エナジークエスト

リョウタ

文字の大きさ
上 下
67 / 184

第64エナジー  「生命を司る者」

しおりを挟む
「竜牙」は気づいた。「ブラウド」のエナジー力が大幅に下がっていくのを。


「(先生のエナジー力がドンドン下がっていく。先生には無敵の細胞エナジー能力があるのに、マクロになんか負けるわけがない。クソ。今すぐ、そっちに向かいたいのに。)」(先生とは「ブラウド」のこと)


「『竜牙』ちゃん。仲間のこと気になっているんでしょ?も~ほんと優しい子ね。可愛い。でもダメよ。『竜牙』ちゃん。もし本当に強くなりたいと思っているんだったら、弱い奴らと一緒にいてはダメ。弱者から学べること少ないわよ。私と一緒にいなさい。たくさん面白いこと教えてあげるわ。」


「(このクソ女。エナジー力強すぎて、『引力』付きの『エナジーショット』もまるで効かない。俺の最強の技『エナジーバースト』(体の外に出ている全エナジーを放出し大爆発を起こす技)を試したいが、それをやると『サンライト・エナジー』を使い切ることになる。そうなったら通常エナジー力『1500万』しかない俺には、全く歯がたたなくなる。どうする?月にいるもう一人の俺を呼ぶか?ダメだ。月でも新たな問題が起きている。)」



「もう『竜牙』ちゃん!!考え事ばっかりしないの!!男の子でしょ!男だったら思いついたらすぐ行動よ。即決断できる男がデキる男なのよ。『竜牙』ちゃん。」


「うるせえ。俺にもいろいろあんだよ!!」


「竜牙」は手を「フレアミスト」の方へ向け、全エナジーを「斥力」に集中させることで、「フレアミスト」を近づけさせないようにしている。


「この『磁力』の技。そろそろやめて欲しいんだけど。直に『竜牙』ちゃんを触ってみたいし。私は本当に『竜牙』ちゃんをペットにしたいだけなのよ。だって、『竜牙』ちゃんってあの方に少し似てるし、あの方だって『竜牙』ちゃんを殺せとは命じてなかったし。」


「ん?あの方?お前ら誰かに命じられてこの星を攻めてきたのか?」


「やだ。大変!!私ったらそんなこと言ってた?おほほほ。もう『竜牙』ちゃん。冗談キツイわ~。んじゃ今から『竜牙』ちゃんのお友達つくりまちゅね~。」


「フレアミスト」は両手を構え、エナジーを集中し始めた。手の中から大きな火の玉が三つ出てきた。その火の玉から大きな目玉が一つと腕が生えてきた。


「出来たわ。『竜牙』ちゃんのお友達。『一つ目火の玉3兄弟』よ。」


火の玉にギョロっとした大きな目玉と、筋肉ムキムキな両腕だけ生えている生き物である。


「『マクロ』体の良いところは、生命を生みだせることね。『星』たちも命を生みだせるけど、数が多くてエナジー力が低い『ミクロ』体しか作れないでしょ?せっかく生命作るんだったら強い方がいいと思わない?『竜牙』ちゃん?」


「なんだ?この目玉の火の玉。変なやつなのに、エナジー力が『800億』もありやがる。」


「さあ行ってきなさい。『一つ目火の玉3兄弟』!!」


火の玉どもは「竜牙」に襲いかかる。「竜牙」のエナジー力は「1億5000万」。その約800倍近い力を持つ火の玉たち。当然、「斥力」と駆使しなければ、瞬殺されてしまう。「斥力」をかける相手が複数いても同時にかけることは可能だが、対象の相手に掌を向けていないと集中力が下がる。


そのことを瞬時に考えた「竜牙」は、体からもう一つの右腕と左腕を生えさせた。その腕たちで、「フレアミスト」「一つ目火の玉3兄弟」の動きを「斥力」で封じようとした。


「うふ。思った通り『磁力』の集中力が欠けたわね。『竜牙』ちゃん。捕まえた。」


「フレアミスト」の「斥力」が弱まった瞬間、即座に「竜牙」の後ろに移動していた。


「竜牙」は「フレアミスト」に抱きかかえられた。


次回。  第65エナジー  「解剖」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

The Energy World

リョウタ
ファンタジー
特殊能力エナジーを使ったバトルインフレストーリーです。 主人公の竜牙がもう一人の自分を出すエナジー能力「アバター」を駆使し、様々な強敵たちと戦っていきます。仲間もピンチになり、次々と命を落としていきます。そのたびに竜牙はさらなる強さに目覚めます。 後に宇宙最強の敵と戦い、勝利する物語です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

エナジークエストR

リョウタ
ファンタジー
エナジークエストの続編です。 エナジーを使ったインフレバトルストーリーです。 竜牙とまこたちのエナジーバトルが繰り広げられます。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件

フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。 だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!? 体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...