AV男優の生活 (完結)

まこ

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本編

04

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拘束/玩具/声イキ/本番有/甘/双葉視点

◇ ◆

湊と専属契約してから何本か撮影したが、どれもかなりヒットした。もっと研究をしようと考え、湊が過去に出演している作品をレンタルし、見ることにした。

何度か同じ相手と出てる事はあるが、基本的には色んな人とプレイしているようだ。甘々な攻めから、意地悪、そしてかなりハードなSMまでこなす湊は見ていて飽きなかった。

ハードSMはまだ出来そうにないがそれ以外なら俺も出来るかもしれない。

映像越しに湊の声を聞くと、自分を責めてくれるアイツを思い出して体が疼く。今まで撮影で処理出来ていたので一人でする事などなかったが、見ていると我慢出来そうにない。

下着を下ろし、湊を見ながら一人で慰めているとタイミング悪く電話が鳴った。ディスプレイを見ると湊と表示されており、慌てて音量を下げて電話に出た。

「もしもし」

『あ、双葉くん。今何してる?電話平気かな』

「家だから平気だよ」

『良かった。ドアの前に居るんだけど開けれる?』

え?ドアの前?

バッと玄関の方を見るが、当たり前だが分からない。今のこの状況を見られたらやばいので俺はとりあえず断る事にした。

「…えっ?今は、その、ダメっ」

『あ、もしかして誰かと居る?突然ごめんね』

「いや…誰も居ないけど…」

『?じゃあ入れてくれないかな。渡したいものがあってさ。それ渡したらすぐ帰るから』

「…す、少しだけ待って」

そう告げて慌てて電話を切り、すぐにトイレで処理しようと走ったが、ガチャンとドアが開いた。

「あれ、開いた。お邪魔します。具合悪い?大丈…」

「か、勝手に開けるな!!!」

バッと中途半端に反応したままの股間を隠して床にしゃがみ込んだ。それを見ると湊は中へ入り、ドアと鍵を閉めるとニヤリとした顔を見せる。鍵を閉め忘れていた自分を恨んだ。

お邪魔しますと一言呟いて中へ進んでくると、音量は消していたが未だに再生されたままの映像を見てクスッと笑いをこぼした。

「あれー?俺の出てるやつ見てたんだ」

ニヤニヤとしゃがみ込んだ俺を見下ろすと恥ずかしすぎてすぐに目を逸らした。

「なっ何しに来たんだ!帰れ!!」

近付いてくる湊をシッシッと手で追い払うが、その腕を掴まれて床へ押し倒される。

「ま、待って…!ここは壁が薄いから…っ」

「双葉くんが静かにすればいいだけでしょ?今から抜こうとしてたんだよね。同じだよ」

腕を掴まれて抵抗出来ない状態でグイッと足で股間を刺激されると、声が出そうになり必死に歯を食いしばる。

「俺を見て興奮してたの?いっぱい借りてくれてたんだね」

散らばったDVDを見ながら満足そうに微笑みつつ足を動かす。足が動く度に反応する体が恥ずかしくてジタバタと暴れて刺激から逃れようとした。

「今見てるこの作品の俺ってかなり意地悪なやつだよね」

俺が見ていた作品を見て嬉しそうな笑みをこちらへ向ける。作品の内容はドSな彼氏がSMルームでしつこく受けを攻めるというやつだった。

「再生しておきたいけど他の人が写ってるからやめるね」

DVDを消し、俺を見つめる湊は少し興奮した表情をしていた。俺ももちろん我慢は出来ないが、声も出てしまう事が分かっているのでじっと湊を見つめた。

「別の場所へ行こう」

「我慢できるの?」

「…出来る。近くにホテルがあるからそこへ行こう」

「じゃあ待ってね、マネージャーが外にいるんだよね。車で送ってもらお」

いや、マネージャー待たせながらヤろうとしてたのかコイツ。

俺は唖然としながら、大きめの服を着て勃っているのを隠すと、マネージャーさんにホテルへ連れて行ってもらう事にした。

すると、"急に予定変えないでよ~"とプンプンと怒っているマネージャーさんにホテルへ連れて行ってもらい、送り届けたらすぐに帰って行った。

「ここSM部屋あるからさ、DVDと同じ様なことできるよ。どこが良い?」

「…どこでもいい」

ホテルへ来たのは初めてで恥ずかしい。ロビーに居るのも恥ずかしくて終始顔を伏せていると、湊は素早く部屋を決めて俺の手を引いてそのまま入室した。

中は可愛らしい作りでSMのダークな感じはなく、抵抗はなかった。しかし部屋を進むとSMチェアが出てきてギョッとした。

「せっかくだからその椅子使ってみようか、脱いで座ってみて」

ニヤニヤ笑いながら俺の服を脱がして椅子へ座らせると、両手を椅子に固定させ、足もグイッと開かせる。流石にさっきまでマネージャーさんといたのでおさまっているが、羞恥はある。

「これね、開脚出来るから恥ずかしいポーズもさせてあげれるよ」

「し、しなくていい…このままでいいからっ」

案外ガッチリとした拘束に驚いたが、相手が湊なので不安はない。が、普通に恥ずかしい。真っ赤になりながら湊を見ていると、椅子を動かして思いっきり足を開かせてきた。

「うわぁぁぁ!ばかっ、やめてっ!」

「わぁ、よく見えるよ。せっかくだし今日は羞恥プレイもしようと思うけど、嫌じゃないかな?」

「す、好きに…しなよっ」

羞恥に耐えながらも期待もあったので俺が小声でそう言うとパァッと明るくなり準備を始めた。

「そうそう、今日双葉くんの家に行ったのはこれを渡すためだったんだ」

取り出したのはローター。遠隔操作が出来るコードがないタイプ。

「使うのは初めて?これ中に入れるやつなんだ」

「…初めて」

「これから撮影にも使っていきたいんだけど、今日練習していいかな?」

「…優しくしてよ」

「もちろん!その前にたっぷり体、慣らそうね?」

クイッと顎を持ち上げられ、湊の方を向かせられるとキスをされた。

「ん…ふぅ…」

感じる上顎を舌で刺激されると、ガシャンと固定された手枷が音を鳴らす。それを聞いて満足気に笑うと深いキスが続く。長いキスが終わり口が離れると名残惜しくなり、湊を見つめる。

「いい子だね、目隠ししよっか」

SMルームに常備されているグッズの中からアイマスクを見つけ出すと俺に装着する。

「あ…湊っ」

「ここにちゃんと居るからね。怖くないからね」

視界がなくなった事により、少し不安になると直ぐに頬に触れてくれて存在を示してくれる。安心していると、突然慣れない感覚が俺の股間を襲った。

「ひゃっ…何!?やめ…っやだ!それ!」

ふわふわとしたもので自身を撫でられると焦ったくて足をガチャガチャ動かす。

「これはね、羽だよ。ふわふわして気持ち良いでしょう?双葉くん用に買ってみたんだ」

「ぁ…ッ、あっ、」

自身や内股を羽で刺激されるとピクピクと体が跳ねた。

「わぁ、羽が先走りで濡れちゃった」

「…ぅ、るせ…!言うなぁ…!」

視界がないからか、さっき一人で中途半端に触ってしまったからか、面白い位に反応してしまう自分が恥ずかしい。そんなのお構いなしに羽は自身を撫で回した。

しばらく羽の刺激続くと、見なくても分かる程に俺の自身は勃ち上がり限界と言わんばかりに震えている。

羽の刺激が終わると突然胸へ刺激が走った。湊の舌が俺の乳首を吸いながら、もう片方を手で捏ね出したのだ。

「はぁ…んんっ!やぁっ」

「可愛い。体がクネクネしてるね」

「しゃべ、なッ」

乳首を舐められながら話されると時折歯が軽く当たり、ビクンと反応してしまう。

「甘噛みがお好み?」

俺の反応に気付いたのか吸いながら甘噛みされ、ビクッと体が跳ねた。暫く甘噛みやら指での刺激が続けられると、湊はクスッと笑いながら呟いた。

「ねぇ、ここも触ってほしそうにしてるよ」

そう言うと俺の自身を掴み、揉みしだかれた。突然の強い刺激に体は大きく跳ね、拘束具は激しく音を立てた。

「可愛いね、次はこうしてあげようか」

「な、に…?」

何をされるか分からずにカチャカチャと拘束具を鳴らしながら不安な時間が続く。すると、生温かい感触が俺の股間を包んだ。

「ひァッ!?」

一瞬何か分からなかったが、ゆっくりと舌で裏筋を刺激されて、フェラをされていると気が付いた。今まで撮影で何度か別の人にされてきたが、湊にされるのは初めて。見えないからなのか、単に湊が上手すぎるのか分からないが俺は強い快感に背をのけ反らせた。

「…んァッ、湊っ、やっぁぁ!」

「ふたはくん、かわひー」

「そこでっ、しゃべっ、なァッ!!」

喋る事で変な刺激になり、更にガチャガチャと激しく拘束具が部屋に響いた。

「このままこっちも触るね。怖くないからね」

体が強張らないように一言俺に声をかけてから、湊の指がゆっくりと蕾に挿入された。もう一度俺の自身を咥えて裏筋や先端を愛撫してもらえると、体が強張る事なく指を受け入れた。

「んァッ!!」 

湊の指が熟知された前立腺を掠めると、思いっきりガチャンと音が鳴った。自身を舐められ、指で擦られるとすぐに限界が訪れる。

「ふぁァッ…イク、湊!イッちゃう…!」  

俺の体が絶頂に備え始めると、ピタリと刺激が止まる。

「じゃあこれ使おうね」

そんな言葉が聞こえた後、指が引き抜かれて代わりに先程見せてもらったであろうローターが挿入された。初めての玩具に違和感を覚えながらも、しっかりとした手付きで中へ入れていくと、一番弱い箇所に当たった。

声こそ出なかったが、反応を見てそこだと気付いたのか、玩具はそこで止まり、クスッと微笑む湊の声が聞こえた。

「よーし、スイッチオン」

ブブブと低い機械音の振動と共に動き出す。

「ーーーッッ!!」

ガッツリと前立腺に当てられたおもちゃに背中がのけ反った。

「あああッ!!!当たってるっ!ひぁァッ!!」

「当ててるんだよ~」

耐えきれずに暴れるもガチャガチャと音が鳴るだけで刺激から逃れることが出来ない。指とは違い一定の刺激を与えてくるおもちゃは、確実に弱い部分を攻め立てた。

「止めてっ止めてぇぇっ!!」

「だーめ」

「なっ、!?今はやめーーッッ!!」

おもちゃに気を取られていると、湊の意地悪な手は軽く裏筋をなぞり、親指は先端を擦り出した。あまりの刺激にガクガクと体が震え出すと、直ぐ近くに来た湊が、俺の耳元で囁いた。

「双葉くん。俺ね、あなたが好き」

「んな…っばか、ぁっ!?な、なにっ」

「これからもたくさんいじめて、愛してあげるからね」

弱い箇所を責め立てる玩具や湊の手の刺激よりも、恥ずかしながら耳元で優しく囁く声に一番興奮してしまった。それに気付いたかは分からないが、引き続き耳元で俺への愛を囁く。 

「好きだよ。双葉くんは俺が好き?」

「…ぅあッ」

そう質問しながら自身の付け根や裏筋をかなり優しいタッチで刺激されると、俺の頭はいっぱいいっぱいになった。

湊と出会い、初めて快感を知った。昔の湊の作品を見て、他の人に意地悪しているのを見て少し心がざわついた。

囁く声も、俺に触れる手も、今は愛しくて仕方がない。今湊が囁く愛は盛り上げるためかもしれないけど、俺は。

「…好きっ、好き…俺も、好きですっ」

「それは本気の好き?俺は恋愛として本当に好きだよ、あなたが。初めて知った時、すごく可愛い人だと思ったんだ。それからは双葉くんが出る作品を見て、たくさん愛してあげたいと思った。俺だけの双葉くんになってほしいと思ったよ」

俺が好きだと告げた辺りで玩具も指の動きも止めた湊。その後に真面目な口調で伝えてくる言葉を聞いて、嬉しさと恥ずかしさが込み上げる。

「…っ俺、も…」

刺激は止まったとは言え、今の高まった俺の体はその言葉を伝えるだけで精一杯だった。

「嬉しい。…ねぇ、俺の恋人になってよ。そしたらずっと双葉くんの好きな所全部可愛がってあげるから」

--愛してるよ。

湊が耳元でそう囁くと同時に、俺は何か変な感覚が込み上げてきて、ビクンッと大きく体が跳ねた。自分でも何が起こったか分からないが絶頂を迎えた感覚に近かった。

「ぁ…?え?」

「わぁ。もしかして声だけでイッてくれたの?」

「は?嘘…っちょ、待って」

湊のその言葉を聞き、現実に一気に体が熱くなった。声だけでイクとかあり得ない。

「嬉しいな、俺の声で感じちゃったの?今日は焦らしたりしていじめてあげようと思ったんだけどなぁ」

「うるさい…っうるさい!うるさい!」

「えー?俺たち両思いでしょ?好きって言ってくれたよね。俺の声でイクくらいに、好きなんだよね?」

「やめて…っ言わないで…っ」

「…好きだよ、双葉」

「や、ぁぁ…っやだ!やめっ」

ちゅっと耳へキスをされて舌を差し込まれるとガクンと体が揺れた。動きが制限された今、逃げる事は出来なくてフルフルと力なく首を振っても意地悪な舌は耳から離れてくれなくて。

わざと音が響くように耳を舐められ、もう片方の耳は指で塞がれた。頭に響く恥ずかしい音と快感に俺は我慢が出来なくなり足をガクガクと震わせた。

「またイッちゃう?」

「んな…っわけ、ないだろ…っ」

「双葉大好き」

「やぁ…めろ…っ言うな、バカ、バカ…!」

「…はいはい、ごめんね?可愛すぎてつい」

耳を解放されると、俺はハァッと息を整えた。その間湊が何処にいるのか気配が分からなくなっていると、突然中に入れられていたローターが動き出した。

「ッ!?ーーひァッ…」

「次は俺のでいっぱい突いてあげるからね」

「え?」

動き始めたローターはそのままに、突然湊が俺の足の拘束を解くと高く上げられておそらく肩へ乗せられた。

「ちょ、待って…何っ」

未だに視界が塞がれている為何をされるのかが分からずに焦っていると、グッと何かが俺の蕾へ当てがわれた。

「…は?ちょ、おいっ湊…!」

次の瞬間にローターが入ったままのそこへ太いモノが挿入された。入ってきたのは明らかに湊のモノ。

「う、そッ…、玩具ぁっ、抜いて、抜い…てッひ、ァァァ!!」

奥まで入れられると、ローターが必然的に深くなり、目隠しをされて暗い視界に光が散った。

「はっなせ…っ、てめ、何考えて…っ!」

湊のモノかローターか分からないが、ガンガンと前立腺を刺激されるとなす術もなく、ただ喘ぐしかなかった。

「気持ち良いね、双葉くん」

ガチャガチャと激しくなる手枷。揺れるSMチェア。もう何も考えることが出来なくて、強い快感だけが俺を支配した。それでも不思議と恐怖はなくて。

「ひぁぁァッ…みな、っと」 

「どうしたの?」

「ッ…無理、むりぃッ…、イキそう…!!」

「いいよ」

腰を動かしながら指で自身に触れられると、すぐ様に俺は絶頂を迎えた。

「い…イクっ…!!!湊、っ好き、好き…大好きっ」

今まで吐き出せていなかった分、盛大に欲を放つと、そこからはあまり記憶がなく、ガックリと力が抜けてしまった。湊も俺の中で果てたようで、ローターも止まり、両方共俺の中から引き抜かれた。心地良くも気だるい感覚にゆっくり目を閉じた。


◇ ◆


「あ、おはよ。双葉くん」

目が覚めるとそこはベッドの上だった。綺麗にされた体に、湊のルームウェアが着せられていた。

「あれ…ごめん、また俺」

「無理に起き上がらないでね。激しくしすぎちゃったから、ごめんね」

隣で寝転ぶ湊は、よしよしと頭を撫でてくれた。それが心地良くて擦り寄るように俺は体を寄せた。

「ねぇ、双葉くん。さっきの続きだけどさ、本当に俺の恋人になってほしいんだけど」

ぎゅっと抱き締められてもう一度告白をされた。仕事仲間だとか、男同士だとか、その時は何も考えられずにただ"嬉しい"という気持ちだけが俺の中にあった。
少し体を離して顔を見ると、今までにないくらいに真剣な顔で俺を見てくれていて、それが冗談ではないと分かった。

キュッと湊の服を掴んで瞳を見つめたまま、俺はコクリと頷いた。

「…宜しく、お願いします」

「やば。すごく嬉しい、ありがとう双葉くん」

ガバッと激しく抱き締められると、苦しくて酷使した腰も痛むが嬉しくて体が熱くなった。

「俺嫉妬深いからね、誰にも渡さないから」

「うん、多分俺もそうだよ」

「撮影の時態度に出ないように気をつけなきゃなぁ。恥ずかしいくらい撮影でも愛してあげるからね」 

「…お手柔らかにお願いします」

触れ合うだけの軽いキスを交わすと、そのまま抱き合って眠りに落ちた。

04 end.
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