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46 デュレーの小さな家
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重要参考人が逃走した。奴はふたり殺害している
ウリアス・フォンブレはリシエ・ピエレイドを探し出すよう命じた。
オリヴィエは配布された似顔絵をポケットに入れたが、リシエは変装していたので、描かれた顔は別人のようだった。
あれからフォンブレは、オリヴィエの前に姿を見せなかった。
明け方まで待ち、彼がすでに帰宅していると聞いて、オリヴィエは屋敷に戻った。
しかし、気を緩める前に扉を叩く音がする。
部屋に入ってきたのはジョールだった。いま起きたのか、ずっと起きていたのか、何か告げたそうな雰囲気だ。
とりあえず、起きていたのか、と聞いてみる。
「はい。実は昨日お風呂の交換がございまして」
「風呂? 壊れたのか?」
「そうではございません。レイチェル様がすべてロレーヌ式の浴槽に交換されたんです」
衝立の向こう側を覗くと、白い新品の浴槽に変わっていた。
おおかた、友人に影響されたのだろう。
歩いたとき、ジョールはめざとくオリヴィエのシャツの破れ目を見つけた。
「オリヴィエ様! お怪我でございますか!」
上着のボタンを外したので、シャツの汚れも目に入ったのだ。
「打っただけだ。ベストのおかげで傷は深くない。血は止まっているから大丈夫だ」
それでもジョールが医者を呼ぶと言ったので断ると、彼は走って薬を取りに行った。
鳥の囀りが聞こえる。
オリヴィエはため込んでいた息を吐いた。
それから、ジョールが戻ってくるのをぼんやりと立って待っていた。
なぜか複数の足音が向かってくる音がする。
「オリー、怪我をしたの?」
「まさか顔ではないでしょうね」
寝間着姿のアリーナとレイチェルだった。その後ジョールとたたき起こされたような顔つきのジャンパール卿が入ってくる。ジョールは真剣な顔をレイチェルに向けた。
「ご婦人は外で待っていてください」
「あなたがばたばたと大騒ぎするから心配したではありませんか! オリーはちゃんと立っているし、顔の傷でないなら部屋に戻りますよ」
アリーナも付け加える。
「帰りが遅くてすごく心配していたのよ」
ジャンパール卿は、眠そうな顔でお決まりの文句を言った。
「早く仕事を辞めるべきだ」
オリヴィエは頭を下げた。
「ご心配をおかけして申し訳ありません」
レイチェルはジョールに傷の手当を指示し、アリーナを連れて戻っていった。その後をジャンパール卿が歩いてゆく。
扉を閉めて、ジョールが振り返った。
「お傷が痛みますか? 痛み止めのお薬を飲みましょう」
オリヴィエは首を横に動かした。
「いや、風呂につかりたい」
***
その日、朝早くデルフェ探偵事務所が捜索されたと聞き、オリヴィエはすぐに駆けつけた。
4階まで上ると、扉の前には見たことのない男が立っていた。彼はオリヴィエを知っているようだった。
「ルヴェラン警部、どうしてここに? 怪人は見つかったのですか?」
「君は?」
「バーグレ・フライズです。警備対策部より異動してきました。ルヴェラン警部は、怪人捜査でお忙しいと伺いましたが」
警備対策部より異動してきたのなら、フォンブレが引っ張ってきたのだろう。
「……殺人の証拠は見つかったのか?」
「管理官へ直接報告するように言われております」
彼はぼろぼろの扉の前で、胸を張った。
この青年はオリヴィエが事務所内に入る隙は与えない。
「管理官はどうしてこの事務所を営業停止処分にしたのだ?」
「ピエレイドは殺人の容疑者です」
「この前のことだ。管理官がここを営業停止処分にしただろう」
「それですか。警部はここの探偵とつながりでもあったのですか? ピエレイドは、素行調査が専門で、強請りをやっていたそうです。最近は管理官をつけ狙ってネタを探していたようですが、見つかって営業停止処分になったんですよ」
「それだけで?」
「侯爵を強請ろうとしたんですよ?」
「……わかった」
以前なら扉を一蹴りして強行突破したかもしれないが、オリヴィエは靴を見つめて思いとどまった。
事務所がどんなふうに捜索されたのか不安だが、わたしの行動でリシエに何かあってはいけない。
オリヴィエはそこを後にして、待ち合わせ場所へ向かった。
***
「警部、あぶない!」
突然ミーシャが叫んだのでオリヴィエは身構えた。公道で襲われるには早すぎる。まだ昼前だ。肩に違和感があると思ったら視界に緑色の小鳥が飛び込んできて、オリヴィエは口元を緩めた。
「なんだ、ロンロンじゃないか」
「その鳥……怪人のですよね。放し飼いなんですか? 大丈夫ですか?」
「こんな小鳥が何をするんだ」
以前小鳥にネックレスを奪われたのを忘れて、オリヴィエはくちばしに指を近づける。
小鳥は首を傾けて、くわえていたものをオリヴィエの手のひらに落とした。
「これは……」
手にころりと落ちたのは、馴染みのある感触。
オリヴィエはそれをじっくり見つめた。
青い透明の石が陽光にやわらかく輝いて、オリヴィエの瞳を映した。
見間違いようもない、以前オリヴィエがなくしたブローチだった。
「どこで見つけたんだ?」
小鳥はオリヴィエの爪を噛んだ。
「あの城かな? ありがとう。そうだ」
オリヴィエはクラバットを留めていた金の環を抜き、小鳥に差し出した。
「見つけてくれたお礼だ。君は光るものが好きだろう」
小鳥はそれを噛んで空に羽ばたいた。
ミーシャが小鳥を目で追いながら、ぼそっと呟いた。
「あいつ嬉しそうに飛んでいきましたね。警部、怪人って……」
オリヴィエはクラバットを留め直して振り返った。
「なんだ?」
「いえ……いいです」
ミーシャは珍しく口ごもって「ダイヤもったいないっすね~」と空を仰いだ。
「あいつを追いかけていったら怪人の住み処がわかるんじゃないっすか」
「それなら追いかけてこい。わたしはデュレーに行く」
ミーシャは慌てて馬車を探しに行った。
デュレーの街並みを見て、ミーシャが言う。
「昨日この辺りを歩いてみましたが、空き家が多いです。住民は多少いるようですが、戸を叩いても誰も出てきません。怪人の従者は人目につかないような場所を住み処に選んだんですかね」
薄汚れた住居の壁が道路の両脇に連なっている。先日夜に来たときと変わらず、歩道は荒れたままで高い建造物はなく、目的の住居からランレイユの丘がよく見える。
オリヴィエはその家に裏口がないのを再度確認し、戸を叩いた。格子窓の向こうでカーテンが小さく揺れ、戸が少し開く。ミーシャはすかさず取っ手を大きく引いた。
玄関にぽかんと立っていたのは、アルミロだった。杖をついている。
アルミロは武器を持っておらず、意外そうな表情をしたままオリヴィエを見つめていた。
そして「貴様の家だったのか?」と聞いてきた。オリヴィエも尋ねる。
「君はわたしの家に住みついていたのか?」
オリヴィエがそう返すと、アルミロは、「ずっと待っていた」と言った。
ミーシャがオリヴィエを見つめる。
「どういうことですか?」
オリヴィエは首を振った。
「こいつに聞いてみよう」
わかりましたとミーシャはアルミロを部屋に押し込む。オリヴィエも後に続き、戸を閉めた。
こぢんまりとした家屋だった。
時代を経た外壁を見ていたため、室内も同じようなものだと想像していたが違っていた。
壁はしみひとつない。
薄い色の壁紙に、飴色の床。美しいアンティークのカップボード。
一枚板の食卓、座り心地の良さそうなソファが置かれている。
狭い炊事場だけが汚れていた。屋台の紙皿が重なり酒瓶が放置されたままだ。
オリヴィエは滑らかな手触りの食卓に手を置いた。
「居心地が良さそうだな。どこから盗んだ?」
「貴様の家じゃねえのかよ」
「違う」
「じゃあなんでここにやって来た?」
「君はわたしを連れ去り監禁した。探されていると思わなかったのか?」
「あんときは、別の場所でゆっくり話を聞きたかっただけだ!」
アルミロは杖の先をオリヴィエに向けた。それを見たミーシャがアルミロとオリヴィエの間に立ちはだかる。
ミーシャに庇われるなんて珍しいことがあるものだと思っていると、意外なことを口にした。
「あの……やっぱり警部の話は作り話じゃなかったんですね。これまで聞きにくかったんですけど、ようやくわかってすっきりしました」
ああ、そうか。
オリヴィエは理解した。最近ミーシャの様子がおかしいと思っていた。
彼なりに悩んでいたのだろうか?
ミーシャはアルミロに手錠をかけ、アンティークの椅子に固定した。
「てめえ」
「ごめんな。話を聞く間だけだ。体格差で勝てないからさ」
ミーシャは言いながらアルミロを椅子に座らせて、オリヴィエのほうに戻って来た。
「警部、どうぞ」
このやり方はオリヴィエが教えたのと違うが、頭を抱えても仕方がない。
オリヴィエはアルミロの前に立った。
「君はこの家の住人を待っていたのか?」
「そうだ。俺は一か月以上ここの住人を待っている」
ウリアス・フォンブレはリシエ・ピエレイドを探し出すよう命じた。
オリヴィエは配布された似顔絵をポケットに入れたが、リシエは変装していたので、描かれた顔は別人のようだった。
あれからフォンブレは、オリヴィエの前に姿を見せなかった。
明け方まで待ち、彼がすでに帰宅していると聞いて、オリヴィエは屋敷に戻った。
しかし、気を緩める前に扉を叩く音がする。
部屋に入ってきたのはジョールだった。いま起きたのか、ずっと起きていたのか、何か告げたそうな雰囲気だ。
とりあえず、起きていたのか、と聞いてみる。
「はい。実は昨日お風呂の交換がございまして」
「風呂? 壊れたのか?」
「そうではございません。レイチェル様がすべてロレーヌ式の浴槽に交換されたんです」
衝立の向こう側を覗くと、白い新品の浴槽に変わっていた。
おおかた、友人に影響されたのだろう。
歩いたとき、ジョールはめざとくオリヴィエのシャツの破れ目を見つけた。
「オリヴィエ様! お怪我でございますか!」
上着のボタンを外したので、シャツの汚れも目に入ったのだ。
「打っただけだ。ベストのおかげで傷は深くない。血は止まっているから大丈夫だ」
それでもジョールが医者を呼ぶと言ったので断ると、彼は走って薬を取りに行った。
鳥の囀りが聞こえる。
オリヴィエはため込んでいた息を吐いた。
それから、ジョールが戻ってくるのをぼんやりと立って待っていた。
なぜか複数の足音が向かってくる音がする。
「オリー、怪我をしたの?」
「まさか顔ではないでしょうね」
寝間着姿のアリーナとレイチェルだった。その後ジョールとたたき起こされたような顔つきのジャンパール卿が入ってくる。ジョールは真剣な顔をレイチェルに向けた。
「ご婦人は外で待っていてください」
「あなたがばたばたと大騒ぎするから心配したではありませんか! オリーはちゃんと立っているし、顔の傷でないなら部屋に戻りますよ」
アリーナも付け加える。
「帰りが遅くてすごく心配していたのよ」
ジャンパール卿は、眠そうな顔でお決まりの文句を言った。
「早く仕事を辞めるべきだ」
オリヴィエは頭を下げた。
「ご心配をおかけして申し訳ありません」
レイチェルはジョールに傷の手当を指示し、アリーナを連れて戻っていった。その後をジャンパール卿が歩いてゆく。
扉を閉めて、ジョールが振り返った。
「お傷が痛みますか? 痛み止めのお薬を飲みましょう」
オリヴィエは首を横に動かした。
「いや、風呂につかりたい」
***
その日、朝早くデルフェ探偵事務所が捜索されたと聞き、オリヴィエはすぐに駆けつけた。
4階まで上ると、扉の前には見たことのない男が立っていた。彼はオリヴィエを知っているようだった。
「ルヴェラン警部、どうしてここに? 怪人は見つかったのですか?」
「君は?」
「バーグレ・フライズです。警備対策部より異動してきました。ルヴェラン警部は、怪人捜査でお忙しいと伺いましたが」
警備対策部より異動してきたのなら、フォンブレが引っ張ってきたのだろう。
「……殺人の証拠は見つかったのか?」
「管理官へ直接報告するように言われております」
彼はぼろぼろの扉の前で、胸を張った。
この青年はオリヴィエが事務所内に入る隙は与えない。
「管理官はどうしてこの事務所を営業停止処分にしたのだ?」
「ピエレイドは殺人の容疑者です」
「この前のことだ。管理官がここを営業停止処分にしただろう」
「それですか。警部はここの探偵とつながりでもあったのですか? ピエレイドは、素行調査が専門で、強請りをやっていたそうです。最近は管理官をつけ狙ってネタを探していたようですが、見つかって営業停止処分になったんですよ」
「それだけで?」
「侯爵を強請ろうとしたんですよ?」
「……わかった」
以前なら扉を一蹴りして強行突破したかもしれないが、オリヴィエは靴を見つめて思いとどまった。
事務所がどんなふうに捜索されたのか不安だが、わたしの行動でリシエに何かあってはいけない。
オリヴィエはそこを後にして、待ち合わせ場所へ向かった。
***
「警部、あぶない!」
突然ミーシャが叫んだのでオリヴィエは身構えた。公道で襲われるには早すぎる。まだ昼前だ。肩に違和感があると思ったら視界に緑色の小鳥が飛び込んできて、オリヴィエは口元を緩めた。
「なんだ、ロンロンじゃないか」
「その鳥……怪人のですよね。放し飼いなんですか? 大丈夫ですか?」
「こんな小鳥が何をするんだ」
以前小鳥にネックレスを奪われたのを忘れて、オリヴィエはくちばしに指を近づける。
小鳥は首を傾けて、くわえていたものをオリヴィエの手のひらに落とした。
「これは……」
手にころりと落ちたのは、馴染みのある感触。
オリヴィエはそれをじっくり見つめた。
青い透明の石が陽光にやわらかく輝いて、オリヴィエの瞳を映した。
見間違いようもない、以前オリヴィエがなくしたブローチだった。
「どこで見つけたんだ?」
小鳥はオリヴィエの爪を噛んだ。
「あの城かな? ありがとう。そうだ」
オリヴィエはクラバットを留めていた金の環を抜き、小鳥に差し出した。
「見つけてくれたお礼だ。君は光るものが好きだろう」
小鳥はそれを噛んで空に羽ばたいた。
ミーシャが小鳥を目で追いながら、ぼそっと呟いた。
「あいつ嬉しそうに飛んでいきましたね。警部、怪人って……」
オリヴィエはクラバットを留め直して振り返った。
「なんだ?」
「いえ……いいです」
ミーシャは珍しく口ごもって「ダイヤもったいないっすね~」と空を仰いだ。
「あいつを追いかけていったら怪人の住み処がわかるんじゃないっすか」
「それなら追いかけてこい。わたしはデュレーに行く」
ミーシャは慌てて馬車を探しに行った。
デュレーの街並みを見て、ミーシャが言う。
「昨日この辺りを歩いてみましたが、空き家が多いです。住民は多少いるようですが、戸を叩いても誰も出てきません。怪人の従者は人目につかないような場所を住み処に選んだんですかね」
薄汚れた住居の壁が道路の両脇に連なっている。先日夜に来たときと変わらず、歩道は荒れたままで高い建造物はなく、目的の住居からランレイユの丘がよく見える。
オリヴィエはその家に裏口がないのを再度確認し、戸を叩いた。格子窓の向こうでカーテンが小さく揺れ、戸が少し開く。ミーシャはすかさず取っ手を大きく引いた。
玄関にぽかんと立っていたのは、アルミロだった。杖をついている。
アルミロは武器を持っておらず、意外そうな表情をしたままオリヴィエを見つめていた。
そして「貴様の家だったのか?」と聞いてきた。オリヴィエも尋ねる。
「君はわたしの家に住みついていたのか?」
オリヴィエがそう返すと、アルミロは、「ずっと待っていた」と言った。
ミーシャがオリヴィエを見つめる。
「どういうことですか?」
オリヴィエは首を振った。
「こいつに聞いてみよう」
わかりましたとミーシャはアルミロを部屋に押し込む。オリヴィエも後に続き、戸を閉めた。
こぢんまりとした家屋だった。
時代を経た外壁を見ていたため、室内も同じようなものだと想像していたが違っていた。
壁はしみひとつない。
薄い色の壁紙に、飴色の床。美しいアンティークのカップボード。
一枚板の食卓、座り心地の良さそうなソファが置かれている。
狭い炊事場だけが汚れていた。屋台の紙皿が重なり酒瓶が放置されたままだ。
オリヴィエは滑らかな手触りの食卓に手を置いた。
「居心地が良さそうだな。どこから盗んだ?」
「貴様の家じゃねえのかよ」
「違う」
「じゃあなんでここにやって来た?」
「君はわたしを連れ去り監禁した。探されていると思わなかったのか?」
「あんときは、別の場所でゆっくり話を聞きたかっただけだ!」
アルミロは杖の先をオリヴィエに向けた。それを見たミーシャがアルミロとオリヴィエの間に立ちはだかる。
ミーシャに庇われるなんて珍しいことがあるものだと思っていると、意外なことを口にした。
「あの……やっぱり警部の話は作り話じゃなかったんですね。これまで聞きにくかったんですけど、ようやくわかってすっきりしました」
ああ、そうか。
オリヴィエは理解した。最近ミーシャの様子がおかしいと思っていた。
彼なりに悩んでいたのだろうか?
ミーシャはアルミロに手錠をかけ、アンティークの椅子に固定した。
「てめえ」
「ごめんな。話を聞く間だけだ。体格差で勝てないからさ」
ミーシャは言いながらアルミロを椅子に座らせて、オリヴィエのほうに戻って来た。
「警部、どうぞ」
このやり方はオリヴィエが教えたのと違うが、頭を抱えても仕方がない。
オリヴィエはアルミロの前に立った。
「君はこの家の住人を待っていたのか?」
「そうだ。俺は一か月以上ここの住人を待っている」
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