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Chapter.5
Episode.10
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「のぶこさん、着いたよ」
「あ、私寝ちゃってたんだ(´ぅω・`)」
「さすがにノンもずっと気ぃ張ってたからね」
「ホントにここ停めてても大丈夫か?」
「大丈夫だって」
「プランを見事実行できたら、
車の数なんて気にならないくらい、
勝利の美酒に酔いしれて戻ってくるだろうし」
「でも計画実行したら、陽介置いてきぼりにして…
その後だと周りとか気にならないか?フツー」
「『不審者がいます』とかなんとか言って
警察呼んで、保護させると思うよ」
「『落合健治』を殺しても
記憶がなくなる確証はないんだから」
「そっか」
「混乱している間に自分は退散して、
あとは警察に任せる」
「不審者が何言っても、
取りあえず警察は連行するだろうし」
コンコンッ
「あ、沙織だ」
ヴィーーーン
「結構早く追いつけたね」
「ノンが直ぐ目的地はここだって閃いたからね」
「森田くんは?」
「イレギュラーがあったら大変だから、
2人の後をつけさせた」
「動きがあったら連絡するよう言ってある」
「ナイス!沙織」
「ここに5人もいると
チョー怪しい人たちになっちゃうから、
一旦ばらけよう」
「ノンは沙織の車で待機してて」
「うん、分かった」
カチャッ
パタン
「でも私がここにいると、
お邪魔虫になっちゃわない?」
「『おじゃま虫』?」
「前に座ってる2人ねぇ、ヨリ戻したの♪」
「え!?うっそ!?」
「シーッ!!声デカいって!」
「そこは今日終わるまでは触れないの!」
「早くばらけるばらける!」
「はーい」
ヴィーーーン
「ふうぅぅ」
「んでこの後はどうすんだ?」
「森田くんの連絡を待つ」
「んで杉下里紗が車に乗ったら、ノンに電話させる」
「陽介氏の携帯、渡してあるよね?」
「うん」
「渡してある」
「でも思ったんだけど」
「なんですか?」
「目論見通り、また記憶を失くしたとしても
杉下里紗んところに警察は
連絡しないんじゃない?」
「『落合健治』である証拠、例えば免許証とかを
拝借しちゃえば、ただの不審者じゃなくって
『身元不明の』不審者になりますよね?」
「うん」
「身元不明の不審者の財布に、
『法律事務所』に勤めてるあの女の名刺があったら、
身元確認で連絡くらいはするでしょ」
「あ!だから携帯の番号に○してあったのか」
「じゃあ、会った最初から
『落合健治』の存在を消すつもりだったの?」
「いや、最初はそのつもりはなかったと思いますが、
記憶を失くして『落合健治』として
生活してると知ってて近づいたので」
「思い出すか思い出さないか、
どっちに転んでも直接自分に連絡がくるよう、
携帯の番号に丸をしたんだと思います」
「『落合健治』という存在を
書面上で消したとしても、落合健治が仮の戸籍
だったっていう事実は変わらないので」
「そこをあやふやにすると、今度は『落合健治』が
行方不明者になっちゃうじゃないですか」
「あ、そっか」
「仮の戸籍を作るにしても、
家庭裁判所の許可が必要なので」
「その、『落合健治』の存在を作る手助けをした、
弁護事務所の人間に彼女が成り変わる…」
「もっと言えば警察のほうには、それよりも近しい、
恋人のような関係になってるって
演じるつもりなんだと思います」
「社会的に信用度の高い、素性を明かした人間が
やってきて、身元が確認されたら、警察はフツーに
身柄は引き渡すでしょ」
「余計な仕事はしたくないし、
それで解決って事になるんだったら」
「でも健治さんは
のぶこさんと付き合ってるじゃん」
「そっちの人間には法律事務所の人間として、
『落合健治』は行方不明だった『岡崎陽介』でした
っていう事実を伝えて、錯乱状態とかなんとか言って、
絶対会わせないんじゃない?」
「ふぇ~、こぇ~…」
「でも、そうならないように、
うちらが今動いてるんだから」
「んで俺らはどうすんの?」
「壊されて錯乱してる、陽介さんを救いにいく」
「でも俺らのこともきっと忘れてるでしょ」
「その上混乱してる陽介を、どう救うんだよ」
「喫茶店の作戦会議で話したでしょ?
私がボールになるって」
「あ!それか!」
「てっきりそれ、救い出した後の話だと勝手に思ってた」
「同時進行でやるんだな」
「ジョン化してる時の記憶ってないんでしょ?」
「陽介さんだった時も」
「うん」
「だから健治さんである今も錯乱状態になっても
ブブッブブッ…
ジョン化する可能性は高いと思うんだ」
「沙織から連絡きた!」
「あ、私寝ちゃってたんだ(´ぅω・`)」
「さすがにノンもずっと気ぃ張ってたからね」
「ホントにここ停めてても大丈夫か?」
「大丈夫だって」
「プランを見事実行できたら、
車の数なんて気にならないくらい、
勝利の美酒に酔いしれて戻ってくるだろうし」
「でも計画実行したら、陽介置いてきぼりにして…
その後だと周りとか気にならないか?フツー」
「『不審者がいます』とかなんとか言って
警察呼んで、保護させると思うよ」
「『落合健治』を殺しても
記憶がなくなる確証はないんだから」
「そっか」
「混乱している間に自分は退散して、
あとは警察に任せる」
「不審者が何言っても、
取りあえず警察は連行するだろうし」
コンコンッ
「あ、沙織だ」
ヴィーーーン
「結構早く追いつけたね」
「ノンが直ぐ目的地はここだって閃いたからね」
「森田くんは?」
「イレギュラーがあったら大変だから、
2人の後をつけさせた」
「動きがあったら連絡するよう言ってある」
「ナイス!沙織」
「ここに5人もいると
チョー怪しい人たちになっちゃうから、
一旦ばらけよう」
「ノンは沙織の車で待機してて」
「うん、分かった」
カチャッ
パタン
「でも私がここにいると、
お邪魔虫になっちゃわない?」
「『おじゃま虫』?」
「前に座ってる2人ねぇ、ヨリ戻したの♪」
「え!?うっそ!?」
「シーッ!!声デカいって!」
「そこは今日終わるまでは触れないの!」
「早くばらけるばらける!」
「はーい」
ヴィーーーン
「ふうぅぅ」
「んでこの後はどうすんだ?」
「森田くんの連絡を待つ」
「んで杉下里紗が車に乗ったら、ノンに電話させる」
「陽介氏の携帯、渡してあるよね?」
「うん」
「渡してある」
「でも思ったんだけど」
「なんですか?」
「目論見通り、また記憶を失くしたとしても
杉下里紗んところに警察は
連絡しないんじゃない?」
「『落合健治』である証拠、例えば免許証とかを
拝借しちゃえば、ただの不審者じゃなくって
『身元不明の』不審者になりますよね?」
「うん」
「身元不明の不審者の財布に、
『法律事務所』に勤めてるあの女の名刺があったら、
身元確認で連絡くらいはするでしょ」
「あ!だから携帯の番号に○してあったのか」
「じゃあ、会った最初から
『落合健治』の存在を消すつもりだったの?」
「いや、最初はそのつもりはなかったと思いますが、
記憶を失くして『落合健治』として
生活してると知ってて近づいたので」
「思い出すか思い出さないか、
どっちに転んでも直接自分に連絡がくるよう、
携帯の番号に丸をしたんだと思います」
「『落合健治』という存在を
書面上で消したとしても、落合健治が仮の戸籍
だったっていう事実は変わらないので」
「そこをあやふやにすると、今度は『落合健治』が
行方不明者になっちゃうじゃないですか」
「あ、そっか」
「仮の戸籍を作るにしても、
家庭裁判所の許可が必要なので」
「その、『落合健治』の存在を作る手助けをした、
弁護事務所の人間に彼女が成り変わる…」
「もっと言えば警察のほうには、それよりも近しい、
恋人のような関係になってるって
演じるつもりなんだと思います」
「社会的に信用度の高い、素性を明かした人間が
やってきて、身元が確認されたら、警察はフツーに
身柄は引き渡すでしょ」
「余計な仕事はしたくないし、
それで解決って事になるんだったら」
「でも健治さんは
のぶこさんと付き合ってるじゃん」
「そっちの人間には法律事務所の人間として、
『落合健治』は行方不明だった『岡崎陽介』でした
っていう事実を伝えて、錯乱状態とかなんとか言って、
絶対会わせないんじゃない?」
「ふぇ~、こぇ~…」
「でも、そうならないように、
うちらが今動いてるんだから」
「んで俺らはどうすんの?」
「壊されて錯乱してる、陽介さんを救いにいく」
「でも俺らのこともきっと忘れてるでしょ」
「その上混乱してる陽介を、どう救うんだよ」
「喫茶店の作戦会議で話したでしょ?
私がボールになるって」
「あ!それか!」
「てっきりそれ、救い出した後の話だと勝手に思ってた」
「同時進行でやるんだな」
「ジョン化してる時の記憶ってないんでしょ?」
「陽介さんだった時も」
「うん」
「だから健治さんである今も錯乱状態になっても
ブブッブブッ…
ジョン化する可能性は高いと思うんだ」
「沙織から連絡きた!」
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