78 / 132
Chapter.3
Episode.25
しおりを挟む
「…で」
「確認はできた?」
「うーん…」
「『まだ確認する必要がある』ってのを
確認できた、かな」
「?」
「僕、今のお弁当屋さんの前にも、
結構色々バイトしてて」
「渋谷のルーフでも
バイトしてた時期があったんだけど」
「結構大きなお店だよね」
「そう」
「そん時結構色んな人とお喋りとかしてたから、
ど忘れしてるんだぁって思ったんだ、けどぉ」
「けど?」
「彼女、僕が決めるの早いの、知ってたんだよねぇ」
「あと早食いなのも」
「え?」
「鴨南蛮にしたときに
「相変わらず決めるの早いんですね、」って言われて」
「食べる時も「早食いせずちゃんと
噛んで食べてください」って言われちゃって」
「そうなんだ…」
「社員食堂とかで一緒に食べたり…とかは?」
「休憩時間に色んな人とお喋りはしてたんだけど」
「社食はいっつも、
売り場の男性社員さんと2人で食べてたから」
「それにわりと『よそ行きモード』で
ゆっくりめに食べてたし 笑」
「あとメニューも、AかBの
どちらかって感じのやつだったし」
「私の時は、結構早く
そのモードじゃなくなったけどね 笑」
「今思うとその段階で既に、
暢子さんに対して安心感を抱いてたのかも」
「そうなら嬉しい^^」
「じゃあ親しい人と外で食べたり、
飲み会したりとかは?」
「バイトは、『お金稼ぎ!』ってモードで
その頃はやってたから」
「『行って仕事して帰って』の
繰り返しって感じだったし」
「あと、仕事が一緒だった人の…顔は覚えてるけど、
名前は全然覚えてない 笑」
「飲み会は、居酒屋さんとかの、
ガヤガヤした音があんまり得意じゃなくって」
「誘われてもいつも断ってたんだ」
「そっか」
「でもそこもなんかド忘れしてて、
飲み会に行った事があったとしても」
「食べるのが早いのは、まぁ…じっと僕を観察してれば
分かるかもしれないけど 苦笑」
「決めるのが早いってのは…
社食や飲み会じゃ分からない情報でしょ」
「そうだね」
「2人とか少人数で行かないと分からない情報だね」
「飲み会だと食べ物はみんなでシェアするし」
「飲みものだって誰かが「生の人ぉ!」とか、
仲介業者みたいな人がオーダーするでしょ」
「仲介業者みたいな 笑」
「だからね、その綻びがどうやって出来たのか…
確認する必要があるかなぁって」
「そっかぁ」
「お茶、お代わりする?」
「あ、うん」
「ありがとう」
「いいえ^^」
パタンッ
ガサゴソ…
「ルイボスって案外美味しいね」
じょぼぼ…
「『案外』って 笑」
「もっとなんかこう、『アフリカ!』って
感じの味がするのかと思った 笑」
「やっぱり健治さん、不思議な人 笑」
「すみません、よくわかりません」
「お茶あげない」
「…ごめんなさい」
「ぷっ 失笑」
「で次はいつ会うの?」
「具体的にはまだ決まってない」
「それに、僕のほうから会いましょうって連絡すると、
なんか勘違いされそうでしょ」
「んー…まぁ人によって、だけど」
「「また連絡します」って向こうが言ってたから」
「多分、そのうち連絡がくるんじゃないかな」
「そっか」
「変な心配させちゃってごめんね」
「ううん」
「「心配してない」って言ったら嘘になるけど」
「こうしてちゃんと色々話してくれてるから」
「『なーんだ、ちゃんちゃん』って
終わるといいね^^」
「はは 笑」
「暢子さんのほうは?」
「ん?」
「『高校時代の友達と会う』って話」
「もう日程決まったの?」
「うん、来週の日曜になった」
「書いとこ」
「来週の…にち、よう…ね、オッケー!」
「んで」
「ん?」
「暢子さんって、どんな高校生だったの?^^」
「お互い、過去は詮索しないんじゃなかった? 笑」
「あ、そっか」
「これじゃあルール違反になっちゃうね 苦笑」
「…確認が出来たらさ」
「僕も全部解禁するよ」
「・・・」
「…そしたら私の高校時代も教えてあげるね^^」
「うん」
「シャワー浴びてきちゃいなよ、おネムになる前に」
「うん、そうする」
「ポケットの中、ティッシュとか、
ちゃんと出して洗濯機に入れてね」
「はーい」
「…ふぅ」
「確認はできた?」
「うーん…」
「『まだ確認する必要がある』ってのを
確認できた、かな」
「?」
「僕、今のお弁当屋さんの前にも、
結構色々バイトしてて」
「渋谷のルーフでも
バイトしてた時期があったんだけど」
「結構大きなお店だよね」
「そう」
「そん時結構色んな人とお喋りとかしてたから、
ど忘れしてるんだぁって思ったんだ、けどぉ」
「けど?」
「彼女、僕が決めるの早いの、知ってたんだよねぇ」
「あと早食いなのも」
「え?」
「鴨南蛮にしたときに
「相変わらず決めるの早いんですね、」って言われて」
「食べる時も「早食いせずちゃんと
噛んで食べてください」って言われちゃって」
「そうなんだ…」
「社員食堂とかで一緒に食べたり…とかは?」
「休憩時間に色んな人とお喋りはしてたんだけど」
「社食はいっつも、
売り場の男性社員さんと2人で食べてたから」
「それにわりと『よそ行きモード』で
ゆっくりめに食べてたし 笑」
「あとメニューも、AかBの
どちらかって感じのやつだったし」
「私の時は、結構早く
そのモードじゃなくなったけどね 笑」
「今思うとその段階で既に、
暢子さんに対して安心感を抱いてたのかも」
「そうなら嬉しい^^」
「じゃあ親しい人と外で食べたり、
飲み会したりとかは?」
「バイトは、『お金稼ぎ!』ってモードで
その頃はやってたから」
「『行って仕事して帰って』の
繰り返しって感じだったし」
「あと、仕事が一緒だった人の…顔は覚えてるけど、
名前は全然覚えてない 笑」
「飲み会は、居酒屋さんとかの、
ガヤガヤした音があんまり得意じゃなくって」
「誘われてもいつも断ってたんだ」
「そっか」
「でもそこもなんかド忘れしてて、
飲み会に行った事があったとしても」
「食べるのが早いのは、まぁ…じっと僕を観察してれば
分かるかもしれないけど 苦笑」
「決めるのが早いってのは…
社食や飲み会じゃ分からない情報でしょ」
「そうだね」
「2人とか少人数で行かないと分からない情報だね」
「飲み会だと食べ物はみんなでシェアするし」
「飲みものだって誰かが「生の人ぉ!」とか、
仲介業者みたいな人がオーダーするでしょ」
「仲介業者みたいな 笑」
「だからね、その綻びがどうやって出来たのか…
確認する必要があるかなぁって」
「そっかぁ」
「お茶、お代わりする?」
「あ、うん」
「ありがとう」
「いいえ^^」
パタンッ
ガサゴソ…
「ルイボスって案外美味しいね」
じょぼぼ…
「『案外』って 笑」
「もっとなんかこう、『アフリカ!』って
感じの味がするのかと思った 笑」
「やっぱり健治さん、不思議な人 笑」
「すみません、よくわかりません」
「お茶あげない」
「…ごめんなさい」
「ぷっ 失笑」
「で次はいつ会うの?」
「具体的にはまだ決まってない」
「それに、僕のほうから会いましょうって連絡すると、
なんか勘違いされそうでしょ」
「んー…まぁ人によって、だけど」
「「また連絡します」って向こうが言ってたから」
「多分、そのうち連絡がくるんじゃないかな」
「そっか」
「変な心配させちゃってごめんね」
「ううん」
「「心配してない」って言ったら嘘になるけど」
「こうしてちゃんと色々話してくれてるから」
「『なーんだ、ちゃんちゃん』って
終わるといいね^^」
「はは 笑」
「暢子さんのほうは?」
「ん?」
「『高校時代の友達と会う』って話」
「もう日程決まったの?」
「うん、来週の日曜になった」
「書いとこ」
「来週の…にち、よう…ね、オッケー!」
「んで」
「ん?」
「暢子さんって、どんな高校生だったの?^^」
「お互い、過去は詮索しないんじゃなかった? 笑」
「あ、そっか」
「これじゃあルール違反になっちゃうね 苦笑」
「…確認が出来たらさ」
「僕も全部解禁するよ」
「・・・」
「…そしたら私の高校時代も教えてあげるね^^」
「うん」
「シャワー浴びてきちゃいなよ、おネムになる前に」
「うん、そうする」
「ポケットの中、ティッシュとか、
ちゃんと出して洗濯機に入れてね」
「はーい」
「…ふぅ」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
じれったい夜の残像
ペコかな
恋愛
キャリアウーマンの美咲は、日々の忙しさに追われながらも、
ふとした瞬間に孤独を感じることが増えていた。
そんな彼女の前に、昔の恋人であり今は経営者として成功している涼介が突然現れる。
再会した涼介は、冷たく離れていったかつての面影とは違い、成熟しながらも情熱的な姿勢で美咲に接する。
再燃する恋心と、互いに抱える過去の傷が交錯する中で、
美咲は「じれったい」感情に翻弄される。

乗り換え ~結婚したい明子の打算~
G3M
恋愛
吉田明子は職場の後輩の四谷正敏に自分のアパートへの荷物運びを頼む。アパートの部屋で二人は肉体関係を持つ。その後、残業のたびに明子は正敏を情事に誘うようになる。ある日、明子は正敏に結婚してほしいと頼みむのだが断られてしまう。それから明子がとった解決策 は……。
<登場人物>
四谷正敏・・・・主人公、工場勤務の会社員
吉田明子・・・・正敏の職場の先輩
山本達也・・・・明子の同期
松本・・・・・・正敏と明子の上司、課長
山川・・・・・・正敏と明子の上司
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる