エナジークエスト

第５３エナジー 「引力と斥力」

「ムーン・マガ」の「１０００本の光の矢」を受けた「竜牙」だったが、無傷であった。


「エナモン」も付いてきているのだが、「竜牙」エナジー体の服の中で、戦いを見物している。「竜牙」には、「エナモン」を傷つけず、自分も無傷で勝つ自信があるのだ。


「ムーン・マガ」の放った「光の矢」は、攻撃力で言えば、「１０００億」エナジーもある。「１５００万」エナジー力しかない「竜牙」では、「シールド」（エナジーで作られた防壁）で全く防ぐことができないほど攻撃力と防御力に差がある。


しかし、マクロとの対戦。エナジー力のレベルが違うことは初めからわかっていた。「竜牙」は、強者と戦えるよう能力を身につけていた。


今回、「竜牙」は自身の「シールド」から半径３０m以内に「斥力」を発生させている。「斥力」とは、物体を反発させ、遠ざける力である。この「斥力」に１００００倍ほどの力を込めて、超強力な「斥力」を「竜牙」の周り半径３０mに生み出している。


「斥力」に１００００倍ほどの力を込めて、「竜牙」のエナジー力を掛けると、防御力は「１５００億」エナジーほどになる。つまり、「ムーン・マガ」の「光の矢」を超える防御力になるのだ。


「んじゃ、今度はこっちから行くぜ。『ハンドレッド・エナジーボール』（１００個のエナジーボール）。」


「竜牙」は、１００個エナジーボールを出した。１００個のエナジーボールは、光り輝き「１００個のエナジーショット」に変化した。


「くらえ。『ハンドレッド・エナジーショット』！！」


空中に浮いている「ムーン・マガ」目掛けて、１００個のエナジーショットが襲いかかる。


「こんなか弱き攻撃、受けるまでもないですよ。全て避けきれますよ。」


「さて。それはどうかな？あんたはさっき疑問に思わなかったのか？エナジー力が低い俺が、どうやってさっきのあんたの攻撃を防いだかを。」


「ムーン・マガ」に向かっている「エナジーショット」のスピードと威力が急激に上がった。


「な、何！？速い！！」


何とか１００個のエナジーショットをかわした「ムーン・マガ」だったが、かわしてもかわしても１００個のエナジーショットは「ムーン・マガ」を逃さない。


これは、先ほどとは逆で「引力」である。「引力」とは物体を引きつける力。「竜牙」は、「ムーン・マガ」を「引力」の中心に設定して「エナジーショット」を放ったのである。だから逃れれるわけがないのだ。


「くそ。」


ボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボン！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！



「エナジーショット」は全弾「ムーン・マガ」に命中した。


次回。　　第５４エナジー　　「誤算」