Zazzy people

白い黒猫

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Arrogant man

After hours

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 リビングに戻ると男は相変わらず興奮しており獣のように呻いていた。ペニスパンドを付けたイーラに尻を突かれて、『ア~』とか『ウ~』とか悦びの声をあげ続ける。
 本物のペニスとは異なりいつまでも硬さは変わらないから、男としては終わらない快楽がむしろ苦しいと思う。
 しかし逆に初めて与えられる未知の快楽に癖になっているようにも見えた。

 男が今後女相手に勃つのか、ここまでくると怪しい
 一方責めているイーラの表情は冷たく、口角をあげ笑みを浮かべているが楽しんではいない。
 イーラにしては趣味の悪い男を連れ込んだ事。いつものように可愛がるのだではなく執拗な責めている。その様子からこの男がイーラをかなりキレさせる何かをしたのだろう。
 友達を傷付けたとか。だからこそキッチリお仕置きする為にこの部屋に呼び込み、俺も呼んだ。
 この男にトコトン屈辱を与え二度と悪さする気すら起きないように。だから付き合ってやったが、この男は微妙過ぎる。
 どう頑張っても俺はもう勃たないし、何かしてやる気にもなれない。

 俺は背後からイーラに近付き、胸を揉みながら肩にキスする。イーラは少し表情を和らげ、男に挿したまま首を捻り俺にキスを強請った。
 俺達がキスを楽しんでいる事で動きが止まったからだろう男が腰を切なげに揺らし、刺激を求めてくる。その様子を見て、イーラの顔は再び険しくなり、冷た過ぎる視線を送る。
『コイツ、ツマンネ』
 俺の真似してイーラもそう呟やいた。日本語がそれほど使える訳ではないが、俺との付き合いで色々単語は理解してきており、こうして遊んで使っている。男から離れるとペニスバンドを外して放り投げた。バンドは男の背中に当たり床に落ちていく。
 イーラはテーブルに視線を向け、男の持ち物であるバイブと、怪しい感じのローションを手にする。
「一人だけで盛り上がって楽しんでしまう、ホント自己中心な男ね。アンタは尻を刺激してくれたら、何でもいいのでしょ?」
 アイマスクで何も見えてない男にそう囁き、バイブにローションを、ホットドッグにケチャップやマスタードを塗るように垂らし男の尻に突っ込んだ。そしてローションが内部全体に行き渡るようにバイブを突っ込んだまま回す。
「ヴッアァァアウ」
 男はくぐもった声を上げ唸る。しかしそれは苦痛ではなかったようで、男は身体を仰け反らせイッた。俺はこれでも感じて嬉しかったのかと呆れるしかない。
 イーラも同じ感想を抱いたようで、俺に視線をむけて苦笑して肩を竦める。そして大きく深呼吸してから俺に微笑んでくる。
『オクチナオシ、アナタヲチョウダイ。アツクナロ』
 俺に抱きつき、日本語で誘いキスをしかけてきた。イーラの口から漏れると日本語がとんでもなく甘美な言語に聞こえた。
 俺達がキスし互いを愛撫しあっている気配は分かるのか不満な声をあげる。男は後ろ手を手錠で自由を奪われたまま土下座のような体制で身体を捩らせ始めた。
 俺は足を伸ばし尻から出ているバイブの端を奥へと押す。男がそれに嬉しげな声を上げたのに俺は思いっきり顔を顰めてしまう。
「そんなモノもうほっといて!
 私だけ見て。私を感じさせて。思いっきり」
 イーラはオレの手を取りソファーに誘った。俺の着ていたガウンは剥ぎ取られ、二人で全裸になり求め合う。
 この男相手とは異なり、俺の身体も一気に熱くなってくる。
 イーラも俺の愛撫を受けてみるみるうちに蕩け最高にホットな身体へとなっていき美味しそうだ。感じさせ、そいて感じさせてもらう。これこそがセックスの醍醐味。

 しかし楽しんでいる俺達に水さす存在がここにいる。動かないバイブを入れただけの状態で放置されたのがたまらないのか? ローションの怪しい効能が出始めたのか? 男が身体をよじらせて口枷されたままで喚き出す。
 折角こちらが盛り上がって良いところなのに、空気も読めない困ったやつだ。
 俺はテーブルに手を伸ばしバイブのリモコンを取りそのスイッチを押す。男が嬉しそうに刺激に身体を震わせ始めたのを確認してから俺はイーラに向き直る。ニヤリと笑うイーラの顔。俺の手からリモコンを取り上げた。イーラの指がリモコンを弄ると男が激しく悶え始めた。
 リモコンを見るとレベルがMAXになっている。呆れた顔を俺がすると、彼女は肩をすくめレベルパワーを弱める。今度は最弱に。男はホッとしたのは良いがすぐに物足りなさに刺激を求めて苦しむ事になるだろう。
 だが、激し過ぎて心臓発作起こされても困るのでそのまま放置することにした。そしてそのままシャンパンを飲みながら二人でエロい夜を思う存分楽しむ事にした。

 次の朝、俺は気を失っていた男の尻からバイブを抜き、アイマスクと猿轡を取り払い男の頬を軽く叩き起こした。
 男は目を開けブルーの瞳が俺の姿を認める。正気は保っているようだし、その目は掴みがかり俺に掛かってくるような危険な色ではなかったので手錠も外し擦れて赤くなったら手首を摩ってやる。
「おい、朝だぞ」
「はい。あの……」
 頬を赤らめ俺を縋るように見上げてくる表情がキモい。何、態度変えてきているんだ? 俺に顔寄せキスを求めてようとしてくるので、俺は避け後ろに引く。
「俺達はもう仕事で行かなきゃならない。そろそろ出ていってくれない?」
「あっはい。……あのシャワーお借りしても良いですか?」
 まだ疼くのか身体を捩らせながらそう言ってくるのでシャワーを貸してやることにする。本音を言うとすぐにでも追い出したかった。
 とはいえ少しくらいの優しさを見せてもバチはあたらないだろう。出てきた男にヨレヨレで汚れてしまった奴の衣類を着せて、さっさとお帰りいただいた。

 ゴミ袋と掃除道具をもってきて汚れた部屋を掃除する。この部屋は元々、人を呼び入れてイロイロ楽しむ為の場所。だから掃除しやすい家具にしてある。
 サッパリしたところで、珈琲を淹れて気持ちが落ち着いてからグランドピアノへと向かった。
 ピアノを弾いていると、裸にキモノを羽織っただけのイーラが寝室から出てくる。サイドテーブルにあった俺の飲んでいた珈琲カップをとり一口飲んでから俺におはようのキス。
 いや『おはよう』のキスにしては濃厚なヤツ。そして俺の膝に座り枝垂れかかってきて俺の手を自分の股間に導く。
 おいおい朝からもやる気か? 俺は濡れたそこを弄りながら、反対の手をキモノの胸元に差し込み大きく柔らかい胸を揉みその感触を楽しむ。
「ここでこのままやるつもりか?」
 俺が耳元で囁くと、イーラはン~と少し悩む顔を見せる。
「ピアノの周りだと、貴方は嫌よね?
 だったらベランダに連れて行って」
 イーラは身体をひねり俺に抱きつきキスの雨を降らせる。そのキスが一旦止んだタイミングで俺は妻を抱き上げリクエストの場所に移動することにした。そこで楽しむ為に。


 ※   ※   ※ 

 After hours=ライブやコンサートの後仲間内で演奏を楽しむ事
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