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まこ

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訓練シリーズ

これからもずっと

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拘束/焦らし/筆/擽り/羞恥/寸止/玩具/ローションガーゼ/潮吹/連続絶頂

攻→亜蘭/視点
受→桜花

◇ ◆

Irisにやってきて早くも半年が経った。考え方はしっかりしているし、任務内容に不信感を抱くこともない。

唯一気になっているのは変態みたいなオッサンが居ることくらいだ。しかもIrisの中で実質No.2の立ち位置に居て、今日はそいつの誕生日会という名のちょっとした飲み会兼パーティーのようなものが開かれていた。

特に誰も祝う気もないらしいが、しないと煩いらしく、今夜は盛大なパーティーモード。最後にはビンゴゲームが開かれ、目玉商品として旅行ペアチケットが用意されているらしい。誰が準備してくれたのかは分からないが、仕事の合間に大変だったろう。

「ビビビビビンゴ~♪ ビビビビビンゴ~♪ 盛り上がれ~♪ 盛り上がれ~♪」

と、やけに耳に残る音楽と共に始まったビンゴゲームを適当に楽しんでいると、まさかのまさか。一番にビンゴになってしまった。

しかし同じタイミングで主役である変態もビンゴになったようで、商品が置かれたテーブルの前で二人並ぶ羽目になった。

「キミ。確か亜蘭くんだったか…俺は旅行チケットを狙っているのだが…じゃんけんで決めないか?」

「いや、主役が受け取ってこそでしょ。おめでとうございます~俺はこっちのお絵描きセットもらいます~」

欲しいものもなければ一緒に行く相手も居ないので一番手前にあったお絵描きセットを手に取ると、変態はあろうことか、俺の手に己の手を重ねてきてはぎゅっと握ってきた。

(は? きっしょ…)

手を引こうとしても、無駄にデカい手は俺の手を撫で回してきたのでゾワッと鳥肌が立った。

「優しいね。ありがとう、亜蘭くん」

(名前呼ばれるだけで鳥肌立つわ)

口元を引くつかせながら愛想笑いを浮かべて手を引っ込め、俺は猛ダッシュで自分の席へ戻った。

「わぁ。顔が青いね。変態さんとの握手はどうだった?」

ハイボール片手にクスッと笑う桜花先輩を睨みつけて席に座った。

「まじ気持ち悪いんですけど。何すか?アレ」
「変態だよ」
「それは分かってる」
「そんなことより、君って案外ああいう時一歩引くよね」
「え?」
「最初は我が強い子だと思ってたけど、一緒に過ごすようになって思ったんだ。"どっちでもいい"とか、"俺はいいです~"とか、そんなのが多いんだよね。どうして?」
「はぁ? どうしてって言われても」

本当に心底どうでもいいからどっちでもいいとかそう言った言葉が出ているんだろう。前の組織にいる時はありえないと思ったこととかやりたくないことは訴えてきたが、ここに来てからそんなことはない。

「まぁ、言いたいことはちゃんと言えるようにしておきなよ。俺が何でも聞いてあげるから」

「アルコール入るとやけに喋りますね」

「そんな事ないよ。それにしてもさっき、変態さんに手握られてる君、すっごい可愛かったよ」

「…次言ったらぶっ飛ばすからな」

「あはは」

明日休みだからか、桜花先輩はペース良くお酒を飲んでいた。俺はまだ未成年で飲ませてもらえないので、ゲームが終わるまで世間話をしていた。因みに桜花先輩はビンゴには興味ないみたいで、全く穴の空いてないビンゴカードが机に置かれている。

漸くパーティーが終わる頃にはみんな酔い潰れており、変態も部屋のど真ん中で眠っている。夜遅くでおねむなのか、渚が前を見ずに歩いてその変態を踏ん付けていた。

「ぎゃあ!気持ち悪! なんか踏んだぁ!」
「う◯◯でも踏んだか?」
「そっちの方が良かった!!」

ガキ特有な下品な会話が聞こえて来たが、それもそれで微笑ましい。桜花先輩も同じことを思っていたようでふふっと小さく笑っていた。

「俺、もう寝ますわ」

「俺も寝ようかな」

「…フラフラじゃないすか、何でそんな呑んだんすか」

普段は翌日休みだとしてもほとんど飲まないのに、と疑問に思っていると、桜花先輩は手を伸ばして俺の頭を撫でた。

「だって今日は君が来て半年が経ったからね。最初は大変な子を受け入れたと思ったけど、任務もちゃんとこなすし、風見くんとも渚くん達とも仲良くしてるし、嬉しくてね。みんな小さい頃からここに居るから、途中で来る人は居なくて馴染めるか心配してたんだ。──良かったよ」

あまり見せない優しい笑みでそう言われた瞬間、不覚にもグッときてしまった。

「…」

「お休み、亜蘭くん」

さっきは名前呼ばれただけで吐き気がしたのに、この人に呼ばれると何だか胸があたたかくなった。

(いつもは「君」って言うくせに、不意打ちかよ)

そう思いながら酔った先輩を見てられなくて支えるために近づいた。

「…送りますよ」

「いいの?ありがとう」

普段殆ど飲まないお酒を飲みたくなるほどに、俺のことを歓迎してくれたのが嬉しくて。いつもなら酔っ払いなんて放置して帰るが、今日はふらつく体を支えながら先輩の部屋まで送った。

(小言の多いめんどくさい人だと思ってたけど、ここに来れたのもこの人のおかげだし)

部屋に送り届けてベッドまで運ぶと、先輩はいつもはあまり見せない柔らかい表情を浮かべたまま礼を伝えてくれた。

ポスンとベッドに寝転ぶ先輩は頬が染まっていて、目尻は垂れており少しだけ幼く見える。

先輩はお礼を言った後にすぐに目を閉じると、スヤスヤと寝息を立て始めた。無防備に眠る先輩の髪の毛に触れると、柔らかい毛質でとてもサラサラしていた。

(この半年はいい子にしてたけど、一度めちゃくちゃに攻めたのに俺の前でこんな無防備で居るなんて。もしかして他のやつにも見せてるわけ?そんなの…)

「──何か腹立つからダメだよ? センパイ。俺がちゃんと分からせてあげますからね」


◇ ◆


「…ん」

先輩を部屋へ送り届けて小一時間が経った頃、小さな声と共にベッドの軋む音が聞こえた。

「…え?」

数秒したら自分の置かれた状況に気付いたのか焦りの声を上げたので、近付いてみた。

「おはよう、センパイ」

「…何これ?どういうつもりかな?」

「センパイがエロい顔でスヤスヤしてたから~。お誘いかな?と思って」

「はぁ? そんなわけないよね。これ、外してくれる?」

「えぇ? 大変だったんですよぉ? センパイ起きないようにしながら重たいマットレスの下に拘束ベルト仕込むの~」

ベッドに大の字&全裸で拘束した先輩を見つめながらわざとらしく言ってやると、ぐっと奥歯を噛み締めたのが分かる。

「変態の前でそんな無防備な姿晒したら襲われるんじゃないすか?」

「人前でそんな姿見せるわけないでしょ」 

キッと睨んではきたが、それって逆に俺の前だったから無防備だったってこと?

(お堅い人のそんな一面見れて嬉しくないわけないじゃん)

「そっかそっか。俺の前だから無防備だったの~可愛い~」

「その言い方腹が立つからやめてくれない?いいから解きなさい」

「やーだ。折角ビンゴでお絵描きセットもらったし、センパイで遊ぼうと思って」

「ちゃんとした用途で遊びなさい」

先輩の言葉を無視して今日手に入れたばかりのお絵描きセットを開封すると、中から出て来たのは絵の具セットや色鉛筆、その他諸々。多分ちびっ子達用だったんだろう。開封した後に少し申し訳ない気持ちも芽生えたが仕方ない。絵の具セットの中に入っていた何種類かある筆を取り出して見せつけると、先輩の顔は引き攣った。

「まずは太めの筆でお絵描きでもしようかな~」

先輩の上に覆い被さると、ベッドが揺れた。不安そうにする先輩を怖がらせないようにしながら筆を耳元へ持って行った。

「!」

ふわふわとした毛先を耳のふちへ這わすと、ピクンと小さく体が跳ねたのが見えた。

(前は薬使ったけど、使わなくても敏感じゃん)

ゆっくりと耳のふちから耳たぶ、穴の周りを優しくなぞると、筆が動く度にベッドが小さく音を立てる。拘束した手首のベルトが揺れてるので結構力も入っているんだろう。

その反応に気を良くしながら耳の穴へ筆の毛先を差し込むと、ビクンと体が跳ねた。

「んん…」

前はかなりきつい薬仕込んでもあんまり声を出さなかったのに、筆で軽く撫でただけで出してくれるとは。

優しく筆で耳をなぞりながら、肌を撫でてみると更に甘い声が上がる。とはいえ普通の人からしたらかなり小さい方だが。

(へぇ。効いてる)

脇の下をこちょこちょと予測しにくい動きで擽りながら、耳の穴を筆で愛撫すると、身震いさせながら必死に声を我慢し始めた。

意地らしくもあるその姿に内心ニヤけながら、ゆっくりゆっくりと追い詰めていくことに決めた。明日はお互い休みだし、この際桜花先輩が泣き喚くまで焦らしてやろうか。

慣れないようにたまに動きを変えながらも、基本的には耳や首筋を筆でなぞり、自分の指で脇や脇腹を擽った。

時々甘い声が漏れているが、頑張って唇を結んで目を固く閉じて耐えている姿はやけに唆られる。

ふと下を見ると少しではあるが股間も反応しており、更に顔がニヤけた。

「センパイ、ちんこ勃ってますけど?」

「!…っ、煩い。生理現象だから。君だって勃つ事あるでしょ」

「あー、今めっちゃ苦しいっすね。いつもお堅い澄ました先輩がえっろい反応するから~」

「…腹が立つね。今度何倍にもして返してあげる」

「ほぉほぉ。そりゃ楽しみっすね?まぁ未来のことより今のこと考えたら~?」

「……っ」

首筋を撫でていた筆を胸元へ持って行き、ぷくっと可愛く主張する乳首の周りをなぞるときゅっと目を閉じて先輩は顔を背けた。

たまに一瞬だけ毛先で乳頭を擽ると、面白い位に反応を示してくれた。

「…っ、ん……!」

「センパイてば。もしかして乳首も弱いんすか?ピンク色のきれ~なココ、触って欲しそうにしてますけど~」

「…っ、」

筆で優しく乳首全体を擽った後、指でもう片方を摘んでみると、先輩自身は一気に勃ち上がり先走りがじんわりと滲み出した。

「…かわい。乳首触っただけでビンビンじゃん」

耳元で囁いた後、ふっと軽く息を吹きかけるとフルフルと首を振って否定の意を示した。

「そう?こんなに気持ち良さそうだけど。体は素直なのにねぇ」

まだまだ追い詰めるつもりなので、乳首に筆を滑らせた。直接触れないように周りとゆっくりなぞると、もどかしいのかモゾモゾと体が動き出した。

クルクルと周りをなぞった後、5周に1回くらいは乳首に触れてやると、ビクンと体が跳ねる。それが可愛らしくて何度も何度も同じ動きを繰り返した。

最初に触れた時より敏感になっているのか、今は乳首に触れるだけで腰が跳ねてフルフルと首を振っている。

頬は真っ赤でしっかり閉じていたはずの唇は少し開いて甘い吐息が漏れていた。

「せんぱぁい。まだ乳首だけですよ~?」

「……るさい。とっとと解いてくれない?」

まだこんな強気な態度が返ってくるとは思わず、つい口角が上がった。焦らし続けた結果、先輩の下半身は先程よりも先走りを垂らしており、明らかに強がりなのが分かる。

「そんな態度でいいんですかぁ?」

「…いい加減にしなさい」

「あはは。よく言うねぇ」

拘束している片足のベルトを外して思いっきり足を広げてやると、勿論全力で暴れ出したので押さえつけた。

「悪いけど解放するために外したわけじゃないんで暴れないでもらえます?」

「全部解放しなさい」

「や・で・す」

暴れる片足を体全体を使って押さえつけ、近くに準備していたテープを手に取り、ベリベリと剥がした。

その間相変わらず足は暴れ続けているので必死に抱え込むようにしながら剥がしたテープを先輩の足へ巻きつけた。

足を折り曲げて大きく開かせ、M字開脚にする為に太腿と足首を長々と伸ばしたテープで接着した。

流石Irisの幹部様。片足vs俺の全体重で互角とは。なんとか勝てたが、もう少し攻めて体力を消耗させてからの方が良かったと後悔した。しかし、もう片方の足も拘束したいので同じように対決すると、やっと完全なM字開脚にさせることが出来た。この頃には俺も息が荒くなっていた。

「…はぁ、あんたビンビンのくせに力強すぎ。ちょっと加減しろよ」

「……煩い」

結局盛大に暴れた結果、先輩も疲れたようで一緒に暫く呼吸を整えた。さっきまでビンビンだった先輩自身も濡れてはいるがかなり主張が治っていた。

「まぁ、ここからが本番だから」

さっきまで使用していた筆を手に取り、次の攻める先は大きく開いて丸見えになった先輩の尻。

引き締まった尻の割れ目にある可愛く位置するそこへ筆を這わすと、ビクッと体が反応した。

「な……っ、にしてんのっ」

「えー?センパイのお尻をいじめようと思って」

「! ばか…っ、やめなさい!」

固定したテープがギシギシと音を立てる程に暴れる先輩の顔を見ると、耳まで真っ赤に染まっていた。そりゃまだ意識がしっかりしてる状況で尻触られたらだいぶ恥ずかしいだろう。俺も発狂するレベルで恥ずかしい。

筆で後孔を撫でると、触れる度にきゅうきゅうと動き出した。

「ゃめ……ッ、そんな所、触んないで…っ」

「筆で触る度にヒクヒクしてますよ?恥ずかしいっすねぇ」

「…っ、」

羞恥で潤んだ瞳を向けられると、更に加虐心が過ぎる。

「汚い、から…やめて、本当に……っ」

(なーんかこの人なら気になんないかも。変態とかならマジで吐き気するけど)

「だーめ」

わざとらしくそう告げた後、更に羞恥を煽る為に片手で後孔を広げるように伸ばすと、きゅうっと引き締まったのが分かった。

「や、めっ……嘘、やめて!…恥ずかしい!やめて!」

筆で優しく後孔を擽るとビクンと腰が跳ね、ギチギチとテープが鳴った。

「…見ないで。お願い…っ」

真っ赤にした顔でブンブン首を振りながら暴れまくる体はベッドを軋ませたが、意外に尻への刺激が気持ち良いのか徐々に硬さを取り戻した先輩自身。

「何?おちり触られて感じてるんでちゅかぁ?」

ニヤニヤ笑いながらそう言ってやると、凄まじい殺意を持った瞳で睨まれた。睨んだ罰として筆で尻を擽ると、んんっ、と可愛い声を出しながら悶え出した。

「ゃめて……っ、お願い、そこやだ…!」
「そこって何処?」
「今、君が触ってる所に決まってるでしょ!」
「えー?何処ー?分かんなーい」
「ぁ……っ、やめ……」

収縮する部位をしつこく撫でると、先輩は次第に目尻を潤ませながら何か言いたげに口を開閉させた。

「…なーに? 触って欲しくない所言ってごらん?」

筆を置いて何か言いたそうにしている口元へ耳を持って行くと、小さな声で「お尻……」と呟いた。顔は真っ赤になっていて今にも蒸発しそうな位に照れている様子なので、もう少しだけ羞恥プレイを継続した。

「ん?なんてぇ?大きな声で言って下さーい。言いたいことはちゃんと言えるようにしろって言ったのはセンパイでしょー?」

「~~ッ、だから……っ」
「うん。言って?」
「……っ、」

先輩はめちゃくちゃ小声でさっきまで触っていた箇所を告げた。

「はいはい。じゃあお尻は一旦終わってあげますよ~次はこっちの細っこい筆でココ、よしよししてあげますね~」

先程までの筆は離れた所へ置き、お絵描きセットに入っていたもうひとつの筆を取り出した。細かい所を塗るための筆で先走りを溢れさせる先端をなぞると、今まで以上に反応を示してくれた。

「あはは。恥ずかしい事を言わせたらめちゃくちゃ敏感になってんじゃないすか。もしかしてセンパイてばマゾなんですかー?」

「い、ちいちっ…煩いな! いい加減にしなさい…っ、外して!」

「嫌ですよ~。今外したら俺殺されるかもですし。まだまだこれからも桜花センパイと一緒に楽しく暮らしたいんで」

陰茎を握り、とろとろと溢れる先走りを拭き取るように筆を滑らせると、大きく体がしなった。

「ゃ、……ッ、~~──んっ、っぅ、……」

少しでも刺激から逃れようとする体を押さえつけ、先端を集中的に愛撫すると次第に太腿が震え出した。

(このまま続けてたらイケそうな勢いだけど)

筆だけでは流石にイケないと思ったので、握った陰茎を緩く扱きながらこちょこちょと筆を動かすと、先輩の足首が思いっきりピンッと伸びて、ぶるっと体を震わせて力が入った。

そのタイミングでパッと陰茎を扱いていた手を離すと、イキ損ねたのか「ぇ…っ?」と切なげな声が聞こえた。明らかに表情は蕩けていたのでイク気満々だったんだろう。

「ん?何ですかぁ?」

「…っ、んぅ」

筆の動きだけを継続すると、この動きだけでは絶頂出来ないのか、困ったように眉を下げてモゾモゾを腰を揺らし始めた。

「言いたいことはちゃんと言えるようにして下さいね?セーンパイ」

飲み会の時に言われた言葉を伝えると、余裕が殆どないはずなのにこちらを睨み付けてきた。

「…っ、ゃ…めて、筆、やめ…っ」

尿道口を擽ったり亀頭全体を撫ぜたりと動かしていると、中途半端な刺激がキツイのか逃げようと腰を引いた。

そろそろ絶頂感を治まった頃かと、もう一度陰茎を握って緩く扱くと、期待したような眼差しが俺を見つめた。

(かーわいい)

甘やかしてしまいそうな感情を押し殺し、イク寸前まで扱きながら筆で自身全体をなぞると、再び絶頂直前の反応を見せた。

(ま、イカせないけどねぇ)

パッと手を離すと、俺がわざとイカせないようにしているのに気付いたのか、先輩は悔しそうな表情で俺を睨み付けた。体はかなり震えているので長く持ちそうにはないだろう。

「あれれー、どうしましたぁ?」

先端を集中して攻撃していた筆を裏筋へ滑らせると、ビクッと腰が跳ねた。

「ぁ…っ、ぁ、…ッ」

裏筋を何度か往復した後に硬くなった二つの陰嚢を擽ってみた。大きく体を揺らしたが、イク刺激には遠いようでもどかしそうに揺れる瞳。

陰嚢を筆で擽りながら、空いている人差し指で会陰をなぞると、ゾクゾクした表情で悶え出した。

「やぁ…っ! やめ…っ」

人差し指でこちょこちょと擽ると悶えが激しくなり、すぐそばに位置する後孔もかなり収縮し始めた。

「センパイ。どうしてほしい?言う事聞いてあげるよー?」

「…っ、早く解け!!」

「それはだめです~。何回かイキかけてたくせに随分強気ですね?早めに素直になんないと辛いのはセンパイですよぉ?」

「ッ、ぁ……」

「先走りで俺の手濡れてんですけど。どうしてくれんですか?」

「誰の所為だと──っ、ぁ」

先走りを人差し指で拭い取るために先端を撫でると、筆の刺激より強いからか甘い声が聞こえた。

「ほら、センパイ。恥ずかしい汁がとろっとろ」

トロトロと出てくる先走りを指で絡め取り、見せつけるように舐めると、先輩の顔は更に真っ赤に染まった。

「…汚いからやめなさい」

「あはは。美味しくはないっすね。けど別にセンパイのならいいですよ」

少しずつ射精感が治ってきているであろう自身を握って支え、人差し指で先端を弄るとビクンと強い反応が返ってきた。

(先っぽ触る度にビクビクしてすげー可愛い…)

明らかに感じた反応を見せるくせに未だに強い眼差しを向けられるとゾクゾクした感覚になる。

もっといじめたい。

そんな気持ちが頭を占め、握った陰茎を上下に扱いた。

「はっ……ぅぅ、…」

先走りのおかげで滑りもいい。力加減を間違えないように追い詰めると、先輩の足首はピンッと可愛く伸びた。

(イク直前に足伸びんの可愛い~)

今回は足が伸びて数秒刺激し続けると、今度こそイケると思ったのか先輩は小さな喘ぎ声を響かせて体に力を込めた。

(…ばーか)

絶頂を迎えようとした瞬間に手を離すと、泣きそうな表情になりながら体を震わせていた。

(さぁ、どうする?)

じっと見つめていると、先輩はふいっと顔を背けてガクガクと震えている。何度か寸止めしたくらいで根を上げられてもつまらないけど、ちょっと残念な気持ちもある。

(早く可愛い先輩見たいな~)

直接絶頂に繋がらないように自身から手を離して鼠蹊部や自身の付け根、内股や尻を擽ると、ぶるっと鳥肌を立てて体を捩る。

「センパイ、イキたくないんすか? 俺、結構いいところで止めてるつもりなんすけど」

「…っ、」

「可愛くおねだりしてくれたら、考えてもいいけど。どうします?」

「…誰がそんな無様な事するか」

「へぇ。じゃあその"無様な事"させてあげるんで覚悟して下さいよ」

「…好きにしたら?」

「はい。好きにさせてもらいますね」


◇ ◆


「…っ、ぁ、…んん、…ッ」

最初は玩具でも使ってやろうかと考えたが、縛り付けた上、時間制限も設けていないので流石に卑怯かと思い、俺はただじっくりと自分の手や舌で責め立てる事に決めた。

おねだりした後はお仕置きとして徹底的にイキ地獄を味合わせるために玩具使ってやるけど。

舌先で先輩の乳首を愛撫しながら、手はゆっくりと先輩自身を扱いた。体の反応を見ているうちにイク寸前は分かるようになったので、絶頂しそうな時は手を止め、舌だけで愛撫する。

そんな事を繰り返して数分。流石に限界が近いのか、体の震えと声が激しいものになっていった。

手を動かすのをやめてみると、先輩は自分で腰を動かして擦るように股間を押し付けてくる。

「センパイ、イキたいならちゃんと口で言って下さい。勝手に人の手使ってオナんないで?」

「! …ちがっ」

「へぇ?さっき俺の手に押し付けてきてましたけど?もしかして無意識っすか?あはは~」

「ひっ……そこで、喋ん、ないでっ……」

「歯ぁ当たると気持ち良い?センパイ、乳首ビンビン」

強く吸い上げると、高い声で鳴きながらベッドを軋ませる。股間に手が当たる事のないように避けていると、先輩はぽそっと小さく呟いた。

「……っ…ぃ、」

「?」

「………~~ッ、た………ぃ、」

あまりの小さな声で、本当に聞き取れない。胸元から口を離して顔を近付けると、そっぽ向いたまま何かを呟き続けている。

「センパイ。ちゃんと言って?」

「……ぃっ、き……た、ぃ…」

「セーンパイ。ちゃんと言ってって言ってますよね?ほら、俺の目を見て大きな声で言って下さいよ」

クイッと顎に手を添えてこちらを向かせると、瞳からはポロポロと大粒の涙がこぼれ落ちた。その表情にゾクッとした感覚が襲い、つい顔がニヤけてしまう。

「………っ、」

「言わないなら俺は別にいいですけど」

ペットを愛でるように顎をこしょこしょと擽ってやると、可愛い声を出して首を振る先輩。

「ほーら、センパイ。──言って?」

唇を耳元に近付けて催促すると、吐息がかかったのかそれだけでゾクゾクとした表情を見せてくれる。

「い…っ、きたぃ……」
「うん。勝手にイッたらぁ?」
「~~っ、ぅぅ……耳元で、喋っ、な…いで…!」
「えー?耳も弱いとか可愛いですねぇ」
「そんな、事…いいから!早く…っ、イカ…せて、よっ」
「それが人にものを頼む態度?」
「…イカ、せて…下さ、い…っ」

「イカせて下さい、お願いします。じゃないの?」
「──ッ、ひぅ」

耳の穴へ舌先を捩じ込み、自分の欲しい言葉を要求すると、先輩は耳まで真っ赤にしながら小さく呟いた。

「…イカ、せて…下さいっ……お願いしますっ」

最後は語気を強めてヤケクソに叫ぶ先輩。そんな姿に満足はしたが、まだまだいじめ足りないのは事実で。

「──あれ?さっき"おねだりなんて無様な事するか"って言ってませんでした?嘘だったんですかぁ?」

「…言わせるためにしつこく焦らして寸止めしたくせに」

「あはは。まぁそうですね。けどあれからまだ30分くらいしか経ってませんよ?おねだり早くないですか?忍耐力がないですねぇ」

「縛り付けて攻め続けたくせに。別に君にイカしてもらわなくてもいいから、さっさと解いてくれる?」

「へぇ。俺がイカさなくていいんだ?んじゃ、こいつにイカせてもらいます?」

いじめ抜くために用意していた玩具をいくつか取り出して見せつけると、先輩はぎょっとした顔を見せた。

カチカチと電マのスイッチを入れると、中々威力のある振動音が響く。

「ま、待っ──ぁ、あ"ぁぁぁあ!!」

弱にしていても強い刺激を生み出す電マを先輩自身にくっつけると、先端から溢れ出る先走りが激しく飛び散った。

「……っ、んんん!!」

待ち望んでいた絶頂へ導く刺激とはいえど、今の今まで優しいものしか与えていなかったので先輩の体は激しく暴れ出した。

「ぁ、ッ、強い、っ、亜蘭くっ、…だめ、だめっ」

腰が浮くくらい跳ねた先輩は何度か痙攣した後、念願の絶頂を迎えた。溢れ出る欲が電マの振動で先輩の体に飛び散り、俺の頬にもかかった。

「センパイ、出し過ぎっすよ」

「とっ、めて──っ!!止めて、ぁっ、あ!!今ダメっっ」

陰茎を掴んで先端を狙って電マを押し当てると、悲鳴を上げながら悶え出した。グリグリと押し付けると、再び激しく痙攣して二度目の絶頂を迎える体。二回目とはいえまだまだ溢れ出てくる欲を見つめた。

ガクガクと足を震わせ、泣きながら懇願する先輩を見つめながら暫く電マを押し付けた。

「~~ッッ、ぁ"ッ、あっ、…だっ、め、亜蘭っ、く──ッ、ぃくっ、イクからっ、もう、もうやめっ」

何度目か分からない絶頂を迎えた後、カチッと電マのスイッチを切って刺激から解放すると、先輩は面白いくらいに体を震わせながら、ぐちゃぐちゃになった顔で肩を揺らしていた。もうかなり力を消耗させてしまっただろうと思っていると、小さな声が聞こえてきた。

「…っ、全く……!君は、限度って、もの…がっ、…はぁ、…っ」

(まだ元気そうじゃん)

必死に呼吸を整えている先輩の顔を覗きに行くと、未だに強気な眼差しを向けられて内心驚いた。

「流石Irisの幹部ですね。俺も近付けるようにしなきゃなぁ。けどセンパイ、最初に攻めた時より声我慢出来てないし~俺におねだりするし~ちょっとお仕置きが必要じゃないすかぁ?」

「…はぁ? 嘘……っ、んん、…ちょっと、やめっ」

「こちょこちょこちょ~」

「ひっ……! ふふ……ッ、んんん~~!!」

バタバタと必死に暴れる先輩の肌を擽ると、笑い声を我慢したエロい声が部屋に響く。

「ひぁぁっ…はぁ、あっ、…やはぁっ、……ぁはッ」

脇の下に手を添えて擽ると、ビクビクと跳ねながら可愛い声を聞かせてくれた。暫く休憩も兼ねてくすぐり攻撃を続けると、先輩は絶頂した時と同じような蕩けた表情になり始めた。

「はぁっ…やぁ…!やだ…っ、ぁははっ…ぁぁ…!」

(えっろ~)

ビクビクと魚のように跳ねる体を愛しく思いながら優しく蕩けるような指の動きにすると、次第に笑い声から完全な喘ぎ声だけに変わっていった。

「亜蘭…くんっ、もぉ……だめっ、やだ…!」

「はーい。こっちも休憩出来たみたいだし、最後は気持ち良い事しましょうか?」

"こっち"と言って指差したのは、散々射精して疲れ果てていたであろう先輩自身。何度も強い刺激を与えて壊れないように休憩させていたが、優しい擽りに変えてからまた元気を取り戻してくれた。

「はぁ…? もう終わりでしょ?」

「うん。次で終わりですよ~さっき恥ずかしがってた可愛いお尻も解してあげますからねぇ」

「そっちも!? やりすぎだって……っ」

「イカせて下さいお願いしますっておねだりされたら俺も燃えちゃいますからね」

「いやイカせてもらったから…!」

暴れて叫ぶ先輩を無視して、散々筆で撫でてやった後孔に視線を落とした。指にたっぷりとローションを垂らし、ゆっくりと挿入した。

「──ッ」

先程までの行為の影響か中はかなりあたたかい。しかしあの日以来誰も受け入れていないのか中はかなり窮屈だった。

「センパイ、力抜いて。怖い事しないから」

「…っ、」

不安そうな顔でこちらを見ると同時に、指がきゅうきゅうと締め付けられる。

「桜花センパイ」

何度か優しく名前を呼び、指の動きを緩めると次第に力が抜けていった。その隙に指を進め、以前見つけた前立腺を撫でた。

「!」

「はい、見つけた。ここ、好きですよね?」

グイグイと少し弾力のある箇所を指で刺激してやると、ギチギチとテープが軋む。

「ひっ、ぅっ……そこ、…!!」

不安そうな表情はなくなったことに安堵し、何度も先輩の弱点を擦ると、歯を食い縛りながら体をのけ反らせた。

(前はバイブで随分善がってくれたし…)

指を数本受け入れてくれるようになった所で一旦引き抜き、小さめのバイブを手繰り寄せた。玩具にもたくさんのローションを垂らして慣らした後孔に差し込むと、入れるだけで痺れるような蕩けた表情を向けてきた。

(へぇ。センパイ素質あんだな)

開発するとこっちの方が好きそうだなと感じながら前立腺に当たるようにバイブを動かした。外から会陰を刺激出来るような形状になっており、スイッチを入れるだけで二箇所から刺激が与えられる。

表情を見る限り痛みはなさそうなのでカチッと音を立てて弱に設定すると、先輩は言葉にならない叫びを上げながら思いっきり背中をのけ反らせた。

「──~~、っ"!んんんぅ……ッ」

「さてと。準備は完了したんで、おねだりしてくれたご褒美として…センパイには前みたいにドライモードを味わってもらいますね?」

バイブへの刺激が強すぎて、俺の話を上手く聞けていない先輩はほとんど動けない体でジタバタと悶えていて、俺はその間にとある準備を進めた。

紙コップにたっぷりとローションを入れ、その中へ染み込ませたのはガーゼ。滑らないように持ち手部分にはローションがつかないように気を付けながら浸らせると、ひたすら悶えている先輩自身にガーゼをあてがった。

「っ!?」

亀頭を包み込んだ刺激に驚いたのか、先輩はすぐに俺を見つめた。目が合った所でニヤッと微笑みかけて左右にガーゼを動かすと、今まで聞いた事ないような激しい叫び声が部屋に響いた。

「ッ、ひ、ぁぁぁあッ!? あ"ぁぁぁぁぁッ!!」

俺は体験した事がないが、意外にもこの攻撃はかなりの効力があるのを知っていた。人によっては痛みもあるみたいだが、先輩は痛みを感じている様子はなさそう。

(いつも澄ましてて綺麗な顔してる人が、こんなぐちゃぐちゃになる程にキツイだなこれ)

暴れ悶える先輩を見つめながら動かすと、ガーゼを通り抜けて勢い良く液体が吹き出した。

「うおっ」

何の前触れもなく飛んできたのでびびってしまい、ガーゼの動きが不規則になると、先輩はそれにまた悶えていて。

今まで拷問してきた相手になら「お漏らしでもしたのかよ」なんて羞恥を煽っていたが、桜花先輩が綺麗でつい見惚れてしまい、言葉責めが出来なかった。

(やば……そもそもプライベートで誰かを泣かせたいとかあんま思わないのに、俺何してんだろ)

ふと我に返ってみても、先輩の泣き喚く顔を見るとやっぱり気持ちが昂っていく。

(──本当、綺麗)

どんなに汚い顔になっても、どんなに可愛くない喘ぎ声でも、この人なら別に不快感を抱かない。寧ろ、もっともっと乱れた姿が見たい。

ローションを追加して何度かガーゼで責め立てると、激しく体が痙攣して明らかな絶頂を迎えたのが分かる。

出さずにイケるようになればもうここからは何度だってイケるはず。

「あはは、センパイ。ドライ入りましたぁ?んじゃ、バイブも強くして…ガーゼでいっぱいイカせてあげますからね?今更ですけど、イク時はちゃんとイクって言いながら俺の目見てイッて下さいね」

「ひッ、ぅぅ、ぅぅ…ッ、──!!」

ガチガチと歯を鳴らしながら、直後に絶頂した先輩。

「だぁから、イク時は言えっつってんじゃん?」

バイブの強度を上げてガーゼを動かす手も強めると、先輩は必死に叫びながらも体を痙攣させた。

「ぃっ、くッ、ィク!! ぁぁあ"あぁぁぁぁぁ!!」

「俺の目、見ながらって言ったの聞こえない?──悪い子はお仕置きする?」

「ひっ、ぅぅ…──~~ッ!!イクっ、イク、!!」

先輩は俺の言う通り、しっかりと目を見つめながら何度も同じ言葉を繰り返して絶頂した。

もう何も考える思考もない程に攻めたのに、ちゃんと言葉を理解して実行するところは流石としか言えない。

(終わりたくねーけど、もうやばそうだな)

叫び続けて掠れた声と、表情や体の様子を見る限り、そろそろ意識を失うだろう。

「桜花先輩。これからもずっと宜しくお願いします。俺はあなたについていきます」

こんなことしておいてふざけた事言うなと言われそうだが、本音を伝えて腕の拘束だけ解いてやると、先輩は俺の首へ力無く腕を絡めてくれた。

「っ、きみ…みたいな、子は…っ俺しか面倒、見れないからね……本当…やりすぎ。俺以外に、しちゃダメだからね……ばか」

先輩は俺にしがみついたままそう告げると、ふっと力が抜けてベッドに戻っていった。何度も無理矢理絶頂させられた体は意識を失った後も小さく震えており、涙で濡れたまつ毛はとても綺麗で。

「…本当、すげー人が先輩になってくれて嬉しいですよ」


◇ ◆


「ぅ…っ、はぁ……っ、……」

「ハイ、あと10周ね」

「いや、鬼畜かよ!てめぇ!!」

「俺に向かって"てめぇ"はないよね?」

「っ……ごめっ、なさ…もう、むりぃっ」

その後、気を失った桜花先輩を綺麗にした後、一緒に眠っていたのだが。早朝叩き起こされて、現在組織の周りをぐるぐると走らされていた。

現在何周かも分からないくらい走らされ、朝っぱらから大量の汗が流れ落ちる。

──とはいえ、一人で走らされているわけではなく、先輩も一緒にジョギングしているのだが、何故か涼しい顔をしているので恐怖でしかない。

「げほっ……もぉぉ無理ぃぃ…」

ガクンと膝から崩れ落ちようとすると、パシッと手首を掴まれて体を支えられた。その軽やかな動きは王子様みたいで。

「……昨日はあんなに可愛かったくせに格好付けないでもらえます?」

「別に格好つけたわけじゃないけど。こけそうになってた君を助けただけ」

「もぉぉ!俺今汗くさいから離して下さい!」

「全く…昨日は散々俺のこと煽ってきたくせに、君は全然だね。まぁ、珍しい君が見れたし今日の特訓はこれで終わりにしてあげるよ」

「もぉ俺に構わなくていいんで!!」

「ふぅん。昨日は「桜花先輩。これからもずっと宜しくお願いします。俺はあなたについていきます」って真面目な顔で言ってたくせに。──お望み通り、「ずっと」特訓してあげるから覚悟してね?」

「……」

「じゃあお風呂入ろうか。背中流してあげるね、亜蘭くん」

昨日あれだけ無様で恥ずかしい姿を晒しておいて。

昨日、ボロボロになるまでいじめたのにいつもと変わらない対応してきて。

「──やっぱりすげーな、あの人」

前を歩く先輩の背中を見ながら、俺は小さくそう呟いた。

end.
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