『Love Stories。』

日向理

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Chapter.2

Episode.14

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            「おーい、理紗ちゃーん!」

「はーい(。>ω<。)ノ」

             「合奏3人見学あるから、
              椅子用意しといてー!」

「(>Д<)ゝ”ラジャー!!」


                   「さのっち」


                     「ん?」

           「さっきのはまだオフレコで」

                    「はいよ」

             「ガチのをやりたい人は
             部のほうに行ってるから」
      「多分いい反応は返ってくると思うけど」

            「初対面でいきなりだと…」
   「多分みんなキャパオーバーしちゃうから 笑」

「準備できましたぁー!^^」

                   「はーい!」


      「先にちょろ~っと紹介しとくから」

     「その後で入ってきて」

                    「はいよぉ」




「吉岡ぁ、連絡事項は?」

  「あ、今日は無いです!」

「理紗ちゃん、チューニングは?」

 「もう済んでます♪」


「今日の合奏を始める前に」

「僕が散々話題にしてきた、『あの』
 さのっちが、今日は来てくれてます」

     おおー!

           「なんか盛り上がってる 笑」

「さのっちのサークルの人も来てるけど…」
「みんな変に緊張しないように 笑」

      笑

           「僕が簡単になんか話すから」
       「2人は入ったらもう座っちゃってて」

「じゃあどぞぉー」
                     「はい」
                    「はーい」

    バタバタバタ…!

                 「何あの音!?」


          「みんな楽器持ってるから」

     「拍手じゃなくて足踏み 笑」

                「おもろーい^^」












          バタバタバタ…!

そーっと…
            「あ!」


            「えー」
    「温かい足踏みありがとうございます、
         佐野治です^^」
     「でも有名人とかじゃないから、
        ちと恥ずかしい 笑」

             笑

「さのっちは、ここではじゅーぶん有名人なの」

           「えーっと…」

       「『変態』で?それとも
        『心優しきドS』で?」

             笑

               「どっちも 笑」

         「なんだよぉ~」
     「じゃあもう話す事ないやん 笑」


       「えっと、好きな食べ物は…

        シーチキンとチョコ」
               「子供かよ! 笑」

            爆笑
「なんか漫才みたいだね♪」
 「だね」
                  「ふっ 笑」

          「ねぇ、変なひとでしょ?」

            はい!

     「そこは吹奏楽のノリで返事しない 笑」


「あは 笑」
            爆笑

     「じゃあ、さのっちには座ってもらって」

      「ほーい」

      「「なんかちげー」ってなったら」
        「遠慮なく口出ししてね」

             笑
  「ほーい」



     「じゃあ今日はオリジナルじゃなく」
   「ウチらの苦手なポップスを『敢えて』やろう」

            えー!


          「えー言わない」
    「練習でカッコつけてもしょうがないでしょ」


        「おやおやおやぁ?」
        「返事がないぞぉ~?」

            …はい

        「元気がないぞぉ~?」

     「元気があればなんでもできる!」
「ぷっ失笑」
          「いくぞー!」


      「いーち、にーぃ、さーん…」

          しーーぃっ!
 「爆笑」

 「さすが治氏のダチ 笑」













           どよーん…

「さっきまでの勢いが…」

           「んー…」
        「なんか違うよなぁ…」


       「さのっち、どう思う?」

  「グルーヴがゼロだね」

「うわっバッサリ 苦笑…」

        「だよねぇ、やっぱ」

       「僕嫌われたくないから、
     代わりにさのっちに言わせてみた 笑」

            はは…

「超かわいた笑い…」



       「えーっと」

    「縄跳びできないひとぉ」


            じろじろ…


      「んじゃスキップ出来ないひとぉ」


      そろ~

      「吉岡、スキップ出来ないんだ!? 笑」

             笑

        「縄跳びとスキップ、
   まぁ出来ない理由は色々あると思うけど…
    出来ない人の共通点はふたつあって」

    「ひとつは、チカラが入り過ぎてる事」

    「んでもうひとつは、意識し過ぎてる事」

     「自転車ってさ、初めてのときって、
    むっちゃハンドルを動かしまくるでしょ!」
    「逆にそれでバランスが取れないってのに、
    気付かないくらいあっぷあっぷしてる 笑」

             笑

          「あとはぁ…」
           「握手!」
 
             「ほい光一、握手」

                    「うい~」
                                                                                      がしっ

    「はじめまして、佐野です( ̄ー+ ̄)キラリ」

 「はじめまして、じゃないでしょ( ̄ー+ ̄)キラリ」

            爆笑

            「こん時にぃ」

  「まぁ医学部のひとは思うかもしんないけど…」

         「人差し指の第一関節が何°で」
           「握力が大体何kgで」

         「…っていちいち考えないでしょ」

     (゜д゜)(。_。)(゜д゜)(。_。) ウンウン


                     「んで」
       「いつまで握手してればいいのかな?」

             笑

        「アフリカ系アメリカ人」
     「いわゆる黒人の多くはクリスチャンで、
        教会でジーザスを讃えて、
      ゴスペルをクワイアしてるんだけど」

 「言動がミスター 笑…」


    「物心つく前からその環境にいるから、
       自然とグルーヴ感が出たり、
   ぐるんぐるんなフェイクとか歌えるんだよね」

   「それって要は…そんなひといないと思うけど」

  「物心つく前から縄跳びしてるようなもんで 笑」

             笑

        「掴み立ちの赤ちゃんが、
      突然スキップしたら怖いでしょ 笑」

             爆笑



         「英才教育ってのは、
     モノを認識したり言葉を話したり…」
  「人のデフォルトの機能と一緒に学習するので」
    「握手をするような感覚でドリブルとか、
    ラケット振ったりできるようになるんだよ」

            ほほ~

  「勿論、黒人のみんながみんな、クリスチャンで
  ゴスペルをクワイアしてるわけじゃないので 笑」
   「歌が下手な黒人も当たり前にいるわけで」



   「…なんか話が講義みたいになってきたね 笑」

             笑

      「長縄跳びってさ、回す人両方が
    むっちゃチカラ入れて回してたら、ぜってぇ
   「入れ!」言われても無理だと思うんだ 笑」

            爆笑

  「チカラを入れるとこと抜くとこ、それがあって
     初めて『お入んなさい』っていう
       余裕ができるんだよね」

         「その縄跳びの
    『お入んなさい』ってのがグルーヴ」

            ?

               「すんげーわかる!」
  「けどみんなには多分解かんない、それじゃ 笑」

          「そっか 笑」


            苦笑


 「曲には同時に幾つもの縄跳びが存在していて」
                     「お!」
 「イチ、にい、さん、しぃ ニィ、にぃ、さん、しぃ
  っていう小節の縄跳びもあれば」
 「いち、ニィ、さん、シィ にぃ、ニィ、さん、シィ
  っていう拍の縄跳びもあったり」

 「もっと言えば8分や16分音符の
  小さい縄跳びもあれば8小節や16小節っていう
  大きな縄跳びも存在してる」

 「でもそれを意識した段階で力が入っちゃうので、
  後天的にそれを養うには、
  その意識を限りなく無意識に近づけるしかない」

 「…って事ですよね?」

           ぽかーん…

          「…すご~い」

            「凄いな、ようすけくん!」
   「でもみんなにはそれはまだ未知の領域だ 笑」


            笑

             「類友ってやつだね 笑」

            爆笑


       「んじゃこの流れなら話しちゃうか!」

             ?

     「実はこのさのっちの愛弟子の、
   おかざきようすけくんが、ウチの楽団使って
    新しいものをやりたいって言ってるんだ」

            おぉ

      「ようすけくんは長い期間かけて、
       ウチらを英才教育したいらしい」

            おぉ!

      「みんな…ワクワクするでしょ 笑」


     (゜д゜)(。_。)(゜д゜)(。_。) ウンウン

           「みんなー!」
    「よーすけくんの子供になりたいかぁー!」

             おー!

    「スキップできるようになりたいかぁー!」

     「おー!」

     「あ」

「ぷっ失笑」
             笑

    「よーすけくんに育てられたいかぁー!」

            おー!

     「ニューヨークに行きたいかぁー!」


           おー!
「なにこの団結力は 笑」

         「いくぞー!」

     「いーち、にーぃ、さーん…」

          しーーぃっ!
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