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Chapter.5
Episode.27
しおりを挟むカチャッ
バタン
「ふうぅぅ」
「ノン、おかえりぃ~」
「あれ?運転、翔くんに代わったんだ」
「せっかく完全勝利したのに、
帰りで事故ったらサイアクだろ~?」
「なにわたしが事故る前提なのよ~」
「じゃあ夜の高速走れっか?」
「絶対無理」
「だろ~?」
「長距離トラックに囲まれちゃったりすると、
「もう無理!」ってなる 笑」
「じゃあ、そろそろ帰ろっか」
「あれ?救出班、
まだ戻って来てないけどいいのか?」
「うん」
「さっき希から連絡あって」
「無事救出できたって」
「ホント!よかったね、ノン!」」
「よかったじゃん!」
「うん、ありがとう^^」
「でも希のプラン通り、
救出したのは11年前の陽介さんで…今は
『浦島太郎』みたいな状態になってるんだって」
「『浦島太郎』かぁ」
「だから…私が会うのはまだ早いの」
「そっか」
「ノン、しばらく会えなくなる
覚悟もしてきたんだね」
「うん」
「いっぺんに押し付けるのは、自分勝手だと思うし」
「今の陽介さんのペースで回復してくれれば、
陽介さんが、健治さんを
見つけてくれると思うんだ」
「でもずっと思い出さないって
場合もあんじゃない?」
「ばか!」
どすっ!
「いってぇ」
「それは大丈夫だと思う」
「私との思い出は杉下理紗のような、
『思い出したくない』ものじゃないから」
「それこそコーヒーじゃないけど、
陽介さんの中で、少しずつ健治さんが
ブレンドされるんじゃないかなぁって」
「やっぱ強いな、ノンって」
カチッ
「よし、んじゃ行くかぁ~!」
ブルルル…
「翔聞いた?」
「なにを?」
「希と拓也さん、ヨリ戻したんだって!」
「うっそ!?いつ?」
「行きの車の中で」
「まぢ元サヤエンドじゃん! 笑」
「詳細は道中で話してあげるから 笑」
「行こ!」
カチャッ
「オッケー 笑」
「帰り道の楽しみができた!」
「んじゃレッツゴー!」
「ゴー!^^」×2
ブルルルーッ!
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