苦手な訓練と任務④ 任務編

まこ@お休み中

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第一章

七彩①

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拘束/機械姦/擽り/媚薬/射精管理

攻→機械+桃瀬
受→七彩/視点

◇ ◆

「この度、七彩達が潜入する組織・scarだが、この前千隼と渚が潜入したオークションに頻繁に出入りしている事が分かった。その理由としては幼い子供達を購入し、薬の効果を試すためらしい」

そう話すのは、ついこの間まで長期間任務に出ていた風見先輩。薬や拷問等について調べ物をしながら、最近動きが過激になっている組織の内情を調査する任務をこなしていた。

商人と偽り、scarに依頼されたものを届ける任務をしていて、長い月日をかけてscarの人達と仲良くなっていったらしい。プライベートな話をするようになった頃、人手不足なので仲間が欲しいと言われたらしく、風見先輩が「じゃあ親戚に若いのがいるんです」と俺達を紹介したらしい。

「この前入手した痒い成分の強い薬も、そういった所で調達した幼い子供を使って効果を見ようとしていたらしい」

薬を開発する理由は、自分以外の組織を潰すため。

この国には幾つか組織が存在しており、俺達が所属するIrisと、友好関係にあるDaisyがツートップと言われており、それが気に食わないらしい。

その二つを潰して国の支配権を奪い、自分達が好きに出来る世界にするのが目的らしい。

「あいつらも堕ちたもんですねぇ」

「そうだな。なので今回、Daisyと協力してscarを完全に潰すことになった。明日から七彩達はscarの一員として生活し、先に潜入してくれているDaisyと詳しい内情を調べてくれ」

「はぁい。Daisyからはなんて人が潜入してるんですかー?普通に話しかけても問題ないの?」

「嗚呼、問題ないんだが…すまん、名前を忘れてしまってな。あれだ、結構若い感じの人で…そうだ、顔は柚木に似てた気がする。七彩の名前は伝えているから、当日向こうから話しかけてくれるはずだ」

「えぇ…そこはちゃんとしてもらえません?まぁ向こうから接触してくれるならいいですけどー…」

「じゃあ明日は俺の紹介として、任務に向かってくれ。scarの芥という人に話は通してある」

「わかりましたぁ」

そうして俺は由麗と渚を連れて、久しぶりの潜入捜査に行くことになった。


◇ ◆


「初めまして。風見の親戚の七彩です。こっちは弟の由麗と、渚です」

早速俺達は三兄弟として敵陣・scarに正面から乗り込んだ。言われていた芥という男はかなり屈強そうな男で、三人で真正面から挑んでも普通に負けそうだ。

「これはこれは。若い人手が欲しかったので、風見さんに感謝しないといけませんね。中へどうぞ。皆さんのお部屋に案内します」

案内された部屋は各一つずつ。今の組織と大して変わらない広さの部屋だった。荷物を置いた後にその場にいる人達に自己紹介をする場が設けられ、俺達は普通に本名を名乗り、軽い挨拶を交わした。

(柚木に似てるやつってどいつだ)

先に潜入した仲間を探してみても、それらしき奴は見当たらない。今居る奴らは言っちゃ悪いがまじで雑魚悪党みたいな顔つきばかり。

風見先輩が長い月日をかけて仲良くなったとはいえ、簡単に組織に入れるのもどうなんだとは思う。

「じゃあ七彩くん。今日はうちのチームリーダーから少し話があるみたいだから、そこを真っ直ぐ行った突き当たりの部屋に向かってくれないかな」

「あ、はい。わかりました。──由麗と渚は?」

「由麗くんと渚くんは、荷物を運ぶ簡単な仕事からしてもらうことになったので」

「分かりました」

二人と離れるのは少し不安だが、由麗も居るので部屋を出て指定された場所へ向かった。

突き当たりの部屋へ到着し、ノックすると「どうぞ」と明らかに若い男の声が返ってきた。

カチャッと扉が開くと、そこには由麗と同じくらいの年齢の男が出てきた。顔とか雰囲気は柚木に似ている気がする。

「初めまして。今日からこの組織でお世話になる七彩です」

「初めまして。私は薬等を研究するチームのリーダーをしている桃瀬と申します」

ニコッと微笑んだ顔は、オフの日の柚木にそっくりだった。しかし風見先輩からDaisyの人の名前を聞いていないのでこちらから接触する事は出来ず、当たり障りない会話をすると、「少し試したい事があるんです」と別の場所に案内された。

(もしこの人が仲間なら、人気のない所で身分を明かしてくれるんだろうか)

そう思いながら着いていくと、別の棟にある建物に連れて行かれた。いかにも「薬の実験」を行っていそうな暗い雰囲気。

少しだけ緊張感が走るが、柚木に似てるのでこの人が仲間だと信じている俺は素直について行ってしまった。

中へ入るなり、光が入らない暗い建物は、何だか異様な雰囲気が伝わってきた。たくさん並ぶ扉はどれも訓練部屋を連想させるような重苦しさ。

「…」

(初日に拷問されることとかねーよな?ていうかこの人、仲間だよな。うん。柚木に似てるし…え、似てるって、ざっくりしすぎてね?)

二人の間に会話は一切ない。ついでにいうと色んな部屋を通り過ぎてきたが、物音ひとつしない。

外に声が漏れないようになっているのか、誰も居ないのか。よく分からない。

すると、一番奥の部屋へ到着すると、桃瀬と名乗った男はこちらを見てニコッと微笑んだ。

「この部屋へどうぞ」
「…はい」

抵抗する事は出来ないので大人しく部屋に入ると、ギギ、と重たそうな音を立てながら扉が閉まった。

中は俺達の組織の訓練・拷問部屋とほぼ同じ。光が入らない薄暗い部屋の真ん中には台が置かれており、明らかに人を拘束するための枷も備え付けられている。

(え、初日にバレた?それとも風見先輩がそもそも疑われていた?)

頭の中に色んなパターンが駆け巡ったが、桃瀬はそんな俺に冷静に呟いた。

「こんな部屋、怖いですよね。すみません。私はチームの名前の通り、"薬"を開発する身でして。一刻も早く薬を完成させたいので効力を試したいんですが、風見さんにも伝えていた通り人手不足でしてね。──早速で悪いんですが、一番年上の七彩さんに実験に付き合ってほしくて。そしたら弟さん二人には手を出しませんので」

(ってことはこいつ、Daisyの一員じゃねーのか。じゃあ柚木に似た奴がもう一人居るってこと?ややこしいな。──けどとりあえず、俺が引き受ければ由麗達にはすぐに手は出さないみたいだしやるしかねーか)

「あー…分かりました」

「じゃあそこの台に寝転んでもらえます?直接肌に塗っていきたいので全て衣類はこのカゴに入れて下さい」

「……」

(まじか。初日に──しかも1時間も経ってない内に全裸晒して台に拘束されるわけ?)

これじゃもう捕えられたのと一緒じゃないかと思いつつ、風見先輩が「薬の開発に明け暮れている」と言っていたので本当に人手不足なのか。

とりあえず下着だけを残した状態で裸体を晒すと、「それも脱いで下さい。今日から仲間なので恥ずかしさなんてないですよね」と下着を指差された。

「…ま、まぁ…恥ずかしさは…あり、ます」
「けど邪魔なので脱いで下さいね」
「はい…」

勢い良く下着を脱いで畳んでカゴに入れると、それを取り上げられて台に寝るように指示された。

大人しく台の上に寝転がると、うちの組織の拘束台と殆ど形は似ており、訓練を思い出させた。

「では暴れないように少し手足を拘束しますね」
「……」

ガチャンと手首を枷で繋がれた。中にはクッションみたいな柔らかいものが挟まっており、暴れてもそこまでの痛みはなさそうだが。

同じ要領で手足を大の字で固定され、目の前には柚木に似た男。

(訓練としか思えない……)

そう思いながらも、向こうは仲間だとも打ち明けてこないし、おそらく本当にこのまま薬の効力を試されるんだろう。

「まずは今の状態の感度を調べさせてもらいますね。その後に飲み薬、塗り薬の順で効果をみていきます」

「──はい」

(絶対に俺は知らない奴相手に感じたりしない)

俺も柚木と同じく意識を変える方法を身につけた。その結果、風見先輩や柚木といったかなり親しい人には気が許しているのか感じてしまうが、他の人から触られてもあまり感じないようになったのだ。

(だから大丈夫!)

気合いを入れてカッと目を見開くと、目の前に映ったのは、柚木に雰囲気がそっくりな男。

「では始めますね」

ニコッと笑う顔が、どうしても柚木を思い出してしまう。

(あれ……俺、大丈夫、かな。)

そう思って内心焦っていると、脇腹を撫でられ「ひぁっ」と、思いっきり間抜けな声が漏れた。

「へぇ、いい感じ」

意識を変えた所で、風見先輩と柚木には通用しなかったので、結果柚木に似ている時点でこいつにも効かない。

肌をなでられる度にビクンビクンと大袈裟に体が跳ね、手足からは枷がガチャガチャと音を立てた。

「私、薬以外にも色々機械とかいじれるんです。だからこの拘束台にもちょっとした計測器とか付けてましてね。──七彩さんは脇腹が苦手なんですね。結構敏感な数値が出てますよ」

「はぁ…?何それ……っ」

そんな高度な機械を開発出来るとか、うちの組織に勝ち目なくね?

「ふむふむ。じゃあまずは七彩さんの弱いところをたっぷりと探しますね。見つけたらそこを中心に攻めさせてもらいます。その後に薬を飲んでもらいます」

桃瀬が何かのスイッチを押した途端、ウィンと奇妙な音が聞こえてきた。

「──え?」

その音は俺が拘束されている機械からで、台から可愛らしい小さな手が無数に現れた。

「知ってます?マジックハンドって言ってね、こうやって全身をチェックしてくれるんですよ」

「な、にっ…ひぁっ!?ぎゃあああああああ!」

スイッチをポチポチと押された瞬間、マジックハンドは俺の全身にピタリとくっつき、こちょこちょと擽ってきた。

一番苦手な脇腹から、脇の下、首筋、耳、そして足にも伸びたハンドは一定の間隔で刺激してくる。

人の手よりも小さくて細かいため、柚木達に触られるよりもピンポイントに攻められている気がする。

「いあははははは! やめっ!何これぇぇぇっ!!」

激しく暴れて手足についた枷の音を立てても、何やら画面を見てにんまりしている桃瀬。

「へぇ。全部感じてるじゃないですか。敏感さんなんですね」

「ひゃははははは!止めてぇぇ!数値見たならやめれぇぇぇぇ!!いやっ"、あはははっ、あ"あぁぁあははは!」

「擽るのとこうやってなぞるのとどっちが弱いんですかね」

よいしょ、と近くの椅子に腰掛けてスイッチを操作するとウィンと小さく音を立ててハンドの動きが変わった。

全てのハンドがツツ、と優しく肌をなぞる動きになるとビクンッと激しく体が悶え出した。

「ぎゃああああああ!!」

「わぁ。数値がかなり上がりました。なぞられるの弱いんですね」

「ひっ、あああ"っ、あははははは!!やめっ、やばい!!やばいからっ……早くっ、早く止めてぇぇ!!」

「じゃあ次はちょっとグリグリする動きに変えてみましょうか」

「ぃあああ!ひははははははっ!!」

体にひっついているハンドがツンツンと突いたり、優しくグリグリと動き出すとそれも耐えられない。激しい叫び声と枷の音を響かせた。

全てが擽ったくて苦手だが、箇所によってはなんとか耐えれる部分もある。脇の下をグリグリされるのは苦手だが、一番耐えれない脇腹をなぞる動きさえなければ何とかなりそうだ。

「ひぃぁぁぁっ!! ぁはぁっ!、んはははははぁ!!」

とはいえ笑い声は出てしまうのでひたすら叫びまくっていると、桃瀬は立ち上がって俺に薬を飲ませてきた。

口を閉じることが出来ない今、薬は簡単に俺の喉を通っていく。

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