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まこ

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訓練シリーズ

先輩と訓練①(七彩過去編)

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七彩過去編

拘束/羞恥/連続絶頂/擽り/寸止め/前立腺責

攻→風見
受→七彩/視点

◇ ◆

「今日から組織に入る事になった、七彩くんと柚木くんだ。みんな良くしてやってくれ。さぁ、二人とも挨拶して」

とある組織に加入した日、俺は柚木と呼ばれた男の子と共に組織の人が暮らす家へやってきた。

「柚木です。宜しくお願いします」

「……」

柚木は愛想良く頭を下げたが、俺は気が乗らないので小さく頭を下げるだけにした。

「じゃあとりあえずは柚木くんの事は桜花くんで、七彩くんは風見くんが面倒見てあげてね」

「はーい、分かりましたぁ。宜しく七彩ー」

にこやかに微笑むのはこれから俺の面倒を見てくれるという風見。柚木の面倒を見てくれる桜花と呼ばれた人はとても物静かな雰囲気の人だった。

「明日からは色々叩き込んでいくから。とりあえず今日は疲れたろ。部屋に案内してやるからついてこい。あ、柚木も同部屋だから一緒に連れてくわ」

「宜しくお願いします」

風見は俺達二人を連れて既に布団が二つ敷いてある部屋へ連れて行ってくれた。

「とりあえず明日は朝7時に起こしにくるからそれまでは二人で仲を深めといて~今日はお疲れ様~」

「はい、分かりました」

柚木がそう答えると、風見はヒラヒラと手を振って去って行った。

荷物を置き、漸く一息がつける事に安堵して腰掛けると、柚木がニコッと笑って話しかけてきた。

「改めまして、柚木です。今日から宜しく、七彩くん」

「あー…こちらこそ宜しく。柚木くん」

「七彩くんは何でこの組織に来たの?俺は親に勝手に入れられたんだよね。国を守る組織だから誇り高いって言われてさ。入るなら早い方がいいだろうって」

「俺も一緒。勝手に入れられた」

「そうなんだ。正直全然よく分かんないから、どんな事するのかも分かんなかったから不安だったけど、七彩くんが居て良かった。年齢はいくつ?」

二人で話していく内に、俺と柚木が同い年であるという事が判明し、同じ境遇だったからか初日で仲良くなる事が出来た。

今回俺が加入した組織は国の中で一番でかいらしい。国の治安を守るような組織らしく、加入しているだけで親からしたら自慢になるようだ。

翌日風見からは色々な知識を吹き込まれることになるが、正直まだよく分からない。

最初に教えられたのは俺達に敵対する組織がいくつかあり、常に気を付けておかなければならないと言うこと。 

俺達組織の力が弱まれば、この国を制圧出来ると考えているらしい。

「──ということで、敵の組織が変なことしようとしたらそれを阻止するために潜入捜査をしなければならない事になる。もちろんだがそれにはかなりのリスクがあるし、捕らえられれば拷問にかけられる可能性もある。そこで俺達組織が行っているのが『拷問訓練』だ。それにクリア出来なければ任務に出る事は認められない。それが何年も続けば組織を辞めてもらわなければならない」

「へぇー分かりましたぁー」

毎日風見と過ごすようになり、だいぶ緊張感もなくなった俺は柚木と接する様に対応していた。一応敬語は使っているが、先輩というより友達に近い関係。

「訓練部屋は二つあるから、明日から柚木と同時進行で進めていくから」

「はいはーい!じゃあさー風見せんぱぁい、明日から頑張るから今日は美味しいご飯連れてってぇ」

「はいはい。明日から俺に泣かされるだろうし、今日はとびきり優しくしてやるよ」

「えぇ?先輩が俺を泣かすのー?あは、笑えるー」

どんな訓練か分からないが、いつもヘラヘラしてるような先輩が俺を泣かせることなんて出来るわけがない。

「──まぁいいよ。明日楽しみにしてるわ」

「俺も楽しみーだって2日間、雑用しなくていいんでしょー?ラッキーラッキー。先輩だったらよゆーよゆー」

お気楽な俺は笑いながら楽しい食事を楽しんだ。


◇ ◆


「では今から訓練を始めます」

初めて訓練部屋に連れてこられた俺は、あまりの物々しい雰囲気に息を呑んだ。

その部屋は中心に台が置かれており、小さな小窓があるが殆ど光は入らず全体的に暗い。

入り口の扉を閉めれば昼でも少し薄暗いような場所だった。

「全ての服を脱いでその台に寝転べ」

「──はい」

いつもと違い、風見先輩の雰囲気も怖い。この部屋に入るまでは訓練の2日間、この人が相手なら正直楽勝だと思っていた。

いつも優しくて、明るくて──この組織の事もよく理解していない俺からしたら拷問という行為自体が遠い存在でこんな雰囲気を知らなかったからだ。

服を全て脱いで下着姿になると、俺は台に寝転ぼうとした。

「全部脱げって言わなかった?」

「──え」

「それも、脱ぎなさい」

下着を指差して指示されると少しだけ恥ずかしい気持ちが芽生えた。いつも柚木と二人でお風呂に入っているが、他の人とは時間が合わなくてまだ裸の付き合いはしていない。

というより風呂場ではお互い裸だから何も思わないが、自分一人が全裸になるには抵抗があった。

「脱げねーなら俺が脱がせてやろうか?」

俯いて止まっていると、先輩が近づいて来て下着に手をかけた。

「あ!嫌だ!自分で脱ぐ!脱ぐからっ、やめ…」

「じゃあ早く脱げよ」

「うるさい…待ってろよ!!」

「そうだ七彩。注意しようと思ってたけど、先輩に対してそんな言葉遣いは今後一切ナシな?俺に対しては今更何も言わないけどー、ちゃんと礼儀を身につけような?」

「……分かったよ。分かりましたよーだ…あ、あっち向いて…」

「無理。とっとと脱げよ」

「…っ、」

目を閉じて勢い良く下着を脱ぎ捨てると、俺は台の上に飛び乗った。ゆっくりしてると恥ずかしくておかしくなりそうだったから。

「はい、いい子いい子。両手は左右に広げて。足はこの台に乗っけて」

大人しく言われた通りにすると、手首にマジックテープを巻かれ、台から離れない様に括り付けられた。足は膝を支えるように小さな台が置かれており、そこへ乗せるとM字開脚の様なポーズにさせられた。

勿論閉じたら怒られると思うので大人しくしていると、閉じれない様にマジックテープで留められた。

「よし。いい格好だなー。恥ずかしい所丸見え~」

開いた足の間を眺めるように見られると途端に顔が熱くなり、あまりの恥ずかしさにそっぽを向いた。

「──さて、じゃあ始めようか。期限は48時間。お前は敵に捕まった設定で、組織の情報を吐かせるために徹底的に責められるからくれぐれも口を割らないようにな。組織の名前は勿論、組織の仲間の事も、自分自身の名も、年齢すらも。どんな些細な情報も吐くな。いいな」

「…はい」

「じゃあいつも小生意気な七彩がどれくらい堪え性があるかたっぷりと調べてやるから楽しみにしてろよ。──昨日言ったもんな。「余裕だ」って。」

全く動けない今の状況でそんな風に言われたら恐怖しか無い。

「じゃあスタート」

その言葉を合図に、俺は初めて人に体を好きにされることになった。

まずは動けない俺の体をじっくりと眺める所からスタートした先輩。特に一番見られたく無い男の子象徴や尻をまじまじと見つめられるとそれだけで効果は絶大だった。

小さくマジックテープが音を立て、足に力が入っているのが分かる。

「──君、まだ若そうだけどいくつなの?」

「……」

どんな些細な情報も吐くなと言われたので口を結んでダンマリを決め込むと、足の間で縮こまっている俺自身を撫でられた。

「可愛い。すごく柔らかいね。──人に触られるのは初めてかい?」

優しく撫で回したり、緩く握られて上下に動かされると少しずつ湧き上がる快感。そしていつもとは全く違う話し方の先輩は違和感があり、少し怖い。

「……っ、ン、……」

ゆっくりと、しかし確実に感じるように動く手は俺を少しずつ追い詰めた。

「へぇ、少し反応してきたよ?さっきはとても柔らかかったのに、硬くなってきたね」

「…ぁ、…ッ」

「今の声は何?もしかして気持ち良かった?」

「──っ、るさい…触んな…」

「触って欲しくなければ、君の名前を教えて?そしたらすぐやめてあげるよ?」

ここで名前を言えば、訓練に耐えれなかった罰として複数で責められる事になる。そんなのはごめんだ。

「質問にはダンマリかぁ。じゃあこっちはどう?」

緩々と自身を扱きながら、優しく太腿を撫でられると更にマジックテープが音を立てた。

(やべ…っ、何か、撫でられると…ぞわぞわする)

「もしかしてこういうの苦手?」

指を内股へ添えると、優しくなぞられた。その刺激にぶわっと鳥肌が立ちビクンと大袈裟に体が跳ねた。

「へぇ」

自身から手を離すと、先輩は両方の内股を撫で始めてニヤニヤと笑った。

「ぁっ、──っ、あ、……ンン、」

「気持ち良い?」

「…っ、んん……」

「すっげー力入ってるし気持ち良いんだよな?──言ってみ?気持ち良いです、って」

内股や足の付け根、その後に二つの玉や裏筋や先端を撫でられると動けない体には強い快感になった。

「ぅぁ……っ、ぁ、……っ!──んっ、ん!ん、」

「君、ここが好きなんだ」

「はぁ…っ!…違っ…ゃ、めてッ」

玉を撫でられるとぞわぞわとした刺激が襲い、どうしても体が跳ねてしまう。すぐにそれに気付いた先輩は軽く爪を立てながらそこばかりを狙ってきた。

「~~っっ、ん──ッ、ぅく…ぅっ」

恥ずかしい。何で変な所触られてビクビクしてんだよ。そう思っても、先輩の指は執拗に弱い箇所を責め立てる。

「少し撫でられた位で君のココはとても反応してるよ?分かるかい?」

人差し指で裏筋をなぞられ、辿り着いた先は先端部分。少しだけ汁を溢れ出しており、その光景が見えて顔が熱くなった。

「ここを触ると何か溢れてくるね。体を好きにされてるのに感じるなんて君は変態なんだね」

「…っ、ひ……ぁっ!?」

グリグリと汁を溢れさせる鈴口を弄られると、ビクンと激しく体が跳ねた。そんな所誰にも触られた事がなかったが、めちゃくちゃ気持ち良い。

「や…っ、やだ!やめっ……だめ!待って…待っ、やめっ…触んな!!」

触られる度に先端からは先走りが溢れ出し、指が動く度に恥ずかしい水音が響く。滑りが良くなっているために音が大きくなればなるほど気持ち良い。

「君はここも好きなんだ。色々弱い所があっていじめがいがあるよ」

「~~ッッ!!──っンく……ぁ、あっ」

先端を爪で弄りながら、優しく包み込む様に自身を握られて上下すると、今にも絶頂しそうな程に強い快感が襲う。

この組織に入る少し前に一人で一度した事があったが、あまりに気持ち良くて頭が変になってしまいそうだったのでそれ以来していない。なので今のこの状態は気持ち良いけども少し辛い。

「ぁっ…!ぁ……だめ…っ、ぇ、」

「恥ずかしい奴だな。敵に触られてイクのか?」

意地悪な顔でそう言われても、どれだけ悔しくても手が動くと我慢出来ない。変わらない力加減で刺激されると、グッと体全体に力が入った。

(──やばい、イク)

ぎゅっと目を閉じると、更に指が早まり俺は開始早々呆気なく絶頂した。

「おーおー、すげー出てんな」

「ッ、んン……っ!!ひぁぁあ!!」

トロトロと先端から吐精している最中も動き続ける指に体は激しく暴れ出した。

「やめろっ…!!やめ!離せっ、ぁぁぁあ!」

「やめて欲しかったら名前を言おうか?そしたらイッた後の敏感な体をいじめるのはやめてあげるよ?」

「ッ──、はぁ…っ、あ、ぁぁ……だめっ、やっ、離し…っまじで、無理っ、今っ、は、ぁぁあ"ッ…」

出し終わった筈なのに搾り取る様に上下されると再び絶頂の兆しが見えた。

「どんだけ出んだろうな」

玉を揉みしだかれ、竿を扱かれ、最後に先端を擦られるとビクンと大きく腰が跳ねて再び欲が吐き出された。

「────ッッ!!」

「お前が口割らない限り、出なくなるまで続けてやるよ」

「~~っっ、ぁ……、──ッ……ゃぁぁぁ…っ」

目の前がチカチカと光る中、目からは涙が溢れ出した。気持ち良いけど敏感になりすぎた場所を触られるとキツくて堪らない。

「ゃ…っ、め……無理、無理ぃ…っ、おかし、くっ、なっちゃ……んはぁっ…ア"っ、…ァァァァあ!!」

何度も何度も同じ事を繰り返され、もう精液が出なくなった頃には全身から汗が吹き出て、顔も涙と鼻水で汚れていた。

「へぇ、これでも口割らないのはすげーじゃん。流石余裕かましてるだけの事はあんだな。じゃあ次はこっちにしようかね」

先輩は俺の上半身へ移動すると、ゆっくりと胸元に手を添えた。

「っ!?、あ、……やぁっ、!!」

「お、良かった。ここも感じるんだな」

今まで意識していなかった乳首を摘まれると、指の腹で摘んで捏ねくり出した。

「──~~ッ、んん!!」

きゅっと摘んで捏ねたり、時折指の腹で擦られたりと俺の感じ方を確かめる様に動く指。触られる度に切ない感覚が襲い、散々発散した股間は再び熱が帯び始めた。

「乳首すげー硬くなってきた。コリコリだな」

「…っ、ぅ……るさ、…っ、ゃ、め…もう…ッ」

まだ開始して一時間すら経って居ないだろうが、俺はもう限界だった。トロトロになった体への刺激は耐え難くて少し指が動く度に体がビクビクと跳ねた。

「──そうだ、こういう刺激もあんの知ってる?」

聞き返す暇もなく、次に先輩が指を添えたのは脇腹だった。何をされるのか分からずに見つめていると、ゆっくりと指がツツ、と腋から腰までを上下し始めた。

「やあ"ああああっ!?」

襲ったのは強烈な擽ったさ。今までの比じゃないほどに暴れてもミチっと虚しくマジックテープが鳴るだけだった。

「あ────っっ!!や"ッ、だぁぁぁぁぁあ!!」

「うわすげー声。脇腹弱いの?」

クルクルと人差し指で脇腹を擽られると必死に許しを乞うた。

「やっ、めて"っ!!やめて、くっ、だっ、ぁぁあ!!お願っ、無理、それっ、それやだ!!お願いっ、むりむりむりむり!!助けっ、ぁはぁぁぁっ!!」

「ほぉほぉ。お前擽り弱いんだな。こちょこちょ」

「ぎゃああああ!!あ"──ッッ!!」

ビクンビクンと激しく飛び跳ねながら泣き喚くと、先輩はニヤニヤ笑いながら脇腹を揉んだり撫でたりと忙しそうに指を動かした。

脇に移動した指が窪みを引っ掻くように動くと、それもそれで擽ったくて笑い声が止まらない。

(やばい、こんな攻め耐えれない!!)

自分の口から出たとは思えない間抜けな笑い声と、許しを乞う声が長時間続く中、体は次第に動かなくなる程に疲弊した。

「ひ…っ、は、はっ…ゃぁぁ…ッ、──ッ、は、」

笑いすぎた事により酸欠状態だし、ヒュッと喉が鳴る様な音も出て明らかに限界を迎えている時、先輩はまた動き出した。

「体がここまで蕩けてたら、初めてでもこっち大丈夫だろ」

「──?」

力は全く入らないが、気になったので先輩の方を見るとローションを手に取り俺の尻付近に居た。

何するんだろうと見ていると、先輩は指を俺の後孔に当てがうと皺を伸ばす様に付近を撫で始めた。

「!?」

「知ってる?──こん中にトブ程気持ち良くなる場所があんの」

「し…ら、なっ!そんなとこ……や、めっ」

掠れ掠れの声で制止を求めると、ムニッと尻を左右に開かれて一番恥ずかしい箇所が大きく晒された。

「やっ、ぁぁぁぁあ!!み、るな…っ、やめ…んなとこ……やめろ!!」

「へぇ、まだ恥ずかしいなんて気持ちあんだ?そりゃ好都合だな」

優しく親指で皺を伸ばす様に弄りながら、開かせようと左右から力をかけた。

「やだぁぁぁあ!!やっ、やだ…見ないで…っ、広げんな…っ、ばかぁぁ!」

「力使い果たしたんじゃねーの?めちゃくちゃ元気じゃん。そんなに恥ずかしいならもっと近くで見てやるよ」

「!?──ぃぁぁぁあ!!まじでやめろ…っ、うそぉ、やだ!やだぁぁ!ねぇっ、それ…いや!嫌だ、ねぇぇっ!やめて、ねぇやめてぇぇッッ」

息が掛かるほどにわざと顔を近づけると、あまりの恥ずかしさに身体中に力が入った。

「お? すげー尻ヒクヒクしてるけど感じてんの?」

「んなわけねーだろぼけぇぇ!!」

「元気そうだな」

暫く俺が泣き叫んでも、先輩はただ尻を眺めて遊んでいた。ガクガクと足が震えて俺が号泣し始めた辺りで顔を遠ざけると、乾いてしまったローションを追加して後孔へ指を当てがった。

「んじゃ、今度こそ。──お前のココ、開発してやるよ」

恥ずかしさで体が燃えそうに熱い中、ツプリと指が挿入されると初めての異物感に指を締め付けた。

「──七彩」

「…え?」

訓練のはずが、何故か先輩は俺の名前を呼ぶといつもの表情で俺を見つめていた。

「痛くないか?初めてだよな」

「…先輩、訓練じゃないんすか。だめでしょ私語は」

「だめだよ。でもやっぱり可愛い七彩だから心配なんだよ」

「だ、大丈夫…っ、ですから…は、早くして…っ、そんなとこに指入れて素に戻られたら余計恥ずかしい…っ」

「──へぇ?どうせ訓練はまだまだあるしさ、たった数時間くらい問題ねーだろ?」

「な、にッ…」

「七彩、苦しくない?」

「ぁ……っ」

名前を呼ばれると、先輩とこんな事してる自分が恥ずかしく感じてしまい、異物感よりも羞恥心が勝つ。

たっぷりとローションをつけてくれたので指が中へ動く度に粘り気のある音が響き、それが耳に届くと余計羞恥心が加速した。

「──っ、は……ん、」

指が進んできても、そこまで強い違和感は感じない。ただ、じっと見られているのが恥ずかしくて顔が熱くなった。

「や、だ…っ、見んなぁ…見、んなよッ…」 

「様子見ながらしねーと危ねーだろ?」

「はぁっ、ぁ……ンン、やめ、ッ」

指が中で動き出すと、ビクンと体が跳ねて少し強張って力が入った。それを確認した先輩は少し萎えて頭を下げる自身を扱いてくれた。

「ひゃぁ…っ、ぁ、…んぅ……」

「痛くなさそうで良かった。なぁ、ここらへんとかどう?」

「──え?…ッ!?あ"…っ、」

クイッと指が曲がると同時に、強い刺激が走った。反射的に指を締め付けると、更にその部分に当たった気がして背中に寒気のようなものが走る。

「ひ、…ッ、ぁ…ぁ、ぁ…何、やぁ……」

「おっけ、ここね。七彩のいいとこ」

場所だけ確認すると、すぐにそこから指を外してもう一本指を進めてきた。

「うぅ……くるし…っ」

「七彩息吐いて」

「ぁ…っ、…ふぅー…っ、すぅー…ふぅー…」

「ん、いい子」

深呼吸を繰り返すと次第に指を受け入れる体。さっき触られた場所以外はただの圧迫感しか感じない。

「よしよし、随分解れてきたな」

先輩がそう言って自身を包み込んでいた手の形を変え、指で輪っかを作るとゆっくりと根元から先端まで緩やかに扱き始めた。

「ぁ……っ、ちょ、ッ、それっ…」

「あれ、なんかすげー締め付け。何処?」

「──っく…、…ぅぅ」

「言わねーなら体に教えてもらうわ」

一度輪っかを解除した先輩が自身全体にローションを垂らして馴染ませると、再び輪っかになった指が自身を扱き出した。

「やぁぁぁっ、…さわ、んなッ!やめろ、」

「もしかしてこっちが弱いの?」

「──っ!ひ、ぁぁぁぁあ!!」

グリグリと根元を扱かれると、さっきよりも強い刺激が襲った。ついでに中に入ったままだった指も同じタイミングで動き出し、先程強い快感を与えた箇所を狙い撃った。

「ひぁぁっ!なに、やだぁ!やっ、離し、てッ」

「おっけーこれねー」

「んはぁっっ!ぅぁぁっ、ねぇ、もぉ…せんぱっ……風見っ、せんぱぁい…ッ、やぁぁぁあ…」

「うわ、やば。それめちゃくちゃエロい。もっかい名前呼んでくれない?」

「な、……ばかっ、」

自分でも分かる程に甘ったるい声だったので、そこを指摘されると恥ずかしい。フルフルと小さく首を振って拒否すると、先輩は口角を上げながら中の指を動かし、根元を集中して扱き始めた。

ビクンっと背中が飛び跳ねて台が軋むと、再び目の前には光が散った。

もう出すものもないだろうが、イケるんだろうか。

そう思いながらも体の導くままに絶頂に備えると、パッと根元を触っていた輪っかの指が離れていった。

しかし中の指は止まっていないので、頭が痛くなる様な快感だけが送られた。

「ひぁぁぁあッ!? なんっ、れっ……ひゃぁぁッ」

自身を刺激していた指が離れた事により、絶頂が出来なくなった。備えていた体はそのまま置いて行かれた様におあずけをくらい、トロトロと涙を流すかのように先走りが溢れて震え出した。

「流石に中だけじゃ無理か」

きゅっと指で挟み込むように一番気持ち良い場所を刺激されると勝手に体がのけ反り、キチっとマジックテープが手足に痛みを与えた。

「なぁ七彩。ここに来てどう?俺と居て楽しい?」

「はっ、ぁ、んっ、ぁぁぁあ…ッ、何ぃっ、それ、っ」

「俺七彩の教育係だからずっと一緒だけど、嫌じゃない?」

嫌なはずがない。寧ろ先輩が教育係で良かったとさえ思う。

最初は柚木の担当の人も大人しそうでいいかと思ったが、今は風見先輩しか見えてない。

毎日俺の事を見てくれて、冗談を言って友人みたいに接してくれる先輩の事が、俺はすごく大好きだった。

「ん、んん…っ、いや、…じゃ、ないっ、」

「じゃあ好き?」

「──は?」

「俺は七彩のことすっごい好き。もちろん柚木のこともな。でも七彩の方が見てて飽きないし、ちょっと生意気だし。それなのに褒めたりしたら嬉しそうにして可愛いし。俺はだーいすきだぜ?」

「な…っ」

「お、めっちゃ締まったんだけど。嬉しいの?」

「ばかっ、んはっ……やめっ、変態っ、ばかぁ」

「変態にめちゃくちゃ感じてるお前も同じだろ?」

グリッと中の指が動いたと同時に再び輪っかになった指が根元から先端にかけて擦られた。

絶頂寸前だった頃からは少し落ち着いたのでまだイケそうにないが、再び湧き上がる様な感覚が襲う。

(やばい…っ、今度、こそ…イキそ)

ぎゅっと目を閉じて備えると、再び自身を扱く指が離れて行き、切ない声を上げると先輩がニヤニヤと笑い出した。

「今の声、なーに?めちゃくちゃ可愛いじゃん」

「るさい…っ、もぉっそれやめてよっ……──たい、っ、イキたぃっ」

「じゃあさっきの質問に答えてー?俺の事好きー?」

ここでの質問は絶対にそれじゃないだろと思いながらも、訓練モードじゃなくなった先輩はそればかり訊ねてくる。

(言ったところで訓練は関係ないから問題ないだろうけど)

純粋に「好き」という言葉を伝えるのが恥ずかしい。今まで誰かに対して言ってきた事がないので、俺にとっては少し意味のある言葉。

「…も、うざい…っやめて、俺それ、っやだぁぁっ」

「ふぅん?じゃあもっとうざいことしちゃお」

「ひゃぁぁあっ……指、動かすなっ、ばか、先輩っ…やぁぁあ!」

中の指だけは動き続け、目の前のチカチカは止まらない。自身が落ち着いた頃に優しく扱き始め、イク間際に止められる。それを何度も何度も繰り返されると頭は次第に理性を手放していった。

「もぉっ、やらぁぁぁあっ、助けっ、…むりぃっ、おかしっ、く、なるっ…やぁ、ッ」

訓練だったら気持ちが引き締まってもう少し我慢出来たはずなのに。訓練モードを解いた先輩を恨みながらも体も心も限界を訴えていた。

「七彩、言いたいこと言ってみ?」

「…っ、じ…わるっ!…っ、すき……風見、先輩と居ると…楽しぃっ…ここ、にっ…入って良かったぁぁ…先輩に会えて良かったぁぁぁ…っ」

ポロポロと泣きながら告げると先輩は満面の笑みを見せながら中に入れた指と、自身を扱く指を動かした。

「い、く──っ、イク…先輩…、イクっ、せんぱぁい…っ」

「いいよ、イッてみ」

「ん、ぅ、んっ、うん…っ」

止まらない指に導かれて絶頂すると、流石に何も吐き出されることはなかったが体は静かに痙攣した。


◇ ◆


俺の素直な言葉に満足した先輩は、残り時間は完全に訓練モードに変わって同じ様な激しい攻めを繰り返した。

イキそうになったら止められ、敏感になった体を優しく擽られ、たまに恥ずかしい言葉で責められて。

それでも厳しくて怖い先輩は「拷問をしてくる敵」だと気持ちが切り替わったのか、俺は一切情報も弱音も吐かずに2日間を耐え切った。

流石に体は限界だったので終わった後は上手く話せない程に疲弊していたが、労る様に先輩が頭を撫でてくれた。

解放された手足にはマジックテープで少し優しい素材にも関わらず激しく痣となって跡が残っていた。

「お疲れ七彩。最後はしっかりと耐え抜いてくれて安心した。これで任務に出ても問題ないだろうな」

「…先輩、訓練の時めちゃくちゃ怖いっすねー」

「そりゃ訓練だしな。七彩も今後訓練担当するようになったら絶対心を鬼にしてやれよ」

「えぇ、何でー?あんなに厳しくする必要ないと思うけどー。仲間には優しくしたーい」

「もし今後任務に出て本当に捕まった時、その優しさが裏目に出るんだよ。訓練だからこそ何度失敗しても問題ない。そしてどうしてもクリア出来ないならそいつは任務に出た時に壊れるからここからは出ていってもらうんだよ」

「……ふぅん。まぁ確かに。俺が訓練担当する日なんてくるか分かんないけど、俺も風見先輩見習って訓練の時だけは厳しくしますー。それ以外の時は親しみやすいように素で居ます」

動けない体を支えてくれる先輩にコテンと身を預けると、優しく抱き締めてくれた。

先輩の腕に包み込んでもらえるととても安心して、俺は2日間の疲れを癒すように腕の中で眠りについた。

end.
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