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①(×七彩)
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「ぁあっ…だめぇっ、だめ、ッ、止めてぇっ」
「分かりました」
桃瀬は股間のハンドを全てストップさせると、ニコッと可愛らしい笑顔を見せながら足元へやってきた。
まだ乳首も脇腹のハンドは残っているので、甘い声を出しながら悶えると、痴態を見てクスッと笑っている。
「何回も出してるのに、七彩さんのここはまだ可愛く震えてますねぇ」
「ひゃぁぁっ!!」
スゥッと裏筋をひと撫でされると、久しぶりの人の指の感覚に大袈裟に声が出た。
「ハンドも可愛くて気持ち良かったでしょう。──けど数値は俺が触った時の方が高いですよねぇ。機械のハンドに反応してるのも笑えましたけど、男に触られてもビンビンなんですねー」
「っ、お前ぇ……すっげー腹立つんだけど…っ」
「それならそんな事言われないように鎮めたらどうです?」
「っ、ひぁぁぁ!!触んな…っ、変態!!」
桃瀬は陰茎を掴んで俺自身を固定すると、先走りをローションのようにして手の平で亀頭を擦り出した。
「うわ、先走りやばぁ。これならローション使わなくても痛くならなさそうですね」
「~~──ッッ!!」
クスクス笑いながらそう言うと、亀頭に触れていた手の平を窄め、覆い被せるように撫でた。
「ひゃぁぁぁぁ!!」
ビクンと大きく体が跳ねて暴れても、拘束が強いので全く刺激を変えることは出来なかった。
「流石に痛めたらいけないので、この"敏感になるローション"をつけていじめてあげますね」
(それ散々使ってきた媚薬じゃねーか!!)
「やめ…っ、あっ、ひゃぁっ、ぁっ、あ──!、外せっ…いい加減、にしろっ、やぁぁあ!」
ローションを取りに行き、亀頭への刺激がなくなると、少し薄れていた脇腹や乳首のハンドの刺激が強く感じる。
「ひゃぁっ…んん、んっ、はぁっ、ぁ、擽ったぃぃ…!、脇腹やだぁぁ!!まじでやめてぇぇぇぇ!!」
「先っぽいじめてる時はそんなに騒がなかったくせに急に何ですか?」
戻ってきた桃瀬がドバッと自身全体にローションを垂らすと、少し冷たくてそれですらピクンと反応を示してしまう。
「ま、気が散っちゃうと駄目ですし、希望通りハンドは止めてあげますね」
「はぁっ、ぁぁ……」
ピタリと乳首と脇腹の刺激が止まると、一気に体が楽になって呼吸を整えようと必死に息を吸い込んだ。
しかし休息は10秒もなく、再び陰茎を掴まれて亀頭を包み込むように指がセットされた。
「!? ──や"ああああ!」
擽る様に優しく動く指に体をしならせると、桃瀬は楽しそうに指を動かした。ひねる様に動かしたり、カリまで刺激するように指を滑らせたりと反応を見ながら弄り続けた。
「ぅあぁあっ、ぁ!やぁっ、ぁっ、ひぁっ…」
クリクリと中にもローションを入れ込むように人差し指で尿道口を擦られると、目の前がチカっと光った。
そして、ビクンと大きく痙攣すると少量の白濁液が溢れ出た。
「いや、イキすぎですから」
「いあ"ぁぁぁぁぁ!!」
ガンッと足首が跳ねて枷を鳴らしても、桃瀬は気にも止めずに達したばかりの亀頭を指で弄り続けた。
「ひっ、あ"ァぁっ、──んく、ぅぅぅっ、ふ、ぁあっ」
暫く亀頭を弄った後、指を輪っかにして陰茎を通っていき、優しく根元を扱かれた。
「──ッひ、んぅっ、あっ、ぁ、ぁ!!ぁぁあっ」
「ふぅん。こうやって捻るといいんですね」
「ぃあああっ"、あっ、イクっ、やっ、待っ、あぁぁぁぁぁ!」
「じゃあこうしてみましょうか」
ぎゅっと輪っかにしていた指に力が入ると、欲が堰き止められ、苦しさが襲った。
「ぁぁぁ!!やめっ、…指っ、離しでぇぇぇっ」
「え?やですよ。離したらまた俺の手汚すでしょ?ドロドロなんですよね~」
強く根元を押さえたまま、空いた手でこちょこちょと先端を擽られると苦しさが増し、ボロボロと大粒の涙が溢れた。
吐き出せない欲に激しく首を振って助けを求めると、先端を擽っていた指がクチクチと尿道口を穿るように動き出した。
「ぃあ──ッッ!!~~、っ"、ぐっ、ぅっ、んぅっ、はっ、ぁ、ぁあ…!やめてっ!もう…許し、てっ、」
敵だったらもう少し耐えれたんだろうが、仲間だと認識すると我慢の度合いが小さくなる気がする。もう限界を訴える体は、情けない程にか弱い声を上げた。
「別に怒ったりしてないんで、許すも何もないですよー?」
「だっ、めぇぇぇ!!それっ、やめッ、ろっっ!!──っくるしい!!イカせてっ、イカせっ、無理っ…助けっ!!いぁ"ああああ!!」
根元はそのままに、先端を弄っていた方の手は陰茎へ伸び、強めに扱かれた。それにより背中がのけ反り、全身に何かが駆けたかのように激しく痙攣した。
「──っか、はぁ…!ぁっ、ふぁぁ……」
「へぇ。出さずにイッたんですか?もう~我慢出来ない人ですねぇ」
パッと根元から指が離され、緩く自身を扱いてもらうとかなり薄くなった汁が先端から溢れ出した。
「さてと、少し苛め過ぎましたかねぇ。ここが使い物にならなくなったら申し訳ないんで、最後の仕上げはこちょこちょにしまーす」
「へ……っ、?な、……何、っ」
桃瀬はにっこりととびきりの笑顔を見せながらリモコンを操作した。何度もイカされて上手く頭が働かないが、よくない方向へ向かっているのは理解出来た。
「じゃあ、俺は誰かさんのおかげで汚れた手を綺麗にしてきますね。──たっぷり可愛がってもらって下さい」
そう呟くと、桃瀬はその場を後にした。そして次の瞬間、全身にハンドがくっつき、肌を容赦なくくすぐり出した。
最初にチェックしていた感度の数値を利用して、その箇所に合わせたハンドの動き。
「ひぁははははは!あ"────ッッ!!」
脇は窪みを突くようにグリグリと動き、脇腹は一貫して優しくなぞる動き、そして追加された腹部に伸びたハンドは臍周りを中心にサワサワと擽ってきた。
足の付け根から内股、膝から足の裏まで余すことなく配置されたハンドは一定の動きで俺を責め立てた。
口からは唾液が垂れ、激しく暴れて涙は飛び散った。もう力が残ってないはずなのに体は勝手に跳ねて、確実に体力を消耗させていく。
一人残された部屋で、情も何もない機械との空間は恐ろしくて堪らない。
(いつまで続くわけ?何で?仲間だよな?)
あいつはおそらく人の痴態を見るのが好きなドS──いや、ただの悪魔だ。風見先輩も柚木もドSなところはあるが、ここまで酷くない。
「ぁっ、ぃあははははははは!あ"ぁぁあ!!ひゃはっ、あ──ッ!!む"りっ、…もっ、た、すっけでぇぇぇぇ!桃瀬さぁっ、んっ、桃──っ!!」
泣きじゃくってその場にもう居ない悪魔の名前を叫び続けた。
(あぁ……もうだめだ)
強制に笑わされ、体力が限界突破して意識が朦朧とし始めた時「ただいま戻りましたぁ」と呑気が声が聞こえてきた。
「ぁ…っ、た……すけ、てっ…もっ、ひぁッ」
途切れ途切れに喘ぎ声が混ざりはするが、もう上手く声も出せない。
「うん。そろそろ水分が必要そうですね」
「──!?」
未開封のペットボトルを開けた桃瀬は、まさかの。
「んぅっ、やぁっ、…けほっ、ぁあっ、ばか…冷たっ、何…すっ、んぅっ」
動けない俺の顔面にぶっかけてきた。鼻に入ったりしないようにはしてくれたようだが、500mlのペットボトルに入った水が空になるまでぶっかけられ、危うく溺れるかと思った。
「…っ、てめぇ、ふざけんな……っ」
「よし。目の色が戻りましたね~やっぱり冷たい水はいいですね。──って事で、くすぐり再開」
「はっ!?嘘……ひゃははははは!!」
最悪なことに、冷たい水をぶっかけられたことにより、少し回復してしまい、俺は再び声を張り上げて笑う羽目になった。
(こいつ、まじか)
俺を見下ろす可愛い生意気な顔は、まっったく柚木に似ていない。
「ここでは俺に従ってもらわないといけないのでそんな反抗的な目をされると、こちらも調教しなきゃいけなくなるのでやめてもらえます?」
「──ッ!?やぁっ、ぁ…!」
くすぐりハンドは動いたままに、桃瀬は乳首に触れた。敏感になったそこをキュッと強めに摘まれると強い刺激が生まれ、感じたくもない快感が襲う。
「い"ははははははは!ぁっ!ひゃ、んっ、──~~っ、許しっ、ごめんな、さいっ、ごめんなさいぃい!!ちゃんとっ、言う事、きくっ、からぁぁあ!やめれっ…も"っ、死んじゃ…っ、あはははは!」
「ちゃんと俺に従ってくれますか?」
「はぃっ、はいっ、従っ、まっ、からぁっっ、あはは!止めでぇぇぇ!!ごめんなさぃぃぃっ、ひゃははぁっ!あは…ッ、ぁあ、っ」
「じゃあ笑わずにちゃんと言ってくれません?笑いながら言われてもふざけてるとしか思えないんですけど」
無茶な事を言って退ける桃瀬は、相変わらず意地悪な表情をしていて。俺はハンドと桃瀬の攻撃に耐えながら、必死に笑わないように忠誠を誓う言葉を伝えた。
何度も何度も何度も何度も何度も。
絶対にちゃんと言えるはずもない言葉を叫び、最後はもう自分が何を言ってるのか分からない程になって泣きじゃくった。
それなのにこの悪魔は「ん~そんなに何回も謝られても本気とは思えないと言うか」とかほざき出した。それでも謝って許しを乞う事しか出来ない俺は、ただ何度も同じような言葉を延々と繰り返した。
◇ ◆
「まぁ、まだまだちゃんと言えてませんけど、仕方ないですね。Irisとの仲を悪化させたくないですしこれで勘弁してあげましょう」
「…っ、はぁ……はぁ…」
俺は人よりも温厚で、あまり怒りを長引かせるタイプではないが、こいつは一生許せる気がしないんだが。
「お前……ぶっ飛ばしたいんだけど」
「わぁ。怖いですね。協力しなきゃいけない関係なんですから抑えて下さいよ~」
「じゃあ俺にしたことを謝れや!!」
「だってー。"仲良い人に似てたから敏感だった"とかふざけたこと言われたら訓練し直さなきゃってなるじゃないですか」
「──まぁそれは…確かに」
「でしょ?もし俺がscarの一員なら、もっと容赦なく攻めましたよ」
「……ごめん」
「えぇ。本気のトーンで謝らないで下さいよ。──こちらこそすみませんでした。ちょっとやり過ぎたのは認めます。いじめるのが楽しかったのが90%くらいを占めますが、残りの10%は純粋に今後の七彩さんが心配だったからです」
「いや殆どお前の欲が占めてんじゃねーか」
「では一先ず、これから共に任務をする仲間として宜しくお願いしますね」
(こいつめんどくさくなってんじゃねーか)
内心モヤモヤした気持ちはあるが、確かに俺の雑魚さも酷かった。とりあえず組織のために協力しなければならない関係性なので握手を求めると、桃瀬もきゅっと俺の手を握った。
(ちっさい手)
細っこい手の奴に散々やられた自分が少し情けない。
「そういや由麗と渚は?」
「今日は本当に雑用をしてもらうことになってるので、安心して下さい。じゃあ交流を深めるために夜ご飯でも食べに行きましょうか」
「──分かった」
そう言って部屋を後にし、俺と桃瀬は二人で近くのご飯屋さんへ行くことにした。
由麗があんなことになっているとは知らずに──。
end.
「分かりました」
桃瀬は股間のハンドを全てストップさせると、ニコッと可愛らしい笑顔を見せながら足元へやってきた。
まだ乳首も脇腹のハンドは残っているので、甘い声を出しながら悶えると、痴態を見てクスッと笑っている。
「何回も出してるのに、七彩さんのここはまだ可愛く震えてますねぇ」
「ひゃぁぁっ!!」
スゥッと裏筋をひと撫でされると、久しぶりの人の指の感覚に大袈裟に声が出た。
「ハンドも可愛くて気持ち良かったでしょう。──けど数値は俺が触った時の方が高いですよねぇ。機械のハンドに反応してるのも笑えましたけど、男に触られてもビンビンなんですねー」
「っ、お前ぇ……すっげー腹立つんだけど…っ」
「それならそんな事言われないように鎮めたらどうです?」
「っ、ひぁぁぁ!!触んな…っ、変態!!」
桃瀬は陰茎を掴んで俺自身を固定すると、先走りをローションのようにして手の平で亀頭を擦り出した。
「うわ、先走りやばぁ。これならローション使わなくても痛くならなさそうですね」
「~~──ッッ!!」
クスクス笑いながらそう言うと、亀頭に触れていた手の平を窄め、覆い被せるように撫でた。
「ひゃぁぁぁぁ!!」
ビクンと大きく体が跳ねて暴れても、拘束が強いので全く刺激を変えることは出来なかった。
「流石に痛めたらいけないので、この"敏感になるローション"をつけていじめてあげますね」
(それ散々使ってきた媚薬じゃねーか!!)
「やめ…っ、あっ、ひゃぁっ、ぁっ、あ──!、外せっ…いい加減、にしろっ、やぁぁあ!」
ローションを取りに行き、亀頭への刺激がなくなると、少し薄れていた脇腹や乳首のハンドの刺激が強く感じる。
「ひゃぁっ…んん、んっ、はぁっ、ぁ、擽ったぃぃ…!、脇腹やだぁぁ!!まじでやめてぇぇぇぇ!!」
「先っぽいじめてる時はそんなに騒がなかったくせに急に何ですか?」
戻ってきた桃瀬がドバッと自身全体にローションを垂らすと、少し冷たくてそれですらピクンと反応を示してしまう。
「ま、気が散っちゃうと駄目ですし、希望通りハンドは止めてあげますね」
「はぁっ、ぁぁ……」
ピタリと乳首と脇腹の刺激が止まると、一気に体が楽になって呼吸を整えようと必死に息を吸い込んだ。
しかし休息は10秒もなく、再び陰茎を掴まれて亀頭を包み込むように指がセットされた。
「!? ──や"ああああ!」
擽る様に優しく動く指に体をしならせると、桃瀬は楽しそうに指を動かした。ひねる様に動かしたり、カリまで刺激するように指を滑らせたりと反応を見ながら弄り続けた。
「ぅあぁあっ、ぁ!やぁっ、ぁっ、ひぁっ…」
クリクリと中にもローションを入れ込むように人差し指で尿道口を擦られると、目の前がチカっと光った。
そして、ビクンと大きく痙攣すると少量の白濁液が溢れ出た。
「いや、イキすぎですから」
「いあ"ぁぁぁぁぁ!!」
ガンッと足首が跳ねて枷を鳴らしても、桃瀬は気にも止めずに達したばかりの亀頭を指で弄り続けた。
「ひっ、あ"ァぁっ、──んく、ぅぅぅっ、ふ、ぁあっ」
暫く亀頭を弄った後、指を輪っかにして陰茎を通っていき、優しく根元を扱かれた。
「──ッひ、んぅっ、あっ、ぁ、ぁ!!ぁぁあっ」
「ふぅん。こうやって捻るといいんですね」
「ぃあああっ"、あっ、イクっ、やっ、待っ、あぁぁぁぁぁ!」
「じゃあこうしてみましょうか」
ぎゅっと輪っかにしていた指に力が入ると、欲が堰き止められ、苦しさが襲った。
「ぁぁぁ!!やめっ、…指っ、離しでぇぇぇっ」
「え?やですよ。離したらまた俺の手汚すでしょ?ドロドロなんですよね~」
強く根元を押さえたまま、空いた手でこちょこちょと先端を擽られると苦しさが増し、ボロボロと大粒の涙が溢れた。
吐き出せない欲に激しく首を振って助けを求めると、先端を擽っていた指がクチクチと尿道口を穿るように動き出した。
「ぃあ──ッッ!!~~、っ"、ぐっ、ぅっ、んぅっ、はっ、ぁ、ぁあ…!やめてっ!もう…許し、てっ、」
敵だったらもう少し耐えれたんだろうが、仲間だと認識すると我慢の度合いが小さくなる気がする。もう限界を訴える体は、情けない程にか弱い声を上げた。
「別に怒ったりしてないんで、許すも何もないですよー?」
「だっ、めぇぇぇ!!それっ、やめッ、ろっっ!!──っくるしい!!イカせてっ、イカせっ、無理っ…助けっ!!いぁ"ああああ!!」
根元はそのままに、先端を弄っていた方の手は陰茎へ伸び、強めに扱かれた。それにより背中がのけ反り、全身に何かが駆けたかのように激しく痙攣した。
「──っか、はぁ…!ぁっ、ふぁぁ……」
「へぇ。出さずにイッたんですか?もう~我慢出来ない人ですねぇ」
パッと根元から指が離され、緩く自身を扱いてもらうとかなり薄くなった汁が先端から溢れ出した。
「さてと、少し苛め過ぎましたかねぇ。ここが使い物にならなくなったら申し訳ないんで、最後の仕上げはこちょこちょにしまーす」
「へ……っ、?な、……何、っ」
桃瀬はにっこりととびきりの笑顔を見せながらリモコンを操作した。何度もイカされて上手く頭が働かないが、よくない方向へ向かっているのは理解出来た。
「じゃあ、俺は誰かさんのおかげで汚れた手を綺麗にしてきますね。──たっぷり可愛がってもらって下さい」
そう呟くと、桃瀬はその場を後にした。そして次の瞬間、全身にハンドがくっつき、肌を容赦なくくすぐり出した。
最初にチェックしていた感度の数値を利用して、その箇所に合わせたハンドの動き。
「ひぁははははは!あ"────ッッ!!」
脇は窪みを突くようにグリグリと動き、脇腹は一貫して優しくなぞる動き、そして追加された腹部に伸びたハンドは臍周りを中心にサワサワと擽ってきた。
足の付け根から内股、膝から足の裏まで余すことなく配置されたハンドは一定の動きで俺を責め立てた。
口からは唾液が垂れ、激しく暴れて涙は飛び散った。もう力が残ってないはずなのに体は勝手に跳ねて、確実に体力を消耗させていく。
一人残された部屋で、情も何もない機械との空間は恐ろしくて堪らない。
(いつまで続くわけ?何で?仲間だよな?)
あいつはおそらく人の痴態を見るのが好きなドS──いや、ただの悪魔だ。風見先輩も柚木もドSなところはあるが、ここまで酷くない。
「ぁっ、ぃあははははははは!あ"ぁぁあ!!ひゃはっ、あ──ッ!!む"りっ、…もっ、た、すっけでぇぇぇぇ!桃瀬さぁっ、んっ、桃──っ!!」
泣きじゃくってその場にもう居ない悪魔の名前を叫び続けた。
(あぁ……もうだめだ)
強制に笑わされ、体力が限界突破して意識が朦朧とし始めた時「ただいま戻りましたぁ」と呑気が声が聞こえてきた。
「ぁ…っ、た……すけ、てっ…もっ、ひぁッ」
途切れ途切れに喘ぎ声が混ざりはするが、もう上手く声も出せない。
「うん。そろそろ水分が必要そうですね」
「──!?」
未開封のペットボトルを開けた桃瀬は、まさかの。
「んぅっ、やぁっ、…けほっ、ぁあっ、ばか…冷たっ、何…すっ、んぅっ」
動けない俺の顔面にぶっかけてきた。鼻に入ったりしないようにはしてくれたようだが、500mlのペットボトルに入った水が空になるまでぶっかけられ、危うく溺れるかと思った。
「…っ、てめぇ、ふざけんな……っ」
「よし。目の色が戻りましたね~やっぱり冷たい水はいいですね。──って事で、くすぐり再開」
「はっ!?嘘……ひゃははははは!!」
最悪なことに、冷たい水をぶっかけられたことにより、少し回復してしまい、俺は再び声を張り上げて笑う羽目になった。
(こいつ、まじか)
俺を見下ろす可愛い生意気な顔は、まっったく柚木に似ていない。
「ここでは俺に従ってもらわないといけないのでそんな反抗的な目をされると、こちらも調教しなきゃいけなくなるのでやめてもらえます?」
「──ッ!?やぁっ、ぁ…!」
くすぐりハンドは動いたままに、桃瀬は乳首に触れた。敏感になったそこをキュッと強めに摘まれると強い刺激が生まれ、感じたくもない快感が襲う。
「い"ははははははは!ぁっ!ひゃ、んっ、──~~っ、許しっ、ごめんな、さいっ、ごめんなさいぃい!!ちゃんとっ、言う事、きくっ、からぁぁあ!やめれっ…も"っ、死んじゃ…っ、あはははは!」
「ちゃんと俺に従ってくれますか?」
「はぃっ、はいっ、従っ、まっ、からぁっっ、あはは!止めでぇぇぇ!!ごめんなさぃぃぃっ、ひゃははぁっ!あは…ッ、ぁあ、っ」
「じゃあ笑わずにちゃんと言ってくれません?笑いながら言われてもふざけてるとしか思えないんですけど」
無茶な事を言って退ける桃瀬は、相変わらず意地悪な表情をしていて。俺はハンドと桃瀬の攻撃に耐えながら、必死に笑わないように忠誠を誓う言葉を伝えた。
何度も何度も何度も何度も何度も。
絶対にちゃんと言えるはずもない言葉を叫び、最後はもう自分が何を言ってるのか分からない程になって泣きじゃくった。
それなのにこの悪魔は「ん~そんなに何回も謝られても本気とは思えないと言うか」とかほざき出した。それでも謝って許しを乞う事しか出来ない俺は、ただ何度も同じような言葉を延々と繰り返した。
◇ ◆
「まぁ、まだまだちゃんと言えてませんけど、仕方ないですね。Irisとの仲を悪化させたくないですしこれで勘弁してあげましょう」
「…っ、はぁ……はぁ…」
俺は人よりも温厚で、あまり怒りを長引かせるタイプではないが、こいつは一生許せる気がしないんだが。
「お前……ぶっ飛ばしたいんだけど」
「わぁ。怖いですね。協力しなきゃいけない関係なんですから抑えて下さいよ~」
「じゃあ俺にしたことを謝れや!!」
「だってー。"仲良い人に似てたから敏感だった"とかふざけたこと言われたら訓練し直さなきゃってなるじゃないですか」
「──まぁそれは…確かに」
「でしょ?もし俺がscarの一員なら、もっと容赦なく攻めましたよ」
「……ごめん」
「えぇ。本気のトーンで謝らないで下さいよ。──こちらこそすみませんでした。ちょっとやり過ぎたのは認めます。いじめるのが楽しかったのが90%くらいを占めますが、残りの10%は純粋に今後の七彩さんが心配だったからです」
「いや殆どお前の欲が占めてんじゃねーか」
「では一先ず、これから共に任務をする仲間として宜しくお願いしますね」
(こいつめんどくさくなってんじゃねーか)
内心モヤモヤした気持ちはあるが、確かに俺の雑魚さも酷かった。とりあえず組織のために協力しなければならない関係性なので握手を求めると、桃瀬もきゅっと俺の手を握った。
(ちっさい手)
細っこい手の奴に散々やられた自分が少し情けない。
「そういや由麗と渚は?」
「今日は本当に雑用をしてもらうことになってるので、安心して下さい。じゃあ交流を深めるために夜ご飯でも食べに行きましょうか」
「──分かった」
そう言って部屋を後にし、俺と桃瀬は二人で近くのご飯屋さんへ行くことにした。
由麗があんなことになっているとは知らずに──。
end.
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