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Chapter.5
Episode.14
しおりを挟むトントントン…
「ん、ん゛」
ガサッ
ゴソッ
「んー(´ぅω・`)」
「やっと起きたぁ」
「何時ぃ、いま…」
「もうすぐお昼」
「美味そうなにおいだな…」
ぼりぼり…
「んふふ~♪」
「『美味そう』なのは匂いだけじゃないかんね」
「もうすぐできるから」
「歯ぁ磨いたりして待ってて」
「うーい」
カチャッ
キュイッ ジャー
パシャバシャ
がらがらがらがらぁ…
「水出しっぱにしないの」
キュッ
シャコショコシュコ…
「うんべぇひゃぁへっひょふ
「何言ってるかわかんない 笑」
キュイッ ジャー
キュッ
「んでさ、結局
こないだの話ってどうなったの?」
「こないだって、皆子の?」
「うん」
「なんかやっぱりいいみたい」
シャコショコシュコ…
「陽介さんに相談する前に、
解決したみたいよ」
「ほっか」
キュイッ ジャー
がらがらがらがらぁ…
キュッ
「クラのコたち、一番苦戦してたもんね」
「お、美味そ」
「こないだの合奏、鬼ムズだった
…まだ食ぁべぇなぁい」
「一緒に『いただきます』しようよ」
「はい、いただきまーす♡」
「いただきまーす」
ぱくっ
もぐもぐ
「なんか…」
「フツーに美味いな、これ」
「でしょー♪」
もぐもぐ
「でもこないだのは、必要なプロセスだかんね」
「それは散々陽介さんに言われたから、
みんな頭では分かるんだけどね」
もぐもぐ
「まだどうしても脳みそに寄り道しちゃうんだよぉ」
「後天的なもんは100%無意識ってのは
無理だから、寄り道の回数とか時間を
出来るだけ少なくしないと」
「でも去年から比べたら、
結構いい線いってるでしょ?」
「うん」
「だんだん音が音符に見えなくなってきてるし」
「画伯のイメージの
再現スピードも速くなってきてる」
「でしょー♪」
「『間違い探し』みんな超速くなったもん 笑」
もぐもぐ
「でもいっちゃんさん、
よく一人暮らし許してくれたね」
「それはウチのってより…」
「拓也のほうの親が変な心配をしてたっちゅうか」
「変な心配?」
「ヤロー2人がさ、1年以上一緒に暮らしててさ」
「文句ひとつ言わないで
正月とか2人そろって帰ったりするからさ」
「そっちに目覚めちゃったら
どうしようって 苦笑」
「そうだったんだ 笑」
「でも生活面は、結構拓也さんに
依存してた部分はあったでしょ」
「んー…まぁ」
「あいつ、奥さん並みに飯作ってたからなぁ」
「私実家だから、
そうしょっちゅう来てあげられないからね」
「カップ麺ばっかだと不健康になるよ」
じーっ
「あっち見なくていい 苦笑」
「あと陽介さん、いっつも思うけど、
食べるのも超速い」
「ほぼ飲んでるよ、それじゃ」
「噛むのメンドー」
「だからすぐお腹痛くなるんだよぉ」
「よく噛んで食べるのって…飽きてこない?」
「直ぐに食べ終わっちゃうのって勿体なくない?」
「ああ、そういうアプローチもあるか…」
「理紗は好きなもん最後にとっとくタイプでしょ」
「陽介さんは、真っ先に食べちゃうタイプでしょ」
「その違いかぁ~ 笑」
「ふふ 笑」
「はい、これ」
「ん?」
「何?これ」
「合鍵」
「え?」
「いちいち俺帰ってくるの、
待ってたりするのもメンドーでしょ」
「・・・」
「そうしょっちゅう来られなくても」
「こうやって飯作ってくれると嬉しいし」
「…いいの?」
「うん」
「あ、でも家政婦さんができて嬉しい!とか」
「そんなんじゃないんだけど」
「もしそう感じさせちゃったなら
「もらう!もらう!」
「ごちそうさまー」
「ふふ^^」
「おそまつさまでした♪」
「洗い物は俺やるよ」
「本当!」
キュイッ ジャー
カチャカチャ
「女の人って、
『潤い』ってのを超気にするでしょ」
じーっ
「それに理紗、楽器もやってるし」
キュッ
「いやあ、やっぱフツーに美味かった」
「んふふ~♡」
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