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14話 普通の会話

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ラインではかなり性的趣向の踏み込んだ話をしていたが、
さちこのムラムラ感は一切なくなっていたので、普通の会話をした。 
 
「すごいいい景色だね。
ここから見ると外国の船上レストランに乗ってる感じだよね。」 
「あ、そうだね。」 
 「すごい素敵!私自然を見るのが好きだから。」 
「山?海?」 
「どっちも好きだけど。。。
20代の頃はよく海に行ったけど、今は山かな。」 
「ふーん。」 
 
「休日は家で何やってるの?」 
「何って、うーん、文章書いてる。」 
「え?文章って物書き?」
「うん。」
「へーすごいね!急に興味湧いた!」 
「今更?笑」 
「うん、だって周りにそういう人いないから。俺、本読むの好きなの。」 
「ふーん。」 
「好きな作家とかいる?」 
「いない。私あんまり本読まないんだよね。」 
「へー。なるほどね。逆に読まない方がいいのかもね。」 
「なんか内容より文面に気を取られちゃって、
読みにくいとそこでつまづいちゃうから。」 
「確かに読まない方がアイデアを邪魔されないしいいかもね。」 
「さっちゃんの書いたの読みたいわ~。」 
「いや、読まなくていいよ。笑」
「どんなジャンル?」
「エッチなやつ。」
「えー!ますます読みたい!」
「官能小説とか読んだことあるの?」
「ない。」
「ほら、そういうの興味ないでしょ?」
「いや、さっちゃんの書いたやつは興味ある。」 
 
(とりあえずブログのことは伏せておこう。笑) 
 
その後お互いの仕事や趣味などしもい話は一切せず、
気がつけば2時間くらい経っていた。

「そろそろ行こうか。」 
「うん。」 
「トイレとか大丈夫?行かなくていい?」 
「うん、大丈夫。」 
「お会計先に行ってくるから。」 
 
彼はさっと立ち上がり伝票を持って入り口にあるレジで並んでいた。 
さちこはゆっくり立ち上がって、彼の元に行った。 
 
「いくらだった?」 
 
財布を出しながら聞くと 
 
「そんなのいいよ。」 
「いいの?ありがとう。公務員だから割り勘しなくていいの?
利益供与に当たらない?笑」 
「当たらないよ!何ももらってないでしょ。笑」 
「そだね。逆だね。笑 ごちそうさまでした。おいしかった。」 
「おいしかったね。」 
「うん。」 
「じゃあ神楽坂を案内してあげるよ。」 
「うん。ありがとう。」
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