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2話 過去にこだわる男 

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「ギターも弾くよ。」

(興味ないけど一応聞いておこう。)

「何系弾くの!?」
「森山直太朗のさくら。」
「ほー歌いながら?もう桜の季節終わってるから来年弾いてね。」
「時期過ぎた。笑 了解。スキーは全道大会ベスト4だよ。」
「すごいね~。」
「サーフィンは九州オープンで準優勝したよ。」
「すごいね~。」

(なに?自慢大会が始まったのか?
聞いてもないのに過去の成績を自分から言う人って
過去に執着してる気がして好かんのよね~。
しかもどんだけ凄いんか素人にはわかりにくいタイトル。)

「じゃあ苦手なものはセックスだけなんだ?笑」
「確かに。」
「これから勉強だね。」
「自分よりも相手が気持ち良ければってなっちゃうから。なかなかね。」
「じゃあ上手いんじゃないの!?」
「いや、それが下手ではないかと思う。」
「ふーん。遅漏なの!?」
「そだね。すぐはいかないかもね。」
「遅漏だったら名器にピッタリじゃない。笑」
「そうなのかな。名器って。笑 お腹痛い。笑」
「また笑い過ぎで腹筋崩壊したの!?」
「名器ってあまり聞かないから。笑」
「名器の人じゃないと名器の話はしないからね。笑」
「そうだよね。はじめてだよ。こんな人。
このアプリでどれくらいの人とエッチしたの?」
「そんないないよ。まだこないだ登録したばっかだし。」
「3人くらい?」
「気になるの!?」
「そりゃ気になるでしょ。笑」
「ふーん。」

(意外と気の小さい男だな。)

「でも内緒にしとく。その方がいい気がする。」
「なんかやばそう。笑」
「数が多いとかじゃなくて、実際の数字が想像通りであろうがなかろうが、
そういうの気にする人にはどっちにしろ真実は言わない方がいい気がする。
ずっと気にしそうじゃん。」
「そかそか。そこは任せるよ。笑」
「うん。言いたくなったら言うね。」
「そんなに気にする年齢でもないけどね。笑」
「50人。」
「了解。
それだけいたらすごくマッチしそうな人がいそうなんやけど。笑」
「なんせ名器だから。」
「笑」
「いろんな人としてみたいの?」
「したくないよ。」
「もーよくわからんわ。笑」

(あれ?冗談だったのに本気にしたのかな?)

「50人って冗談だよ。」
「そうなの?本当によくわからん。」
「それを本気にするってことは
衛さんこそリアルにそれぐらいやってるってことだよね?」
「学生時代からってこと?」
「衛さんが学生時代からだったらそれぐらいいるの?
私は半分にも及ばないよ。さすがモテ男だね。」
「10代とか20代前半まではそれくらいやる人多いのではないかなぁ。」
「へーすごいね!」
「自分はそんなに多くないよ。結構長く付き合うし、一途な方。」
「長い方が上達するよね。」
「遊んだ時はあったけど自分には向いてないって10代の時に思ったの。」
「へー。」
「誰かを一途に思う方がかっこいいし、素敵だなと。」
「初エッチ早かったの?」
「中2だったかなぁ。」
「早っ!」
「クラスメートの好きな子だったよ。」
「すごいおませさんね。」
「そうだね。今思うと。」
「そりゃ早く悟るわね。笑」
「そうだね。」
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