【完結】撮影

まこ@お休み中

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聖さんの指は一番に俺の足の付け根にきた。閉じることが出来ないのをいい事にクニクニと親指で刺激されると、余裕だった雰囲気は消え去った。

「ひ…っ、あっ、やだっ、やだ、やだ!!」  

ビクンと大きく跳ねた体は制御出来ずに、俺は一言目から弱音を吐いた。普通にださいし、はずい。

「散々生意気な事言っといてダサくない?」

ポソリと俺にしか聞こえないように耳元で小さく囁かれると一気に顔が熱くなった。むかつく!

「真白くん、ここが弱いんだよね?今日はたっぷり…いじめてあげる」

「ひゃぁぁあッ!!」

両方の足の付け根を刺激されると早くも心が折れかけた。

「やめ…っ、やめ、いやっ、ぁあッ」  

親指でコリコリと刺激されたかと思えばゆっくりとなぞられ、足がガクガクと震え出した。

「…ッッ」

ゾクゾクとした感覚の中、必死に負けないように堪えていると、ニヤニヤ嬉しそうに笑いながら俺を見下ろす。

「あんなに偉そうだったのに、少し触られただけでビーンビン。恥ずかしいねぇ?」

「…く、」

耳元でわざとらしく囁かれた。その顔は映像で見ていた顔とはまた違う、素の表情のようだ。

「あとは何処が弱いかなぁ~」  

意地悪な指がスルリと肌を這うと、それだけでピクピクと体が反応した。

「んん…っ、は…んっ」

「甘い声出しちゃって」

ピンと勃ち上がった乳首を弾かれると背中がゾクリとした感覚に陥る。

「ん…ッ」

「綺麗な肌、ここもこんなに素直で可愛いのに。お口だけは偉そうなんだから」

「…ぅう、…」

カリカリと爪で優しく引っ掻かれると更にぷくりと腫れる俺の乳首。触られる度にビクビクと体が反応し、声を我慢するのに力を入れすぎて頬に汗が伝う。

「腫れちゃったね」

「あ…」

ちゅ、と小さな口で腫れた乳首を咥えられると、ピリッとした刺激と共に快感が襲ってくる。股間がキュンとして硬さを増すと、先走りが溢れ出す。

「んっ、んん…!」

「ここすごく素直だけど、謝る気になった?」

乳首を舐めながら優しく自身をなぞられると恥ずかしくて涙が出た。

「…っは、…ん、」

ゆっくりと這う指は裏筋から先端へ行き着くとクルクルと尿道口を弄る。

「ひッ、ぁあッッ」

敏感な先端への刺激に俺の体は暴れた。それを軽々押さえつけて、体を捩ることすら制限されると、グリグリと先走りで滑りを良くして弄られた。

「や…っひ、聖さっ、だめ、イク…っイッちゃ、」

「いいよ、だって今日は【イキまくり☆】の撮影なんだからさ」

クスッと笑いながら俺に小さく呟くと、乳首を強く吸い上げ、竿をしっかりと扱きながら先端に刺激を与えてくる。

「──ッッ!!」

分かりやすく体が痙攣し、聖さんの手の中へ欲を吐き出した。演技なんかではない本気の絶頂に、俺は息を荒くした。

「案外すぐイッちゃうんだね。…手加減、してあげようか?」

耳元で小さく囁く声は、俺への挑戦状。

「…しなくていいよ」

「りょーかい」

クスリと微笑んだ笑みを、俺は睨みつけた。


◇ ◆


「~~ッ、つ、ぅ…」

俺はガクガクと体を震わせながらド鬼畜攻めに耐えていた。

手加減しなくていいと告げた後に、自身に電マを付けられて、後ろにはバイブを仕込まれた。

バイブをグリグリと動かされ、前立腺に当てられると、目がチカチカして何回目か分からない絶頂を迎えていた。

「ひぁッッ、ぁっ、ひ、じりさっ…」

「なーに、真白くん」

苦しい、おかしくなる。

「く、るし…っやめ…、止めて…くださっ、」 

「ちゃんと心から謝れるの?そしたら許してあげてもいいけど?」

聖さんは俺に近付くと真正面から俺をしっかりと見つめてそう訊ねた。俺が力無くコクコクと頷くと、耳元で一言。

「もっと頑張れるよね?」

それは俺にとってかなり残酷な一言で。

「許し…っ、もぉっ、ァァアッッ!!無理ぃっ、動かさないでぇっ!!」

謝ることを許さない表情の聖さんは、バイブを掻き回して前立腺に当て続けた。

「はっ、…ぁぁぁ!!やめてっ、ごめっ、ゆるして、くださっ…!!」

「ダーメ、もっとちゃんと謝らないと許してあげないよ?」

「ぅアッ、無理っ、むり、止めてっお願っ!!」

「電マも強くしちゃおうか、頑張れ?」

裏筋に当たる様に付けられた電マが一段階振動が上がると、絶頂した。出し過ぎて何も出ない先端は虚しく痙攣している。

「~~---ッ、んぁぁっ、たすけっ…てぇぇ!!もぉらめっ、むりっァァア!!」

「散々挑発してきといてだらしないなー」

聖さんの攻めを予習はしてきていたが、どれも最初にしていたような拘束なしの言葉で上手く攻めるものが多かったので、正直ここまでされるなんて思っていなかった。

マオさんなんかよりも悲惨な刺激に、俺は意識を手放しそうになると、グンッと勢い良く顔を掴まれた。

「誰が寝ていいって言った?」

「っは、ごめっなさ、」

顔を掴まれた痛みと、冷たい声色に意識を取り戻すと、一瞬手放しかけた刺激がまた俺を襲う。

「──ひッ、ぐ、ぅぅぅっとめてぇっ」

「まだ時間はたっぷりあるよ、真白くん」

俺の悲痛な叫びは届くことなく、バイブを前立腺に押し付けられ、電マも段階を上げられた。

「ごめっなさ…すっ、みませ…すみませんでっ、したぁぁ…っ!!聖さっ、ゆるしてぇっ」

無理矢理意識を引き戻されても限界なものは限界なので、必死に叫ぶと、玩具の振動を止めてくれた。

涙でぐちゃぐちゃになった顔を優しく撫でられると、縋る様に聖さんを見つめた。すると柔らかい笑みを向けてくれる。

「素直に謝れたね、いい子」

「…っ、」

聖さんの優しい声色にブワッと勢いよく涙が出ると、はいはいごめんねと拘束を解かれて抱き締められた。

「はいはい。今回は俺の攻めとは違ったから、次はちゃんと俺の攻めで撮影させてね」

抱き締められたままポンポンと背中を撫でられ、あまりの安堵に俺はそのまま意識を失った。


◇ ◆


「聖さん本当に申し訳ありませんでした」

「あはは。懲りた?」

「…懲りました」

「なんかめちゃくちゃだったから、ちゃんと作品になるのか確認したんだけど、何とか編集で大丈夫そうだってさ」

「…聖さんの作品に傷つけたらすみません」

「いーよ。俺が大人気なかったしね、ごめんね。売上が奇跡的に良かったらまた撮影一緒にしようよ。俺玩具とか本当はそんなに好きじゃないから、ちゃんと俺の攻めで真白くんのこと感じさせたいし。次はマオくんも誘って3Pでもいいし。人気便乗させてもらいたいしね~」

「…その時は宜しくお願いします」

作品をめちゃくちゃにしてNGまで突きつけた俺にヘラッと笑って許してくれた聖さんに深々と頭を下げて、現場を後にした。

後日、あの作品はランキング上位になったと聞かれて嬉しい反面、また共演しなければならないのかと複雑な気持ちになったのだった。

end.
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