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5話 紳士なのか紳士じゃないのかわかりにくい男
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当日の朝、えなり君からラインがきた。
「おはようございます。
今日17時大丈夫ですか??」
「おはようございます。たぶん大丈夫。」
「なんじゃそりゃ。忙しかったらやめときますよ。」
「大丈夫。電車乗り遅れたら連絡します。」
「そう言うことね。」
「調べたら電車案外本数が少ないみたいで。
16:51に着く後のが17:00過ぎるみたいで。」
「雨降りだから外歩かないように待ち合わせ変えようと思います。
西口でお願いします。
では17:15としておきましょう。改札のところで待ってますね。」
「うんわかった。ごめんね。ありがとう!」
「まあ遅れたら遅れたで、その時。」
用事が終わってから駅に向かい、プラットホームでラインした。
「今日は早く終われたんで17時でも大丈夫そうです。
もちろん17:15でもOKです。一応お知らせです。」
「17時で~。17時前には着いてますから、何か有れば、、、。」
「了解です!ありがとう。迷子になってたら連絡します。」
「動かないで~。何線?」
「中央線。」
「今乗る?」
「もう乗ってる。」
「オイラ今中央線で神田過ぎた。」
「一緒の電車かも。」
「いや。一本前だな。ホームで待っててもいいよ。何号車?」
「そっか。真ん中の方。降りてみんとわからん。」
「連結のところの左上に貼っとるわ。」
「7号車3番ドア。進行方向向かって4両目やな。」
「俺7号車。」
「おー奇遇やね。」
「さっちゃん1本前よ。」
「じゃあ降りたホームで待ってる。」
「はーい。」
しばらくホームで待ってると次の列車が到着した。
彼とはこないだ会ったばかりだがやはり今回も華奢に見えた。
外見がタイプではないことは再認識した。
「お待たせ~。」
「こんにちは~。」
「今日のワンピース可愛いね。」
「そう?ありがとう。今日結構雨降ってるからレインブーツ履いてきたの。
で、pc持ってるからリュックなの。」
「可愛い格好。」
「ありがとう。」
「重いでしょ?持とうか?」
「大丈夫。ありがとう。」
(そういうところは優しいんだよな。
しかもそんな華奢な人にpc持ってもらうの気がひけるのもある。笑)
彼はさちこの服装には興味がありそうだが、
自分のには無頓着なのか洗濯に無頓着なのか、
色のはげたネイビーの長袖のニットを着ていた。
前回の水色のヨレヨレのポロシャツといい、
そのダサさが余計にさちこの許容範囲から遠ざけていた。
「えなり君は今日はネイビーなんだね。」
「そう。ネイビーこれしか持ってなくて。」
「あら、ちゃんとこの前のアドバイス聞いてくれたんだね。」
「うん。」
「服どこでいつも買ってるの?お気に入りのブランドとかあるの?」
「お気に入りっていうか大体いつも〇〇社の店で買ってる。」
「へえーそうなんだ。」
(まあまあオシャレなブランドなのに、そんな服売ってるのか?
っていうか着る人でそんなに変わるもんなのか?)
「俺体型が特殊だから何着ても似合わないんだよね。格好悪いの。」
「そうなの?」
(まあ確かに自分のことよくわかってるな。
でも「そうだね。」とは言えないなあ。私、優しいから。笑)
そんな話をしながら駅を出てしばらく歩いた。
今回彼はお店を探していなかったようで、
たまたま彼の好きな銘柄の日本酒が<本日あります>と
店の表に書いてあるのを見つけ、行き当たりばったりでその居酒屋に入った。
「俺、この酒が日本酒の中で一番好きなの。
なかなか置いてる店少なくてさ~。さっちゃんも呑む?美味しいよ。」
「私は別のにする。」
「ふーん。」
今回はゴリ押しされなかったことに少し安堵して、
さちこは自分が呑みたい日本酒とアテを何品か選んで注文した。
彼は酒に強く種類を問わず何でも呑む。
先日彼はさちこと会った時、すでにアプリで知り合った2人の女性に会い、
来週1人の女性と会う約束を予定していると正直に話していた。
彼は独身の恋人を探していると言っていたので、
さちこは対象外であることをいいことに
応援するスタンスに徹することにして、
先日の彼のデート相手についての聞いてみた。
「おはようございます。
今日17時大丈夫ですか??」
「おはようございます。たぶん大丈夫。」
「なんじゃそりゃ。忙しかったらやめときますよ。」
「大丈夫。電車乗り遅れたら連絡します。」
「そう言うことね。」
「調べたら電車案外本数が少ないみたいで。
16:51に着く後のが17:00過ぎるみたいで。」
「雨降りだから外歩かないように待ち合わせ変えようと思います。
西口でお願いします。
では17:15としておきましょう。改札のところで待ってますね。」
「うんわかった。ごめんね。ありがとう!」
「まあ遅れたら遅れたで、その時。」
用事が終わってから駅に向かい、プラットホームでラインした。
「今日は早く終われたんで17時でも大丈夫そうです。
もちろん17:15でもOKです。一応お知らせです。」
「17時で~。17時前には着いてますから、何か有れば、、、。」
「了解です!ありがとう。迷子になってたら連絡します。」
「動かないで~。何線?」
「中央線。」
「今乗る?」
「もう乗ってる。」
「オイラ今中央線で神田過ぎた。」
「一緒の電車かも。」
「いや。一本前だな。ホームで待っててもいいよ。何号車?」
「そっか。真ん中の方。降りてみんとわからん。」
「連結のところの左上に貼っとるわ。」
「7号車3番ドア。進行方向向かって4両目やな。」
「俺7号車。」
「おー奇遇やね。」
「さっちゃん1本前よ。」
「じゃあ降りたホームで待ってる。」
「はーい。」
しばらくホームで待ってると次の列車が到着した。
彼とはこないだ会ったばかりだがやはり今回も華奢に見えた。
外見がタイプではないことは再認識した。
「お待たせ~。」
「こんにちは~。」
「今日のワンピース可愛いね。」
「そう?ありがとう。今日結構雨降ってるからレインブーツ履いてきたの。
で、pc持ってるからリュックなの。」
「可愛い格好。」
「ありがとう。」
「重いでしょ?持とうか?」
「大丈夫。ありがとう。」
(そういうところは優しいんだよな。
しかもそんな華奢な人にpc持ってもらうの気がひけるのもある。笑)
彼はさちこの服装には興味がありそうだが、
自分のには無頓着なのか洗濯に無頓着なのか、
色のはげたネイビーの長袖のニットを着ていた。
前回の水色のヨレヨレのポロシャツといい、
そのダサさが余計にさちこの許容範囲から遠ざけていた。
「えなり君は今日はネイビーなんだね。」
「そう。ネイビーこれしか持ってなくて。」
「あら、ちゃんとこの前のアドバイス聞いてくれたんだね。」
「うん。」
「服どこでいつも買ってるの?お気に入りのブランドとかあるの?」
「お気に入りっていうか大体いつも〇〇社の店で買ってる。」
「へえーそうなんだ。」
(まあまあオシャレなブランドなのに、そんな服売ってるのか?
っていうか着る人でそんなに変わるもんなのか?)
「俺体型が特殊だから何着ても似合わないんだよね。格好悪いの。」
「そうなの?」
(まあ確かに自分のことよくわかってるな。
でも「そうだね。」とは言えないなあ。私、優しいから。笑)
そんな話をしながら駅を出てしばらく歩いた。
今回彼はお店を探していなかったようで、
たまたま彼の好きな銘柄の日本酒が<本日あります>と
店の表に書いてあるのを見つけ、行き当たりばったりでその居酒屋に入った。
「俺、この酒が日本酒の中で一番好きなの。
なかなか置いてる店少なくてさ~。さっちゃんも呑む?美味しいよ。」
「私は別のにする。」
「ふーん。」
今回はゴリ押しされなかったことに少し安堵して、
さちこは自分が呑みたい日本酒とアテを何品か選んで注文した。
彼は酒に強く種類を問わず何でも呑む。
先日彼はさちこと会った時、すでにアプリで知り合った2人の女性に会い、
来週1人の女性と会う約束を予定していると正直に話していた。
彼は独身の恋人を探していると言っていたので、
さちこは対象外であることをいいことに
応援するスタンスに徹することにして、
先日の彼のデート相手についての聞いてみた。
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