『Love Stories。』

日向理

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Chapter.3

Episode.13

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 「ふうぅ~、疲れたぁ~!」

「お疲れ様でした^^」


「いつも思うんですけど、健治さんって
 いつも全力で写真撮りますよね」

 「んー」

 「多分、中身が子供なんだと思う 笑」

「子供?」

 「例えばさ、蝶々が飛んでるのを見かけたら」
 「子供は「あ!ちょうちょだ!」って
  真っ先に追いかけるでしょ」

 「大人は蝶々飛んでてても追いかけないし、
  虫が苦手な人は「うわっ!なに!?」って
  逃げたり、むしろ追い払ったり」

 「僕にとって目に映る景色や瞬間が
  …蝶々みたいなもんだから 笑」


「なるほどぉ…」

 「決まった」

「え!?もう決まったんですか!?」

 「うん」

「どれにしようかなぁって悩んだりしません?」


 「うん、しないねぇ 笑」

「そこも…子供なのかも? 笑」

 「押していい?」

「まだです!まだ!」

「メニュー半分も見てないですもん」



 「でも暢子さんも、
  意外と頭が柔らかい人でよかった^^」

「ん?」

 「「あとは僕を無視して、
  ご自由にどうぞ~!」って撮り方に、
  すんなり対応してくれてるし」
 「まぁ流石に最初ん時は意識しちゃってたけど 笑」

「それは『撮影』って言われれば
 誰だって意識はしますよ」
「まぁ私モデルではないんで、こういうポーズって
 指定がないのは正直ホッとしましたけど 苦笑」


 「ほら、これなんかなかなか良い感じ」

「わっ、キレーイ…」


 「自分の後ろ姿が?」

「夕陽のグラデーションが」


 「呼んでいい?」

「だからまだです!」

 「ふふ 笑」


…本当、子供みたい 笑


 「ほら、これなんかも」

「もー、ゆっくり決めさせてください!」






ティロリロ♪ティロリロ♪ …

「ありがとうございましたぁ~」


 「はぁ~、食べた食べたぁ~」

「ご馳走様でした^^」


 



 

                     カチャッ 

カチャッ 


                      パタン


パタン

            「あとは暢子さんをウチま


                 …ぁああああぁ」
「すごい欠伸 笑」

           「食べたら一気にきた 苦笑」

「消化って一番体力使うんですからね」


「まだここ静岡ですけど…」
「運転、大丈夫ですか?」

                  「頑張る 笑」

「それ、助手席が1番不安になる答えです 苦笑」


「無理せず今日はどこか泊まりましょうか」
                    「え!?」

「事故とかあったら大変じゃないですか」
「静岡なら、いくつか温泉宿知ってるし」

         「でも明日、暢子さん仕事じゃ…」

「明日も一応お休みは貰ってるんです」
「「ご自由にどうぞ~」って
 撮られる側も、意外と体力使うんですよ 笑」

「それに素泊まりなら2部屋でも
 そんなに高くはないと思いますし」


                     「まぁ」
  「それならそれで、僕としては助かるんだけど…」

「高速使わないなら私が宿まで運転しましょうか?」

            「や、宿までなら大丈夫!」

「…今ちょっと
『ペーパーは怖い』って思ったでしょ 笑」

       「おかげでちょっとは目が覚めた 笑」

「ふふ ^^」


「じゃあ決定~」
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