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④(×柚木)
03
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テープを置くと、先程まで使用していた歯ブラシを両手に持ち、次は股間へやってきた。力無く下を見ると、桃瀬は今までにないくらいにニヤけていて、その視線はタラタラと先走りを大量に溢れさせた俺自身に向いていた。
「! やめ……っ、やめて!やめろ!」
次にくる刺激が分かり、尽きた力を振り絞って暴れるとそっと亀頭部分に歯ブラシが当てがわれた。
「──ッ、」
ブラシが触れるだけでビクンと跳ねてしまう程なのに。動かされたら絶対に耐えれない。
「やめ…っ、やめて下さい…!俺の負けですっ、許して…やめ、」
「えー?別に勝ち負け決めたいわけじゃないので」
先走りを含ませたブラシがゆっくりと亀頭を掃除するように左右に動くと、目の前がチカチカと光り輝く程に強い快感が襲った。
「ひッ、────っ"!!」
優しくゴシゴシとブラシが動くと、激しく体が痙攣した。
「ぃっ、あああああ"っ、」
「あれー?掃除してるのにまた溢れてきた。中々終わりそうにないですね~」
片方は亀頭を、片方は溢れ出す尿道口の辺りをゴシゴシと動き、テープで止められた太腿が激しく揺れた。
「ひぁぁぁぁあ"ッッ!!やめ──っ、あ!ぅああ!」
ニヤニヤ笑いながら同じ箇所ばかり擦るブラシに、我慢が出来ず、必死に許しを乞いながら叫んだ。
「や"めッ、れ、っぅあ、ぁあア"ッ、許しっ、やめっ、──~~イッ、あっ、ぅぐ…っ、んん"ッ、はっ」
「はいはいいっぱいゴシゴシしましょうね~」
亀頭以外にもブラシは滑り、カリの部分から裏筋、根元まで動いた。
「イッ──、く、出るっ、からぁ、やめっ、ぁ、離しっ」
「えー?お掃除してるのにまた汚す気ですか?」
止まる気配のないブラシは、更に絶頂感を高める様に陰茎を刺激した。反射的にピンと足首が伸び、絶頂に備えるとスッとブラシが離れて行った。
「出したら永遠に終わらないのでご希望通り離してあげました~お掃除は嫌みたいなので、またハンドに可愛がってもらいましょうか?」
「外せ…っもう、いいからっ、」
もどかしさも強いが、それ以上に解放されたい。生理的に溢れ出した涙を溢しながら訴えたが、ハンドは体全体に伸びてきては再び擽りを再開した。
「いあっ、ぁ、──ッ、ふ、ぁはっ…やっめ、」
弱い首筋や脇から、膝や足先まで余す事なく動くハンドに悶えていると、擽りの影響で少しずつ射精感は薄まっていった。
「我慢しても辛いだけなんで、無様な声聞かせて下さいよー柚木さん?」
射精感が薄まった所で再び歯ブラシが先端を弄り出し、もう我慢することも出来ずに笑い声なのか喘ぎなのか分からない大きな声が漏れた。
「やはっ、ぁはっ、──ぁ!あっ、いやぁぁっ!やめ…っ、桃瀬さっ、…許し、ひぁはっぁぁ、はっぁ!」
擽りと快感では、度合いとしては擽りの方が強く、射精感が生まれそうで生まれない。スッキリ出来ない中途半端な刺激に暴れると、それに気付いたのかハンドを止めないままにゆっくりと歯ブラシで亀頭を擦り続けた。
「ひっあああぁああ!! 助けっ、──だめッ、ぃぁぁあ"!!」
イキたい。イケない。擽ったい。気持ち良い。
そんな苦しさがずっと与え続けられ、体は助けを求める様に悶えた。
「や"っだぁぁぁぁ!ぁはっ、やぁぁ!いゃぁぁ!」
「イキたいならどうぞー? え?擽られて気が散ってイケないんですかー?それはたいへーん」
「てっ、め、ぇぇぇ……っ」
きっと七彩もこいつにこんな感じで煽られたんだろう。ニヤニヤ笑う顔はかなり腹立たしくて。
「あはは。怒ってるのにここはビンビンで、挙句我慢汁ダラダラって笑えますね。イキたくて堪らないくせに。可愛くおねだりでもしてくれれば少しは楽にしてあげるんですけどね」
ゴシゴシと少し強めに先端を擦ってもらっても、その後は直ぐに快感は弱められて擽ったい刺激が勝ち、嫌でも射精感は最高値にならない。
(このハンド気が散る……っ)
イケない苦しさで怒りが湧き上がり、可愛いおねだりなんてする気になれない。こういうのに年齢は関係ないかもしれないけど、自分より年下の奴に思いっきり縋りたくない。
そんな理性が強請ることを拒絶し、結局はこの状況が続くことになった。叫んで暴れて体は疲労し、ボロボロ涙を流しても動きは変わらなくて。
「──柚木さん。可愛く堕ちる準備出来ました?」
「…っ、ぁ、あはぁ……っ、め…むりぃ…もぅ…らめぇ…っ」
あまりの疲れで舌も回らず、自分で聞いても寒気がする程の甘い声。
「ふふ。らめぇって可愛いですねぇ。こんなにお口もだらしなくしちゃってやらしい」
からかうために顔の様子を見にきた桃瀬は相変わらずの小生意気な顔。それに腹も立たないくらいに疲労していた。
「柚木さん、イキたいですか?可愛くおねだり、してみましょうか」
「…っも、ぉ…はず……せ、ぇ…」
「んー違うなぁ。可愛いおねだりとは程遠いですが、七彩さんが来たらやめさせられそうですし、次の段階に進みましょうか」
ピタッと擽るハンドは止まると、俺は浅い呼吸を繰り返して、少しずつ酸素を取り入れて体を整えようとした。
しかし、整う前に桃瀬は動き出し、トロトロとローションをブラシへ付けるとゴシゴシと優しく亀頭や陰茎を擦り出した。
「!!~~っ、ぁ"、やぁっ、ぁぁ、あっ、ひぁ」
今までずっと我慢していた分、絶頂感が訪れるのは一瞬で。歯ブラシが数回動いただけで、俺は勢いよく射精した。
出しても出しても止まらず、出ている最中も意地悪なブラシは先端を擦り続け、泣きながら叫んだ。
「うわぁ。大量ですね~手は後で洗うとして~実は新しい機能を取り入れまして」
射精した事で少しだけ硬さを失った自身を持ち上げる様にハンドが現れ、やわやわと揉み始めた。
「ゃっ、ぁ」
少し刺激を与えられるだけで元通りになった自身を支えるように裏筋にハンドがピタリとくっついた。
「こうやって動かせないようにハンドが固定してくれるんです。そしてね──」
いつの間にか用意されたローションたっぷりガーゼが亀頭にピタリとくっつくと、ガーゼの両端を掴む様にハンドが一つずつ現れた。
「はいスイッチオン」
その言葉と共に、ガーゼを左右に動かすハンド。
「──ッあ"あぁぁぁぁああぁああ!!」
本当に人にローションガーゼをされているような完璧な動きは素晴らしいとさえ思う。
絶頂した後の亀頭に襲いかかる刺激は激しくて、俺は大きな叫びを上げた。
「ローションが乾いたら痛いですからね。乾かない様に新しいハンドが定期的にローションを垂らしてくれるんですよ~」
「──っ、ん"あアあぁぁああ!!」
「さーて、誰かさんの精液で汚れたので手洗い場借りますね~」
「とっ、め"てっ止めッ、てぇ"ええええぇっっ!!」
発狂しながら叫んでも、桃瀬はマイペースに手を洗い出した。ゴシゴシとしっかりと石鹸を付けて丁寧に洗った後、リモコンを見せつけてきた。
「ローションガーゼとくすぐり責め、ダブルでしちゃいましょうか。──全く反応する予定はないんで、なんて言ってたんですからどれだけ責めても問題ないでしょ?」
「~~っ!あ"っ、ひはぁっ、──っっ"、~~んぅぅぅぅっっ」
ハンドが動き出して弱点にくっつくと、再びこちょこちょと動き出し、もう頭はパンクしそうだった。
ローションを追加して滑りの良くなったガーゼは、擽りで気が散らせる程弱くなくて。両方の激しい快感に体が痙攣した。
「もっ、れ…るっやぁ!あぁあぁあ、ゃめれっ、ぁあ!ぃあぁぁぁあッ」
射精とは違う感覚が襲っても、ローションたっぷりのガーゼは亀頭を包み込む様に刺激した。
「えー?良い大人がお漏らしですかぁ?あははは。写真撮っちゃおっかなぁ~」
(やばいまじで出る!やばい!)
必死に我慢しても体の反応に逆らえるはずもなく、勢い良く先端から何かが噴き出した。勿論それでもガーゼもくすぐりも止まらない。
「ふふ。潮吹きしちゃいましたねぇ。まぁ感じてる=潮を吹くってわけじゃないですし~反応しないって断言してたからこれは演技なのかな?もっと続けてみましょうかね~」
「──ッ、はぁぁぁあっ、ぃあああ!止め、っで、っ、くだっ、さッ、ごめっ、らさっぁ、ぁあぃい"ぁぁあぁあっ」
「えー?反応しないって最初に言ってたじゃないですかぁ。嘘ついたならついたで罰を与えないといけないので続けまーす」
あはは、と高い声で笑う様子は、本当に子供の様で。強い憤りを感じながら涙に濡れた目で睨んでも、悪化する未来しかなかった。
「まぁこの動きはそのままに、こっちを弄らせてもらいますね?」
いつもならこれくらいで終了のはずなのに、桃瀬はリモコンを手に取ると、新たなハンドを登場させた。そのハンドが向かったのは後孔。
たっぷりとそのハンドにローションがぶっかけられると、そのまま後孔の周りをクルクルとハンドがなぞり出した。
もうローションガーゼと擽りでいっぱいいっぱいだが、やっぱりそこはどうしても違和感を覚えてしまう。皺をなぞる様に擽られるとビクンと腰が跳ね、少しだけ動いてしまった事により、慣れかけたガーゼも位置がズレて強い快感を生み出した。
「っぃぁ、──ぅ、ぅぁ、っ、あ、はっ」
ハンドはクチクチと小さく音を立てながら侵入していき、ナカを解すように動き出した。
その間、ガーゼの動きが我慢出来ずに出さずに絶頂すると力が入ってしまい、ナカに侵入したハンドを締め付けた。
「あららー空イキしてそんな恍惚な表情されたら許したくなっちゃいますけど、嘘ついた罰ですからねー」
ある程度ナカに入ったハンドが解し終えると、桃瀬は細いバイブを見せつけた。
やめてという気力もなく、肌を擽り続けるハンドや快感を生み出し続けるガーゼに意識を奪われていると、ズプンとバイブが後孔に挿入された。
違和感も、圧迫感も痛みも、もう他の刺激が強過ぎて感じない。涎を垂らしながら喘いでいると、バイブについた付属のシリコンのような突起物が会陰にセットされた。
「これね、中に入れて前立腺をいじめながら、会陰に振動を送る事も可能なんです」
中に入ったバイブが運悪く前立腺を掠めたので体が大きく跳ねると、嬉しそうに「発見~」と言いながら集中して前立腺を擦る様に動かされた。その間会陰に当たった突起も強い快感を生み出し、俺は再び絶頂した。
「ここらへんですかねー?はい、バイブもスイッチオーン」
ブブブと小さな音を立ててバイブが動き出すと、ピンポイントに前立腺に当たり体がのけ反った。会陰に当たる突起物もグニグニと押す様に振動し、もう目の前が真っ白になった。
定期的にローションが追加されるので亀頭に痛みもないし、擽りハンドも慣れない様にたまに動きを変える。
ズキズキと頭が痛むほどの強い快感に意識が朦朧となってくると、桃瀬はニコッと笑いながら俺の顔を覗きにきた。
「気絶して逃げようなんて、思わないで下さいね?」
バシャっと顔面に水をかけられて、飛びそうだった意識が戻ってしまい、今の状況が受け入れられなくて体は悲鳴を上げた。
何度も何度も出さずに絶頂してしまうと、もう歯止めが効かなくてずっとイキ続けているような感覚。
きちんとした言葉を出せる元気もないが、強い快感に勝手に漏れる声の所為で喉は枯れ、それに気付いた桃瀬は顔面に水をぶっかけてくる。
それでも水分が欲しくて口を開けると、その時はこぼさない様にゆっくりと注いでくれた。
(美味しい)
注がれた水を飲みながら、その最中も何度も絶頂して少し咽せたりして。今までにない程の激しい刺激は、しんどいとか、やめてほしいとか、もうそういうのすらなくなり、「気持ち良い」としか思えなくなった。
「美味しい?柚木さん」
「お、ぃしっ……」
「もっと飲みたい?」
「んっ、──ん」
コクンと小さく頷くと、優しく頬に手を添えながら水を与えてくれて。トロトロになった頭に、もうこの人しか映らなくなった。
「良い子に飲めたね」
優しい口調でそう言われると嬉しくなって、精神的にも堕ちそうになった時。
ガチャッと訓練部屋の扉が開いた。
「柚木が居ないと思ったら…っ!てめぇっ何してんだゴラァァア!!」
入ってきたのは七彩だった。お風呂を終えて様子を見にきてくれたらしい。
「勘違いしないで下さいね~俺が無理矢理柚木さんを拘束出来るわけないでしょ?だからお互い合意の上で訓練を行なっていたわけですよ」
クスッと笑う桃瀬からリモコンを取り上げた七彩は、全ての刺激を止めてくれてバイブも抜いてくれた。台に乗っているのが怖くてしがみつくと、床に毛布を敷いてくれたのでその上に崩れ落ちた。
「もぉぉぉ!!柚木のバカァ!俺以外にこんな姿見せるなって言ったじゃん!!」
何故か七彩まで泣き出して抱き締められると、無性に安心した。
「まぁ、もう少し来るの遅かったら多分柚木さん、俺に堕ちてましたよ?それを踏まえて、今後Irisもしっかりと訓練強化して下さいね」
「──桃瀬、さん…俺、多分…七彩が、後数秒、来るの遅かったら……堕ちて、ました。悔しいけど、自分の弱さは、認めます…っ」
「へぇ。ちゃんと認めて凄いですね。最後はちょっと煽っちゃいましたが、結構強力な媚薬を大量に仕込んだので、長く持った方だと思いますよ」
「最初から最後まで煽ってきたくせに……」
「あはは。煽らないと訓練させてくれなかったでしょ?──俺達、今回の任務で少しでもIrisの役に立ちたくて必死に努力してきました。だから、その成果を見て欲しかったのと、これからもずっと一緒に戦って行ける様にしたかったんです。勿論七彩さんが俺の攻めに一切感じなかったら、他の人にする予定はありませんでした。彼がちょっと雑魚だったので、もし他の人もこんな耐性しかないならやばいなーと思ってね」
「──ま、やりすぎだったし、ぶん殴りたい程に腹が立ったけど、攻め方は勉強させられた。まだまだ俺達も訓練不足でした。これからは、Daisyの隣で活躍出来るように、俺達も頑張りますよ」
「はい。宜しくお願いします、柚木さん」
「ん…宜しく、桃瀬さん」
差し出してくれた小さな手を握ると、きゅっと心地良い力で返してくれた。
「──俺との握手はー?」
「別に七彩さんは要りませんよ」
「みんなしてバカにして!!」
「バカにはしてませんよ。訓練は改善してほしいですが、他は隣に居てくれるだけでとても心強かったです。色々勉強になりましたよ」
「~~!と、突然デレんな!」
「? 別にデレてませんけど」
「…ん」
七彩も握手を求める様に手を差し出すと桃瀬は握り返す事なく離れて行った。
「おぃぃ!お前なぁ!半年ずっと一緒に居たくせに!!」
「それより七彩さん。──千隼くんは今ここにいるんですか?」
「聞けよもう。……うん。さっき帰ってきたから、少しだけお前のこと話しておいた。そしたら千隼も会いたいって。この部屋出て真っ直ぐ行った所で待ってるから、行ってやって」
「はい。では、柚木さん。七彩さん。後片付けは宜しくお願いします」
今までの意地悪な笑顔から一変、桃瀬は素直な可愛らしい笑みを浮かべると、そのまま訓練部屋を出て行った。
ぐったりと横たわる俺が落ち着くまで抱き締めてくれた七彩は「あいつまじでやべーな。自由人め」と言っていたが、その通りだと思う反面、今回の攻めは今まで受けた中で最強クラスだった。
「けど、あの人、色々と努力したんだろうね。俺達より年下でしょ。それであれは凄いね」
「それな……」
暫く桃瀬の話や、今までの任務のことを話した後、一人で立てる程に回復した。
「……」
改めて部屋を見ると、全てがぐっちゃぐちゃになっており、俺と七彩は文句を言いながら後片付けを始めた。
「まぁ、七彩も由麗も渚も、Daisyの人達も。無事に帰って来てくれて良かった」
部屋を片付けながらそう言うと、七彩はニコッと微笑んだ。
「俺も、柚木達にまた会えて嬉しい。──改めて、ただいま」
「お帰りなさい」
end.
「! やめ……っ、やめて!やめろ!」
次にくる刺激が分かり、尽きた力を振り絞って暴れるとそっと亀頭部分に歯ブラシが当てがわれた。
「──ッ、」
ブラシが触れるだけでビクンと跳ねてしまう程なのに。動かされたら絶対に耐えれない。
「やめ…っ、やめて下さい…!俺の負けですっ、許して…やめ、」
「えー?別に勝ち負け決めたいわけじゃないので」
先走りを含ませたブラシがゆっくりと亀頭を掃除するように左右に動くと、目の前がチカチカと光り輝く程に強い快感が襲った。
「ひッ、────っ"!!」
優しくゴシゴシとブラシが動くと、激しく体が痙攣した。
「ぃっ、あああああ"っ、」
「あれー?掃除してるのにまた溢れてきた。中々終わりそうにないですね~」
片方は亀頭を、片方は溢れ出す尿道口の辺りをゴシゴシと動き、テープで止められた太腿が激しく揺れた。
「ひぁぁぁぁあ"ッッ!!やめ──っ、あ!ぅああ!」
ニヤニヤ笑いながら同じ箇所ばかり擦るブラシに、我慢が出来ず、必死に許しを乞いながら叫んだ。
「や"めッ、れ、っぅあ、ぁあア"ッ、許しっ、やめっ、──~~イッ、あっ、ぅぐ…っ、んん"ッ、はっ」
「はいはいいっぱいゴシゴシしましょうね~」
亀頭以外にもブラシは滑り、カリの部分から裏筋、根元まで動いた。
「イッ──、く、出るっ、からぁ、やめっ、ぁ、離しっ」
「えー?お掃除してるのにまた汚す気ですか?」
止まる気配のないブラシは、更に絶頂感を高める様に陰茎を刺激した。反射的にピンと足首が伸び、絶頂に備えるとスッとブラシが離れて行った。
「出したら永遠に終わらないのでご希望通り離してあげました~お掃除は嫌みたいなので、またハンドに可愛がってもらいましょうか?」
「外せ…っもう、いいからっ、」
もどかしさも強いが、それ以上に解放されたい。生理的に溢れ出した涙を溢しながら訴えたが、ハンドは体全体に伸びてきては再び擽りを再開した。
「いあっ、ぁ、──ッ、ふ、ぁはっ…やっめ、」
弱い首筋や脇から、膝や足先まで余す事なく動くハンドに悶えていると、擽りの影響で少しずつ射精感は薄まっていった。
「我慢しても辛いだけなんで、無様な声聞かせて下さいよー柚木さん?」
射精感が薄まった所で再び歯ブラシが先端を弄り出し、もう我慢することも出来ずに笑い声なのか喘ぎなのか分からない大きな声が漏れた。
「やはっ、ぁはっ、──ぁ!あっ、いやぁぁっ!やめ…っ、桃瀬さっ、…許し、ひぁはっぁぁ、はっぁ!」
擽りと快感では、度合いとしては擽りの方が強く、射精感が生まれそうで生まれない。スッキリ出来ない中途半端な刺激に暴れると、それに気付いたのかハンドを止めないままにゆっくりと歯ブラシで亀頭を擦り続けた。
「ひっあああぁああ!! 助けっ、──だめッ、ぃぁぁあ"!!」
イキたい。イケない。擽ったい。気持ち良い。
そんな苦しさがずっと与え続けられ、体は助けを求める様に悶えた。
「や"っだぁぁぁぁ!ぁはっ、やぁぁ!いゃぁぁ!」
「イキたいならどうぞー? え?擽られて気が散ってイケないんですかー?それはたいへーん」
「てっ、め、ぇぇぇ……っ」
きっと七彩もこいつにこんな感じで煽られたんだろう。ニヤニヤ笑う顔はかなり腹立たしくて。
「あはは。怒ってるのにここはビンビンで、挙句我慢汁ダラダラって笑えますね。イキたくて堪らないくせに。可愛くおねだりでもしてくれれば少しは楽にしてあげるんですけどね」
ゴシゴシと少し強めに先端を擦ってもらっても、その後は直ぐに快感は弱められて擽ったい刺激が勝ち、嫌でも射精感は最高値にならない。
(このハンド気が散る……っ)
イケない苦しさで怒りが湧き上がり、可愛いおねだりなんてする気になれない。こういうのに年齢は関係ないかもしれないけど、自分より年下の奴に思いっきり縋りたくない。
そんな理性が強請ることを拒絶し、結局はこの状況が続くことになった。叫んで暴れて体は疲労し、ボロボロ涙を流しても動きは変わらなくて。
「──柚木さん。可愛く堕ちる準備出来ました?」
「…っ、ぁ、あはぁ……っ、め…むりぃ…もぅ…らめぇ…っ」
あまりの疲れで舌も回らず、自分で聞いても寒気がする程の甘い声。
「ふふ。らめぇって可愛いですねぇ。こんなにお口もだらしなくしちゃってやらしい」
からかうために顔の様子を見にきた桃瀬は相変わらずの小生意気な顔。それに腹も立たないくらいに疲労していた。
「柚木さん、イキたいですか?可愛くおねだり、してみましょうか」
「…っも、ぉ…はず……せ、ぇ…」
「んー違うなぁ。可愛いおねだりとは程遠いですが、七彩さんが来たらやめさせられそうですし、次の段階に進みましょうか」
ピタッと擽るハンドは止まると、俺は浅い呼吸を繰り返して、少しずつ酸素を取り入れて体を整えようとした。
しかし、整う前に桃瀬は動き出し、トロトロとローションをブラシへ付けるとゴシゴシと優しく亀頭や陰茎を擦り出した。
「!!~~っ、ぁ"、やぁっ、ぁぁ、あっ、ひぁ」
今までずっと我慢していた分、絶頂感が訪れるのは一瞬で。歯ブラシが数回動いただけで、俺は勢いよく射精した。
出しても出しても止まらず、出ている最中も意地悪なブラシは先端を擦り続け、泣きながら叫んだ。
「うわぁ。大量ですね~手は後で洗うとして~実は新しい機能を取り入れまして」
射精した事で少しだけ硬さを失った自身を持ち上げる様にハンドが現れ、やわやわと揉み始めた。
「ゃっ、ぁ」
少し刺激を与えられるだけで元通りになった自身を支えるように裏筋にハンドがピタリとくっついた。
「こうやって動かせないようにハンドが固定してくれるんです。そしてね──」
いつの間にか用意されたローションたっぷりガーゼが亀頭にピタリとくっつくと、ガーゼの両端を掴む様にハンドが一つずつ現れた。
「はいスイッチオン」
その言葉と共に、ガーゼを左右に動かすハンド。
「──ッあ"あぁぁぁぁああぁああ!!」
本当に人にローションガーゼをされているような完璧な動きは素晴らしいとさえ思う。
絶頂した後の亀頭に襲いかかる刺激は激しくて、俺は大きな叫びを上げた。
「ローションが乾いたら痛いですからね。乾かない様に新しいハンドが定期的にローションを垂らしてくれるんですよ~」
「──っ、ん"あアあぁぁああ!!」
「さーて、誰かさんの精液で汚れたので手洗い場借りますね~」
「とっ、め"てっ止めッ、てぇ"ええええぇっっ!!」
発狂しながら叫んでも、桃瀬はマイペースに手を洗い出した。ゴシゴシとしっかりと石鹸を付けて丁寧に洗った後、リモコンを見せつけてきた。
「ローションガーゼとくすぐり責め、ダブルでしちゃいましょうか。──全く反応する予定はないんで、なんて言ってたんですからどれだけ責めても問題ないでしょ?」
「~~っ!あ"っ、ひはぁっ、──っっ"、~~んぅぅぅぅっっ」
ハンドが動き出して弱点にくっつくと、再びこちょこちょと動き出し、もう頭はパンクしそうだった。
ローションを追加して滑りの良くなったガーゼは、擽りで気が散らせる程弱くなくて。両方の激しい快感に体が痙攣した。
「もっ、れ…るっやぁ!あぁあぁあ、ゃめれっ、ぁあ!ぃあぁぁぁあッ」
射精とは違う感覚が襲っても、ローションたっぷりのガーゼは亀頭を包み込む様に刺激した。
「えー?良い大人がお漏らしですかぁ?あははは。写真撮っちゃおっかなぁ~」
(やばいまじで出る!やばい!)
必死に我慢しても体の反応に逆らえるはずもなく、勢い良く先端から何かが噴き出した。勿論それでもガーゼもくすぐりも止まらない。
「ふふ。潮吹きしちゃいましたねぇ。まぁ感じてる=潮を吹くってわけじゃないですし~反応しないって断言してたからこれは演技なのかな?もっと続けてみましょうかね~」
「──ッ、はぁぁぁあっ、ぃあああ!止め、っで、っ、くだっ、さッ、ごめっ、らさっぁ、ぁあぃい"ぁぁあぁあっ」
「えー?反応しないって最初に言ってたじゃないですかぁ。嘘ついたならついたで罰を与えないといけないので続けまーす」
あはは、と高い声で笑う様子は、本当に子供の様で。強い憤りを感じながら涙に濡れた目で睨んでも、悪化する未来しかなかった。
「まぁこの動きはそのままに、こっちを弄らせてもらいますね?」
いつもならこれくらいで終了のはずなのに、桃瀬はリモコンを手に取ると、新たなハンドを登場させた。そのハンドが向かったのは後孔。
たっぷりとそのハンドにローションがぶっかけられると、そのまま後孔の周りをクルクルとハンドがなぞり出した。
もうローションガーゼと擽りでいっぱいいっぱいだが、やっぱりそこはどうしても違和感を覚えてしまう。皺をなぞる様に擽られるとビクンと腰が跳ね、少しだけ動いてしまった事により、慣れかけたガーゼも位置がズレて強い快感を生み出した。
「っぃぁ、──ぅ、ぅぁ、っ、あ、はっ」
ハンドはクチクチと小さく音を立てながら侵入していき、ナカを解すように動き出した。
その間、ガーゼの動きが我慢出来ずに出さずに絶頂すると力が入ってしまい、ナカに侵入したハンドを締め付けた。
「あららー空イキしてそんな恍惚な表情されたら許したくなっちゃいますけど、嘘ついた罰ですからねー」
ある程度ナカに入ったハンドが解し終えると、桃瀬は細いバイブを見せつけた。
やめてという気力もなく、肌を擽り続けるハンドや快感を生み出し続けるガーゼに意識を奪われていると、ズプンとバイブが後孔に挿入された。
違和感も、圧迫感も痛みも、もう他の刺激が強過ぎて感じない。涎を垂らしながら喘いでいると、バイブについた付属のシリコンのような突起物が会陰にセットされた。
「これね、中に入れて前立腺をいじめながら、会陰に振動を送る事も可能なんです」
中に入ったバイブが運悪く前立腺を掠めたので体が大きく跳ねると、嬉しそうに「発見~」と言いながら集中して前立腺を擦る様に動かされた。その間会陰に当たった突起も強い快感を生み出し、俺は再び絶頂した。
「ここらへんですかねー?はい、バイブもスイッチオーン」
ブブブと小さな音を立ててバイブが動き出すと、ピンポイントに前立腺に当たり体がのけ反った。会陰に当たる突起物もグニグニと押す様に振動し、もう目の前が真っ白になった。
定期的にローションが追加されるので亀頭に痛みもないし、擽りハンドも慣れない様にたまに動きを変える。
ズキズキと頭が痛むほどの強い快感に意識が朦朧となってくると、桃瀬はニコッと笑いながら俺の顔を覗きにきた。
「気絶して逃げようなんて、思わないで下さいね?」
バシャっと顔面に水をかけられて、飛びそうだった意識が戻ってしまい、今の状況が受け入れられなくて体は悲鳴を上げた。
何度も何度も出さずに絶頂してしまうと、もう歯止めが効かなくてずっとイキ続けているような感覚。
きちんとした言葉を出せる元気もないが、強い快感に勝手に漏れる声の所為で喉は枯れ、それに気付いた桃瀬は顔面に水をぶっかけてくる。
それでも水分が欲しくて口を開けると、その時はこぼさない様にゆっくりと注いでくれた。
(美味しい)
注がれた水を飲みながら、その最中も何度も絶頂して少し咽せたりして。今までにない程の激しい刺激は、しんどいとか、やめてほしいとか、もうそういうのすらなくなり、「気持ち良い」としか思えなくなった。
「美味しい?柚木さん」
「お、ぃしっ……」
「もっと飲みたい?」
「んっ、──ん」
コクンと小さく頷くと、優しく頬に手を添えながら水を与えてくれて。トロトロになった頭に、もうこの人しか映らなくなった。
「良い子に飲めたね」
優しい口調でそう言われると嬉しくなって、精神的にも堕ちそうになった時。
ガチャッと訓練部屋の扉が開いた。
「柚木が居ないと思ったら…っ!てめぇっ何してんだゴラァァア!!」
入ってきたのは七彩だった。お風呂を終えて様子を見にきてくれたらしい。
「勘違いしないで下さいね~俺が無理矢理柚木さんを拘束出来るわけないでしょ?だからお互い合意の上で訓練を行なっていたわけですよ」
クスッと笑う桃瀬からリモコンを取り上げた七彩は、全ての刺激を止めてくれてバイブも抜いてくれた。台に乗っているのが怖くてしがみつくと、床に毛布を敷いてくれたのでその上に崩れ落ちた。
「もぉぉぉ!!柚木のバカァ!俺以外にこんな姿見せるなって言ったじゃん!!」
何故か七彩まで泣き出して抱き締められると、無性に安心した。
「まぁ、もう少し来るの遅かったら多分柚木さん、俺に堕ちてましたよ?それを踏まえて、今後Irisもしっかりと訓練強化して下さいね」
「──桃瀬、さん…俺、多分…七彩が、後数秒、来るの遅かったら……堕ちて、ました。悔しいけど、自分の弱さは、認めます…っ」
「へぇ。ちゃんと認めて凄いですね。最後はちょっと煽っちゃいましたが、結構強力な媚薬を大量に仕込んだので、長く持った方だと思いますよ」
「最初から最後まで煽ってきたくせに……」
「あはは。煽らないと訓練させてくれなかったでしょ?──俺達、今回の任務で少しでもIrisの役に立ちたくて必死に努力してきました。だから、その成果を見て欲しかったのと、これからもずっと一緒に戦って行ける様にしたかったんです。勿論七彩さんが俺の攻めに一切感じなかったら、他の人にする予定はありませんでした。彼がちょっと雑魚だったので、もし他の人もこんな耐性しかないならやばいなーと思ってね」
「──ま、やりすぎだったし、ぶん殴りたい程に腹が立ったけど、攻め方は勉強させられた。まだまだ俺達も訓練不足でした。これからは、Daisyの隣で活躍出来るように、俺達も頑張りますよ」
「はい。宜しくお願いします、柚木さん」
「ん…宜しく、桃瀬さん」
差し出してくれた小さな手を握ると、きゅっと心地良い力で返してくれた。
「──俺との握手はー?」
「別に七彩さんは要りませんよ」
「みんなしてバカにして!!」
「バカにはしてませんよ。訓練は改善してほしいですが、他は隣に居てくれるだけでとても心強かったです。色々勉強になりましたよ」
「~~!と、突然デレんな!」
「? 別にデレてませんけど」
「…ん」
七彩も握手を求める様に手を差し出すと桃瀬は握り返す事なく離れて行った。
「おぃぃ!お前なぁ!半年ずっと一緒に居たくせに!!」
「それより七彩さん。──千隼くんは今ここにいるんですか?」
「聞けよもう。……うん。さっき帰ってきたから、少しだけお前のこと話しておいた。そしたら千隼も会いたいって。この部屋出て真っ直ぐ行った所で待ってるから、行ってやって」
「はい。では、柚木さん。七彩さん。後片付けは宜しくお願いします」
今までの意地悪な笑顔から一変、桃瀬は素直な可愛らしい笑みを浮かべると、そのまま訓練部屋を出て行った。
ぐったりと横たわる俺が落ち着くまで抱き締めてくれた七彩は「あいつまじでやべーな。自由人め」と言っていたが、その通りだと思う反面、今回の攻めは今まで受けた中で最強クラスだった。
「けど、あの人、色々と努力したんだろうね。俺達より年下でしょ。それであれは凄いね」
「それな……」
暫く桃瀬の話や、今までの任務のことを話した後、一人で立てる程に回復した。
「……」
改めて部屋を見ると、全てがぐっちゃぐちゃになっており、俺と七彩は文句を言いながら後片付けを始めた。
「まぁ、七彩も由麗も渚も、Daisyの人達も。無事に帰って来てくれて良かった」
部屋を片付けながらそう言うと、七彩はニコッと微笑んだ。
「俺も、柚木達にまた会えて嬉しい。──改めて、ただいま」
「お帰りなさい」
end.
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