92 / 132
Chapter.4
Episode.10
しおりを挟むてくてく…
…ふぅ
美味かったなぁ『合鴨南蛮』
あ、電気点いてる
ガチャッ! キィ~
「あ、おかえり」
バタン!
「どうだった?とんかつ屋さん」
「すんごい並んでたから、
別のお店にしてもらった」
「そうだったんだ」
「健治さん、並ぶの苦手だもんね」
「じゃあ、なに食べてきたの?」
「ん?『合鴨南蛮そば』」
「『合鴨南蛮』?」
「わざわざメニューにそう書いてあったの?」
「ううん、鴨南蛮の鴨って、
ほとんど合鴨だってのを
杉下さんに教えてもらって」
「暢子さん、知ってた?」
「うん、前に真鴨のお蕎麦食べた事あるから」
「そうなんだ!」
「…こっち来る前にあっち」
「あ、そっか」
カチャッ
キュイッ ジャー
パシャバシャ
「そうなんだ!」
「美味しかった?」
「んー、私は美味しいと思ったけど」
「…鴨が苦手な人は無理かも」
がらがらがらがらぁ…
キュッ
「なんで?」
バタンッ
「『カモー!』って自己主張の強い味だったから」
「鴨の臭いが苦手な人は、ギブアップする感じ」
「あ、そっかぁ~」
「やっぱり純血種だと味は濃いんだ」
「純血種?」
「いや、杉下さんにね?合鴨は
「マガモとアヒルのハーフ」だって教えてもらって」
「そっから、なんで犬は雑種って言うんだろうって
話になったんだけど」
「「ん?そういえば犬って
『血統書付き』とかあるよなぁ」とか…
帰りに歩きながら考えてた 笑」
「そうだったんだ 笑」
「お茶でも淹れる?」
「んー…眠れなくなるからパス」
「カフェイン無いのもあるよ」
「そんなお茶あるんだぁ」
「うん、ルイボスティー」
「んじゃそれもらう」
「はーい」
パタンッ
ガサゴソ…
「ルイボスってことは、アフリカのお茶か…」
じょぼぼ…
「そう、南アフリカのお茶」
「よくわかったね」
「アフリカーンス語かな?意味は知らないけど」
「知らないんだ 笑」
「賢いんだか賢くないんだか分かんないよ」
「コーヒーも、ガテマラとエルサルバドルだけ
やたら発音いいし」
「ちがうちがう…」
「Guatemala!El Salvador!」
「でもスペイン語は話せないんでしょ?笑」
「うん 笑」
「健治さんってほんと不思議な人だね」
「チョーテンパってた時の、
暢子さんも不思議だったよ?笑」
「あの時の話はもういいの 恥」
「可愛かったなぁ、あん時の暢子さん…」
「・・・」
「だって、
「Do you know Futon?」って聞くんだよ!」
「…もうおしまい!恥」
「お!」
「ん?」
「あの鞄があるって事は…」
「うん、今日は泊まる」
「やったぁ^^」
「ふふ^^」
「…で」
「確認、できた?」
「うーん…」
「『まだ確認する必要がある』ってのを
確認できた、かな」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ただいま冷徹上司を調・教・中!
伊吹美香
恋愛
同期から男を寝取られ棄てられた崖っぷちOL
久瀬千尋(くぜちひろ)28歳
×
容姿端麗で仕事もでき一目置かれる恋愛下手課長
平嶋凱莉(ひらしまかいり)35歳
二人はひょんなことから(仮)恋人になることに。
今まで知らなかった素顔を知るたびに、二人の関係は近くなる。
意地と恥から始まった(仮)恋人は(本)恋人になれるのか?
恋に異例はつきもので ~会社一の鬼部長は初心でキュートな部下を溺愛したい~
泉南佳那
恋愛
「よっしゃー」が口癖の
元気いっぱい営業部員、辻本花梨27歳
×
敏腕だけど冷徹と噂されている
俺様部長 木沢彰吾34歳
ある朝、花梨が出社すると
異動の辞令が張り出されていた。
異動先は木沢部長率いる
〝ブランディング戦略部〟
なんでこんな時期に……
あまりの〝異例〟の辞令に
戸惑いを隠せない花梨。
しかも、担当するように言われた会社はなんと、元カレが社長を務める玩具会社だった!
花梨の前途多難な日々が、今始まる……
***
元気いっぱい、はりきりガール花梨と
ツンデレ部長木沢の年の差超パワフル・ラブ・ストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる