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第56エナジー 「卑弥呼」
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「理由次第です。なぜ月が欲しいのですか?」
「地球で戦いたくないから。俺、今、別の星で修行とかエナジーの勉強してるんだけど、地球でそういうことすると、エナジーを感知した強い『ミクロ生物』や『マクロ生物』が寄ってくるのが嫌なんだ。あんたもそうだったろ?」
「じゃあやはり地球には数多くの『ミクロ生物』が住んでいるのですね。」
「あっ。バレた。」
「『唯』くん!!いいの?そんな大事なことを話しても。」
「いいんじゃね?俺、『ムーン・マガ』のこと嫌いじゃないし。あんたも俺のこと嫌いじゃないだろ?」
「興味は尽きないですね。戦いも面白かったですし。」
「俺の仲間になれよ。『マクロ』の知り合い欲しかったし。」
「いいお話ですが、私には仕えている『マクロ』がいます。その方は『ラビット星』にいます。ボスに話して決めようと思います。」
「お堅いやつだな~。だけど、真面目なやつはやっぱ嫌いじゃないぜ。おまえくらいエナジー保有量高かったら、エナジー使って何でもできるじゃん。いろいろ教えたかったのに~。」
「ところで、今、『竜牙』は二人いますが、あなたの能力で出したんですよね?」
「いや~。頭ん中で、『俺がもう一人いれば』って思っただけで、勝手にもう一人増えてたんだ。エナジー使ってないし、俺のエナジー消費もしてないし、ほんとエナジー体ってわけわかんねーよな。」
「(エナジーを使わず?バカな。そんなことあるわけがない。『竜牙』のエナジー体の能力。強大な『マクロ』の力が関わっているはず。)『竜牙』。地球はもしかして、エナジーを拒否する星になっているのですか?」
「え~頭いい~。なんでそこまでわかったの?」
「あなたとお嬢さんの会話を聞いてるとそうではないかと。地球をそういう風にしてしまったのが、誰かわかっているのですか?」
「いやわかんねー。以前、地球にいた『まこ』たち(宇宙三戦士)なら知ってそうだったんだけど、あいつら肝心なことはなんも教えてくんねーし。」
「実は私には心当たりがあります。私は約2000年ほど前に月に来ました。月を拠点にして、様々な星を支配下に置くことがボスから命じられていたからです。私は仲間とともに、目の前の惑星『地球』に侵攻することに決めました。地球に攻撃を仕掛けようとしたとき、一人の女が現れました。
その女は名前を名乗りました。『卑弥呼』と。
巨大な炎の力で、一瞬で私の仲間は灰にされ、私も殺されかけ、必死の思いで月まで逃げ帰りました。今、思えば、今日、『竜牙』が使った『プロミネンス』に近い炎のエナジー技だったと思います。」
「『卑弥呼』って社会の時間に習ったわよね?たしか邪馬台国を支配していたという。」
「学校の授業をあんまり真に受けんなよ。人間の都合いい風に作り変えられてるからよ。恐竜絶滅してなかったし。それより、その女、気になるな。俺が炎系の技が得意なことと関係あるのかな?」
「話には続きがあります。私が『卑弥呼』にやられて、数日後、地球から一斉にエナジーの反応が消えたのです。私は傷が癒えた頃、恐る恐る地球に行きました。地球には海と山しかなく、生物の反応は何一つない状態になっていたのです。」
「んじゃ『卑弥呼』が今の地球のこういう状態をつくったってわけか?」
「私にはそう思えます。そして、『竜牙』。あなたの不死身のエナジー体。それも『卑弥呼』が関わっていると私は睨んでいます。あのマクロは相当なエナジー使いであり、巨大なエナジーを保有しているものでした。」
「そっか~。んじゃ『卑弥呼』探しもしよっかな~。新しい目的くれてありがとう。あっ月ありがとう。」
「(まだ返答していませんが。)でしたら、私は『ラビット星』に戻ることにします。『竜牙』近くに来た際にはぜひ、立ち寄ってください。また、何か情報がわかったらお知らせします。」
「いろいろありがとう。またな~。」
「ムーン城」は宇宙船に変形し、「ムーン・マガ」と「ラビット」たちは月から去っていった。
そして、月は「竜牙」のものになった。
次回。 第57エナジー 「月シティ」
「地球で戦いたくないから。俺、今、別の星で修行とかエナジーの勉強してるんだけど、地球でそういうことすると、エナジーを感知した強い『ミクロ生物』や『マクロ生物』が寄ってくるのが嫌なんだ。あんたもそうだったろ?」
「じゃあやはり地球には数多くの『ミクロ生物』が住んでいるのですね。」
「あっ。バレた。」
「『唯』くん!!いいの?そんな大事なことを話しても。」
「いいんじゃね?俺、『ムーン・マガ』のこと嫌いじゃないし。あんたも俺のこと嫌いじゃないだろ?」
「興味は尽きないですね。戦いも面白かったですし。」
「俺の仲間になれよ。『マクロ』の知り合い欲しかったし。」
「いいお話ですが、私には仕えている『マクロ』がいます。その方は『ラビット星』にいます。ボスに話して決めようと思います。」
「お堅いやつだな~。だけど、真面目なやつはやっぱ嫌いじゃないぜ。おまえくらいエナジー保有量高かったら、エナジー使って何でもできるじゃん。いろいろ教えたかったのに~。」
「ところで、今、『竜牙』は二人いますが、あなたの能力で出したんですよね?」
「いや~。頭ん中で、『俺がもう一人いれば』って思っただけで、勝手にもう一人増えてたんだ。エナジー使ってないし、俺のエナジー消費もしてないし、ほんとエナジー体ってわけわかんねーよな。」
「(エナジーを使わず?バカな。そんなことあるわけがない。『竜牙』のエナジー体の能力。強大な『マクロ』の力が関わっているはず。)『竜牙』。地球はもしかして、エナジーを拒否する星になっているのですか?」
「え~頭いい~。なんでそこまでわかったの?」
「あなたとお嬢さんの会話を聞いてるとそうではないかと。地球をそういう風にしてしまったのが、誰かわかっているのですか?」
「いやわかんねー。以前、地球にいた『まこ』たち(宇宙三戦士)なら知ってそうだったんだけど、あいつら肝心なことはなんも教えてくんねーし。」
「実は私には心当たりがあります。私は約2000年ほど前に月に来ました。月を拠点にして、様々な星を支配下に置くことがボスから命じられていたからです。私は仲間とともに、目の前の惑星『地球』に侵攻することに決めました。地球に攻撃を仕掛けようとしたとき、一人の女が現れました。
その女は名前を名乗りました。『卑弥呼』と。
巨大な炎の力で、一瞬で私の仲間は灰にされ、私も殺されかけ、必死の思いで月まで逃げ帰りました。今、思えば、今日、『竜牙』が使った『プロミネンス』に近い炎のエナジー技だったと思います。」
「『卑弥呼』って社会の時間に習ったわよね?たしか邪馬台国を支配していたという。」
「学校の授業をあんまり真に受けんなよ。人間の都合いい風に作り変えられてるからよ。恐竜絶滅してなかったし。それより、その女、気になるな。俺が炎系の技が得意なことと関係あるのかな?」
「話には続きがあります。私が『卑弥呼』にやられて、数日後、地球から一斉にエナジーの反応が消えたのです。私は傷が癒えた頃、恐る恐る地球に行きました。地球には海と山しかなく、生物の反応は何一つない状態になっていたのです。」
「んじゃ『卑弥呼』が今の地球のこういう状態をつくったってわけか?」
「私にはそう思えます。そして、『竜牙』。あなたの不死身のエナジー体。それも『卑弥呼』が関わっていると私は睨んでいます。あのマクロは相当なエナジー使いであり、巨大なエナジーを保有しているものでした。」
「そっか~。んじゃ『卑弥呼』探しもしよっかな~。新しい目的くれてありがとう。あっ月ありがとう。」
「(まだ返答していませんが。)でしたら、私は『ラビット星』に戻ることにします。『竜牙』近くに来た際にはぜひ、立ち寄ってください。また、何か情報がわかったらお知らせします。」
「いろいろありがとう。またな~。」
「ムーン城」は宇宙船に変形し、「ムーン・マガ」と「ラビット」たちは月から去っていった。
そして、月は「竜牙」のものになった。
次回。 第57エナジー 「月シティ」
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