苦手な訓練と任務④ 任務編

まこ@お休み中

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第一章

由麗②

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「準備出来たぜ」

「おー。こっちもいい感じ。なぁ、由麗ちゃん?」

あり得ない量が身体中に塗られ、数分が経った頃、俺は薬の効果を嫌というほど実感していた。

少し触れられるだけで射精してしまいそうになる程の強い効果に、息は終始荒くなってしまう。

「おら、こっちおいで」

羽交締めしている男に体を引き摺られ、連れて行かれたのは今まで準備していたと思われる一本の縄のところだった。

部屋の端から端にピンと張られた縄は、所々に結び目があり、テラテラと縄自体が光っている。高さは丁度俺の腰辺りで、一旦何をするのか理解出来ない。

「…っはぁ、…ぁ、」

「あーあ、もうビンビンになっちまってよぉ」
「ちゃんと我慢出来っかなー?」

漸く羽交締めを解放されると、俺は自力で立つのが難しくてペタリと床に膝をついた。

「暴れる力ねーだろうけど、ちょーっと縛っとこうか」

「さわ…なっ」

体に伸びて来た手を弱々しい力で叩こうとするも、グイッと両手を掴まれて後ろ手で縛られた。

「よし。んじゃこの縄に跨ろうね」

ヒョイと軽々しく持ち上げられると、先程部屋に張られていた縄に跨ぐように体を持って行かれた。

「何……っ」

腰の辺りまであった縄は、思いっきり股間に食い込み、媚薬の効果もあってかなり強い刺激になった。

「やめ……っ、ぁ!あッ」

「あんまり暴れると余計食い込むぞ?安心しろよ。縄にもたっぷり媚薬入りのローション塗ってるから痛くねーだろ?」

「はぁっ、ぁ!…動かすなッ」

食い込んだのを確認した男達は、嬉しそうに左右から縄を動かして来た。

睾丸に当たっている縄が快感を生み出し、それだけで絶頂感が襲う。普段なら絶対に感じるはずもない刺激で感じるようになるなんて。

(媚薬ってすげー)

本日二度目の感想を心の中で呟きながら、必死に歯を食い縛った。

「由麗ちゃん、あっちまで縄渡りが出来たら解放してあげるよー?一人で頑張れるー?」

今現在、丁度部屋の端の方に居て、男がゴールに指定したのは約2m先。

「……っ」

こんな敏感な状態で一人で歩けるのかも疑問だが、やらないとずっとここにいる羽目になるだろう。

「分かったよ……っ、渡れたらもう部屋に戻らせろよ」

「もちろん。でも条件があってさぁ。歩いてる時に縄から体が離れるのもダメだし、イッちゃうのもなしね?もしそうなったら……さっきみたいにめちゃくちゃ調教してやるから」

「…分かった」

媚薬で蕩けた体に鞭を打ち、足に力を入れてすぐに見えるゴールを見つめた。

後ろ手に縛られて上手く歩けないが、確実に一歩ずつ足を前に進めると、縄の摩擦で睾丸や会陰が刺激される。

「んんっ……!」

前に柚木先輩が悶えていた箇所への刺激は中々耐えられるものではなく、必死に意識を別の方へ逸らしながらゆっくりと歩いた。

(こんなの媚薬がなければ一瞬なのに…)

まぁ簡単なゲームなんてさせるような奴らじゃないだろうけど。新人いじめをするセンパイにはなりたくねーなと思いながらも、爪先立ちでゆっくりとゴールへ向かった。

しかし、事態が変わったのは結び目がある箇所へ到着した時だった。

(…こんなの確実にやばいじゃん)

普通に縄が擦れるだけで快感がくるのに、更に刺激されたらもしかしたらイクかもしれない。

中々進めずにいると、一人の男が近くへやって来て、晒された腹部を擽り出した。

「んはっ、…!何、…っす、…っひぁ!!」

「ほら、とっとと進めよ。進まねーと擽るぞ?」

「ひっ、ぁ!やめ…!…ッぁぁあ!」

体を派手に捩った事で、縄が更に会陰に食い込み、ビクンと背中がのけ反った。

「進むっ、から、やめ…ッ!」

「んじゃどうぞ?乾いてちゃいけねーから、たっぷり塗ってやるよ」

トロリと縄の結び目にローションを垂らした男は、その後に俺の股間にも直接塗り込んできた。

「──ッッ!!ぁあ!!」

「おっと悪い。可愛くて触っちまった」

「てめ……退けよっ、」

危うく射精してしまいそうになりながら意地悪な男を睨みつけると、ニヤニヤ笑いながらも離れて行った。

(くっそ趣味悪い奴らめ……)

追加されたローションの媚薬が効き始め、汗が吹き出しながらも、結び目を乗り越えるために力いっぱい前へ進んだ。

「──っ!!ん"ッ……」

グリッと結び目が睾丸を通過し、会陰に当たった瞬間、男が待ってましたと言わんばかりに縄を揺らし出した。

「ひっぁ!ぁ!あっ……!!」

手が出せないし、強すぎる刺激で前にも進めず、感じる場所に留まり続ける結び目に涙が溢れた。

「おら、とっとと進もうねー由麗ちゃぁん」

ゆっくりと縄を揺らされると、ダイレクトに会陰から前立腺に伝わる振動。前屈みになり、必死に快感から逃げようとしてもしっかりと当たった縄は離れてくれなくて。

ガクガクと足を揺らしていると、ついに我慢も限界に近付いてきた。

(まだ半分も行ってないのに──)

悔しい気持ちが強く表れ、どうせならと歯を食い縛って一気に歩みを進めると、目の前がチカチカと光り輝いた。

もちろん縄を揺らしてくるので何度も敏感な場所に当たり、今にも倒れそうだった。

(ぜっったいにこんな奴らに負けたくない)

その気持ちだけを強く持ち、漸く半分までくると、再び結び目が登場した。

その時──。

「あの~。今日由麗さんと渚くんは雑用だけって言ってませんでしたっけ」

いつのまにか部屋に入ってきていた男がそう言うと、その場に居た全員が声のした方を向いた。

そこに立っていたのはニコニコと笑顔を見せる可愛らしい男性だった。

「! り、リーダー。すみません。実は…」

「訓練とかは全て私が担当すると言いましたよね。勝手な事されたら困ります。──皆さん、今日は部屋に戻ってもらえますか?」

「…はい」

男達はダラダラと汗を垂らしながら部屋を出ていくと、残ったのは縄に跨ったままの俺と、同い年くらいの可愛らしい男だけ。

この人があいつらが話していた一年くらいで出世したリーダーなのか。とりあえず助かった事に安堵し、縄から足を離そうとすると。

「誰が縄から離れていいって言いました?そのままで居て下さい」

ピシャリと言い放たれ、俺は動きを止めた。こちらへやってきた男の顔は、何処となく柚木先輩に似ていて、逆らえない圧がある。

「──七彩は?」

「あぁ。七彩さんなら訓練が終わった後、私と夜ご飯を食べましたよ。全然いじめてないので安心して下さい。申し遅れましたが、私はチームリーダーの桃瀬と申します。宜しくお願いしますね、由麗さん」

「……はい」

「じゃあ中断させて申し訳ありませんでした。部屋の端まで行くゲームをしてたんですよね。──どうぞ?」

「え…」

完全に助けてもらえたと思っていた心には辛い命令。

「今日は七彩さんだけ訓練してどれくらい耐性があるか見る予定でしたが、ここまでされたのにまた後日訓練、なんて酷でしょう?今日で終わらせましょうね」

桃瀬は部屋の端へ移動し、腕を組んで壁へもたれて俺の様子を伺った。

(──それはそう、だけど。一瞬気が抜けたら気持ちが立て直せない…)

震えながら縋るように見つめると、グッと縄に手をかけた桃瀬。すぐにパッと手を離され、その反動で縄が陰茎にも当たり、その刺激で縄に向かって射精してしまった。

ピンと伸びた足首を震わせながら倒れないように踏ん張ると、桃瀬はクスクス笑いながら更に縄を動かした。

「や"っ…!めろッ……ひぁぁっ」

縄が激しく動く度に敏感な箇所に当たり、達したばかりもあり体のびくつきが止まらない。

「じゃあ早くゴールしてみましょうか。結び目はあと2つありますよ~?頑張れ~?」

(はっっらたつ……)

ボロボロ涙を流しながら歩みを進めると、縄が擦れる感覚が強すぎて挫けそうになる。

結び目を越えようと体勢を変えると、今まで当たっていなかった後孔に強く縄が当たり、それも強い刺激を生み出した。

「くそっ…」

(やっぱりもう少し体勢変えなきゃ…)

自分の中で少しでも我慢出来る体勢を調べながら結び目を越え、残りはあと少し。

震えながら足を動かし、最後の結び目がきた時、桃瀬がまた縄を動かし始めた。

(分かってんだよバ──カ…)

グッと力を加え少しでも刺激を和らげながら結び目の上を通過すると、ふふっと可愛らしい声が聞こえた。

「はい、クリアです」

「──っひゃぁぁあ!?」

最後に縄を盛大に弾かれ、バランスを崩して前に居る桃瀬に倒れ込んだ。前屈みになった事で陰茎を刺激し、俺は三度目の射精をした。

(──まじか。何であんな刺激で……)

桃瀬の小さな体に支えられながら、息を荒くしていると、ぎゅっと抱き締められた。

「よく頑張りましたね。第一段階はクリアです」

「っ、は……ぁ」

何度も射精した媚薬漬けの体は、その言葉に安心してしまい、俺は胸の中で意識を失った。

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