1 / 49
学園生活編
俺の母乳を吸うな♂
しおりを挟む
なんか最近俺の胸が痛い。胸が痛いといっても心臓とかじゃなくて、おっぱいそのものが痛い感じがある。しこりっていうのかな、胸がなんかいつもより柔らかくない。固くなっている、いや、張っているって表現すれば良い感触なのかな。
俺は高校では部活に所属せずに、帰宅部である。今日は友達と遊ぶ予定もないのでまっすぐ家に帰った。
今は夏真っ盛り、学生服である白いシャツが汗でべっとりとしていて、シャツの中の俺の肌がにじんで見える状態だ。特に背中や脇の辺りが汗でびっちょり。
全身汗でびっしょりであったため、さほど気にしなかったが、乳首のあたりがやけに濡れているような感覚があった。その理由は家に帰ってから分かった。
「なんじゃこりゃあああ――――――っ!!」
上半身裸の状態で俺は叫んだ。
汗まみれの制服を脱いで、普段着に着替えようとした時気づいたのだ。
俺 の 乳 首 か ら 白 い 液 体 が 出 て い る ! ?
これは何かの病気なのか、俺死ぬのか!? そんな考えが頭をよぎりぱにくっていたが、五分ぐらい時間がたってから冷静になり、ある答えにたどり着いた。
「これってもしかして母乳か?」
しかし、俺は男だ。当然母乳など出るはずがない。しかし、乳首から出る白い液体と言えば、母乳しか思いつかない。
恐る恐る、俺は母乳らしき液体を舐めてみた。
乳製品を薄くしたような味、そして血を舐めたときの鉄臭さも感じた。そういえば、母乳は血液から作られるという話を聞いたことがある。見た目といい、味といい、臭いといい、素人判断ではあるが間違いなく母乳である。
さて、とりあえず病院に行った方がいいのか? いやいや、どこの病院に行くんだよ! 男だけど産婦人科あたりか? 歯医者や内科ならともかく、男子高校生一人で産婦人科に行くにはかなり勇気がいるぞ! 誰かに相談しようにも誰に相談すればいいのか?
「あら、帰ってきてたの?」
「!?」
唐突に俺の部屋に母親が入ってきた。
なんでよりにもよってこんなタイミングで帰って来やがるんだ!!
咄嗟に両腕で乳首を隠した。
「ノ、ノックぐらいしてくれよ!!」
「だってドア開いてたし~、それに清美の前できがねる様なこともないし~、ところで~、何か隠しているの?」
「い、いや、何も」
「嘘。お母さんはあんたのそういうところはちゃんと分かりますから。嘘ついていますっていうのが態度に出ているのよ。ほら、胸元に何か隠しているんでしょ、見せなさい!」
なんでこんな時に限ってうちの母親は謎の強い意思を見せるんだよ! 息子の胸元見たがる母親なんて見たことがねえ!!
「か、母さんには関係ない! 思春期の男子に隠し事の一つや二つあってもいいだろっ!」
「そうは言ってもね。お父さんが海外出張で清美の世話を見ているのは私だけなのよ。だったら、なおのこと私が清美を知らないと!」
母さんは俺の胸を隠す両の腕を引きはがそうとした。もちろんそうはさせまいと、俺は両の腕に力をこめる。流石に高校生になったら母親には腕力では負けない。
「掃除の時に見つけたあんたのエロ本、机の上に出ているわよ」
なに!? 俺が巧妙に隠したと思っていたエロ本が!?
「うりゃ」
「あっ」
古典的な手に引っかかってしまった。俺は両の腕を引きはがされ、母乳まみれの乳首を公開してしまったのだ。
「あら? 清美これって……」
「……」
かくして、母さんの策略により、俺のおっぱいから母乳が出ることを知られてしまった。
翌日、学校を休んで母さんと一緒に病院に行くことになった。女性の検診を主とした病院で、子宮がん・乳がんといった検査や育児相談、そして母乳の相談もしてくれるとのことだ。
受付で母が診察券や健康保険証を出し、症状の有無を書く紙と体温計を貰った。俺は体温計をはさみ、記入用紙に色々と書いていく。症状の記入欄を書くところで少し手が止まったが、母に急かされて、母乳が出ますと書いた。諸々の手続きを終えて、待合室に入った。予想はしていたが、やはり女性しかいない空間だ。この場に男である俺がいることがイレギュラーとしか思えない。俺が体温を測ったり、症状を書いている時に、奇妙そうに見ている人がちらほらといた。早くこの空間から逃げ出したいなと心底思った。
「佐藤清美さん、診察室にお入りください」
ついに俺の診察の時間がやってきた。俺のこの母乳出る出る症候群は深刻な病気なのか、そこがすごい心配である。
「清美君は病気ではないですのでご安心ください」
女医の先生から俺が望んでいた言葉が出た。母も安堵の表情を浮かべた。この言葉を聞くまで、女医さんにCTスキャン、血液の採取、俺のおっぱいをもみもみする、さらには母乳の採取までされたり、気が気でない時間を過ごしていた。
「清美くんは一般的な男子高校生よりも血液の生成量が多く、余分な血液を母乳として出しているようです。成長期に一時的にあるものなのでご安心ください。男性の方でも母乳が出るという事例は意外と多いんですよ。ただし、母乳を出しておかないとおっぱいが痛くなると思いますので定期的に出しておいてくださいね」
つまり、俺はしばらくの間、定期的に自分の母乳を出さなければいけなくなるのか。
「お母さんが吸ってあげてもいいのよ。清美のおっぱいチューチューしたい♪」
「うるさい! 一人でなんとかするからいいわい!」
俺の母乳騒動はようやく一段落ついた。家に帰ってから、今後のことを考えた。まず高校でこれを知られては非常に不味い。これを知られたら俺はどんな目で見られるか……。冷やかしならまだ可愛いか。最悪SNSに俺が母乳を出すところを晒されるとか恐ろしい事態にまで発展するかも知れない。
その晩、気が気でない状態で、心臓の鼓動が治まらず、ろくに眠れなかった。
さて、学校を休んで一日ぶりの学校である。一日休みとは言え全然眠れなかったから、最悪の気分だがな。
「よう清美! お前昨日学校休んでいたけど、どうしたんだ?」
教室に入るとすぐに声をかける奴がいた。
「ああ、ちょっと体調を崩しちゃってな」
そいつは昔からの腐れ縁である佐藤正義だ。俺を心配して真っ先に話しかけにきたのだ。クラスの席順や当番は名前で決まるので、同じ佐藤であるこいつとは、一緒になる事が多く、話す機会が多い。
「おい、具合悪そうだな! 大丈夫か! まだ体調戻ってないんじゃないか!」
「大丈夫だよ、昨日寝付けなかっただけさ正義、この通り元気だからさ!」
「寝付けなかったってエロいことでも考えていたんじゃねえのか思春期ボーイ」
「ちげえし! つうかお前も思春期真っ盛りだろうが!」
「それとよ、いつも言っているだろ、俺の名前を呼ぶときは正義とか正義ってよんでもいんだぜ!」
「ああもう、馬鹿だなお前は……」
「ああ! 俺はかっこいい馬鹿さ! 馬鹿はかっこいいんだぜ! 夢中で何かを極めるのが得意だからな!」
「なるほど、よく分からん。やっぱりお前は心底の馬鹿だ」
親友の正義は本当に馬鹿な男であるが、この馬鹿な男と一緒にくだらない会話をしているのが心底楽しく感じる。気がつけば始業のチャイムが鳴り、会話が一番盛り上がっていたところでストップされた。担任が教室に入り、皆静かになった。
「おはよう! じゃあHRを始めるぞ」
昨日の事はまるで何も無かったかのように、学校の一日が始まり俺は安心感を覚えた。しかし、そうは許すまいと、イレギュラーが発生した。
「あだぁ!」
体育のサッカーの時間、グラウンドで派手にすっころび、膝に大きく痛々しい擦り傷を作った。自分の膝を見ると、結構えぐれている感じで、ずきずきと鈍い痛みが発生している。
「清美! 大丈夫か!」
「大丈夫だよ、とりあえず保健室に行ってくる」
「その脚で歩くのはキツいだろ! 俺が運ぶ!」
正義は俺の後頭部とお尻に両手を当てて持ち上げた。よりにもよってこいつ、お姫様だっこの格好で持ち上げやがった!?
「ヒュー! ヒュー! お熱いねお二人さん!」
周りの男子生徒どもから、黄色い歓声が飛んできた。
「その持ち上げ方は止めろ――――っ!! 普通におんぶしろ――――っ!!」
「うるせえ!! 怪我人はずうずうしく俺に抱っこしてくれって言ってりゃあいいんだ!! それとも俺じゃあ不満か!!」
「俺が問題にしているのはそこじゃねえ!!」
正義とはこんな感じに会話のキャッチボールがまともに出来ないことは頻繁にある。俺はお姫様抱っこの状態で保健室まで運ばれていく。当然ながら、その様子を教室の窓から見ている生徒もいた。特に女子辺りが興味津々に見ている。やっぱり女子というのは、男同士のこういう絡みを好意的、むしろ性的にに感じるのだろうか?
「保健室は、誰もいないみたいだな」
正義は俺を保健室のベッドに降ろし、消毒液や絆創膏を探した。膝をすりむいただけなのに、ここまでしてもらって申し訳なく思う。
そして、俺はもう一つの異変に気づいた。乳首が濡れているかのような感触がある。そして胸が張っている感じも! これは不味い! このタイミングで母乳が出ているんだ!? 絶対バレてはいけない! 絶対バレてはいけないぞ!
「なあ、匂わないか?」
「え? 何の匂いだ?」
「誰か牛乳でも飲んだのか? 乳製品の匂いがする」
なにぃ!? こいつ、まさか俺の母乳の匂いが分かるというのかぁ!? 馬鹿だからこそか、嗅覚がすごく優れてやがる!!
「なんか、ベッドのあたりからだな。いや、清美からか?」
「そ、そうだよ! 今日牛乳飲んだからさ!」
母乳が出るなんて事実を知られまいと、咄嗟に嘘をついた。
「いや……匂いがお前の口元からっていうよりは、胸元からするのはなんでだ?」
なんだよこのラノベや漫画でありがちな絶対バレてしまうような流れ! 体操着の胸元がまた母乳で濡れているのではないかと思い、咄嗟に胸元を両腕で隠した。
「清美、胸のあたりも怪我したのか? ちょっと脱げよ」
しまった、かえって怪しまれる事をやっちゃった!
「な、なんでもない! 大丈夫だ!」
「うるせえ! 俺はお前を心配して言っているんだ! いいから見せろってんだ! それとも俺におっぱいを見られるのが恥ずかしいっていうのか!!」
「そうさ、恥ずかしいんだ!! 俺は案外乙女なんだ!!」
俺は母乳が出る事を隠せるなら何でも言ってやるぞ! という気持ちになっていた。
「へへへ、俺は乙女が大好きな野獣だぜ! お前の柔肌を無理矢理見てやるぜええええ!!」
「やめろぉぉぉぉぉ!!!」
正義は俺をお姫様抱っこできるだけあって、腕力が結構ある。俺の脱がせまいという意思などおかまいなしに、体操着を無理矢理脱がした。そして、とうとう母乳を出している俺の乳首が正義の元に晒された!
「……これ、もしかして母乳か?」
「そ、そうだよ! くそう!」
「昨日、休んでいたのはこれか?」
「そ、そうだよ!」
俺の目が涙目になってきた。もう学校生活はおしまいだ。よりにもよってこいつに知られてしまった。絶対学校の皆に言いふらすに違いない。明日からどう生きればいいんだ……。
突然、乳首にくすぐったい感触が走った。正義が俺の乳首を舐めているのだ。そして舐めるだけで飽き足らず、吸いついてきた。
「な、何やっているんだ正義!? やめろ!!」
「いいや、やめねえ! おれは馬鹿だからこういう時どうすればいいか分からねえ。困っている友達の悩みを解決するなんて賢くて器用な事はできねえ。だから俺もお前と同じように人には言えない秘密を持つことにした。お前は母乳を出す男! 俺はお前の母乳を吸う男! どっちもこんな事言われたら、これからの高校生活をずっと恥ずかしい思いをして過ごすだろ! これでおあいこだ!」
ちゅぷ ちゅぽん じゅる
「わ、分かった! 分かったからもう吸わないで、あぁあん♡」
「あ? どうした女みたいな声出して?」
「お前の吸い方がエロいんだよ! いいからやめろ!」
「悪い、俺はお前のおっぱいをめちゃくちゃ吸いたいんだ」
「……はい?」
「俺はお前のおっぱいを吸いたいんだ!! 吸いたい! 吸いたい! ちゅぱちゅぱさせろ!!」
俺の言葉が聞こえなかったのかと言わんばかりに、正義は声高々に自分の性欲を正直に叫ぼうとした。
「そんなこと大きな声で繰り返すな!! ていうか、そんなに俺のおっぱい吸いたいのか? 野郎の母乳だぞ! 気持ち悪くないのか!」
「いいや、全然そんなこと思わない! だからもう少し吸わせてくれよ!!」
「……分かった」
正義の押しに押され、渋々と俺は了承した。
じゅぷり ぴちょ ぴちょん
正義は俺の乳首に獣のようにむさぼりつく。最初はくすぐったい感触だったのが、段々と心地よくなってきた。乳首への刺激が、やがては俺の股間への刺激にもつながった。気がつけば、俺のちんこが大分膨らんできていた。まずい、乳首を吸われて勃起しているに気付かれたら、俺の立場が余計に危うくなる。
「お前、勃起しているだろ」
「!?」
ヤバい! バレてしまった! 完全に変態野郎のイメージがついてしまった!!
「俺がこのまましごいてやるよ」
しゅっ しゅっ
体操着の短パンの上から、正義は俺の固くなったちんこをしごいた。
「ば、ばか! 野郎の乳首吸うだけじゃなく、ちんこまで触りだしたら完全にホモじゃねえか!」
「るせぇ! お互いに秘密を共有できる立場になれるんだったら、俺はホモにだってなってやんよ!」
しゅしゅしゅ ちゅぷぷぷ
俺はホモではない。完全にノンケだ。だが、俺のちんこと乳首を同時に襲う快感の刺激が、俺を男の世界♂に来いよ! と誘うかのようだ。もう、俺の股間が限界に近づいていた。
「おい、そろそろイキそうだからやめてくれよ」
「やめろと言われてやめるやつはいねえ」
「このままイったら俺のパンツがイカ臭くなるんだよ!」
「それはそれで面白そうだ」
「俺が一日ノーパンですごさなきゃいけなくなるんだっつうの!! いいからやめろぉ!」
「俺は嫌がるのを無理矢理やるっていうシチュエーションが大好きだからさ、イかせてやるよ!」
「まじでやめてくれええ!!」
俺のちんこは正義の手淫が与える連続的で激しい刺激に耐えきれなかった。股間が限界点を突破したのだ。
びゅくう びゅくう
俺は正義にイかされてしまった。体がエネルギーを吸い取られたかのような状態となり、さらに俺の股間がじわーっと濡れていく感触があった。
「もう、最悪! どうすんだよこれ!」
「脱がせるしかねえだろうよ」
しゅぽお
正義が手際よく、俺の短パンと下着をむしとった。
「くんかくんか、体育後の清美の汗のにおいと精液のにおいが混じって、たまらねえぞ!!」
正義はあろうことか、俺の下着のにおいをかいで、ド変態な発言をした。
「くぉらぁ! 返しやがれ! この変態ホモ野郎め!」
「股間すっぽんぽん状態で歩き回っているところ誰かに見られるとまずいんじゃね~か? それとも、この汗と精液にまみれた下着と短パンをはいて教室まで制服のズボンをとりにいくか?」
「ぐっ!」
「まっ、今後もお前の母乳を飲ませて貰う条件で、お前の制服のズボンを取りにいってやるよ」
「お前、さっき秘密がどうこう言ってたが、本当は性欲満たしたいだけだろ……」
「やっと気付いたか」
この日より、俺は正義との肉体関係が始まったのであった。
俺は高校では部活に所属せずに、帰宅部である。今日は友達と遊ぶ予定もないのでまっすぐ家に帰った。
今は夏真っ盛り、学生服である白いシャツが汗でべっとりとしていて、シャツの中の俺の肌がにじんで見える状態だ。特に背中や脇の辺りが汗でびっちょり。
全身汗でびっしょりであったため、さほど気にしなかったが、乳首のあたりがやけに濡れているような感覚があった。その理由は家に帰ってから分かった。
「なんじゃこりゃあああ――――――っ!!」
上半身裸の状態で俺は叫んだ。
汗まみれの制服を脱いで、普段着に着替えようとした時気づいたのだ。
俺 の 乳 首 か ら 白 い 液 体 が 出 て い る ! ?
これは何かの病気なのか、俺死ぬのか!? そんな考えが頭をよぎりぱにくっていたが、五分ぐらい時間がたってから冷静になり、ある答えにたどり着いた。
「これってもしかして母乳か?」
しかし、俺は男だ。当然母乳など出るはずがない。しかし、乳首から出る白い液体と言えば、母乳しか思いつかない。
恐る恐る、俺は母乳らしき液体を舐めてみた。
乳製品を薄くしたような味、そして血を舐めたときの鉄臭さも感じた。そういえば、母乳は血液から作られるという話を聞いたことがある。見た目といい、味といい、臭いといい、素人判断ではあるが間違いなく母乳である。
さて、とりあえず病院に行った方がいいのか? いやいや、どこの病院に行くんだよ! 男だけど産婦人科あたりか? 歯医者や内科ならともかく、男子高校生一人で産婦人科に行くにはかなり勇気がいるぞ! 誰かに相談しようにも誰に相談すればいいのか?
「あら、帰ってきてたの?」
「!?」
唐突に俺の部屋に母親が入ってきた。
なんでよりにもよってこんなタイミングで帰って来やがるんだ!!
咄嗟に両腕で乳首を隠した。
「ノ、ノックぐらいしてくれよ!!」
「だってドア開いてたし~、それに清美の前できがねる様なこともないし~、ところで~、何か隠しているの?」
「い、いや、何も」
「嘘。お母さんはあんたのそういうところはちゃんと分かりますから。嘘ついていますっていうのが態度に出ているのよ。ほら、胸元に何か隠しているんでしょ、見せなさい!」
なんでこんな時に限ってうちの母親は謎の強い意思を見せるんだよ! 息子の胸元見たがる母親なんて見たことがねえ!!
「か、母さんには関係ない! 思春期の男子に隠し事の一つや二つあってもいいだろっ!」
「そうは言ってもね。お父さんが海外出張で清美の世話を見ているのは私だけなのよ。だったら、なおのこと私が清美を知らないと!」
母さんは俺の胸を隠す両の腕を引きはがそうとした。もちろんそうはさせまいと、俺は両の腕に力をこめる。流石に高校生になったら母親には腕力では負けない。
「掃除の時に見つけたあんたのエロ本、机の上に出ているわよ」
なに!? 俺が巧妙に隠したと思っていたエロ本が!?
「うりゃ」
「あっ」
古典的な手に引っかかってしまった。俺は両の腕を引きはがされ、母乳まみれの乳首を公開してしまったのだ。
「あら? 清美これって……」
「……」
かくして、母さんの策略により、俺のおっぱいから母乳が出ることを知られてしまった。
翌日、学校を休んで母さんと一緒に病院に行くことになった。女性の検診を主とした病院で、子宮がん・乳がんといった検査や育児相談、そして母乳の相談もしてくれるとのことだ。
受付で母が診察券や健康保険証を出し、症状の有無を書く紙と体温計を貰った。俺は体温計をはさみ、記入用紙に色々と書いていく。症状の記入欄を書くところで少し手が止まったが、母に急かされて、母乳が出ますと書いた。諸々の手続きを終えて、待合室に入った。予想はしていたが、やはり女性しかいない空間だ。この場に男である俺がいることがイレギュラーとしか思えない。俺が体温を測ったり、症状を書いている時に、奇妙そうに見ている人がちらほらといた。早くこの空間から逃げ出したいなと心底思った。
「佐藤清美さん、診察室にお入りください」
ついに俺の診察の時間がやってきた。俺のこの母乳出る出る症候群は深刻な病気なのか、そこがすごい心配である。
「清美君は病気ではないですのでご安心ください」
女医の先生から俺が望んでいた言葉が出た。母も安堵の表情を浮かべた。この言葉を聞くまで、女医さんにCTスキャン、血液の採取、俺のおっぱいをもみもみする、さらには母乳の採取までされたり、気が気でない時間を過ごしていた。
「清美くんは一般的な男子高校生よりも血液の生成量が多く、余分な血液を母乳として出しているようです。成長期に一時的にあるものなのでご安心ください。男性の方でも母乳が出るという事例は意外と多いんですよ。ただし、母乳を出しておかないとおっぱいが痛くなると思いますので定期的に出しておいてくださいね」
つまり、俺はしばらくの間、定期的に自分の母乳を出さなければいけなくなるのか。
「お母さんが吸ってあげてもいいのよ。清美のおっぱいチューチューしたい♪」
「うるさい! 一人でなんとかするからいいわい!」
俺の母乳騒動はようやく一段落ついた。家に帰ってから、今後のことを考えた。まず高校でこれを知られては非常に不味い。これを知られたら俺はどんな目で見られるか……。冷やかしならまだ可愛いか。最悪SNSに俺が母乳を出すところを晒されるとか恐ろしい事態にまで発展するかも知れない。
その晩、気が気でない状態で、心臓の鼓動が治まらず、ろくに眠れなかった。
さて、学校を休んで一日ぶりの学校である。一日休みとは言え全然眠れなかったから、最悪の気分だがな。
「よう清美! お前昨日学校休んでいたけど、どうしたんだ?」
教室に入るとすぐに声をかける奴がいた。
「ああ、ちょっと体調を崩しちゃってな」
そいつは昔からの腐れ縁である佐藤正義だ。俺を心配して真っ先に話しかけにきたのだ。クラスの席順や当番は名前で決まるので、同じ佐藤であるこいつとは、一緒になる事が多く、話す機会が多い。
「おい、具合悪そうだな! 大丈夫か! まだ体調戻ってないんじゃないか!」
「大丈夫だよ、昨日寝付けなかっただけさ正義、この通り元気だからさ!」
「寝付けなかったってエロいことでも考えていたんじゃねえのか思春期ボーイ」
「ちげえし! つうかお前も思春期真っ盛りだろうが!」
「それとよ、いつも言っているだろ、俺の名前を呼ぶときは正義とか正義ってよんでもいんだぜ!」
「ああもう、馬鹿だなお前は……」
「ああ! 俺はかっこいい馬鹿さ! 馬鹿はかっこいいんだぜ! 夢中で何かを極めるのが得意だからな!」
「なるほど、よく分からん。やっぱりお前は心底の馬鹿だ」
親友の正義は本当に馬鹿な男であるが、この馬鹿な男と一緒にくだらない会話をしているのが心底楽しく感じる。気がつけば始業のチャイムが鳴り、会話が一番盛り上がっていたところでストップされた。担任が教室に入り、皆静かになった。
「おはよう! じゃあHRを始めるぞ」
昨日の事はまるで何も無かったかのように、学校の一日が始まり俺は安心感を覚えた。しかし、そうは許すまいと、イレギュラーが発生した。
「あだぁ!」
体育のサッカーの時間、グラウンドで派手にすっころび、膝に大きく痛々しい擦り傷を作った。自分の膝を見ると、結構えぐれている感じで、ずきずきと鈍い痛みが発生している。
「清美! 大丈夫か!」
「大丈夫だよ、とりあえず保健室に行ってくる」
「その脚で歩くのはキツいだろ! 俺が運ぶ!」
正義は俺の後頭部とお尻に両手を当てて持ち上げた。よりにもよってこいつ、お姫様だっこの格好で持ち上げやがった!?
「ヒュー! ヒュー! お熱いねお二人さん!」
周りの男子生徒どもから、黄色い歓声が飛んできた。
「その持ち上げ方は止めろ――――っ!! 普通におんぶしろ――――っ!!」
「うるせえ!! 怪我人はずうずうしく俺に抱っこしてくれって言ってりゃあいいんだ!! それとも俺じゃあ不満か!!」
「俺が問題にしているのはそこじゃねえ!!」
正義とはこんな感じに会話のキャッチボールがまともに出来ないことは頻繁にある。俺はお姫様抱っこの状態で保健室まで運ばれていく。当然ながら、その様子を教室の窓から見ている生徒もいた。特に女子辺りが興味津々に見ている。やっぱり女子というのは、男同士のこういう絡みを好意的、むしろ性的にに感じるのだろうか?
「保健室は、誰もいないみたいだな」
正義は俺を保健室のベッドに降ろし、消毒液や絆創膏を探した。膝をすりむいただけなのに、ここまでしてもらって申し訳なく思う。
そして、俺はもう一つの異変に気づいた。乳首が濡れているかのような感触がある。そして胸が張っている感じも! これは不味い! このタイミングで母乳が出ているんだ!? 絶対バレてはいけない! 絶対バレてはいけないぞ!
「なあ、匂わないか?」
「え? 何の匂いだ?」
「誰か牛乳でも飲んだのか? 乳製品の匂いがする」
なにぃ!? こいつ、まさか俺の母乳の匂いが分かるというのかぁ!? 馬鹿だからこそか、嗅覚がすごく優れてやがる!!
「なんか、ベッドのあたりからだな。いや、清美からか?」
「そ、そうだよ! 今日牛乳飲んだからさ!」
母乳が出るなんて事実を知られまいと、咄嗟に嘘をついた。
「いや……匂いがお前の口元からっていうよりは、胸元からするのはなんでだ?」
なんだよこのラノベや漫画でありがちな絶対バレてしまうような流れ! 体操着の胸元がまた母乳で濡れているのではないかと思い、咄嗟に胸元を両腕で隠した。
「清美、胸のあたりも怪我したのか? ちょっと脱げよ」
しまった、かえって怪しまれる事をやっちゃった!
「な、なんでもない! 大丈夫だ!」
「うるせえ! 俺はお前を心配して言っているんだ! いいから見せろってんだ! それとも俺におっぱいを見られるのが恥ずかしいっていうのか!!」
「そうさ、恥ずかしいんだ!! 俺は案外乙女なんだ!!」
俺は母乳が出る事を隠せるなら何でも言ってやるぞ! という気持ちになっていた。
「へへへ、俺は乙女が大好きな野獣だぜ! お前の柔肌を無理矢理見てやるぜええええ!!」
「やめろぉぉぉぉぉ!!!」
正義は俺をお姫様抱っこできるだけあって、腕力が結構ある。俺の脱がせまいという意思などおかまいなしに、体操着を無理矢理脱がした。そして、とうとう母乳を出している俺の乳首が正義の元に晒された!
「……これ、もしかして母乳か?」
「そ、そうだよ! くそう!」
「昨日、休んでいたのはこれか?」
「そ、そうだよ!」
俺の目が涙目になってきた。もう学校生活はおしまいだ。よりにもよってこいつに知られてしまった。絶対学校の皆に言いふらすに違いない。明日からどう生きればいいんだ……。
突然、乳首にくすぐったい感触が走った。正義が俺の乳首を舐めているのだ。そして舐めるだけで飽き足らず、吸いついてきた。
「な、何やっているんだ正義!? やめろ!!」
「いいや、やめねえ! おれは馬鹿だからこういう時どうすればいいか分からねえ。困っている友達の悩みを解決するなんて賢くて器用な事はできねえ。だから俺もお前と同じように人には言えない秘密を持つことにした。お前は母乳を出す男! 俺はお前の母乳を吸う男! どっちもこんな事言われたら、これからの高校生活をずっと恥ずかしい思いをして過ごすだろ! これでおあいこだ!」
ちゅぷ ちゅぽん じゅる
「わ、分かった! 分かったからもう吸わないで、あぁあん♡」
「あ? どうした女みたいな声出して?」
「お前の吸い方がエロいんだよ! いいからやめろ!」
「悪い、俺はお前のおっぱいをめちゃくちゃ吸いたいんだ」
「……はい?」
「俺はお前のおっぱいを吸いたいんだ!! 吸いたい! 吸いたい! ちゅぱちゅぱさせろ!!」
俺の言葉が聞こえなかったのかと言わんばかりに、正義は声高々に自分の性欲を正直に叫ぼうとした。
「そんなこと大きな声で繰り返すな!! ていうか、そんなに俺のおっぱい吸いたいのか? 野郎の母乳だぞ! 気持ち悪くないのか!」
「いいや、全然そんなこと思わない! だからもう少し吸わせてくれよ!!」
「……分かった」
正義の押しに押され、渋々と俺は了承した。
じゅぷり ぴちょ ぴちょん
正義は俺の乳首に獣のようにむさぼりつく。最初はくすぐったい感触だったのが、段々と心地よくなってきた。乳首への刺激が、やがては俺の股間への刺激にもつながった。気がつけば、俺のちんこが大分膨らんできていた。まずい、乳首を吸われて勃起しているに気付かれたら、俺の立場が余計に危うくなる。
「お前、勃起しているだろ」
「!?」
ヤバい! バレてしまった! 完全に変態野郎のイメージがついてしまった!!
「俺がこのまましごいてやるよ」
しゅっ しゅっ
体操着の短パンの上から、正義は俺の固くなったちんこをしごいた。
「ば、ばか! 野郎の乳首吸うだけじゃなく、ちんこまで触りだしたら完全にホモじゃねえか!」
「るせぇ! お互いに秘密を共有できる立場になれるんだったら、俺はホモにだってなってやんよ!」
しゅしゅしゅ ちゅぷぷぷ
俺はホモではない。完全にノンケだ。だが、俺のちんこと乳首を同時に襲う快感の刺激が、俺を男の世界♂に来いよ! と誘うかのようだ。もう、俺の股間が限界に近づいていた。
「おい、そろそろイキそうだからやめてくれよ」
「やめろと言われてやめるやつはいねえ」
「このままイったら俺のパンツがイカ臭くなるんだよ!」
「それはそれで面白そうだ」
「俺が一日ノーパンですごさなきゃいけなくなるんだっつうの!! いいからやめろぉ!」
「俺は嫌がるのを無理矢理やるっていうシチュエーションが大好きだからさ、イかせてやるよ!」
「まじでやめてくれええ!!」
俺のちんこは正義の手淫が与える連続的で激しい刺激に耐えきれなかった。股間が限界点を突破したのだ。
びゅくう びゅくう
俺は正義にイかされてしまった。体がエネルギーを吸い取られたかのような状態となり、さらに俺の股間がじわーっと濡れていく感触があった。
「もう、最悪! どうすんだよこれ!」
「脱がせるしかねえだろうよ」
しゅぽお
正義が手際よく、俺の短パンと下着をむしとった。
「くんかくんか、体育後の清美の汗のにおいと精液のにおいが混じって、たまらねえぞ!!」
正義はあろうことか、俺の下着のにおいをかいで、ド変態な発言をした。
「くぉらぁ! 返しやがれ! この変態ホモ野郎め!」
「股間すっぽんぽん状態で歩き回っているところ誰かに見られるとまずいんじゃね~か? それとも、この汗と精液にまみれた下着と短パンをはいて教室まで制服のズボンをとりにいくか?」
「ぐっ!」
「まっ、今後もお前の母乳を飲ませて貰う条件で、お前の制服のズボンを取りにいってやるよ」
「お前、さっき秘密がどうこう言ってたが、本当は性欲満たしたいだけだろ……」
「やっと気付いたか」
この日より、俺は正義との肉体関係が始まったのであった。
5
お気に入りに追加
479
あなたにおすすめの小説
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
変態村♂〜俺、やられます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。
そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。
暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。
必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。
その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。
果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
お尻たたき収容所レポート
鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。
「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。
ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる