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緑の帝王編
第18話 緑の帝王の真実
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試合を終えて「緑の帝王に挑戦する」と宣言したサンディル。
それから3時間後、サンディル達は緑の帝王の破壊について相談すべく、壁の女神の元へ行った。
「サンディル、あなたはよくここまでやってきたわ。
どんなピンチもイジュースと頭を使って乗り越えてきた。
緑の帝王だってきっと上手くいくわ。」
壁の女神はサンディルを褒めた。
「ありがとう。
でもやっぱり心配だわ。
今緑の帝王を手にしているのはオルトゥンスっていう名前の人だっけ?
何か弱点のようなものはないのかしら。
些細な事でもなんでもいいの。」
「あぁ、オルトゥンスの弱点…ね…。」
壁の女神はそう言うとしばらく黙ってしまった。
「どうしたの?」
サンディルは尋ねた。
壁の女神はサンディル達を見渡して、1度深呼吸をした。
「オルトゥンスは……私の息子なの…。」
サンディル達は驚ろいた目で壁の女神を見た。
「今なんて…?」
サンディルが尋ね直した。
「オルトゥンスは私の息子なの。」
「オルトゥンスが壁の女神の息子……??」
衝撃的な事実にサンディル達は驚愕した。
「ちょっと待ってくれよ!!
あんた今息子が殺されようとしてるのになんで止めないんだよ!!」
ダンドルがそう叫んだ。
壁の女神は言った。
「私が壁の女神になる前…私はどこにでもいる子持ちの母親だったの。
あなたの世界でよ、サンディル。
私と夫とオルトゥンス。幸せな日々を送っていたわ。でもね、いつからか夫の様子が豹変したの。
あんなに真面目だった夫が、あの方に逆らうなんて。」
「あの方って誰よ…。」
サンディルは聞いた。
「ダイアン…ダウンズ……。」
「ハッ!!」
サンディルは思わず声を出した。
「ダイアン・ダウンズの名前がこの世界にも轟いているなんて……。」
サンディルは内心そう思った。
「ダイアン・ダウンズってどんな人なの…?そもそもなんで逆らったの…?」
サンクチュアリは尋ねた。
「分からないわ!何もかも!!
そして夫は殺され、私たちはこの緑に染まった動物だらけの世界に飛ばされたの!
私は夫の罪として壁に吸い込まれこの姿になった!
息子のオルトゥンスがこの世界に迷い込む姿をダイアン・ダウンズは見て「緑の帝王」を与え、無限の力を手にさせたのよ。
これが、センピグネスの誕生の裏側よ。
息子は巨大な組織をうちたて、協力する者にはよからぬ地位を与え、それに反した者は虐殺してまわった。
息子は消しても消しきれないほどの罪をおかし続けたのよ。」
サンディルは何故壁の女神が緑の帝王についてここまで詳しいかが分かった。
「私の命とオルトゥンスの命は繋がっている!
私はあの世でまた3人仲良くやり直したいと思っているの!!
サンディル、私はあなたを応援するわ。
オルトゥンスの暴走にあなたが終止符をうってほしい。
これが私の願いよ。」
壁の女神は語り終えた。
「なるほど…そんな裏側が……。」
ダンドルは納得した。
サンディルは黙り込んでいた。
ダンドルの家にて…
ダンドルとサンクチュアリは壁の女神とオルトゥンスの関係について考察していた。
「壁の女神はつまり心中をしたかったってことか。」
「そのダイアン・ダウンズって奴が1番の黒幕ってことなんじゃないかな。
一体どんなやつなんだろう。」
「ねぇ、2人とも…。」
サンディルが口をはさんだ。
「どうしたんだ?
やっぱりあんな事実知ったら辛いよな。」
ダンドルは心中を察した。
「私……やれるのかしら…。」
サンディルは弱々しい声で言った。
「強いからとかじゃなくて、殺してしまうとかでもなくて……。」
「なにが不安なの??」
サンクチュアリは聞いた。
「あんなに優しい壁の女神まで一緒に死んでしまうことよ。」
ダンドルとサンクチュアリは「あぁ…」と同じ反応をした。
「確かにオルトゥンスは死んでも当然なのかもしれないわ。
けど、なんで…どうして…壁の女神まで…。」
サンディルは納得いかずに震えていた。
「サンディル、これはきっと運命なんだ。
何かを手にするには何かを失うということなんだよきっと。」
ダンドルは静かにサンディルに寄り添った。
しかし、サンディルにはあまり響かなかった。
「もうわかんない!!」
サンディルはその場を離れてボタンを押した。
「……消えた!」
サンクチュアリは言った。
サンディル宅にて…
「おかえりサンディル!!緑の帝王は……」
ヘライクマーはそう言いかけたが、
「緑の帝王の破壊、私には出来ないわ。
グリーン・キングダムに戻るのもやめる。」
サンディルのその一言にさえぎられた。
「……え!?」
ヘライクマーは驚いた。
「一体向こうの世界で何があったんだ!?
まさかイジュースを使っても格闘大会に負けたのか!?」
サンディルは全てを話した。
そしてヘライクマーは納得した。
「なるほどな…それはキツかったな……。」
「私、それでここに逃げてきたの…。」
サンディルはそのまま部屋を出ようとした。
ヘライクマーはそれを止めずにそのまままたサンディルがここに来るのを待つことにした。
サンディルは学校へ行き、帰ってきた後、しばらくリビングで過ごした。
もう自分の部屋には帰りたくなかったのか、リビングで寝てまた朝を迎えた。
そして、また学校へ行き、また帰ってきた。
ヘライクマーはサンディルの部屋で窓の景色を見ながらサンディルを待っていた。
「ヘアピンって無かったかしら……
あぁ……私の部屋だわ。」
サンディルは仕方なく自分の部屋に帰ってきた。
「ヘアピン探しに来ただけだから。」
そう一言ヘライクマーに言い残すとサンディルはヘアピンを探した。
「なぁ、サンディル。」
ヘライクマーは呼び止めた
「私はもう行かないわ。」
「もう一度考え直したらどうだ?
せっかく自分でチャンスをつかんだってのに。」
「もうやめて私決めたの。あそこにはもう戻らない。」
「虐殺は続くんだぞ!オルトゥンスとか言うやつが生き続ける限り。
止められるのはお前しかいない。
そして、緑の帝王を破壊できるのも。」
「私に…何が出来るっていうの?」
サンディルは泣きながらヘライクマーの方をみた。
ヘライクマーはサンディルを静かに抱きしめて言った。
「イジュース使いは今…君しかいないんだ。
世界を救えるのも君しかいないんだ。
特別なヒーローになる必要なんてない。
君は君だよ。」
ヘライクマーはサンディルを解放した。
「私に出来るかしら?」
「あぁ、きっと。できるさ。」
そして、サンディルは覚悟を決めた。
「充分休暇はとったわ。もう大丈夫!
ヘライクマー、私戻るわ、準備して!」
「あぁ、分かった。」
サンディルはピンクのリブタートルネックに着替えた。
「それじゃほんの前に立て。よし。
3,2,1で行くぞ。3……2……1……。
行ってこい!!!」
ヘライクマーはサンディルを再びグリーン・キングダムへ送り出した。
グリーン・キングダムにて……
サンディルは10分後のグリーン・キングダムに帰ってきたのであった。
「おかえりサンディル!!」
サンクチュアリが抱きしめてきた。
「もう帰ってこないかと思ってた。」
「大丈夫よ。私覚悟したの。必ずオルトゥンスを倒して壁の女神を解放させるわ。」
「もう迷いは無くなったんだな!
それでこそサンディルだ!!」
ダンドルは迷いのなくなったサンディルに喜んだ。
「緑の帝王戦、あと何日かしら?」
「明後日だよ。サンディル、負けないでね!」
サンクチュアリは言った。
「任せて。私のイジュースでオルトゥンスなんてイチコロなんだから!」
2日後……
会場は大盛り上がりをみせていた。
「頑張れーー!!!サンディルブランデー!!!」
「緑の帝王なんてぶち殺してやれーー!!!」
会場はほぼ全員サンディルの応援をしていた。
「サンディル、覚悟は出来てるな?」
「えぇ。もちろん。」
「緑の帝王破壊できそう??」
「できるわよ、きっと。私は私なんだから。」
サンディルは足元を手でパンパンと叩き、気合を入れた。
「やるわよ、確実に。」
それから3時間後、サンディル達は緑の帝王の破壊について相談すべく、壁の女神の元へ行った。
「サンディル、あなたはよくここまでやってきたわ。
どんなピンチもイジュースと頭を使って乗り越えてきた。
緑の帝王だってきっと上手くいくわ。」
壁の女神はサンディルを褒めた。
「ありがとう。
でもやっぱり心配だわ。
今緑の帝王を手にしているのはオルトゥンスっていう名前の人だっけ?
何か弱点のようなものはないのかしら。
些細な事でもなんでもいいの。」
「あぁ、オルトゥンスの弱点…ね…。」
壁の女神はそう言うとしばらく黙ってしまった。
「どうしたの?」
サンディルは尋ねた。
壁の女神はサンディル達を見渡して、1度深呼吸をした。
「オルトゥンスは……私の息子なの…。」
サンディル達は驚ろいた目で壁の女神を見た。
「今なんて…?」
サンディルが尋ね直した。
「オルトゥンスは私の息子なの。」
「オルトゥンスが壁の女神の息子……??」
衝撃的な事実にサンディル達は驚愕した。
「ちょっと待ってくれよ!!
あんた今息子が殺されようとしてるのになんで止めないんだよ!!」
ダンドルがそう叫んだ。
壁の女神は言った。
「私が壁の女神になる前…私はどこにでもいる子持ちの母親だったの。
あなたの世界でよ、サンディル。
私と夫とオルトゥンス。幸せな日々を送っていたわ。でもね、いつからか夫の様子が豹変したの。
あんなに真面目だった夫が、あの方に逆らうなんて。」
「あの方って誰よ…。」
サンディルは聞いた。
「ダイアン…ダウンズ……。」
「ハッ!!」
サンディルは思わず声を出した。
「ダイアン・ダウンズの名前がこの世界にも轟いているなんて……。」
サンディルは内心そう思った。
「ダイアン・ダウンズってどんな人なの…?そもそもなんで逆らったの…?」
サンクチュアリは尋ねた。
「分からないわ!何もかも!!
そして夫は殺され、私たちはこの緑に染まった動物だらけの世界に飛ばされたの!
私は夫の罪として壁に吸い込まれこの姿になった!
息子のオルトゥンスがこの世界に迷い込む姿をダイアン・ダウンズは見て「緑の帝王」を与え、無限の力を手にさせたのよ。
これが、センピグネスの誕生の裏側よ。
息子は巨大な組織をうちたて、協力する者にはよからぬ地位を与え、それに反した者は虐殺してまわった。
息子は消しても消しきれないほどの罪をおかし続けたのよ。」
サンディルは何故壁の女神が緑の帝王についてここまで詳しいかが分かった。
「私の命とオルトゥンスの命は繋がっている!
私はあの世でまた3人仲良くやり直したいと思っているの!!
サンディル、私はあなたを応援するわ。
オルトゥンスの暴走にあなたが終止符をうってほしい。
これが私の願いよ。」
壁の女神は語り終えた。
「なるほど…そんな裏側が……。」
ダンドルは納得した。
サンディルは黙り込んでいた。
ダンドルの家にて…
ダンドルとサンクチュアリは壁の女神とオルトゥンスの関係について考察していた。
「壁の女神はつまり心中をしたかったってことか。」
「そのダイアン・ダウンズって奴が1番の黒幕ってことなんじゃないかな。
一体どんなやつなんだろう。」
「ねぇ、2人とも…。」
サンディルが口をはさんだ。
「どうしたんだ?
やっぱりあんな事実知ったら辛いよな。」
ダンドルは心中を察した。
「私……やれるのかしら…。」
サンディルは弱々しい声で言った。
「強いからとかじゃなくて、殺してしまうとかでもなくて……。」
「なにが不安なの??」
サンクチュアリは聞いた。
「あんなに優しい壁の女神まで一緒に死んでしまうことよ。」
ダンドルとサンクチュアリは「あぁ…」と同じ反応をした。
「確かにオルトゥンスは死んでも当然なのかもしれないわ。
けど、なんで…どうして…壁の女神まで…。」
サンディルは納得いかずに震えていた。
「サンディル、これはきっと運命なんだ。
何かを手にするには何かを失うということなんだよきっと。」
ダンドルは静かにサンディルに寄り添った。
しかし、サンディルにはあまり響かなかった。
「もうわかんない!!」
サンディルはその場を離れてボタンを押した。
「……消えた!」
サンクチュアリは言った。
サンディル宅にて…
「おかえりサンディル!!緑の帝王は……」
ヘライクマーはそう言いかけたが、
「緑の帝王の破壊、私には出来ないわ。
グリーン・キングダムに戻るのもやめる。」
サンディルのその一言にさえぎられた。
「……え!?」
ヘライクマーは驚いた。
「一体向こうの世界で何があったんだ!?
まさかイジュースを使っても格闘大会に負けたのか!?」
サンディルは全てを話した。
そしてヘライクマーは納得した。
「なるほどな…それはキツかったな……。」
「私、それでここに逃げてきたの…。」
サンディルはそのまま部屋を出ようとした。
ヘライクマーはそれを止めずにそのまままたサンディルがここに来るのを待つことにした。
サンディルは学校へ行き、帰ってきた後、しばらくリビングで過ごした。
もう自分の部屋には帰りたくなかったのか、リビングで寝てまた朝を迎えた。
そして、また学校へ行き、また帰ってきた。
ヘライクマーはサンディルの部屋で窓の景色を見ながらサンディルを待っていた。
「ヘアピンって無かったかしら……
あぁ……私の部屋だわ。」
サンディルは仕方なく自分の部屋に帰ってきた。
「ヘアピン探しに来ただけだから。」
そう一言ヘライクマーに言い残すとサンディルはヘアピンを探した。
「なぁ、サンディル。」
ヘライクマーは呼び止めた
「私はもう行かないわ。」
「もう一度考え直したらどうだ?
せっかく自分でチャンスをつかんだってのに。」
「もうやめて私決めたの。あそこにはもう戻らない。」
「虐殺は続くんだぞ!オルトゥンスとか言うやつが生き続ける限り。
止められるのはお前しかいない。
そして、緑の帝王を破壊できるのも。」
「私に…何が出来るっていうの?」
サンディルは泣きながらヘライクマーの方をみた。
ヘライクマーはサンディルを静かに抱きしめて言った。
「イジュース使いは今…君しかいないんだ。
世界を救えるのも君しかいないんだ。
特別なヒーローになる必要なんてない。
君は君だよ。」
ヘライクマーはサンディルを解放した。
「私に出来るかしら?」
「あぁ、きっと。できるさ。」
そして、サンディルは覚悟を決めた。
「充分休暇はとったわ。もう大丈夫!
ヘライクマー、私戻るわ、準備して!」
「あぁ、分かった。」
サンディルはピンクのリブタートルネックに着替えた。
「それじゃほんの前に立て。よし。
3,2,1で行くぞ。3……2……1……。
行ってこい!!!」
ヘライクマーはサンディルを再びグリーン・キングダムへ送り出した。
グリーン・キングダムにて……
サンディルは10分後のグリーン・キングダムに帰ってきたのであった。
「おかえりサンディル!!」
サンクチュアリが抱きしめてきた。
「もう帰ってこないかと思ってた。」
「大丈夫よ。私覚悟したの。必ずオルトゥンスを倒して壁の女神を解放させるわ。」
「もう迷いは無くなったんだな!
それでこそサンディルだ!!」
ダンドルは迷いのなくなったサンディルに喜んだ。
「緑の帝王戦、あと何日かしら?」
「明後日だよ。サンディル、負けないでね!」
サンクチュアリは言った。
「任せて。私のイジュースでオルトゥンスなんてイチコロなんだから!」
2日後……
会場は大盛り上がりをみせていた。
「頑張れーー!!!サンディルブランデー!!!」
「緑の帝王なんてぶち殺してやれーー!!!」
会場はほぼ全員サンディルの応援をしていた。
「サンディル、覚悟は出来てるな?」
「えぇ。もちろん。」
「緑の帝王破壊できそう??」
「できるわよ、きっと。私は私なんだから。」
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