手マンの後に手を洗う男

椋のひかり~むくのひかり~

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13話 セックスよりグルメが好きな男

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「気持ちよかったよ。気持ちよかった?」 
「うん。気持ちよかった。」 
「よかった。」 
「俺、後でブログでボロカス書かれるんじゃない?」 
「そんなことないよ。書かないよ。笑」 
「俺、すごい緊張してたの。」 
「そうなの?」 
「だってこの前すごい言ってたじゃん。」 
「何を?そんなに言ってたっけ?笑」 
「無駄打ちしたくないとか、 
あれはダメ、これはダメとか。 
ストイックなこと言ってたでしょ?」 
「そう?それは最高のパフォーマンスを出すために 
気をつけてるって言っただけでしょ?」 
「ほら!最高のパフォーマンスって、 
すごいプレッシャーだよ。」 
「そう?笑」 
「言葉がすごいストイック。」 
「あー、確かに
言葉使いがシュールなところはあるね。笑」 
「だってお酒も呑んだらダメって言ってたし。」 
「いいんだよ。別に呑んでも。 
私は呑まないよって言っただけで。」 
「あとは呑んでもいい?」 
「もちろんいいよ。 
やる前も呑みたかったら呑んでもいいんだよ。」 
「うん。」 
「じゃあ次は呑んでからでもいいよ。」 
「うん。」 

(でないとお前は持久力がなさ過ぎだからな。) 

「ランチどうする?」 
「ここで食べてもいいし、外で食べてもいいし。」 
「何が食べたい?何が好きなの?」 
「うーん、ジャンルで言うと和食かなあ。」 
「この辺で和食って言うと 
こないだのとこになっちゃうなあ。」 
「蕎麦とかも好きだよ。」 
「。。。」 
「あとイタリアンも好き。
フレンチはあんまりかな。」 
「メキシカン料理は?」 
「食べたことないけど辛そうじゃない?」 
「あ、そっか。辛いの苦手だったね。」 
「うん。」 
「じゃあお寿司とかにする?」 
「うんいいよ。」 

彼はうつ伏せになって楽しそうにお店を考えていた。 
やはりセックスよりも食事のが好きなのだろう。 

一方さちこの食欲は 
彼のふわふわした弾力ときめ細やかで
ツルツルした肌に注がれていた。 
彼の背中の感触を唇で確かめていた。 

彼は一つのことを考えていると他のことに 
気が回らないようで、 
さちこの後戯もお構いなしに
スマホでのお店選びに夢中になっていた。 

二人でシャワーを浴びた。 

彼はさちこが服を着る姿を眺めていた。 

「何?何見てるの?」 
「服着てるとこ見てた。」 
「好きなの?笑」 
「なんかいいじゃん。笑」 
「ふーん。やらしいね。笑」 

フロントでキーを返した。 

「追加料金は発生致しません。 
ありがとうございました。」 
「はい。ありがとう。」 
「これクーポンでございます。」 
「いらないです。」 

店を出た。 

「クーポン受け取らないのは、そういう主義なの? 
それとももうここには来ないから?」 
「こんなクーポン持ってるとこ見つかったら
バカでしょ?」 
「あ、そっか。笑 そりゃそうだ。」 
「それはいくらなんでも
危機管理が無さすぎるでしょ。」 
「確かに。
でも他にもクーポンとか使わなさそうだね。」 
「うん、使わないね。」 
「なんか、そんな感じだよね。
さすが、社長さんだね。笑」 

横断歩道を渡ると彼はまた長い腕を振り挙げて
タクシーを停めた。 
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