エナジークエスト

リョウタ

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第64エナジー  「生命を司る者」

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「竜牙」は気づいた。「ブラウド」のエナジー力が大幅に下がっていくのを。


「(先生のエナジー力がドンドン下がっていく。先生には無敵の細胞エナジー能力があるのに、マクロになんか負けるわけがない。クソ。今すぐ、そっちに向かいたいのに。)」(先生とは「ブラウド」のこと)


「『竜牙』ちゃん。仲間のこと気になっているんでしょ?も~ほんと優しい子ね。可愛い。でもダメよ。『竜牙』ちゃん。もし本当に強くなりたいと思っているんだったら、弱い奴らと一緒にいてはダメ。弱者から学べること少ないわよ。私と一緒にいなさい。たくさん面白いこと教えてあげるわ。」


「(このクソ女。エナジー力強すぎて、『引力』付きの『エナジーショット』もまるで効かない。俺の最強の技『エナジーバースト』(体の外に出ている全エナジーを放出し大爆発を起こす技)を試したいが、それをやると『サンライト・エナジー』を使い切ることになる。そうなったら通常エナジー力『1500万』しかない俺には、全く歯がたたなくなる。どうする?月にいるもう一人の俺を呼ぶか?ダメだ。月でも新たな問題が起きている。)」



「もう『竜牙』ちゃん!!考え事ばっかりしないの!!男の子でしょ!男だったら思いついたらすぐ行動よ。即決断できる男がデキる男なのよ。『竜牙』ちゃん。」


「うるせえ。俺にもいろいろあんだよ!!」


「竜牙」は手を「フレアミスト」の方へ向け、全エナジーを「斥力」に集中させることで、「フレアミスト」を近づけさせないようにしている。


「この『磁力』の技。そろそろやめて欲しいんだけど。直に『竜牙』ちゃんを触ってみたいし。私は本当に『竜牙』ちゃんをペットにしたいだけなのよ。だって、『竜牙』ちゃんってあの方に少し似てるし、あの方だって『竜牙』ちゃんを殺せとは命じてなかったし。」


「ん?あの方?お前ら誰かに命じられてこの星を攻めてきたのか?」


「やだ。大変!!私ったらそんなこと言ってた?おほほほ。もう『竜牙』ちゃん。冗談キツイわ~。んじゃ今から『竜牙』ちゃんのお友達つくりまちゅね~。」


「フレアミスト」は両手を構え、エナジーを集中し始めた。手の中から大きな火の玉が三つ出てきた。その火の玉から大きな目玉が一つと腕が生えてきた。


「出来たわ。『竜牙』ちゃんのお友達。『一つ目火の玉3兄弟』よ。」


火の玉にギョロっとした大きな目玉と、筋肉ムキムキな両腕だけ生えている生き物である。


「『マクロ』体の良いところは、生命を生みだせることね。『星』たちも命を生みだせるけど、数が多くてエナジー力が低い『ミクロ』体しか作れないでしょ?せっかく生命作るんだったら強い方がいいと思わない?『竜牙』ちゃん?」


「なんだ?この目玉の火の玉。変なやつなのに、エナジー力が『800億』もありやがる。」


「さあ行ってきなさい。『一つ目火の玉3兄弟』!!」


火の玉どもは「竜牙」に襲いかかる。「竜牙」のエナジー力は「1億5000万」。その約800倍近い力を持つ火の玉たち。当然、「斥力」と駆使しなければ、瞬殺されてしまう。「斥力」をかける相手が複数いても同時にかけることは可能だが、対象の相手に掌を向けていないと集中力が下がる。


そのことを瞬時に考えた「竜牙」は、体からもう一つの右腕と左腕を生えさせた。その腕たちで、「フレアミスト」「一つ目火の玉3兄弟」の動きを「斥力」で封じようとした。


「うふ。思った通り『磁力』の集中力が欠けたわね。『竜牙』ちゃん。捕まえた。」


「フレアミスト」の「斥力」が弱まった瞬間、即座に「竜牙」の後ろに移動していた。


「竜牙」は「フレアミスト」に抱きかかえられた。


次回。  第65エナジー  「解剖」
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