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金木犀

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「いや、マジで信じられんくらい可愛いからなこいつ」

「小さいから可愛いんでしょそれは、おねだりさせたら絶対うちの子が可愛いから」

「いや、福部さん性癖やばいやん……うちの方がちゃんと欲しがるしよがるんで」

「いや、待ちなぁ?マジで絶対負けんから」

夏休みも残すところ2週間となったある日、サークル室に集まると何の話からか、Domの3人が本当にしょうもない言い争いを始めていた

「恥ずかしいからやめて?!」

「人にそんなこと言いふらすもんじゃないよ……?」

「いや、お前は冷静であれよ……上條」

パートナーたちのくだらない言い争いで、お互いの性事情を暴露される彰人、河野、沢井は羞恥と呆れで遠巻きにしながら嘆息していた

「彰人、Comeおいで

「んぇ?!」

突然呼ばれ側に行くと、人前でキスをされ口の中を蹂躙される

「んぁ……、っふぅ……ちょ……」

上顎を舐められると腰が砕け足元がおぼつかなくなり、駿介の服にしがみつきながらパートナーの舌の動きに必死に応えるとしばらくして駿介は満足そうに唇を離した

「ほらな?」

顔を赤らめて目を潤ませながら息を乱している姿を晒すパートナーを言い争っていた2人に見せつける様に聞くと、2人もそれぞれ自分のパートナーを翻弄し結局彰人だけでなく残りの2人も苦しそうに顔を赤らめて喘ぐ羽目になった

「「いい加減にして!」」

「いい加減にしろ!」

Subの3人で自分のパートナーに噛み付く様に言うと、我に返ったかのように3人は怒るパートナの機嫌を取り始めた

「いや、ごめん……調子乗った」

「やだ!」

「ごめん、拓哉……機嫌直して」

「嫌だ、福部のばか」

「すんません……調子乗りました」

「もうしらねぇ」

やりすぎた駿介たちが彰人たちの機嫌が治るまでただ平謝りを繰り返す声が、残暑の残るサークル室に響いた

「機嫌治せよー、あきとー」

駿介はそう言うと、拗ねたふりを続けて逃げていた彰人を捕まえ、抱き締めると首に巻く青色のCollarにキスを落とした

「……んっ……もう……」

くすぐったさに身を捩って顔を見上げると困り顔で機嫌が治ったか覗き込んでくる駿介の顔が見えた

パートナーと迎えるはじめての残暑は気温が高いせいなのか、羞恥で上がった体温のせいか経験してきた9月の気温よりも暑く感じた
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