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Chapter.3
Episode.22
しおりを挟む「ただいまぁ…
スーッ
って」
そりゃ暢子さんも行ってるわなぁ
スーッ
「あれ?」
…何故でしょう、
今日は布団がくっついてるような…
スー
「・・・」
スッ!
…気のせい、ではない
スー
いいや、気のせいにしとこ…
PiPiッ!
「やべっ!スマホ踏んじゃった!」
『はい、なんでしょう?』
「ただいまぁ」
「踏んじゃいました…」
『すみません、よくわかりません。』
「…すみません」
『気にしないでください。』
「ふふ 失笑」
スーッ
「なにスマホに気ぃ遣われてるの? 笑」
「スマホ踏んじゃって…」
「猫じゃなくってよかった^^」
「危うく著作権料が発生するところでしたよ♪」
「ん?」
「なんでもないです^^」
「なんか今日、いつもとテンション違う?」
「すみません、よくわかりません」
「絶対違う 笑」
「旅館の人が間違えたのかなぁ、なんか布団が
「私、嘘つくの苦手なんです」
「へ?」
「わたしはうそをつくことが
「日本語は分かります 笑」
「今日の暢子さん、不思議なテンション 笑」
「だから正直に言います」
「はい、どうぞ…」
「あの布団くっつけたの、私です」
「え!?」
「Do you know Futon?」
「そりゃ知ってます」
「ってか何故英語 笑」
「しかも、ちょっと発音いいし」
「お酒とかは…飲んではいないですよね」
「単刀直入に聞きます」
「え?」
「単身刀を持って直接入り込む勢いで聞きます」
「やっぱり暢子さん、不思議なテンション 笑」
「暢子さん、お茶でも飲むぅ?」
「…いただきます」
「ふふ^^」
じょぼぼ…
じょぼぼ…
「はい、どうぞ」
ずずっ
「あちっ」
「・・・」
「暢子さん、大丈夫?」
ごくごくっ
「ふうぅ」
「え!?イッキ!?」
「この間の」
「ん?」
ごほんっ
「この間の、ライブにいらしてた、
お知り合いの方」
「あ…」
「あの方に…会われたりはするのでしょうか?」
「えっと…」
「…うん」
「会おうと思ってる…」
「…ふぅ」
「私、健治さんといるととても安心するんです」
「うん」
「それは僕もおんなじ…」
「でも」
「あの方とお話している姿を見たとき、
胸がキュッて…」
「キュッて苦しく、なったんです」
ぐすっ
「嫉妬だと思います、
これって」
「でもなんだか…そんな気持ちを…
そんな、きもちを抱いちゃった自分が、
たまらなくイヤでイヤで」
「…ぐすっ ぐすっ」
「私、健治さんのこと…もう…」
「健治さんの事もう…好きじゃなくって」
「!?」
「健治さんのこと…」
「愛してるんです、私…」
「!」
「健治さんにとって一番幸せな選択であれば、
今のままでも、今より遠ざかってしまっても…」
「…構わないって、そう思ってました」
ぐすっ
「でも嫉妬心を抱いた瞬間、
たまらなく自分を醜く感じ
ぎゅっ!
どくどくどく…
「暢子さんの鼓動、早くなってるね」
「・・・」
「暢子さんの鼓動が、僕の身体に伝わってきてる」
どくどくどく…
「…僕の鼓動も
早くなってるの、分かる?」
「うん、分かる…」
「僕は…」
「僕は暢子さんのこと、
好きじゃない」
ぎゅっ
「暢子さんにとって一番幸せな選択が、
僕と一緒にいる事ならいいなぁって」
「僕もずっとそう思ってた」
「…ぐす…うぅ」
「僕は暢子さんの全部を、愛せる自信があるんだ」
「ゔっ…ぐすっぐす…」
「暢子さんが醜いと感じてる、その心も一緒に
愛せる…と思う」
「うふっ泣笑」
「思うって言われるとちょっと不安になる 笑」
「だから僕の全部も愛してもらえるよう、
僕の全部をきちんと、
暢子さんに伝えようと思ってる」
「でもその前に」
「その前に、あの人に会って確かめておきたいんだ」
「色々と」
「…うん」
ん…ちゅっ
「暢子さん、ありがとう^^」
「…すみません、よくわかりません 笑」
「『僕を愛してくれて』ありがとう^^」
ん~~!!…ちゅっ
「こちらこそです^^」
ぎゅっ!
「んでね」
「布団をくっつけてくれた事、
すんごく嬉しいんだけど」
「ん?」
「今日も全力で撮ったからさ」
「うん」
「布団入ったら速攻寝ちゃうと思うんだ 笑」
「ふふ 笑」
「くっつけて寝るだけでも
充分幸せだよ♪」
「フーワああぁぁ」(´ぅω・`)
「あは 笑」
「寝よっか^^」
「うん^^」
カチカチッ
スーッ
ガサゴソッ
「ふふ^^」
「おやすみ^^」
「おやすみ^^」
きゅっ
すー ふー すー ふー
はやっ!
「ふふ♡」
ちゅっ
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