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第一章~異世界で性奴隷として生きてイクことになりました♂~

性奴隷になりました

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 俺の目の前には見たこともない光景が広がっている。見渡す限り草原だ。雑草ではあるが、どことなく幻想的な見た目である。空を見ると、晴天で一匹の鳥らしきものが飛んでいる。

「夢かな? あっ」

 俺の服装を見ると学生服だった。これが思い出しのきっかけとなった。俺はさっきまで学校へ登校する途中だった。目覚ましをかけていたが、二度寝してしまい遅刻しそうになっていた。朝食を食べる時間もなかったので口に食パンのトーストをくわえて、全速力でチャリを漕いでいた。とにかく速く自転車を漕ぐことばかり考えていた。
 しかし、途中から遅刻してもいいやという気持ちになってしまいスピードを落とした。学校へ行っても悪いことしかない。親に行きたくないと言っても聞く耳を持ってくれなかった。

「どこか、別の世界へ行けたら良いのに……」

 この時の俺は、現実世界の物に気をつける意識が一切なかった。気がつけば目の前に大型のトラックがいたのだ。
 よけようと思えばよけれたかもしれない。しかし俺はこんな世の中で生きることに嫌になっていたのだ。だったら何も考えなくても良い、悩まなくても良いものになりたいと思った。

どすん

 ぶつかった瞬間、全身に重い衝撃が走り、すぐに意識が途絶えた。



 そして気がついたらここにいたのだ。つまり、俺は死んだのだろうか? そしてここは俗に言うあの世というやつなのだろうか? いや、自分の身体の感覚がある。もしかして俺は自分のいる世界とは別の世界へ来てしまったのではないだろうか?
 そんな事を考えていると、俺の周りに影が出来ていた。これは、何かが俺の頭上から来ているのだろうか? 上を見上げると、大きな鳥が上空からこちらに近づいているのが分かった。いや、鳥ではない。サイズがあまりにも大きすぎる。後形状が違う。身にまとっているのは羽ではなく、赤いウロコだ。そして顔が爬虫類の類、具体例をあげるならトカゲに近い。そして手と足も生えており、鋭い爪も生えている。時間が1秒、2秒と経つごとに、その生命体は下降していき、体の大きさがとてつもなく大きいということが分かった。

グルゴアアアアア

 その生命体は大地を震わす大きな鳴き声を出した。身の危険を感じた。今にも爆発しそうな心臓を冷えた手で思い切り握られるかのような感覚がした。
 俺は咄嗟に逃げ出した。少しでもあの生命体から離れようと走った。

どしぃん

 しかし、大きな音とともに、目の前に壁が立ちふさがった。それは壁ではなく、俺を追いかけていた生命体だった。こうやって目の前でその姿を見て分かった。こいつはドラゴンと呼ばれる生き物だ。

じゅるる

 ヨダレを垂らしてこちらを見ていることから、完全に俺を餌として見ている。死を覚悟した。せめて、楽に死ねればいいが、ドラゴンはそんなことは考えないだろう。ドラゴンが口を大きく開けた。

「また死んじゃうのか……」

びゅん

 そう思った瞬間、何かが脇から飛んできた。その物体が通り過ぎた瞬間。ドラゴンの頭の動きが止まった。ドラゴンの首には横線が出来上がり、その横線から血がじわじわと出てくる。

ずさっ

 やがてドラゴンの体から、頭だけがゆっくりとずり落ちる。

ずしぃぃん

 ドラゴンの本体の方も重々しい音を立てて倒れた。

「……間一髪」

 男の声が聞こえた。その男は自分よりも一回り大きい。俺の身長が150cmぐらいしかないのもあるが、頭二つ分ぐらいは身長差がある。大体身長は2m近くだろう。
 服装は西洋の騎士が着てそうな、黒い鎧をまとい、右手には巨大な剣を持っている。
 顔を見ると、アラサーぐらいのおじさんだろうか。
 黒髪で落ち着いた感じの雰囲気を持ち合わせている。なんというかカッコイイ大人って感じだ。

「……怪我……ないか?」

「あっ、はい大丈夫です」

 どうやらこの人は危害を加える様子はなさそうだ。ようやくこの世界に来て安堵感が生まれた。

「別の世界から来た……人間か?」

 正直どういう経緯でここに来たのかよく分からないけど、そういう事にしておこう。

「ええと、多分そうみたいです」

「……最近見かけない人間をよく目にする……お前のように……こちらではあまり見かけない服を着ている……」

 この人って、ややコミュ障ぎみなのかな? 俺も人のこと言えたものじゃないけど、もっとクールに流暢に話しても良さそうな雰囲気はある。

「お前は……一度死んだか?」

「はい、トラックにひかれて死んだかと思います」

 あっ、こっちの人にトラックって言っても分かるのかな?

「……別の世界で死んで……この世界に来ることを異世界転生と呼ぶらしい……その役割を担うものがトラックという名前の生命体らしい……」

 まさか異世界転生というワードをこの世界で聞くとは思わなかったな。最近本屋さんとかネットとかアニメで異世界転生をテーマにした物はよく見かけるが、この世界に来ることが分かっていたなら一度くらい手を出せば良かったかなぁ。
 でもトラックに関しては酷い誤解をされているようだ。この人に間違ったトラックの知識を教えた人は全国のトラックのドライバーに謝った方がいい。

「自己紹介してなかった……シュトルフだ……修行のために……適当にあちこちを旅している」

たったったった

 俺の方に足音と共に、白と灰色の毛が混じった大きい狼が現れた。

「相棒のエクリィ……良い子だからすぐ仲良くなれる……」

 噛み付かれそうで怖いけど、良い子だと言ってくれているし、信用して触れ合ってみるか。

「エクリィ、よろしくね」

「ウォン!」

 エクリィは大きな声で吠えると右手を俺の頭に乗せた。頭の上にずしっとした重量感を感じる。

「すまん……どうやらエクリィに下っ端に見られているみたいだ……」

「ははは……まあ慣れていますので……」

 俺は学校にいた時もまさに下っ端みたいな扱いだった。下級生にまでなめられていたが、まさかオオカミにまでなめられるとは思いもしなかった。

「エクリィを怒らないでくれ……面倒見は良いやつだから……いざっていうときはお前を守ってくれる……」

「そ、そうですか……」

 シュトルフさんの飼い主としての優しさがにじみ出る言葉である。

「どうする? このまま一人だと……この世界で生きていけないと思う……」

 そうか、この世界で生きていくとすれば、まず俺一人では無理だ。RPGみたいに強くなれるにしても、まずは誰かに守って貰いながらの方が安心だ。

「出来れば、シュトルフさんと一緒についていきたいです」

「そうか……じゃあ一緒にいこう……近くにアルミン街というところある……」

すっ

 そう言うとシュトルフさんは俺をお姫様だっこした。

「ふぇ!? なななな!」

 シュトルフさんの思わぬ行動に奇声を出した。シュトルフさんは俺をお姫様だっこした状態で、エクリィの背中に飛び乗った。

「エクリィ……二人だからいつもより重いが……頑張って走ってくれ……」

「ウォン!」

ドドドドドドド

 エクリィはもの凄いスピードで走った。遠くに見える街の姿が徐々に大きくなっていく。この分ならすぐに着きそうだ。

「あの……いつまでその……お姫様抱っこするんですか?」

「……すまん……嫌だったか? 俺がしたかった……」

「あぁいえいえ! 別に嫌とかそういうわけでないので! ただお姫様抱っこされるなんて初めてだったもので」

「そうか……」

 結局街に着くまで、俺はお姫様抱っこされた状態で巨大狼の背中に乗っていた。こういうシチュエーションってどちらかといえば、俺よりも可愛い女の子の方が適切じゃないかな?



 アルミン街まで到着し、街の入口付近で俺とシュトルフさんはエクリィから降りた。 

「エクリィ……街にいる間はおとなしく縮んでいてくれ……」

「ウォン!」

みょん みょん みょん

 そう言うと、エクリィの体はどんどん縮んでいった。リスぐらいのサイズになり、シュトルフさんの肩の付近でぷかぷかと空中浮遊している。

「……名前」

「名前?」

「名前……聞いてなかった」

「ああ名前ですね! 土井どい れいです」

「……れいって呼んでいいか?」

「はい、いいですよ」

「れい……お前の格好は目立つ……そしてダサい……美容室や服屋に行こう……」

「あの、お金全くないんですが」

「大丈夫……後で払えば良い……いくぞ」



「嘘、これが俺!?」

 一時間後、鏡に映った俺は見間違える程の姿になっていた。この世界に来たての俺の見た目はというと、服装は黒の学ラン。顔の方は髪がボサボサと伸びきって、かけているメガネまで隠れてしまうほどだ。そしてチビである。
 そんな俺が、服装屋で良い服を選んでもらい、アクセサリーもつけてもらい、美容院で髪型も決めて貰うと、俺ってこんなに可愛い系の男だったの? というぐらい変わってしまったのだ。

「あの、本当にこんなにしてもらっていいんですか? 今すぐにでも返したい気持ちでいっぱいですよ!」

「……そうか……良い子だな……」

「は、はぁ」

「それに見た目もいい感じになった……一人でいると男に襲われるかも……」

「いやいや、それはないですよ」

「少なくとも俺は襲いたい……」

「えっ?」

がしっ

 その言葉を聞いた瞬間、顎を右手で掴まれ、シュトルフさんの顔が俺の顔に近づいた。

「……つまみ食い」

「んぐ!?」

 シュトルフさんの唇が俺の唇に触れている。唐突のことに俺は反応が出来ない。唇に柔らかくて、熱い感触が伝わる。

ぬろんぬろん

 更に何かが唇の中に侵入してきた。舌を口の中に入れられている!? シュトルフさんの舌で、俺の口の中があちこち味わい尽くされている。シュトルフさんの口の味だろうか、苦い味となんともいえない匂いが伝わってくる。

じゅっぱじゅぱ

 時折、唇を強く吸われ、それが心地よく感じる。もう何も考えられない。体に力が入らなくなっていく。

きゅぽ

 シュトルフさんの唇が俺から離れた。

「美味しかった……」

 今俺は濃厚なキスをされていた。その余韻がまだ残っている。シュトルフさんの味、匂い、温度、感触が口の中に刻み込まれている。しばらくして正気に戻った。

「いいいいいいきなりりりり!! ひゃひゃにをするんですか!」

 脱力状態になってしまったせいか、いきなりキスをされてドキドキしているのか、呂律が回らず噛んでしまった。

「……何ってキス……したことないか?……」

「はじめてですよ! しかも男相手!」

「……じゃあ責任とって一生面倒見る……」

「あの、そう言う言葉は俺じゃなくて、可愛い女性に対して言ってください!」

「……そうか……嫌よ嫌よも好きのうちってやつか……」

「……ええと、失礼ながらシュトルフさん。あなたはいわゆるゲイなんですか?」

「……いや」

「じゃあなんで俺相手にこんな事するんですか!」

「……一目惚れ」

 え? 一目惚れ? 俺、男相手に好きになられたの!?

「ちなみに……お前の命を救った恩……服を買ってやった恩……美容室代を払った恩……そういうのをすぐに返したいと言ったな?」

「あぁはい、こういうのはきちんとした方が良いですし、早いほうが相手にとってもいいですし」

「……じゃあ……身体で払ってくれ」

「え? あの、身体で払うとは、もしかして、働いて返すってことじゃなくて、性的な意味ですか?」

「うん……」

「ちょっと待って下さい! お金で払います! この街で働いて、お金を稼ぎますから! 身体で払うのは絶対嫌です!」

「……早く返したいと言ったな……自分の言葉に責任を持て……」

どん

 シュトルフさんからかなりのプレッシャーを感じた。よくよく考えればドラゴンを一撃で倒した男。怖くないはずがない。

「それに……お前の職業を見ろ……」

「え? はい……どうすればいいですか?」

「『ステータス』……頭の中でそれをイメージしろ」

 シュトルフさんから言われた通りに頭の中でイメージをした。俺の頭の中に情報が流れ込んできた。



【ステータス】
名前:土井 零
性別:男
職業:性奴隷
レベル:1
経験値:0
体力:50
性技術:1
精液量:50
性気力:1
感度:1
誘惑力:測定不可

 

 なんだこのステータスは!? 何かの冗談だと言ってくれ! 酷すぎる。

「職業はこの世界に来た瞬間に決まる不変なるもの……お前がどう思おうが……現実は変わらない」

「と言われましても……」

「それに……誘惑力測定不能とある……つまりどんな奴もお前に惚れるということだ……」

「え? 誘惑力ってそういうこと?」

 そう言われてみると、俺をよく見る人がこの辺りに多い気がする。

「……変な奴にレイプされたり……もしくは売り飛ばされて廃人になったり……そういうのも十分あり得る……」

「つまり、シュトルフさんの元にいた方がかえって安心だという事ですか?」

「……そう」

 苦渋の決断とはまさにこのことである。一番マシな選択肢がシュトルフという男と性的な関係を結ぶこと以外ないのだから。

「……悪いようにはしない……いっぱい贅沢させてやる……いっぱい気持ちよくさせてやる」

 気が付くと多くの人が興味深そうに俺達を見ていた。こんな人通りの多い場所でこんな会話していれば気になるってもんだ。見物人は女性がやたら多く、何かを期待するような目で見ている。

「……宿へ行こう……」

「は、はい」

 俺はどうなってしまうんだろうか。宿ということは
なにかしらの性行為をする事は確定なのだろう。男との性行為という事実を、俺は受け止めきれるんだろうか……。

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