中級編マッチングアプリ〜37歳志垣太郎似の男〜

椋のひかり~むくのひかり~

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2話 シャンプーハットてつじよりはやっぱり志垣太郎

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ハンバーグランチを注文し、
改めての挨拶から始まった。

「志垣と申します。」
「悦子です。よろしくお願いします。」
「お写真通り綺麗な方で良かったです。」
「そうですか。良かったです。ありがとうございます。
今までに会ったら写真と全然違ったって人いるの?」
「いる。1人だけ全然違った人。」
「えー。どうしたの?」
「あまりにも違うから会った瞬間帰った。」
「えー!そんなことするの?
なんて言って帰るの?」
「<すいませんけどお写真と全然違うイメージだったので
このまま帰らせてもらいます。申し訳ございません。>って言った。」
「そしたら?」
「鞄ですごい勢いで殴ってきた。笑」
「すごい瞬発力だね。私だったらそんなこと言われたら
ショックすぎて呆然として泣いちゃうわ。」
「その人も泣き喚いてたけど叫びながらすごい勢いで叩いてきた。」
「きっとそういう経験たくさんしてるから
すぐ殴る行動に出れるんだろうね。面白い。」
「で、逃げるように帰った。」
「へえ。でもそんなに違ったの?
時間がもったいないという気持ちはわかるけど
我慢してお茶ぐらい飲めなかったの?」
「無理。だって、すごい太ってるし、顔も全然違うし写真がほんと詐欺だよ。
面影が全然ないの。多分年も誤魔化してるよ。」
「ふーん。」
(お前もまあまあ写真と乖離してるけどな。)
「僕は大丈夫ですか?」
(注文したのに無理とは言えねえなあ。笑)
「まあ、写真の面影はあると思いますけど、
イメージとは違ったかな。
志垣さんって、シャンプーハットのてつじに似てるよね。」
「シャンプーハット?」
「うん吉本のお笑い芸人、もう中堅どころかな。」
「名前は聞いたことあるけど顔がわからない。」
「そっか、関西では毎日何かしらの番組に出てるぐらい
ベテランやけどこっちでいうたらハライチぐらいテレビに出てる感じよ。」
「へえ。小出水はなんとなくわかるけど。」
「こいちゃんね。てつじの方よ。ほら、これ。」

さちこはシャンプーハットのてつじの写真をググって見せた。

「ホリが深いからさ。中東系だよね。純日本人?」
「うん。よく言われる。両親とも純日本人。
実家が米軍基地の近くだからよく言われた。」
「そりゃ言われるね。笑 でもいいじゃん。男前だから。」

(でも清潔感が足りないんだよな。
37歳にしては脂ぎってる感があるのは
なんなんだろう。。。
やっぱてつじより雰囲気志垣太郎のが近いな。)
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