『手のひら。』

Episode.37

　　　　　　「お席はこちらになります。」

　　　　　　　　　　　　　　　　「ありがとう。」

　　　　　　　　　　　　　　　「うわぁキレーイ！」


　　　　　　　　　　　　　　　　　「あ！あそこ！」

　　　　　　　　　　　　　　　　♪～

　　　　　「お飲み物は如何なさいますか？」

　　　　　　　　　　　　　　　「僕はペリエで。」
　　　　　　　　　　　　「東京タワーが見えるよぉ」

　　　　　　　　「かしこまりました。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「君は？」
　　　　　　　　　　　　♪～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ん？」
　　　　　　　　　　　　　　　　「なに頼んだの？」

　　　　　　　　　　　　　　　「ペリエだけど。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ふーん」

　　　　　　「あたしアルコール頼んじゃおっかなぁ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪～♪


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「えっと…」


　　　　　　　　　　　　　　　　「ギムレットで…」
　　　　　　　　　　　　「甘めにとかできますか？」
　　　　　　　　　　「はい、大丈夫です。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　「じゃぁそれで＾＾」

　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　「かしこまりました、少々お待ちください。」

　　　　　　　　　　　　　♪～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　「…ふぅ。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　「どうしたの？」
　　　　　　　　　　　「ため息なんかついちゃって」

　　　　　　　　　　　　「いやなんでもないよ。」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪♪～

　　　　　　　　シャッ　カッ


　　　　　　　　　シャカシャ


　　　　　　　　シャカシャカ…



　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪～

　　　　　　「あれ、あたし頼んだやつだよねきっと」

　　　　　　　「女性のバーテンさんって初めてかも」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「・・・」

　　　　　　　　　「お待たせ致しました。」

　「お食事のほう必要でしたらお声がけください。」



　　　　　　　　　　　　　　　　　「かんぱーい♡」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　キィン



　　　「ライトアップ消える瞬間、見れるといいなぁ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪～♪

　　　　　　　　　　　　　　「…ふぅ、無理だ。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ん？」


　　　　　　　　　　　　　「明日も仕事だから。」
　　　　　　　　　　　　「僕はもう失礼するよ。」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「え！？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪♪～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ちょっと！」

　　　　　
　「ここの会計とタクシー代、これで足りるよね。」


　　　　　　　　　　　「ホントに帰っちゃうの！？」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪～
　　　　「有難うございました。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねぇ！」


「…ふぅ。」



キィン

スーーーッ














最悪だ。