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Special ① (水無月さん♡)
電車の中で・・・
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※この作品に登場するのは、アルファポリスで小説を投稿している水無月さんの『電車の中で・・・』のキャラクターです※
ご本人から許可を頂き、小説を書かせてもらいました。実際に読んでもらって特に問題ないと言ってもらえたので、そのままここに公開させてもらいます。ご確認ありがとうございました!嬉しいです。
電車の中での他にもたくさん素敵な作品を投稿されているので、是非読んで見て下さい。
アプリでの見方は分かりませんが、ブラウザからはフリースペースにリンク貼ってます。
玩具/野外/甘々/本番有
攻→蛍川 門十郎
受→栄田 清史/視点
◇ ◆
「たまにはさ、俺がほたるんに挿れても、いい?」
──いいよ?力で俺に勝てるならね。
そう言われて愛し合ったあの日から数週間が経った深夜、俺にビッグチャンスが訪れた。
スヤスヤと俺の部屋で眠る蛍川。
これは…今なら勝てるんじゃないか!?確かほたるんって寝ぼけてたらめちゃくちゃ可愛かったし。よし、いっちょやるか。
え、寝込みを襲うなんて最低?
はっ、そうでもしないと俺が勝てる日なんて永遠に来ない。
一人でそう呟きながら、起こさないようにベッドの上に上がり、可愛く寝息を立てる恋人を見下ろした。
元々可愛らしい顔をしているが、寝顔は更にあどけなくて可愛い。はぁぁあ。俺の彼氏ちょー可愛い。えへへ、最高じゃん。見下ろすの新鮮だなぁ。
優しく頬を撫でて綺麗な肌を堪能しながらちゅ、と小さな音を立ててキスをすると、ん…と可愛い声が聞こえた。
「はぁ、やばい。ほたるん。可愛い…好きだよ。ねぇ、いいの?いいって事だよね?この前してもらったみたいに優しくするからね?優しくす──ッ、あ"あああああ!」
「…あのさ、前に言ったよね。俺の上で調子乗ってたらキレそうになるって」
「いやいや!もうキレてる!ていうか起きてたの!?いつから!?」
「史君がハァハァしながらベッドに乗ってきた辺りかな」
それを聞いてカァッと顔が染まる。
だ、だって俺、寝てると思ったから──。
「史君からキスしてくれたのは嬉しかったよ。…ふふ、何で照れてるの?誘ってるんだよね。明日はデートで遠出するから今日は早く寝ようねって言ったのにさ」
ものの数秒で体勢が逆転すると、可愛らしい顔には似合わない頼りになるしっかりとした手に押さえつけられた。押し倒された俺は、あっさりとマウントポジションを取られて蛍川は俺の腹部に腰掛けた。
「…う!ぐぐぐぐ…」
せめて手だけは自由になりたくて動かしてみても、蛍川の手はビクともせずに俺の手首をシーツに縫い付けた。
「俺の寝込みを襲おうとしたお仕置き、何がいい?──可愛い可愛い俺のオヒメサマ」
「あっ!…んん、ほたるんっ…」
「動けなくて可哀想。でも仕方ないよね、史君が先に仕掛けてきたんだもん」
耳元で囁く愛しい恋人の声を聞いたら興奮しか生まれない。吐息だけで完全に蕩ける俺に追い打ちをかけるように、蛍川の唇が耳の縁を咥えた。
「あ、ぁぁ…っ!離せ!明日っ、早いし…俺、体の準備してませんんっ」
「まぁそうだね。明日は万全で楽しみたいからもう少し動けなくてビクビクしてる史君を堪能したら寝るよ」
「ひゃうっ!おいっ!…ほたる、んっ!やめっ」
ふぅっと息を吹き掛けられるだけで体は反応してしまい、完全にベッドモードになった所で蛍川が離れて行った。
「…へ?」
「さ、寝ようか史君」
「え、…し、しないの?」
「うん。明日早いんだもん。お出かけ楽しみだね。お休み。あ、また寝込み襲おうとしたら縛り付けるからね」
ニコッと可愛らしく微笑んだ蛍川は、ポカポカに興奮した俺を放置して本当に眠りについた。
「うおおおい!ほたるんんん!このまま放置しないでぇぇぇ!」
どでかい声で叫ぶと、姉上に叱られた。
「…ちぇ、寝るよ。寝ますよーだ」
◇ ◆
「…ん、あの…ほたるん様……」
蛍川の指定した服を着て、出かける準備が万全になった頃に折角着用したズボンをずり下された。
「何? ほら、早くお尻出して」
「なななななんでですか!?今からお出かけですよね!?」
「そうだよ。昨日お仕置きしてあげれなかったから、今日は一日可愛がってあげようと思って」
「万全でデートするのでは!?」
「たくさん寝たから万全でしょ? 違う?」
ブブブ、と何故か既に蛍川の指にはピンク色のローターが動いており、サァッと青ざめた。
「ほら、早く。お尻出して?」
「嫌ですぅぅぅ!今日はほたるんとデート満喫するんだよ!!」
「いいから、出しなよ」
「…はい」
くそう。ほたるんの可愛い命令口調には逆らえないぃ。
俺は壁に手をついて下着を下ろすと、蛍川はクスッと笑いながら尻を眺めていた。
「も…見んなよぉぉ!入れるなら早くしろよ!」
「はいはい。相変わらず綺麗なお尻だから見惚れちゃった」
「はっ……ぁ、ンン、」
「…美味しい」
「ど、こ舐めてんだよばかぁぁ……」
「何処って史君のおし」
「言わなくていいからァァァ!」
くそう。入れるならとっとと入れてくれよ。何で蛍川は俺の尻を舐めてるんだ。慣らすならローションにしてくれよ!
ぎゅっと拳を握り締めて壁にもたれかかると、グッと後孔に異物感を覚えた。
「ふふ、簡単に飲み込んじゃうね」
「は…っ、あ…ほたる、んっ」
「可愛い。今日はいくつか入れてみようね」
「一個でいいっての!…んぁぁ!」
一つ目のローターがいい箇所を掠めると、そこをグリグリと擦るように刺激されてトロリと太ももに汁が滴る。
「史君? もう濡れてるの?」
「誰の所為だよばかぁぁぁ!」
「史君でしょ?ほら、もう一つ入ったよ」
「な、なぁ…今からお出かけだよ?流石に、これは…」
「昨日俺の寝込みを襲ったのは?」
「…俺です」
「はい。じゃあ早く服着てね。電車一本遅れると予定大分変わっちゃうから」
むぅぅ。鬼畜やろーめ。そう思いながらも、デートはかなり楽しみにしていたので、下着とズボンを履いて出かける準備を完了させた。
「一応替えの下着も持って行っておくね」
俺の下着を綺麗に包んで袋に入れてくれるのは嬉しいが、ちょっと恥ずかしいんですけど。
「はい、今日は暑いし……史君の可愛い顔、あんまり見せたくないから帽子被ってね」
「ほた、」
ポスっとイカつい帽子を被せられると同時に、ちゅっと触れるだけのキスが贈られた。
「はっ、わわわわわ」
「……行くよ」
「自分で甘い言葉吐いておいて照れるほたるん可愛すぎませんか!?」
「うるさい」
「あああああ!動かさないでぇぇ!」
俺が揶揄った直後に、ナカに入れられたローターが動き出して蛍川の背中にしがみついた。
「…もう、本当に行くよ」
「いや俺悪くないからね!?」
ローターを止めてもらうと、漸く家に出る事に成功した。
ナカに入った状態なので歩きにくいのだが、電車の時間もあるので少し早歩きの蛍川。
うぅ、歩きにくいよぉ。
そう思いながらも必死に蛍川の背中を追いかけると、駅に到着した。そういやこの駅で色々あったな、なんて思い出に浸る暇もなく予定していた電車に乗り込んだ。
「はぁ…間に合って良かった」
「本当にネ」
既に帰りの電車なんじゃないかと思うくらいに疲れ果てた俺は、丁度二人掛けの座席の一つが空いていたので座らせてもらった。
「ほたるん座らなくていい?」
「うん。史君が座ってた方がいいんじゃない?だって……」
──こんな事されちゃうわけだし?
「っ!?」
ナカに挿入された二つのローターが動き出すと、ビクッと大袈裟に体が跳ねた。窓際に居るのは大学生くらいのお兄さんだが、バレたらまずい。
「……っ、ちょ。せめて、隣に、座ってる時に…して、」
「ふふ。我慢しないと…隣のかっこいいお兄さんにバレちゃうね?」
「~~~ッッ!!」
蛍川に教えられた体は、弱いローターの動きでも強い快感になる。
ぎゅっと立っている蛍川の服を掴んで俯くと、ローターの強さが上がった。
「はぅっ」
ビクンと一瞬尻が浮くと、隣の大学生のお兄さんが少し動いた気がした。
(いやぁぁぁっっ! 見てる? お兄さん見てる!?)
確認するのが怖くて俯いてプルプル震えていると、頭上からは可愛い恋人の笑い声。
「…──っ、は…ぁ、…ほたる……やめ、止めてぇ…」
「ふふ…隣のお兄さん、史君の事見てるよ? 声、抑えた方がいいんじゃない?」
「じゃあっ、ローター……止めて、ぇ…」
「ダメだよ。お仕置きだし…それに、こういうの好きな変態さんだもんね?」
「はううう……」
こしょこしょと首筋を擽られるとそれにも反応してしまい、ぎゅっと蛍川にしがみついた。
ずっとしがみついていると、その後は何の動きもないので不思議に思って顔を上げて恋人を見ると、何故か不敵な笑みを浮かべながら違う方を向いていた。
「……?」
蛍川の視線の先を見ると、俺の隣に座るお兄さんと目が合った。その瞬間、顔を赤くして俯いたお兄さんは、次の停車駅で股間を隠すように降りて行った。
「あの人、史君が電車に乗った時からずっと見てたんだよね。帽子だけじゃ史君の可愛さは隠せないんだね…」
「か、可愛いのはほたるんだから…」
「史君はとっても綺麗で可愛いよ」
窓際に詰めると、蛍川は隣に座り、俺の体を抱き寄せた。腰に回された手がサワサワと動き出すと、ビクンと跳ねた。
「ちょ…っ! 擽ったい……っ」
「本当? 気持ち良さそうだけど」
「はぁぁ……っ!」
「ふふ、お兄さんが居なくなっても周りにはたくさん人が居るんだよ? 史君の可愛い声聞かれたくないから黙りなよ」
ローターも強くして肌も撫で回してるくせにぃぃ!
ビクビクと跳ねながら口を手で覆うと、その手すらも掴まれた。
「…だーめ。手は膝の上に置いておこうね?」
「な、なっ、んでっ…はあ、あっ…声、出ちゃうっ」
「そしたら俺が塞いであげるよ」
「──!?」
二人掛けで少し見えにくいからとは言え、なんつー大胆なことを!?
「はっ、…ほた、っ、んん、はあっ──…ああ、」
外で舌を絡めたキスをしてきてパニックになっていると、ガタンゴトン、と電車の音に紛れて唾液が混ざり合う音が耳に響いた。
(はああ……外でキス、気持ちい──)
「可愛い。見せられない顔になってるよ?」
「…誰の所為だよばかぁ」
唇が離れると、ナカで暴れていたローターも止めてもらえたが、ズボンは既にびしゃびしゃで気持ち悪い。濡れてても目立たない色だけど、絶対にやばい。
モゾモゾと足を動かすと、ぎゅっとズボンの上から股間を掴まれた。
「!? なななな何を」
いくら大好きな恋人といえど、いきなり急所を掴まると純粋に怖くて、面白い程に元気だった股間が落ち着きを取り戻した。
「…あったかい。中、きっとびしゃびしゃだろうね」
「はっぁぁぁ、ほたるんっ、ばか…触っ、んなっ」
ゆっくりと揉み込まれると、気持ち良くてガシッと蛍川の手首を掴んでしまった。
「…膝の上にいい子に置いておくように言ったよね?」
「いや、これはその、反射的にと言いますか」
「言い訳はだめだよ?」
掴んだ所で引き離せるわけもないから蛍川からしたら問題ないはずなのにぃぃ。意地悪め。
「そんな可愛い顔で睨んでも怖くないよ?」
「あッ! ぁぁぁぁ……っ、だめ!だっ、ぁっ」
ローターの動きは再開し、股間も揉まれると声は全く我慢出来なくて。手を膝の上でいい子にさせておくことも出来ずにぎゅうっと蛍川にしがみついた。
「声大きいよ?」
「だっ、てぇ、…っ、ばか、もう…やめっ、」
「流石にイッたら大変だからこれくらいにしておくね」
刺激が全て止まると、クタリと蛍川の胸に顔を埋めて荒い呼吸を繰り返した。
◇ ◆
「もぉぉぉ!ほたるんのばかばか!」
目的地であるショッピングモールに到着すると、真っ先にトイレに駆け込んだ俺達。
「新しくオープンした所だから、トイレも綺麗だね」
「そんなのは今どうでもいいんだよ! やりすぎだから!」
「あんまり大きな声出すと二人で入ってることバレちゃうよ?」
「ほたるんが俺の声をデカくさせてんだよぉぉ!」
便座に腰掛けた俺は、びしゃびしゃになった下着を取り替えるためにズボンごと抜き取られた。
可愛く縮こまる俺自身は、蜜でぐっしょりと濡れており、見ているのが恥ずかしくてトイレットペーパーで拭こうとすると、ペチッと手を叩かれた。
「万歳でもしてて?」
「何で!?」
「邪魔だからだよ」
しかし邪魔したら何されるか分からないので、大人しく手をだらんと横に下ろすと、ご機嫌さんに鼻歌を歌いながら濡れた俺のモノを見つめてきた。
「……は、早く拭けよっ! 今日映画観るんだろ!?」
「時間はまだまだあるから平気だよ」
「お。お昼ご飯も、食べなきゃっ、だめだし…あの、その…」
「何?」
「ほ、ほたるんと……お揃いのものとか、見て回りたいから……え、エッチなことも大歓迎だよ!?でも、それよりっ、で、デートもしたいと言いますか」
「──史君」
「は、はいい!」
「俺も、お揃いのもの欲しい。見て回ろう」
嬉しかったのか、蛍川は俯いたまま耳を赤くしながらも俺の股間を綺麗にして、ナカに入ったローターを──。
「取ってくれないの!?」
「うん。多分史君のお尻はローターと一体化したから」
「してないよ!?」
「動かさないから。 ──多分」
おい、多分って何だコラ。
新しい下着とズボンを履かせてもらうと、何もする事なくトイレを出た。
動いてなくても違和感があるんですけど。
少し気になりはしたが、確かに蛍川の言う通り一体化してきている感じがあり、最初に比べると我慢出来ない程ではない。
「ねぇ、史君。俺身につけるものが欲しいな」
ローターをぶち込んだままな事を忘れてるのか、とても無邪気な笑顔を向けてくる。
くっそ可愛いぃぃ。俺の彼氏可愛いよぉ。
「ん。俺も」
「こっちも見に行きたい」
珍しく自己主張をしながら歩き回る蛍川の隣についていきながら、欲しいものを探して回った。
しかし中々これ!といったものは見つからず、映画の時間を逆算してそろそろお昼を食べる時間になってしまった。
「なぁ、ほたるん。そろそろご飯食べとかない?」
「…ん、そうだね。史君と居ると楽しくて時間が経つのが早いね」
ぐ………抱き締めたい。
葛藤しながらもフードコートで軽く食事をした後、お目当ての映画を観に行った。
(映画館で、ローター動き出すのかな?)
なんて淡い期待をしていたが、映画が面白すぎてお互いそれどころじゃなかったのか、何事もなく映画は終わった。
「久しぶりに映画館で観たけど迫力あって良かったな」
「うん! 本当は映画観てる時にローターでいじめようと思ったけど、隣観たらすごく真剣に映画に集中してるからやめた」
「うぐ…残念!」
「え、残念なの?じゃあ…帰りの電車で、また史君の望む事してあげるね?」
「ええええ、ウェルカムです!ほたるん様ぁぁ。今からでもいいよ?トイレ行く?行っちゃう?」
「行かないよ。お揃いのもの欲しいから見に行こう」
「それはまた……」
今度でもいいじゃん、と言おうとしたが、蛍川の顔を見て途中でやめた。
「…ん、ほたるんは何がいい?」
「最初のお店で見つけたあれがいいんだけどね」
ニコニコと年相応の笑顔を見て、俺まで嬉しくなった。これからももっともっと、ほたるんと何でもないけど幸せな日常を過ごしていきたい。
尻にローターを二つも入れたまま、俺は強くそう願いながらほたるんと手を繋いで目的の店へ向かった。
end.
↓
おまけ(エッチ)
「いいのあって良かったな」
俺の家に帰宅した後、蛍川は早速お揃いで買った物を身に付けた。
「うん。史君、バカだけどお洒落さんだからセンスいいよね」
「んん?喧嘩売ってる?」
「売ってないよ。本当の事だし」
「やっぱり売ってるよね」
「今日はありがとね、俺そろそろ帰るね」
「いや待て、尻に入った物を抜いてから帰ってもらおうか」
「あっ」
本気で忘れていたのか、蛍川のびっくり顔。可愛い。可愛いけどね!
「ふふ、本当に一体化しちゃってたね。お尻出して?」
「……うん」
ズボンと下着を下ろして壁に手をついて尻を向けると、ローションのついた指が入ってきた。
「…っん、」
「うん、大丈夫そうだね」
「え?…な、何が…早く、抜い──っひぁぁあ!?」
抜いてもらうはずのローターが動き出すと、蛍川の指でグリグリと奥まで追いやられた。
「はあああんっ、ちょ、ほたるんっ!?」
「ナカあったかいね。今日は本当に楽しかった。…ねぇ、史君。これからも俺とずっと一緒に居てね」
いつもならめちゃくちゃ嬉しいはずの言葉も、今は嫌な予感しかしない。
何故蛍川は自分のモノにゴムを装着したんだ?
何故ローターを奥に追いやったんだ?
「力、抜いててね。──大好きな史君」
「あッ……ぁぁぁああ!」
指とは比べ物にならないモノが当てがわれると、そのままグイグイと中へ入ってきた。
「お、おぃぃっ!なか、なかにっ、ローター、入っ、」
「うん。知ってる。さっき確認したよ?」
どんどんと進んでくる蛍川のモノ。進んでくるにつれてローターが奥に追いやられて、俺の目の前には光が散った。
真っ白になる程の光に足が崩れ落ちそうになると、蛍川の手が俺の体を支えてくれた。
「んっ…史君。大丈夫だよ、俺が支えるからね」
「あっ!あああっ、ぁ、ほたるんっ…なか、やばいっ、奥がっ…奥がぁぁっ、」
「うん…ナカ震えてるの俺にも伝わってきてるよ。ここ、いっぱい突いてあげるね」
「ひぅッ、──ぁぁぁぁあ"っ!!」
ガクガクと足が震えて崩れ落ちそうになりながらも、逞しくてゴツい手は俺を抱き締めてくれた。
「ほた…っ、やだぁ、この、体勢…っやだ!」
「ん、大丈夫だよ。俺が支えて、」
「だ、て…ほたるんの顔…見えないの、…いや…」
「!……も、もう…」
「で、っかくすんなよぉぉ、もういっぱい、いっぱいなんだよっ、」
「今のは史君が悪いでしょ。──おいで」
挿入した部分とローターはそのままに、小さな体に抱き上げられる俺の体。落ちない様にぎゅっとしがみつくと、軽々とベッドに寝かされた。
「はあっ、やっぱり、ほたるんの顔、…見れたら、安心する…っ」
「俺も史君の可愛い顔見れたら、安心するよ」
肌のぶつかり合う音が響くと、その動きに合わせて俺の口からは甘い声が漏れた。
(気持ちいい、好き。好き、大好き…)
伝えたいけど、言葉に出来る余裕はない。
ひっきりなしに口からは喘ぎ声だけが生み出された。
最奥まで刺激された事により、理性も何もかも吹っ飛んだ俺は、蛍川の首に腕を回して口付けた。
「ん、ん……」
「はっ、あ、ぁあっ、ほたる、んっ」
「史君…」
「好き…っ、ねぇ、前みたいに……っ、」
──美味しいの、ちょうだい?
そうおねだりして口を開けると、蛍川の唾液と共に舌が入ってきた。
(美味しい。ほたるんの、唾液…)
必死に舌を絡めて唾液を飲み込むと、蛍川の味がした気がして更に興奮した。
「も…っ、これ以上、煽らないで…綺麗にならないでよ」
蛍川の頬から伝う汗が俺の顔に落ちた。お互い汗で濡れた体で抱き締め合いながら、絶頂に向けて激しく求め合った。
「んっ、イク…出すね」
「ほしいっ、だしてぇっ、ほたるん……!」
「一緒に、イこう。史君」
「うん…っ、イク、一緒に……」
最後にもう一度深いキスをして、同じタイミングで欲を吐き出した。
◇ ◆
「激しすぎるんだけど!玩具入れたまま入れるとか何考えてんの!?」
「俺もローターの振動がきて気持ち良かったよ」
抜くのにかなり時間がかかり、危うく死ぬかと思ったぜ。全く。
「けど抜くの大変だったから次はローターか俺のかどっちかにするね」
「……が、一番、いい」
「ん?」
「やっぱり…俺、ほたるんのが一番気持ち良いから……」
俯いたままそう呟くと、俺と同じくらい頬を染めた蛍川。可愛くて堪らないけど、俺も顔が熱すぎてすぐにからかえない。
「……じゃあローターはお仕置きの時と、学校の時と、電車の時と、外に出る時用にするね」
「え、それ殆どローターじゃね?」
「ふふ。俺のは最後にとっておくね」
「…むぅ。相変わらず意地悪だなぁ」
「そんな俺を好きになったのは誰?」
「…俺です」
小さくそう呟いて、俺はクスクスと幸せそうに笑う大好きな恋人にしがみついた。
end.
水無月さん、大切な二人を書くことを許可して下さり、ありがとうございました。めちゃくちゃ幸せでした……。
この二人は本当に好きで好きで堪りません。推しキャラを生み出してくれて感謝です。ありがとうございました!
ご本人から許可を頂き、小説を書かせてもらいました。実際に読んでもらって特に問題ないと言ってもらえたので、そのままここに公開させてもらいます。ご確認ありがとうございました!嬉しいです。
電車の中での他にもたくさん素敵な作品を投稿されているので、是非読んで見て下さい。
アプリでの見方は分かりませんが、ブラウザからはフリースペースにリンク貼ってます。
玩具/野外/甘々/本番有
攻→蛍川 門十郎
受→栄田 清史/視点
◇ ◆
「たまにはさ、俺がほたるんに挿れても、いい?」
──いいよ?力で俺に勝てるならね。
そう言われて愛し合ったあの日から数週間が経った深夜、俺にビッグチャンスが訪れた。
スヤスヤと俺の部屋で眠る蛍川。
これは…今なら勝てるんじゃないか!?確かほたるんって寝ぼけてたらめちゃくちゃ可愛かったし。よし、いっちょやるか。
え、寝込みを襲うなんて最低?
はっ、そうでもしないと俺が勝てる日なんて永遠に来ない。
一人でそう呟きながら、起こさないようにベッドの上に上がり、可愛く寝息を立てる恋人を見下ろした。
元々可愛らしい顔をしているが、寝顔は更にあどけなくて可愛い。はぁぁあ。俺の彼氏ちょー可愛い。えへへ、最高じゃん。見下ろすの新鮮だなぁ。
優しく頬を撫でて綺麗な肌を堪能しながらちゅ、と小さな音を立ててキスをすると、ん…と可愛い声が聞こえた。
「はぁ、やばい。ほたるん。可愛い…好きだよ。ねぇ、いいの?いいって事だよね?この前してもらったみたいに優しくするからね?優しくす──ッ、あ"あああああ!」
「…あのさ、前に言ったよね。俺の上で調子乗ってたらキレそうになるって」
「いやいや!もうキレてる!ていうか起きてたの!?いつから!?」
「史君がハァハァしながらベッドに乗ってきた辺りかな」
それを聞いてカァッと顔が染まる。
だ、だって俺、寝てると思ったから──。
「史君からキスしてくれたのは嬉しかったよ。…ふふ、何で照れてるの?誘ってるんだよね。明日はデートで遠出するから今日は早く寝ようねって言ったのにさ」
ものの数秒で体勢が逆転すると、可愛らしい顔には似合わない頼りになるしっかりとした手に押さえつけられた。押し倒された俺は、あっさりとマウントポジションを取られて蛍川は俺の腹部に腰掛けた。
「…う!ぐぐぐぐ…」
せめて手だけは自由になりたくて動かしてみても、蛍川の手はビクともせずに俺の手首をシーツに縫い付けた。
「俺の寝込みを襲おうとしたお仕置き、何がいい?──可愛い可愛い俺のオヒメサマ」
「あっ!…んん、ほたるんっ…」
「動けなくて可哀想。でも仕方ないよね、史君が先に仕掛けてきたんだもん」
耳元で囁く愛しい恋人の声を聞いたら興奮しか生まれない。吐息だけで完全に蕩ける俺に追い打ちをかけるように、蛍川の唇が耳の縁を咥えた。
「あ、ぁぁ…っ!離せ!明日っ、早いし…俺、体の準備してませんんっ」
「まぁそうだね。明日は万全で楽しみたいからもう少し動けなくてビクビクしてる史君を堪能したら寝るよ」
「ひゃうっ!おいっ!…ほたる、んっ!やめっ」
ふぅっと息を吹き掛けられるだけで体は反応してしまい、完全にベッドモードになった所で蛍川が離れて行った。
「…へ?」
「さ、寝ようか史君」
「え、…し、しないの?」
「うん。明日早いんだもん。お出かけ楽しみだね。お休み。あ、また寝込み襲おうとしたら縛り付けるからね」
ニコッと可愛らしく微笑んだ蛍川は、ポカポカに興奮した俺を放置して本当に眠りについた。
「うおおおい!ほたるんんん!このまま放置しないでぇぇぇ!」
どでかい声で叫ぶと、姉上に叱られた。
「…ちぇ、寝るよ。寝ますよーだ」
◇ ◆
「…ん、あの…ほたるん様……」
蛍川の指定した服を着て、出かける準備が万全になった頃に折角着用したズボンをずり下された。
「何? ほら、早くお尻出して」
「なななななんでですか!?今からお出かけですよね!?」
「そうだよ。昨日お仕置きしてあげれなかったから、今日は一日可愛がってあげようと思って」
「万全でデートするのでは!?」
「たくさん寝たから万全でしょ? 違う?」
ブブブ、と何故か既に蛍川の指にはピンク色のローターが動いており、サァッと青ざめた。
「ほら、早く。お尻出して?」
「嫌ですぅぅぅ!今日はほたるんとデート満喫するんだよ!!」
「いいから、出しなよ」
「…はい」
くそう。ほたるんの可愛い命令口調には逆らえないぃ。
俺は壁に手をついて下着を下ろすと、蛍川はクスッと笑いながら尻を眺めていた。
「も…見んなよぉぉ!入れるなら早くしろよ!」
「はいはい。相変わらず綺麗なお尻だから見惚れちゃった」
「はっ……ぁ、ンン、」
「…美味しい」
「ど、こ舐めてんだよばかぁぁ……」
「何処って史君のおし」
「言わなくていいからァァァ!」
くそう。入れるならとっとと入れてくれよ。何で蛍川は俺の尻を舐めてるんだ。慣らすならローションにしてくれよ!
ぎゅっと拳を握り締めて壁にもたれかかると、グッと後孔に異物感を覚えた。
「ふふ、簡単に飲み込んじゃうね」
「は…っ、あ…ほたる、んっ」
「可愛い。今日はいくつか入れてみようね」
「一個でいいっての!…んぁぁ!」
一つ目のローターがいい箇所を掠めると、そこをグリグリと擦るように刺激されてトロリと太ももに汁が滴る。
「史君? もう濡れてるの?」
「誰の所為だよばかぁぁぁ!」
「史君でしょ?ほら、もう一つ入ったよ」
「な、なぁ…今からお出かけだよ?流石に、これは…」
「昨日俺の寝込みを襲ったのは?」
「…俺です」
「はい。じゃあ早く服着てね。電車一本遅れると予定大分変わっちゃうから」
むぅぅ。鬼畜やろーめ。そう思いながらも、デートはかなり楽しみにしていたので、下着とズボンを履いて出かける準備を完了させた。
「一応替えの下着も持って行っておくね」
俺の下着を綺麗に包んで袋に入れてくれるのは嬉しいが、ちょっと恥ずかしいんですけど。
「はい、今日は暑いし……史君の可愛い顔、あんまり見せたくないから帽子被ってね」
「ほた、」
ポスっとイカつい帽子を被せられると同時に、ちゅっと触れるだけのキスが贈られた。
「はっ、わわわわわ」
「……行くよ」
「自分で甘い言葉吐いておいて照れるほたるん可愛すぎませんか!?」
「うるさい」
「あああああ!動かさないでぇぇ!」
俺が揶揄った直後に、ナカに入れられたローターが動き出して蛍川の背中にしがみついた。
「…もう、本当に行くよ」
「いや俺悪くないからね!?」
ローターを止めてもらうと、漸く家に出る事に成功した。
ナカに入った状態なので歩きにくいのだが、電車の時間もあるので少し早歩きの蛍川。
うぅ、歩きにくいよぉ。
そう思いながらも必死に蛍川の背中を追いかけると、駅に到着した。そういやこの駅で色々あったな、なんて思い出に浸る暇もなく予定していた電車に乗り込んだ。
「はぁ…間に合って良かった」
「本当にネ」
既に帰りの電車なんじゃないかと思うくらいに疲れ果てた俺は、丁度二人掛けの座席の一つが空いていたので座らせてもらった。
「ほたるん座らなくていい?」
「うん。史君が座ってた方がいいんじゃない?だって……」
──こんな事されちゃうわけだし?
「っ!?」
ナカに挿入された二つのローターが動き出すと、ビクッと大袈裟に体が跳ねた。窓際に居るのは大学生くらいのお兄さんだが、バレたらまずい。
「……っ、ちょ。せめて、隣に、座ってる時に…して、」
「ふふ。我慢しないと…隣のかっこいいお兄さんにバレちゃうね?」
「~~~ッッ!!」
蛍川に教えられた体は、弱いローターの動きでも強い快感になる。
ぎゅっと立っている蛍川の服を掴んで俯くと、ローターの強さが上がった。
「はぅっ」
ビクンと一瞬尻が浮くと、隣の大学生のお兄さんが少し動いた気がした。
(いやぁぁぁっっ! 見てる? お兄さん見てる!?)
確認するのが怖くて俯いてプルプル震えていると、頭上からは可愛い恋人の笑い声。
「…──っ、は…ぁ、…ほたる……やめ、止めてぇ…」
「ふふ…隣のお兄さん、史君の事見てるよ? 声、抑えた方がいいんじゃない?」
「じゃあっ、ローター……止めて、ぇ…」
「ダメだよ。お仕置きだし…それに、こういうの好きな変態さんだもんね?」
「はううう……」
こしょこしょと首筋を擽られるとそれにも反応してしまい、ぎゅっと蛍川にしがみついた。
ずっとしがみついていると、その後は何の動きもないので不思議に思って顔を上げて恋人を見ると、何故か不敵な笑みを浮かべながら違う方を向いていた。
「……?」
蛍川の視線の先を見ると、俺の隣に座るお兄さんと目が合った。その瞬間、顔を赤くして俯いたお兄さんは、次の停車駅で股間を隠すように降りて行った。
「あの人、史君が電車に乗った時からずっと見てたんだよね。帽子だけじゃ史君の可愛さは隠せないんだね…」
「か、可愛いのはほたるんだから…」
「史君はとっても綺麗で可愛いよ」
窓際に詰めると、蛍川は隣に座り、俺の体を抱き寄せた。腰に回された手がサワサワと動き出すと、ビクンと跳ねた。
「ちょ…っ! 擽ったい……っ」
「本当? 気持ち良さそうだけど」
「はぁぁ……っ!」
「ふふ、お兄さんが居なくなっても周りにはたくさん人が居るんだよ? 史君の可愛い声聞かれたくないから黙りなよ」
ローターも強くして肌も撫で回してるくせにぃぃ!
ビクビクと跳ねながら口を手で覆うと、その手すらも掴まれた。
「…だーめ。手は膝の上に置いておこうね?」
「な、なっ、んでっ…はあ、あっ…声、出ちゃうっ」
「そしたら俺が塞いであげるよ」
「──!?」
二人掛けで少し見えにくいからとは言え、なんつー大胆なことを!?
「はっ、…ほた、っ、んん、はあっ──…ああ、」
外で舌を絡めたキスをしてきてパニックになっていると、ガタンゴトン、と電車の音に紛れて唾液が混ざり合う音が耳に響いた。
(はああ……外でキス、気持ちい──)
「可愛い。見せられない顔になってるよ?」
「…誰の所為だよばかぁ」
唇が離れると、ナカで暴れていたローターも止めてもらえたが、ズボンは既にびしゃびしゃで気持ち悪い。濡れてても目立たない色だけど、絶対にやばい。
モゾモゾと足を動かすと、ぎゅっとズボンの上から股間を掴まれた。
「!? なななな何を」
いくら大好きな恋人といえど、いきなり急所を掴まると純粋に怖くて、面白い程に元気だった股間が落ち着きを取り戻した。
「…あったかい。中、きっとびしゃびしゃだろうね」
「はっぁぁぁ、ほたるんっ、ばか…触っ、んなっ」
ゆっくりと揉み込まれると、気持ち良くてガシッと蛍川の手首を掴んでしまった。
「…膝の上にいい子に置いておくように言ったよね?」
「いや、これはその、反射的にと言いますか」
「言い訳はだめだよ?」
掴んだ所で引き離せるわけもないから蛍川からしたら問題ないはずなのにぃぃ。意地悪め。
「そんな可愛い顔で睨んでも怖くないよ?」
「あッ! ぁぁぁぁ……っ、だめ!だっ、ぁっ」
ローターの動きは再開し、股間も揉まれると声は全く我慢出来なくて。手を膝の上でいい子にさせておくことも出来ずにぎゅうっと蛍川にしがみついた。
「声大きいよ?」
「だっ、てぇ、…っ、ばか、もう…やめっ、」
「流石にイッたら大変だからこれくらいにしておくね」
刺激が全て止まると、クタリと蛍川の胸に顔を埋めて荒い呼吸を繰り返した。
◇ ◆
「もぉぉぉ!ほたるんのばかばか!」
目的地であるショッピングモールに到着すると、真っ先にトイレに駆け込んだ俺達。
「新しくオープンした所だから、トイレも綺麗だね」
「そんなのは今どうでもいいんだよ! やりすぎだから!」
「あんまり大きな声出すと二人で入ってることバレちゃうよ?」
「ほたるんが俺の声をデカくさせてんだよぉぉ!」
便座に腰掛けた俺は、びしゃびしゃになった下着を取り替えるためにズボンごと抜き取られた。
可愛く縮こまる俺自身は、蜜でぐっしょりと濡れており、見ているのが恥ずかしくてトイレットペーパーで拭こうとすると、ペチッと手を叩かれた。
「万歳でもしてて?」
「何で!?」
「邪魔だからだよ」
しかし邪魔したら何されるか分からないので、大人しく手をだらんと横に下ろすと、ご機嫌さんに鼻歌を歌いながら濡れた俺のモノを見つめてきた。
「……は、早く拭けよっ! 今日映画観るんだろ!?」
「時間はまだまだあるから平気だよ」
「お。お昼ご飯も、食べなきゃっ、だめだし…あの、その…」
「何?」
「ほ、ほたるんと……お揃いのものとか、見て回りたいから……え、エッチなことも大歓迎だよ!?でも、それよりっ、で、デートもしたいと言いますか」
「──史君」
「は、はいい!」
「俺も、お揃いのもの欲しい。見て回ろう」
嬉しかったのか、蛍川は俯いたまま耳を赤くしながらも俺の股間を綺麗にして、ナカに入ったローターを──。
「取ってくれないの!?」
「うん。多分史君のお尻はローターと一体化したから」
「してないよ!?」
「動かさないから。 ──多分」
おい、多分って何だコラ。
新しい下着とズボンを履かせてもらうと、何もする事なくトイレを出た。
動いてなくても違和感があるんですけど。
少し気になりはしたが、確かに蛍川の言う通り一体化してきている感じがあり、最初に比べると我慢出来ない程ではない。
「ねぇ、史君。俺身につけるものが欲しいな」
ローターをぶち込んだままな事を忘れてるのか、とても無邪気な笑顔を向けてくる。
くっそ可愛いぃぃ。俺の彼氏可愛いよぉ。
「ん。俺も」
「こっちも見に行きたい」
珍しく自己主張をしながら歩き回る蛍川の隣についていきながら、欲しいものを探して回った。
しかし中々これ!といったものは見つからず、映画の時間を逆算してそろそろお昼を食べる時間になってしまった。
「なぁ、ほたるん。そろそろご飯食べとかない?」
「…ん、そうだね。史君と居ると楽しくて時間が経つのが早いね」
ぐ………抱き締めたい。
葛藤しながらもフードコートで軽く食事をした後、お目当ての映画を観に行った。
(映画館で、ローター動き出すのかな?)
なんて淡い期待をしていたが、映画が面白すぎてお互いそれどころじゃなかったのか、何事もなく映画は終わった。
「久しぶりに映画館で観たけど迫力あって良かったな」
「うん! 本当は映画観てる時にローターでいじめようと思ったけど、隣観たらすごく真剣に映画に集中してるからやめた」
「うぐ…残念!」
「え、残念なの?じゃあ…帰りの電車で、また史君の望む事してあげるね?」
「ええええ、ウェルカムです!ほたるん様ぁぁ。今からでもいいよ?トイレ行く?行っちゃう?」
「行かないよ。お揃いのもの欲しいから見に行こう」
「それはまた……」
今度でもいいじゃん、と言おうとしたが、蛍川の顔を見て途中でやめた。
「…ん、ほたるんは何がいい?」
「最初のお店で見つけたあれがいいんだけどね」
ニコニコと年相応の笑顔を見て、俺まで嬉しくなった。これからももっともっと、ほたるんと何でもないけど幸せな日常を過ごしていきたい。
尻にローターを二つも入れたまま、俺は強くそう願いながらほたるんと手を繋いで目的の店へ向かった。
end.
↓
おまけ(エッチ)
「いいのあって良かったな」
俺の家に帰宅した後、蛍川は早速お揃いで買った物を身に付けた。
「うん。史君、バカだけどお洒落さんだからセンスいいよね」
「んん?喧嘩売ってる?」
「売ってないよ。本当の事だし」
「やっぱり売ってるよね」
「今日はありがとね、俺そろそろ帰るね」
「いや待て、尻に入った物を抜いてから帰ってもらおうか」
「あっ」
本気で忘れていたのか、蛍川のびっくり顔。可愛い。可愛いけどね!
「ふふ、本当に一体化しちゃってたね。お尻出して?」
「……うん」
ズボンと下着を下ろして壁に手をついて尻を向けると、ローションのついた指が入ってきた。
「…っん、」
「うん、大丈夫そうだね」
「え?…な、何が…早く、抜い──っひぁぁあ!?」
抜いてもらうはずのローターが動き出すと、蛍川の指でグリグリと奥まで追いやられた。
「はあああんっ、ちょ、ほたるんっ!?」
「ナカあったかいね。今日は本当に楽しかった。…ねぇ、史君。これからも俺とずっと一緒に居てね」
いつもならめちゃくちゃ嬉しいはずの言葉も、今は嫌な予感しかしない。
何故蛍川は自分のモノにゴムを装着したんだ?
何故ローターを奥に追いやったんだ?
「力、抜いててね。──大好きな史君」
「あッ……ぁぁぁああ!」
指とは比べ物にならないモノが当てがわれると、そのままグイグイと中へ入ってきた。
「お、おぃぃっ!なか、なかにっ、ローター、入っ、」
「うん。知ってる。さっき確認したよ?」
どんどんと進んでくる蛍川のモノ。進んでくるにつれてローターが奥に追いやられて、俺の目の前には光が散った。
真っ白になる程の光に足が崩れ落ちそうになると、蛍川の手が俺の体を支えてくれた。
「んっ…史君。大丈夫だよ、俺が支えるからね」
「あっ!あああっ、ぁ、ほたるんっ…なか、やばいっ、奥がっ…奥がぁぁっ、」
「うん…ナカ震えてるの俺にも伝わってきてるよ。ここ、いっぱい突いてあげるね」
「ひぅッ、──ぁぁぁぁあ"っ!!」
ガクガクと足が震えて崩れ落ちそうになりながらも、逞しくてゴツい手は俺を抱き締めてくれた。
「ほた…っ、やだぁ、この、体勢…っやだ!」
「ん、大丈夫だよ。俺が支えて、」
「だ、て…ほたるんの顔…見えないの、…いや…」
「!……も、もう…」
「で、っかくすんなよぉぉ、もういっぱい、いっぱいなんだよっ、」
「今のは史君が悪いでしょ。──おいで」
挿入した部分とローターはそのままに、小さな体に抱き上げられる俺の体。落ちない様にぎゅっとしがみつくと、軽々とベッドに寝かされた。
「はあっ、やっぱり、ほたるんの顔、…見れたら、安心する…っ」
「俺も史君の可愛い顔見れたら、安心するよ」
肌のぶつかり合う音が響くと、その動きに合わせて俺の口からは甘い声が漏れた。
(気持ちいい、好き。好き、大好き…)
伝えたいけど、言葉に出来る余裕はない。
ひっきりなしに口からは喘ぎ声だけが生み出された。
最奥まで刺激された事により、理性も何もかも吹っ飛んだ俺は、蛍川の首に腕を回して口付けた。
「ん、ん……」
「はっ、あ、ぁあっ、ほたる、んっ」
「史君…」
「好き…っ、ねぇ、前みたいに……っ、」
──美味しいの、ちょうだい?
そうおねだりして口を開けると、蛍川の唾液と共に舌が入ってきた。
(美味しい。ほたるんの、唾液…)
必死に舌を絡めて唾液を飲み込むと、蛍川の味がした気がして更に興奮した。
「も…っ、これ以上、煽らないで…綺麗にならないでよ」
蛍川の頬から伝う汗が俺の顔に落ちた。お互い汗で濡れた体で抱き締め合いながら、絶頂に向けて激しく求め合った。
「んっ、イク…出すね」
「ほしいっ、だしてぇっ、ほたるん……!」
「一緒に、イこう。史君」
「うん…っ、イク、一緒に……」
最後にもう一度深いキスをして、同じタイミングで欲を吐き出した。
◇ ◆
「激しすぎるんだけど!玩具入れたまま入れるとか何考えてんの!?」
「俺もローターの振動がきて気持ち良かったよ」
抜くのにかなり時間がかかり、危うく死ぬかと思ったぜ。全く。
「けど抜くの大変だったから次はローターか俺のかどっちかにするね」
「……が、一番、いい」
「ん?」
「やっぱり…俺、ほたるんのが一番気持ち良いから……」
俯いたままそう呟くと、俺と同じくらい頬を染めた蛍川。可愛くて堪らないけど、俺も顔が熱すぎてすぐにからかえない。
「……じゃあローターはお仕置きの時と、学校の時と、電車の時と、外に出る時用にするね」
「え、それ殆どローターじゃね?」
「ふふ。俺のは最後にとっておくね」
「…むぅ。相変わらず意地悪だなぁ」
「そんな俺を好きになったのは誰?」
「…俺です」
小さくそう呟いて、俺はクスクスと幸せそうに笑う大好きな恋人にしがみついた。
end.
水無月さん、大切な二人を書くことを許可して下さり、ありがとうございました。めちゃくちゃ幸せでした……。
この二人は本当に好きで好きで堪りません。推しキャラを生み出してくれて感謝です。ありがとうございました!
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