄関扉に差し入れた。

 夜になって、一臣が帰ってきた。今日はいつもより遅い。
「ただいまー。すばる今日のご飯何?」
よほどお腹が空いているのだろう。冷やし中華は、もう出すだけの状態で冷蔵庫に入っていた。後は、タレをかけるだけ。
「冷やし中華だよ。お帰りなさい一臣さん。・・・手紙来てたから、机に置いてあるよ。」
「手紙?なんだろう・・・。あとでいいかな。ごはん食べたい。お腹すいちゃってさ。」
「わかった。出すだけだから、着替えてきたら?」
一臣は、夏服とはいえ暑そうだ。
「そうする。」
二階へと上がっていく後姿を見送りながら、手紙のことを聞きたいような、聞きたくないような気持ちで、冷やし中華をテーブルに乗せた。
一臣は五分ほどで、部屋着に着替えて降りてきた。
「美味しそう。・・・ビールあけちゃおうかな。」
「冷凍のなら枝豆買ってあるよ。」
たべる?と聞きながら、再びキッチンへ向かう。
一臣もついてきて、ビアグラスと缶ビールを持って戻っていった。自分は、枝豆を流水で解凍する。
「枝豆ちょっと待っててね。」
「うん。」
一臣は、二人椅子に落ち着くのを待ってから、いただきます、と手を合わせた。
美味しくできてるかな。
毎日のことだけれど、口に合えばいいなと思う。
「ん。美味しい。」
一臣は、面と具材を混ぜて一口し、望んでいた一言をくれた。
嬉しくなって自分も食べ始める。味は、予想どおりに仕上がっていた。この味が好きってことは、自分と一臣の嗜好が近いということで。毎日、そんな些細なことに喜びを得る。
少なくとも、今、このテーブルの上は平和な日常だった。
でも・・・。
「・・・一臣さん・・・手紙・・・。」
冷やし中華を食べ終わり、枝豆を出したところで、ポツリと切り出した。
「あぁ・・・。うん。元奥さん。差出人の名前、見た?」
小さく頷く。
「あかねさんって言うんだ。鍵、返してきた。
ずっとね、お守り代わりに持ってて、って渡してあったんだけど、この間すばるのことを話したんだ。手紙で。だから…だと思う。」
話した?手紙で?そんなぞぶり、わからなかった。
仕事場から出したのだろうか。一臣は少し悲しそうな笑みを浮かべていた。
「君のこと、パートナーができたからって。実はね、充さん、元彼にも同じ内容で手紙を出した。返事はまだ来ないけど。
あぁほら、子供の写真付きの年賀状くれる人がいたでしょう?あの人だよ。」
それは知っている。知っているけれど。なんで今更?
それは、顔に出たらしかった。
「けじめかな。君、来月誕生日だもんね。夏休みに入るでしょう?出会った頃のことを思い出したりして。」
もうすぐ海の日だね、と僅かに話を逸らす。
「夏が終わったら、君の誕生日が来て、丁度一周年。それまでに、俺も身の回りをキレイにしておきたくなって。茜さんは、今でも大切だけど、もうこの家にいれることはないんじゃないかなって・・・。」
大切・・・。
「充さんは、手紙だけの付き合いだし、俺はあの人の結婚式に出られなかったから、返事は期待してないんだけど・・・。
でも、きっともうすぐ暑中お見舞いが届くと思うよね。」
俺もお中元送るしね、と一臣が申し訳なさそうに口にする。
そんなやり取りをしていたのか、とだんだん頭の中が白くなってゆく。
「だからね、君のこと、公言はまだできないけど。あぁ君が未成年だからね。でも、大切な人にだけは伝えておきたくて。」
嫌だったよね?と、一臣が視線を落とす。
「嫌かどうかは・・・よくわからないよ。僕は、大事な人っていうか・・・親にも一臣さんのこと、パートナーだとはまだ言えないし・・・。嬉しいような気もするけど、複雑。」
複雑、と素直に口にした。
「そうだよね。勝手してごめんね。でもこれは俺のけじめだから。君のこと、これからもずっと幸せにしていくよっていう誓いのつもり。だから、鍵は返してもらえて良かったんだ。」
一臣は、話しながら気持ちを整理したのか、今度はさっぱりとした表情で笑って見せた。
「一臣さん・・・それってさ、一臣さんの周りに、大切な人は僕一人、ってこと?」
聞きながら、独占欲がないわけではないが・・・と思いを巡らせる。
「淋しくない?」
一臣には家族がいない。兄がいるようだが、あまり親交は深くない。それこそ、年賀状のみの付き合いだ。
「充さんがね。俺と付き合うときに、そうしたの。それまで、荒れた付き合い方してた人たちをね、全部。でも、それなりに大切な人もいたと思うんだ。俺はそれを全部切らせてしまったんだよ。」
思い出しているのか、一臣は軽く首をかしげて、視線をさまよわせていた。
「だからって・・・。もし、僕に何かあったら、一臣さん今度こそ本当に一人になっちゃうじゃん。」
「それは・・・。それは、考えないようにしてる。病気・・・の兆候はともかく、事故は防ぎようがないから・・・気を付けてもらうほかないけど。」
一臣は、両親と、子供を交通事故で失っている。思い出させている。胸がチクチクと痛い。忘れるには、まだ近すぎる過去だ。
「ごめんなさい・・・。」
思わず謝ってしまう。すると一臣はまた、少し悲しげな顔になった。
「喜んでくれるとは思ってなかったけど・・・やっぱりそういう反応になるよね。でも、今はほとんど付き合いないから、ないも同じだったんだよ。もともと。」
本当に、けじめのつもりだったんだと、一臣は言う。
「ごめんね。タイミングも悪かったよね。すばるが不安定なとこにこんな話して。」
姉のことか。いや、姉一人のことではない、赤ちゃんのことだ。
「うん。ちょっと・・・いっぱいいっぱい。」
俯くと、今度は一臣がごめんと謝った。
「メンタル弱くてごめんなさい。」
「それは・・・だって、それも含めて幸せにしてあげたいんだよ。俺が。初めて会った時からそうだったんだから、それこそ今更だよ。大事にするから。」
もっと甘えていいんだよ、と一臣が笑った。
「でも、一臣さん、基本的には職場でも一人でしょう?僕は友達いないわけじゃないし。」
「あぁ友成君?」
友成のことは、以前話したことがあった。
「理解者は必要だよ。君には。俺は大人だから大丈夫。」
そんな理屈、あるだろうか?自分が一臣の年になったとして、胸を張って大人だから大丈夫、なんて言えるだろうか。
「一臣さんにだって、理解者は必要だと思う。鍵を返してきたってことは、茜さんには受け入れられないことだったってことでしょう?元彼さん・・・は、僕は切ってほしくなかったなぁ。」
話しながら導き出した結論だ。
「手紙に、なんて書いたの?」
「パートナーができましたって。」
「今後の付き合い、やめます、って書いたわけじゃないんでしょう?」
すると、一臣は肯定した。
「僕、一度その元彼さんに会ってみたかったな。」
「充さんに?」
コクリと頷いて見せる。自分に出会うまで、たぶん一番大事にしてきた人だ。
「んーそうだなぁ。向こうも忙しくしてるからね。電話だって繋がるかわからないから、手紙にしたんだし。・・・会えるかなぁ。」
それ以前に、君がもう少し落ち着いたらこの話をしようか、と一臣は苦笑した。ぬるくなった枝豆に手を伸ばす。
どうやら話は終わったようだった。
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