『Love Stories。』

日向理

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Chapter.3

Episode.6

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 じーっ


 「…すごい」


  「今度のはアタシでも急展開って思うわ」

  「そんでその、みかちゃんってコの、
   専属後ろ姿モデルになるって話…」

  「即決したってのもアタシからしたら驚き」

  「暢子、仕事早くって助かってるけど…まさか
   プライベートもスピーディーだったとは」

「私、案外物怖じしない性格なんです 笑」

  「愛菜ちゃん、
   パシリルート使わんでもよくなるかもよ」

 「え?」

  「ほら暢子がこうして繋がったんだから、
   そっちのルート使えば」

 「でもわたし、写真って全然分からないし」
 「そんなコが暢子さんに付いてって
 「どうも~♪」とか近づいたら」
 「こっちの目的バレバレじゃないですか」

  「あ、そっか」

 「それに他の人のチカラに頼らず攻略したいし」


  「んじゃあその、
   みかちゃんってコのライブに通えば?」

 「!」

 「それ、いいかもしれません!」

  「来月の8日だっけか」

「はい」

  「その日は行かずに別の機会に見に行けば
   暢子ルートってのはバレないし」
  「なんかで鉢合わせしても
  「ぐうぜ~ん!」ってはしゃげば」

「このアルバム、愛菜ちゃんにあげるよ」

 「え!?」
 「でも…」

「私、来月ライブ観に行くし、
 その時に素敵だなぁって感じたら
「知り合いへのプレゼント」って言って買えばいいし」

  「買えばって…暢子ってホントに
   モノを愛でないタイプなんだね」
  「記念で取っとくって気持ちもないんだ」

「CD持ってるのに聴かないって
 可哀想じゃないですか」

  「出た 笑」

「確かに記念にはなるとは思うんですけど…」
「小っ恥ずかしい気持ちの方が強いんで」

  「だってさ

   …ってもう開けちゃってるし 笑」

 「わっ!ホントに落合健治って書いてある…」

 「健治さんのピアノかぁ…」


  「妄想旅行しない!」


 「あ」

 (´∀`=)へ

  「今日はあたしの仕事場のほうで過ごすんでしょ」

 「あ、そうだ!」

  「こっちから何か聞く時はあるかもしんないけど、
   そっちから聞くのはダメだかんね、
   仕事の邪魔になるから」

 「はい!」

「じゃあ私、お茶淹れますね」

  「サンキュー!」

  「集中してるときはガン無視するから」
 「(>Д<)ゝ”ラジャー!!」
           キュイッ ジャー


  「あと自分の居場所は確保すること」

           キュイッ



            カチッ

 「居場所?」

      「じゃあ向こう行くよ!」

 「あ、はい!」

                 ガチャッ

           「すごっ…」

        「話しかけられたりはアウトだけど」
                「物音とかはあたし
           全然気にしないでできるから」

        「ちいっとばかし片しててもへーき」

        「ちいっとばかしって」
        「…これ、大掃除レベル」

      「あ、別にキレイにしろとは言ってない」

「一度私が掃除しようとしたら、
激しく拒否されたんだよ 笑」
   「何がどこにって分かっててのこの状態だから」
     「下手にしまわれたら探すのめんどーだし」

           「そっちのローソファらへんは
              片してもへーきだから」
             「そこで居場所確保して」

    「…ローソファんとこでもじゅーぶん」

              「ん?なんか言った?」

        「いえいえ!何も!」

「お茶淹れたら、そっち持って行きますね」
                「ありがとー^^」
    
            「お、おじゃましまーす」


                 パタン


「くす 笑」
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