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白い黒猫

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Blue skinny cat

Verse

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 ムスムズした感覚を覚え起きたら、俺の上に女が跨っていた。
 気の強そうな釣り目が特徴の、女というより女の子と言う感じで小柄。少年か? と思うくらい胸も小さい。短くてツンツンした赤い髪が跳ねていて猫の耳のように見えた。
 そして俺のモノは彼女の膣の中にあるようだ。怒っているような表情で彼女が腰を動かすと、快感というには弱すぎる感触が沸き起こる。
「お嬢さん、お早う。素敵な朝だね」
 俺がそう挨拶すると、赤毛の女の子はギョッとしたように俺の顔をみる。
 碧石のような目が俺を警戒しているように見入っている。この状況で声をかけられるのにそこまで驚く事なのだろうか?
 そもそも今の時間は何時なのか? カーテンの閉まった薄暗い部屋では朝なのか夜なのかも分からない。それにしてもこの子は誰だろう?
  俺は記憶を辿る。
 香港でのライブを終え、そのままニューヨークにトンボ帰り。
 遊ぶ暇もないスケジュールを組んだマネージャーに文句垂られているうちに車で家に送られた。
 シャワー浴びてベッドに直行してそのまま泥のように眠って起きたらこの状況。
 この子は誰だ? 俺は首を傾げる。

 そう言えば今朝俺が家に帰ってきた時リビングでイーラとイチャイチャしていた相手がこんな子だった気がする。
 余りにも疲れていたので、大して気にせず挨拶だけして寝室に行った。
 香港で遊べなかった分、飛行機の中で黒人青年をナンパして眠らず楽しんだ所為で身体が休息を求めていたからそのまま泥のように眠った。
「俺は賢史、君の名前は?」
 警戒している様子の相手に、俺は笑顔を作りそう話しかけ続ける。ウッスラと彼女の身体に残る傷、俺を睨み付けてくる感じ。
 コイツは父親とかに虐待されて育って男を憎んでレズになったタイプの女なのだろうと予想する。小柄でガリガリの身体のため余計に目が大きく、幼く見える。
 腕に残るリストカットの跡も生々しい。イーラは時々こういうタイプの子を拾ってくる。
 俺の上で言葉を発するでもなく、かといってどく訳もなくその子は俺と繋がったまま俺を睨みつけている。
 さてどうしたものか?
 彼女に丁寧にお願いしてどいてもらうか、逆にこのまま腰を突き上げ彼女を抱いてしまうべきか?

「あら、ミア此処にいたのね」
 イーラが寝室に入ってきた。そして俺が起きている事に気がついたのか、ニコリと笑いキスをしてくる。その様子をミアという子は睨みながら見ている。
「ミア、昨日も話したけど、この人が私の夫賢史、賢史この子はミアよ」
 イーラは朗らかに、俺たちをそれぞれに紹介する。そしてミアに視線を向け細める。
「ミアそれにしても、貴方も面白い子ね、こんなイタズラして」
 ミアは身体を竦ませる。
「怒ってる? イリー……」
 イーラはフフフと笑い背後からミアを抱きしめる。
「怒ってないけど、何? お仕置されたいの?」
 お仕置きという言葉にミアは怯えた顔をする。
「おい、イーラその子も反省しているよ。馬鹿な事したって、だから許してやれ」
 そう言うとミアは驚いた顔をして俺を見る。
「ミア、こんな事した相手が賢史だから良かったわ、他の相手だったら貴女が傷ついてたのよ」
 背後から抱きしめ耳元に囁くようにイーラがその子に話しかける。ポロリと涙を流しミアが頷いた。
「丁度良いわ、お勉強しましょう。男の人の事」
 そう言いイーラはミアを抱きしめたままその身体を動かし始めた。
 俺のモノで中を擦られてミアが身体を震わせる。落ち着いてきていた俺のモノも刺激を受け硬さと質量を取り戻した。小柄な事と、あまり使っていない事もあるのだろう締め付けも程よく気持ちよい。
「私とのセックスと同じよ、感じる? 賢史の温かくて大きなペニスを。怖くないでしょ? 貴女をただ愛しているだけ」
 虐待を受け、男性恐怖症によりレズに走った子には膣で感じる快感は馴染み無いものだったのだろう。
 ミアはその感覚に身体を震わせた。俺は身体を起こし、手を伸ばしミアという子の頭を撫でてやる。俺が動いた事でペニスが与える強めの刺激にミアはビクリと反応した。
 ただ優しく撫でるだけの俺の手の感触に甘えるような表情も見せていった。イーラも背後から優しく慈しむようにミアを愛撫している。
 俺はミアを安心させるように微笑みかけ撫で続けながら、腰をゆっくり動かし突き上げた。
 俺とイーラの優しい愛撫に安心してきたのか緊張もほどけていく。ミアは緊張を解き快楽に身体を委ねていき、可愛い声をあげ始めた。
 俺は出来る限り優しくその頬にキスをして胸を撫でてやる。
 少しヒゲの伸びたキスと俺の男くさい手に一瞬身体を強ばらせていた。しかしそれが彼女を傷つけるものてもはないと分かってきたのか、彼女から俺にキスを強請ってくるようになる。
 イーラはキスしている俺をミアごと抱きしめる。ミアという繊細で壊れやすい存在を俺とイーラはミアが悦びの涙を流しながら眠りにつくまで愛してやった。

 親子のようにミアを間にベッドに寝転びながらイーラを見るとニコリという笑顔を返される。
「おい、こんな子供に手を出して大丈夫か!」
 イーラは笑う。
「年齢は二十三歳、犯罪にはならないわよ」
 ミアを優しくイーラは撫でる。
「自称じゃねえか?」
 フフフとイーラは笑い顔を横にふる。
「そこは大丈夫。バカな業界の顔を気どる男に騙されそうになった所を助けてあげたの。歌手志望みたい」
 悪い男の餌食になりそうな所から助けて、イーラに喰われた。
「で、歌えるのか?」
 そう聞くと苦笑し肩を竦める。
 ニューヨークには歌手を夢見る子なんてごまんといて、その中で普通に上手い子も多い。だが光をもっている奴はぐっと少なくなる。それでもプロになれるかというと難しいそんな世界。
 イーラがこの様に微妙な言い方するということはそのどれも満たしてないんだろう。
「なら。なんで拾ってきた?」
「大人として、子供が誤った道に堕ちそうになるのを見たら止めてやるものでしょ?」
「それで、俺らに食われてたら意味あるのか? あと、手負いの傷だらけの小動物は面倒なだけだぞ」
 イーラはフフフと笑う。
「なぜ? こんなに可愛いのに。だから抱きしめて思いっきり可愛がり悦ばせたいの」
 俺はその言葉に顔を顰めてしまう。大抵の事はバッチリだが、唯一ここがイーラと俺があわない部分。俺はガキが嫌いでカワイイとは思わない。
「お前がこの子と、どう付き合おうと勝手だが、俺は知らねえ。勝手にしろ!」
 そう言うとイーラはフッと笑い身体を起こし俺にキスしてきた。そしてミアを乗り越えてコチラ側にやってくる。
「賢史が欲しくなった、抱いて!」
 俺に覆い被さり、身体をすり寄せてくる。
「子供が起きるぞ」
 チラリと横で、眠っているミアを見る。
「大丈夫よグッスリ眠っていから。起きたら起きたで。それも、この子の良い勉強になるでしょ」
 おいおい、何の教育だよ! 俺は呆れるが手を伸ばしイーラの見事なボディーラインを撫でていく。
「ならば教科書通り優しい慈愛に満ちたペッティングとやらから始めるか」
 イーラは「いいわね」と笑いオレにキスして来る。まずは軽いフレンチキスからお行儀よく。そして徐々にハードな事へと移行していき、子供が寝ている横で大人の時間を楽しんだ。


 ※   ※   ※

Verse=序奏部分のこと
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