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24話 とんだ期待外れ
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さちこはその場で解散したいぐらいの勢いだったが
とりあえず黙ったまま駅まで彼と歩いて別れた。
彼は前回同様ウインクして「またね」と言って
手を振っていたが、そのトンチンカンなウィンクが
今日はさらにトンチンカンに見えた。
もうさちこから誘うことはないだろうと思った。
禁煙ルームを予約していないこと
喫煙ルームになったことも断りも謝罪もしないこと
眠たそうに手マンしていたこと
数々の失礼な言動
呼び捨てになっていたこと
今回の彼の態度は何をとっても前回より
明らかに偉そうになってるし
配慮に欠けた言動になっていることにがっかりした。
彼とならデートした後のほっこり感を
土日に噛み締めることができるだろうと
一番短小なことは目を瞑って
誕生日ウィークのトリにブッキングしたのに
期待はずれもいいところであった。
彼も最近仕事が忙しくて
余裕がなかったのかもしれないが
そんな物分かりのいい女を演じる余裕は
さちこにはもう残っていなかった。
さちこからすれば23区のど真ん中で生まれ育ち、
理系で頭も良くて、背も高くて、若くして経営者で、
さぞ勝ち組なのかもしれないが、
所詮は仮性包茎の小さい男でしかない。
(奥の正面も当てることのできない男に
どんなに偉そうに言われようが屁でもねえ。
おもちゃ持ってきてから言えよ)
内心そう思ってしまう。
やはり<グルメ好きな男はエッチが下手くそ>
さちこの持論のいい裏付けとなった。
(ああ、やっぱり美味しいご飯と美味しいセックス、
両方味わわせてくれる男はいないんだろうか。。。)
帰りに友人を呼び出して茶を飲んで帰った。
さちこは大抵どんな男とデートしても
礼儀としてお礼のメッセージは送るが、
今回はあえてしなかった。
そのことに異変を感じたのか、
2日後の朝、彼からラインがきた。
「この間はありがとう。
慌ただしくてお誕生日のお祝いも
ちゃんとできなくてごめんね。
今度会った時にでもお祝いさせてね。」
こんな心温かいメッセージをもらっても
先日の胸糞悪さは消えなかった。
ただ礼儀として社交辞令の返信はした。
「こちらこそお忙しいところありがとう。
美味しい焼肉ご馳走になって満足だったよ。
お気遣いありがとう。」
とりあえず黙ったまま駅まで彼と歩いて別れた。
彼は前回同様ウインクして「またね」と言って
手を振っていたが、そのトンチンカンなウィンクが
今日はさらにトンチンカンに見えた。
もうさちこから誘うことはないだろうと思った。
禁煙ルームを予約していないこと
喫煙ルームになったことも断りも謝罪もしないこと
眠たそうに手マンしていたこと
数々の失礼な言動
呼び捨てになっていたこと
今回の彼の態度は何をとっても前回より
明らかに偉そうになってるし
配慮に欠けた言動になっていることにがっかりした。
彼とならデートした後のほっこり感を
土日に噛み締めることができるだろうと
一番短小なことは目を瞑って
誕生日ウィークのトリにブッキングしたのに
期待はずれもいいところであった。
彼も最近仕事が忙しくて
余裕がなかったのかもしれないが
そんな物分かりのいい女を演じる余裕は
さちこにはもう残っていなかった。
さちこからすれば23区のど真ん中で生まれ育ち、
理系で頭も良くて、背も高くて、若くして経営者で、
さぞ勝ち組なのかもしれないが、
所詮は仮性包茎の小さい男でしかない。
(奥の正面も当てることのできない男に
どんなに偉そうに言われようが屁でもねえ。
おもちゃ持ってきてから言えよ)
内心そう思ってしまう。
やはり<グルメ好きな男はエッチが下手くそ>
さちこの持論のいい裏付けとなった。
(ああ、やっぱり美味しいご飯と美味しいセックス、
両方味わわせてくれる男はいないんだろうか。。。)
帰りに友人を呼び出して茶を飲んで帰った。
さちこは大抵どんな男とデートしても
礼儀としてお礼のメッセージは送るが、
今回はあえてしなかった。
そのことに異変を感じたのか、
2日後の朝、彼からラインがきた。
「この間はありがとう。
慌ただしくてお誕生日のお祝いも
ちゃんとできなくてごめんね。
今度会った時にでもお祝いさせてね。」
こんな心温かいメッセージをもらっても
先日の胸糞悪さは消えなかった。
ただ礼儀として社交辞令の返信はした。
「こちらこそお忙しいところありがとう。
美味しい焼肉ご馳走になって満足だったよ。
お気遣いありがとう。」
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