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1話 要潤と待合わせしたら志垣太郎がやってきた
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プロフの顔アップの斜め横顔は要潤に似ていた。
白黒写真なので過度な期待はせず、
メッセージで身長も確認し、年齢も偽ってないとのことだったので
少し家が遠いが会うだけ会ってみることにした。
彼は営業マン且つリモートワークなので、
外回りの間にカフェで事務仕事をするらしい。
その時間を使って会おうと誘ってきた。
既婚者で平日の昼間に会えるのは、
そういう会社員か、平日が休みのサービス業、
もしくは時間にゆとりのある経営者しかいない。
家から1時間以上かけていくほどのウキウキ感はなかったが
とりあえず家を出た。
駅に着く頃にメッセージを送ると
<駅に隣接しているショッピングモールのカフェで仕事をしているから
その前に来てくれ>と返信がきた。
そのカフェが目に入り近づいていくと彼がちょうど店から出てきた。
お互い軽く会釈すると彼のスマホに仕事の電話が入り
言葉を交わす前にそのまま彼は電話を耳にあて喋り出した。
すぐ終わるのかと待ちながらレストラン街の案内板を見ていた。
炎天下の暑さで5分経っても終わりそうのない電話をしている
彼の後ろ姿を見てさちこはテンションがさらに下がった。
今のうちに彼の体型やファッションセンスなど
じっくり観察しておこうと後ろ姿を眺めていたが
さちこ好みのすらっとしたモデル体型ではなく
(ほんとに173もあるか?しかも37歳とは思えぬ貫禄。
要潤どころか志垣太郎じゃん。
しかもこのクソ暑いのになんでスリーピース着てんだ?)
さちこの興味はすぐに無くなっていた。
さちこは暑さに耐えかねて後ろを向いて電話している彼をおいて
独り建物の中に入りベンチに座って待つことにした。
「暑いので中のベンチで座って待ってます。
終わったら連絡ください。」
メッセージを送ったらしばらくして連絡がきた。
先ほどのところに戻ると彼が少し呆れた表情で出迎えた。
さちこは悪びれることなく悠然と挨拶した。
「初めまして。」
「初めまして。すみませんね。仕事の電話で。」
「いえ、こちらこそ日差しがきついんで、今日日傘持って来てないし
中で待たせてもらいました。」
「じゃあランチ行きましょう。何食べたいですか?」
「なんでもいいですけど、辛いものとカレー以外で。」
2人は先ほどさちこが眺めていた案内板を見ながら店を選んでいた。
「じゃあこれはどうですか?」
「いいですね。それにしましょう。」
ハワイアン風のレストランに入った。
白黒写真なので過度な期待はせず、
メッセージで身長も確認し、年齢も偽ってないとのことだったので
少し家が遠いが会うだけ会ってみることにした。
彼は営業マン且つリモートワークなので、
外回りの間にカフェで事務仕事をするらしい。
その時間を使って会おうと誘ってきた。
既婚者で平日の昼間に会えるのは、
そういう会社員か、平日が休みのサービス業、
もしくは時間にゆとりのある経営者しかいない。
家から1時間以上かけていくほどのウキウキ感はなかったが
とりあえず家を出た。
駅に着く頃にメッセージを送ると
<駅に隣接しているショッピングモールのカフェで仕事をしているから
その前に来てくれ>と返信がきた。
そのカフェが目に入り近づいていくと彼がちょうど店から出てきた。
お互い軽く会釈すると彼のスマホに仕事の電話が入り
言葉を交わす前にそのまま彼は電話を耳にあて喋り出した。
すぐ終わるのかと待ちながらレストラン街の案内板を見ていた。
炎天下の暑さで5分経っても終わりそうのない電話をしている
彼の後ろ姿を見てさちこはテンションがさらに下がった。
今のうちに彼の体型やファッションセンスなど
じっくり観察しておこうと後ろ姿を眺めていたが
さちこ好みのすらっとしたモデル体型ではなく
(ほんとに173もあるか?しかも37歳とは思えぬ貫禄。
要潤どころか志垣太郎じゃん。
しかもこのクソ暑いのになんでスリーピース着てんだ?)
さちこの興味はすぐに無くなっていた。
さちこは暑さに耐えかねて後ろを向いて電話している彼をおいて
独り建物の中に入りベンチに座って待つことにした。
「暑いので中のベンチで座って待ってます。
終わったら連絡ください。」
メッセージを送ったらしばらくして連絡がきた。
先ほどのところに戻ると彼が少し呆れた表情で出迎えた。
さちこは悪びれることなく悠然と挨拶した。
「初めまして。」
「初めまして。すみませんね。仕事の電話で。」
「いえ、こちらこそ日差しがきついんで、今日日傘持って来てないし
中で待たせてもらいました。」
「じゃあランチ行きましょう。何食べたいですか?」
「なんでもいいですけど、辛いものとカレー以外で。」
2人は先ほどさちこが眺めていた案内板を見ながら店を選んでいた。
「じゃあこれはどうですか?」
「いいですね。それにしましょう。」
ハワイアン風のレストランに入った。
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