上 下
5 / 14

5話 ロバートデニーロとのご対面

しおりを挟む
「すごい また雰囲気違うね!」
「そうなのかな。すごい!?」
「髪型かな。」

一応誤魔化した。

「うん。湿気で今週はクセがすごい。」
「あは。」
「嫌いじゃない?」
「なにが?天パ?写真?」
「最近のぼくの写真。」
「嫌いじゃないよ。」
「良かった。」
「明日はサングラスしてくんの?笑」
「雨だったらしない。」
「明日雨みたいだもんね。じゃあデニーロはお預けだね。
明日いっぱい話そうね!」
「うん また明日ね!おやすみなさい。」
「うんまた明日ね!
ありがとう。おやすみなさーい。」
「可愛い、ほんとに えっちゃん。」
「あは。」


デート当日の朝、

「おはよう。コーヒーとバー、どちらがいいかな?
軽く一杯でもいいかなって思ったけど、どう?」

さすがはイタリアンである。
昼間からバーとはなんか海外旅行に来ている気分になった。

「バーもいいけどすぐ顔赤くなっちゃって恥ずかしいからコーヒーにしとく。」
「僕も赤くなるから大丈夫だよ?笑笑」
「そーなの!?じゃあ1杯だけね。
あ、でもそーいや今東京はアルコール提供してないんじゃないかなあ!?」
「どうだろ?今調べてる。」
「ありがとう。」

店のURLが貼り付けられてあった。

「ここどうかな。15階のエレベーター降りたところで待ち合わせしよ!」
行ったことないんだけど、一度行ってみたいなって思ってたの。」
「金曜日は15:00-17:30 close timeって書いてるよ。」
「あら。そうしたら、Y電機渋谷で待ち合わせしよ。
近くにワインバーがあったと思うから!
お店の名前が思い出せない…。笑笑」

今度は電機店の地図のURLが貼られていた。

「オッケー。ありがとう。14:00ね。」
「うん!」

予定通り20分前に待ち合わせ場所に着いた。
想像していたよりも入り口が狭かったので確認のラインをした。

「とりあえず着いたんだけど入り口って1つかなあ?」

するといかにも外国人っぽいウネウネした髪型のスーツ姿の男がやってきて、
入り口で立ち止まった。

かすかに見えた顔が彼に間違い無かったので
声をかけようと背後から側に寄ろうとすると
こちらを振り返って目が合った。
しおりを挟む

処理中です...