くっころ勇者は魔王の子供を産むことになりました

あさきりゆうた

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卑猥な触手でイクものか!

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 ある朝、俺は準備を整えて魔王の玉座へとやってきた。

「クルトス、何用だ?」

「魔王よ、再戦を申し込みに来た。今日こそ貴様を倒す!」

「気が乗らん。また後日にしろ」

「ふざけるなっ!! 俺は今この場で命を落としても良い気でお前に再戦を申し込みに来たのだっ!」

「分かった。お前の不戦勝でいい。これでいいか?」

「俺がそんな勝ち方を望むような男だと思うか! 貴様を殺してこそ俺の望む勝利だっ!」

「殺してこそか、では、殺すという目的を果たすだけならこんな馬鹿正直にいくよりも、俺が寝ているところや風呂に入っているところあたりを狙って不意打ちした方が良いのではないか?」

「俺がそんな卑劣な真似をすると思うかっ! いくぞっ!」

 俺は素早く踏み込み、魔王の胸へ自身の持っている愛剣を突き刺しにいった。

ぴとっ

 なにっ!? 魔王め、俺の剣を普通に掴んで止めただとっ!?

「そんなに俺に相手にして貰いたいなら、特別に相手をしてやる」

にょろぬちゅう

 魔王はどこからか触手を呼び出した。その触手は複数本あり、たこの脚のごとき柔軟な動きを見せ、さらに粘液にまみれている。

「初めて見るか? 自身のイメージを具現化する高等魔法だ。そこいらの者には真似できないものだ」

ぎゅにゅるう

 触手は瞬時に俺の身体に絡みつき。身体の自由を奪った。力尽くで解こうにもびくともしない。

「さて、このまま裸にひんむいて陵辱してやろうか?」

「なにっ! 魔王貴様っ! また卑猥な真似をするきかっ! 裸になどなる気はさらさらないわっ!」

「そうか、裸になりたくないというリクエストを申し出になったか。ではこうしよう」

 触手は俺の衣服の胸元に何か液体をかけた。すぐに俺の鎧は溶けて胸の部分だけが露わになった。

「裸は嫌というのであれば、一部を露出させた」

「貴様わざとやっているのかっ! 俺はお前の変態的な趣味に付き合う気はないっ!」

 魔王は俺の言葉など全く聞いていないかのような態度を見せた。

「クルトスよ、こうしてみると、お前は可愛いピンク色の乳首をしているな。発達した胸筋、歴戦の傷跡に対してアンバランスな乳首、それがまたエロチックで非常に良い」

「黙れっ!」

「どうしたクルトス? 顔が赤くなっているぞ。さては内心気にしていたのになあ、とか思っていたのか?」

 図星だった。俺は何も言い返せない。

「手始めにその可愛い乳首で遊んでやろうか」

 触手の内二本が、先端を吸盤の様な形状に変形し、俺の胸部へ被さった。

もにゅう もにゅう

 触手は俺の乳首を吸引するかのような動きを見せた。

「ふんっ、よくもまあ俺の胸なんかもてあそんで、もの好きなもんだな魔王ってやつは」

「余裕がありそうだな。ではよりエロティックにしてやろうか」

 魔王が指ぱっちんをすると触手は先程まで紫色の見た目をしていたが、徐々に紫色が薄くなり、ガラスのような透明色になった。なんてことはないと思ったが俺はあることに気付いてしまった。

「気付いたか。先程は被さっているところは見えなかったが、こうしてやるとお前の乳首がようく見える」

 俺はあえて無言でいた。何か反応するとこの魔王はその反応を楽しむと思ったからだ。

「つれない態度をとるな。ならばこうしてやる」

ぶぶぶぶぶぶ

 触手は急に震動しはじめ、その刺激が俺の乳首に伝わった。

「ひゃうん!」

 自分でも思わずしまった! と思うほど変な声を思わずあげてしまった。

「可愛い声をあげおって、そんなに触手の震動が良かったか?」

 俺は今すぐやめろといわんばかりに魔王を睨み付けた。

「くっくっく、そんなに可愛いところを見せられたら余計に可愛がってやりたくなるな」

 さらに二本の触手が俺の下半身へと伸びてきて、先程同様、俺の秘部だけ露わになるように下半身の装備を溶かした。さらに触手は俺の前と後ろを同時にせめた。生暖かく粘液にまみれた触手で下半身を刺激されて背筋がぞくっとした。

「や、やめろっ! 気持ち悪いっ! こんなの嫌だっ!」

「ほう、触手ではなく俺の手で直接いじられたいと申すか?」

「そんな事を誰が言った! 貴様がやりたいだけじゃないのか!」

「そうか、ではかまわず続けよう」

 先端が筒状に変わった触手が俺の性器の先端へと伸びた。

「クルトスよ、そういえばお前は童貞だったな。光栄に思え。いまから貴様の童貞は俺様が作り上げた触手によって奪われる」

「きさまっ! 俺は自身の初めてをキャンシーに捧げると決めたんだっ! こんな汚らしい触手に奪われるなど言語道断だっ!」

 急に魔王の態度が変わった。静かになったかと思ったら、魔王から異様に殺気がこみあがっている。それは俺でさえ恐怖を感じそうになるほどのものだった。

「クルトス……まだお前はあの女のことを思っていたのか? どうやら俺様の対応が優しすぎたようだ……今すぐフィルピスあたりにあの女を殺しにいかせるか!」

 魔王の発言は完全に本気のものだ。ここで俺が変に意地をはった態度をとればキャンシーは殺されてしまう。

「待てっ! 俺の発言がお前を非常に不快にさせてしまったことをわびる! 詫びと言ってはなんだが俺を好きに扱ってくれ!」

 その言葉が魔王に届いたのか、殺気を沈めたようだ。

「……クルトス、お前はなぜ俺がきれたか分かっているのか?」

「……その手のことに鈍い俺でも分かるさ。だがな、感情って奴は損得で変えられないものなんだ。例えキャンシーが殺されることが分かっても、俺はキャンシーの事を忘れるとか、魔王を愛しますとか、そんなことは言えない」

 そこまで言うと魔王が口元に笑みを見せた。

「頑固なやつだ。その性格で損をしたことはいっぱいあるのではないのか?」

「ああ、だから今から損をしようと思うんだ」

「くっくっく、良かろう。お前の気持ちをくんでやる」

 筒状の先端となった触手は俺の性器を徐々に飲み込んでいった。

「うっ……」

 自身の初めてをこんな形で奪われるとは、これも俺の人生って奴か……。

「どうだ? 極上の穴だろう? そこいらの女や男の穴では物足りなくなるほどのものだ」

 認めたくはないが、俺の性器には今までの人生で感じたことのない快感が走っている。今すぐにでも射精してしまいそうだ。

「まだ射精クなよ? まだまだ序の口だ」

 もう一本の触手が俺の臀部の蕾部分に伸びてきた。触手は俺の蕾をこじ開けて中へと侵入していった。ぬるぬるとしたゼリーのようなものが自身の体内へと入っていくかのような感覚を感じている。

「少し体勢を変えるか」

 魔王が触手を器用に動かし、俺の体勢を変えた。俗に言うM字開脚で魔王に俺の露わな部分を丸見えにするものだった。

「先程も言った通り、触手は透明色になっている。童貞喪失の最中の性器や、そして蕾内の赤肉もよくみえるぞ」

「そ、そんなところまで見るなっ! 汚いものまで見えたらどうするんだ!」

「あぁそうか。今の言葉、今後のお前の方針を決めるきっかけになった」

 魔王が何を言っているか分からなかった。

「いずれ、お前の蕾からは俺との愛の結晶しか排泄できぬようにしてやるということだ。言い換えれば魔王の嫁である証だ」

 その言葉に俺は寒気を感じた。

「お、おい、それはまさか……俺を女にさせるとでもいうのか?」

「近いな、正確には俺との子供を産める身体にしてやるということだ。もちろん断ればお前の愛するキャンシーの命はないがな」

「当然、YES一択だ。ただし俺は良いママになれるか分からんぞ。」

 もちろん嫌々ではあるが仕方ない。しかし、魔王を殺そうと考えていた俺が魔王の子供を産む存在になろうとは、そうなれば俺はキャンシーどころか二度と人間達に顔向け出来ない存在になってしまうな。


「決まったな。この話の続きは後日にするか。陵辱の続きといこうか。」

ぐにゅぐにゅ

 俺の胸、下半身と同時に触手はせめてきた。全身を走る強い快感に対し我慢ができない。

「うっ、ぐおあああ!! ぬわあああ!!」

「ほう、雄叫びのような喘ぎ声をあげるな。変に雌っぽい声をあげるよりかはこちらの漢らしい喘ぎ声が好感を持てる」

 自身の下半身に射精の感覚がこみあげている。しかしそれではなく似たような近しいもの。全身を強く走る快感だ。射精よりも強いイキがくるであろうことを俺の身体が悟った。

「クルトス、お前へのとどめはこれだ」

 突然俺の性器内に電撃のような刺激が走った。

「どうだ、触手でこれほど多数のプレイをしつつ、さらに尿道に触手を挿入させるなんていう器用な真似、魔王の俺様でないと出来ない芸当だ」

「ぐあああああ! もうおかしくなっちまううう!!」

びゅくくん びゅるるびゅくん

 今まで俺がしたこともないような強い射精と、全身が痺れるかのようなイキ方をした。尿道に挿入されていた触手は俺の精液で押し戻されて抜けた。

「あぁ……あうう……」

 あまりにも強いイキで俺は呂律が回らなくなった。こんな経験をするなんて思いもしなかった。

「くっくっく、良いイキ方をしたな。さて、そういえば俺様に再戦を申し込むとか言っていたなクルトス。いまならやってやらんこともないぞ?」

 わざとらしい質問だった。もちろん答えはNOである。
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