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③(×千隼)
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※かなり優しい世界です。エロ度薄め
拘束/擽り/媚薬/甘々
攻→由麗+柊
受→千隼/視点
◇ ◆
「んぅー………っ」
頭が溶ける程の媚薬の効果。先輩達が出ていってどれくらい経ったか分からない。このまま放置されたら恐らく精神は持たない。
全ての力が抜けてもう何も考える事が出来なくなる一歩手前の絶妙な状態になった頃、カチャッと扉が開いた。
「!」
希望の光が見えて、再び体に力が入ると、俺は繋がれた手首をカチャンと小さく鳴らした。
「千隼」
入って来てくれたのは由麗くんと柊くん。久しぶりに見た二人の顔に、ボロボロと涙が溢れた。
「わぁ……やば」
唾液まみれの猿轡が外されると、由麗くんは大量に先走りが溜まった股間を見て青ざめた。
「とりあえず発散しないとヤバそうだからイッていいよ」
自身を扱かれ、5秒も経たない内に勢いよく吐き出された精液。
「ぁ…っ、~~ッ、は……んん…ぅぅぅ、」
薬の影響もあり、たくさん出しても熱は治らない。由麗くんは俺の自身が大人しくなるまで発散を手伝ってくれた。
「……っは……ぁ……」
くたりと力尽き、自身も落ち着いた頃、水を飲ませてもらった。
「大丈夫だった?」
「……今までに、ない位…辛かった…俺、もう無理。渚に合わせる顔ない…怖い、軽蔑されたくない……ずっと、今までの自分で居たかった。渚の名前もすぐに言っちゃって、……」
「……あららぁ、表情は大分戻ったけどメンタルやばいねぇ。ダメだよ千隼」
ポンポンと頭を撫でられても、柚木先輩や七彩先輩に言われた「すぐに仲間の名前売るなんて--」という言葉が頭から離れない。
俺は簡単に仲間の名前を売り、あのまま拷問を続けられていたら組織の名前までも言っていただろう。
今までずっと頑張ったねって、褒めてもらえてたのに。あんな姿見せたならもう。きっと渚だけじゃなくて先輩達にも呆れられて、嫌われた。それが堪らなく怖い。
「千隼、今から言うことは今後ずっと覚えてて欲しいんだけど」
「…?」
「まず一つ目。さっき俺達は渚の訓練してたんだけど、凄く千隼の事褒めてたよ。俺の事を守ってくれる、凄く責任感の強い人だって。だから慰めてきてって言われた。任務失敗して落ち込んでるだろうからって」
「渚が…?」
「うん。自分の事よりも、ずっと千隼の事ばっかりだった。あの渚が誰かに対してそういう風に思うって事は、千隼がその前に渚を守ってあげたからだよ」
「……で、も…結局、今日はボロボロだった…」
「人間なんだから失敗する事だってあるよ。まぁそれこそ…一つの失敗で誰かが命を落としてたりしたら一生背負っていくべきだけど、今回は二人とも無事だったし、今日は訓練だしね。今日情報を漏らしたなら、次からは言わないようにしていこうって一つずつ成長していくのが訓練の目的なわけだし。辛いだろうけど、一回訓練失敗した位でクヨクヨすんなよ」
「……」
「それで次は二つ目。柚木先輩が「もう、任務やだ~」とか言いながらこっちの部屋に来たんだよ。柚木先輩も七彩も結構きつい事してきたかもしれないけど全部千隼のためだから。それは理解してね」
「……」
「訓練を受けてみて自分が一番苦手だと思った事、分かった?一つずつそれを理解して、克服していこう。今後みんなで一緒に生きていくために」
柊くんが見守る中、ずっと優しい言葉をかけてくれた由麗くんの胸に顔を埋めた。
「……いっぱいあるけど、擽られるのやだ。どんどん頭がおかしくなっていった。あとは薬で敏感になっていく毎に精神が不安定になった。それで、先輩達が冷たい視線で俺を見るのが怖かった。嫌われたくなかった…」
「うん。他は?」
「目隠しが怖い。真っ暗だと気持ちがどんどん落ちていって怖くて、誰でもいいから優しくしてほしいって、思っちゃった」
「分かった。じゃあそれを克服していこう。千隼はちょっとメンタルが弱ってきてるから最後に伝えておくけど、絶対に俺は千隼を嫌いになったりしないよ」
「……」
「顔上げて俺の事見て?」
涙まで濡れた顔を上げてじっと由麗くんを見ると、真っ直ぐ俺を見つめてくれた。
(…安心する)
真剣な眼差しに暖かい物を感じながら目を合わせると、少しだけ気持ちが落ち着いた。
「千隼、俺もずっと好きだよ」
ひょこっと柊くんも笑顔で言ってくれて、更に気持ちが軽くなった。
「この組織には色んな人が居るから全員が全員千隼の事好きで居る事はありえないかもしれないけど、少なくとも俺と柊、渚と柚木先輩と七彩はそんな事で絶対に嫌いにならないよ。それだけは心に留めてて。それがきっと訓練に耐えれる光になると思うから」
「…はい」
「あー可愛い。やっぱりエリートエリートって言われて持ち上げられてたけど子供なんだなぁ…何か人間らしさが見えて安心した」
ムニッとほっぺたを挟まれ、不細工な顔を晒すと、それを見た由麗くんはふにゃっとしただらしない顔になった。
「……子供、なんですね。やっぱり俺」
「まぁみんな子供の部分はあるよ。体だけ成長していくだけで。千隼は大人っぽい方ではあると思うよ。じゃあ、始める前にさっき俺が言った事、言葉に出してみて?みんな千隼が好きだって」
「……みんな、俺のこと…嫌いになったりしない。ずっと、好きで居てくれる…」
「じゃあ千隼は?逆の立場になった時、訓練の時の失態を見たとして、俺達を嫌いになる?」
「………ならない。それだけ切羽詰まってたんだなって思うから……寧ろよく頑張ったんだな、って…思う」
「そういうことだよ。だからしっかり覚えててね」
「うん。…由麗くん、訓練始める前にぎゅってして…」
「いいよ」
ぎゅうっと強く抱き締められると、とても気持ち良くてあったかくて。さっきの自分が放った言葉もしっかりと頭に残った。
「俺も俺も」
後ろから柊くんも抱き締めてくれて、暫く三人で抱き締め合った。
「……由麗くん、柊くん。ありがとう。俺頑張れそう」
「まだもうちょっと。千隼あったかくて気持ち良い」
「…もういいよ。苦しい」
「だめー。だって俺、千隼の事大好きだもん。だからもうちょっとだけ」
「……うん」
二人から抱き締められて少しだけ苦しかったが、目を閉じてそれを受け入れた。
→
拘束/擽り/媚薬/甘々
攻→由麗+柊
受→千隼/視点
◇ ◆
「んぅー………っ」
頭が溶ける程の媚薬の効果。先輩達が出ていってどれくらい経ったか分からない。このまま放置されたら恐らく精神は持たない。
全ての力が抜けてもう何も考える事が出来なくなる一歩手前の絶妙な状態になった頃、カチャッと扉が開いた。
「!」
希望の光が見えて、再び体に力が入ると、俺は繋がれた手首をカチャンと小さく鳴らした。
「千隼」
入って来てくれたのは由麗くんと柊くん。久しぶりに見た二人の顔に、ボロボロと涙が溢れた。
「わぁ……やば」
唾液まみれの猿轡が外されると、由麗くんは大量に先走りが溜まった股間を見て青ざめた。
「とりあえず発散しないとヤバそうだからイッていいよ」
自身を扱かれ、5秒も経たない内に勢いよく吐き出された精液。
「ぁ…っ、~~ッ、は……んん…ぅぅぅ、」
薬の影響もあり、たくさん出しても熱は治らない。由麗くんは俺の自身が大人しくなるまで発散を手伝ってくれた。
「……っは……ぁ……」
くたりと力尽き、自身も落ち着いた頃、水を飲ませてもらった。
「大丈夫だった?」
「……今までに、ない位…辛かった…俺、もう無理。渚に合わせる顔ない…怖い、軽蔑されたくない……ずっと、今までの自分で居たかった。渚の名前もすぐに言っちゃって、……」
「……あららぁ、表情は大分戻ったけどメンタルやばいねぇ。ダメだよ千隼」
ポンポンと頭を撫でられても、柚木先輩や七彩先輩に言われた「すぐに仲間の名前売るなんて--」という言葉が頭から離れない。
俺は簡単に仲間の名前を売り、あのまま拷問を続けられていたら組織の名前までも言っていただろう。
今までずっと頑張ったねって、褒めてもらえてたのに。あんな姿見せたならもう。きっと渚だけじゃなくて先輩達にも呆れられて、嫌われた。それが堪らなく怖い。
「千隼、今から言うことは今後ずっと覚えてて欲しいんだけど」
「…?」
「まず一つ目。さっき俺達は渚の訓練してたんだけど、凄く千隼の事褒めてたよ。俺の事を守ってくれる、凄く責任感の強い人だって。だから慰めてきてって言われた。任務失敗して落ち込んでるだろうからって」
「渚が…?」
「うん。自分の事よりも、ずっと千隼の事ばっかりだった。あの渚が誰かに対してそういう風に思うって事は、千隼がその前に渚を守ってあげたからだよ」
「……で、も…結局、今日はボロボロだった…」
「人間なんだから失敗する事だってあるよ。まぁそれこそ…一つの失敗で誰かが命を落としてたりしたら一生背負っていくべきだけど、今回は二人とも無事だったし、今日は訓練だしね。今日情報を漏らしたなら、次からは言わないようにしていこうって一つずつ成長していくのが訓練の目的なわけだし。辛いだろうけど、一回訓練失敗した位でクヨクヨすんなよ」
「……」
「それで次は二つ目。柚木先輩が「もう、任務やだ~」とか言いながらこっちの部屋に来たんだよ。柚木先輩も七彩も結構きつい事してきたかもしれないけど全部千隼のためだから。それは理解してね」
「……」
「訓練を受けてみて自分が一番苦手だと思った事、分かった?一つずつそれを理解して、克服していこう。今後みんなで一緒に生きていくために」
柊くんが見守る中、ずっと優しい言葉をかけてくれた由麗くんの胸に顔を埋めた。
「……いっぱいあるけど、擽られるのやだ。どんどん頭がおかしくなっていった。あとは薬で敏感になっていく毎に精神が不安定になった。それで、先輩達が冷たい視線で俺を見るのが怖かった。嫌われたくなかった…」
「うん。他は?」
「目隠しが怖い。真っ暗だと気持ちがどんどん落ちていって怖くて、誰でもいいから優しくしてほしいって、思っちゃった」
「分かった。じゃあそれを克服していこう。千隼はちょっとメンタルが弱ってきてるから最後に伝えておくけど、絶対に俺は千隼を嫌いになったりしないよ」
「……」
「顔上げて俺の事見て?」
涙まで濡れた顔を上げてじっと由麗くんを見ると、真っ直ぐ俺を見つめてくれた。
(…安心する)
真剣な眼差しに暖かい物を感じながら目を合わせると、少しだけ気持ちが落ち着いた。
「千隼、俺もずっと好きだよ」
ひょこっと柊くんも笑顔で言ってくれて、更に気持ちが軽くなった。
「この組織には色んな人が居るから全員が全員千隼の事好きで居る事はありえないかもしれないけど、少なくとも俺と柊、渚と柚木先輩と七彩はそんな事で絶対に嫌いにならないよ。それだけは心に留めてて。それがきっと訓練に耐えれる光になると思うから」
「…はい」
「あー可愛い。やっぱりエリートエリートって言われて持ち上げられてたけど子供なんだなぁ…何か人間らしさが見えて安心した」
ムニッとほっぺたを挟まれ、不細工な顔を晒すと、それを見た由麗くんはふにゃっとしただらしない顔になった。
「……子供、なんですね。やっぱり俺」
「まぁみんな子供の部分はあるよ。体だけ成長していくだけで。千隼は大人っぽい方ではあると思うよ。じゃあ、始める前にさっき俺が言った事、言葉に出してみて?みんな千隼が好きだって」
「……みんな、俺のこと…嫌いになったりしない。ずっと、好きで居てくれる…」
「じゃあ千隼は?逆の立場になった時、訓練の時の失態を見たとして、俺達を嫌いになる?」
「………ならない。それだけ切羽詰まってたんだなって思うから……寧ろよく頑張ったんだな、って…思う」
「そういうことだよ。だからしっかり覚えててね」
「うん。…由麗くん、訓練始める前にぎゅってして…」
「いいよ」
ぎゅうっと強く抱き締められると、とても気持ち良くてあったかくて。さっきの自分が放った言葉もしっかりと頭に残った。
「俺も俺も」
後ろから柊くんも抱き締めてくれて、暫く三人で抱き締め合った。
「……由麗くん、柊くん。ありがとう。俺頑張れそう」
「まだもうちょっと。千隼あったかくて気持ち良い」
「…もういいよ。苦しい」
「だめー。だって俺、千隼の事大好きだもん。だからもうちょっとだけ」
「……うん」
二人から抱き締められて少しだけ苦しかったが、目を閉じてそれを受け入れた。
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