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一巡目(二〇二二)
第059匙 トマト様々さぁ~:Curry&Cafe SAMA 神田店(B10)
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スープカレーの発祥地は北海道の札幌である。
だから、書き手にとっては、スープカレーといえば北海道、北海道といえばスープカレーで、北海道を訪れた時にはほとんど必ず、味噌ラーメンとスープカレーを食べていたものである。
だがしかし、最近、北海道にはあまり行けていないので、北海道から渡ってきたスープカレーを、都内でも色々な所で食べられるようになったのは、実にありがたい事であった。
今回の「神田ーカレー街食べ歩きスタンプラリー」にも、何軒ものスープカレー店が参加しており、この日の夜、書き手が訪れた〈Curry&Cafe SAMA〉も、そんなスープカレー店の一つなのだ。
〈サマ〉は、二〇〇四年に札幌で一号店が開店した、札幌発のスープカレー店で、今や、国内で十五店舗を展開している。都内でも三軒が存在し、書き手が訪れた末広町の神田店は、平成が終わる直前の〈平成三十一年四⽉〉に開店したのだった。
この〈サマ〉は、まず、スープを選ぶ所から始まる。
スープの選択肢は、「トマトスープ」、「ココナッツスープ」、「あっさりスープ」、「海老スープ」、「クリーミー海老スープ」の五つである。このスープを全部味わおうとするだけで、最低五回は訪店しなければならない事になる。
とまれ、この日は、「SAMA定番のトマトをベースにしたスープ」を書き手は選んだのだった。
初めての訪問だったので、まずは〈定番〉からという発想もあったのだが、トマトスープにしたのは、ほぼ直感であった。
だが、後で〈神田店〉のサイトで、店のコンセプトを見たところ、「トマトの『赤』と玉ねぎの『黄色』」をイメージした店舗」とあり、壁の色が赤と黄色だったので、この店の色調が書き手に、トマトスープを選ばせたのかもしれない。
さて、スープが決まったところで、次は具材を何にするかなのだが、結局、「神田限定」という文言と、ガイドブックで推されていた「いももちと彩り野菜カリー」を選ぶ事にした。
やはり、〈限定〉という響きには抗いがたい魔性が秘められているようだ。
それから、最初なので、三十段階から選べる辛さは〈1番〉にした。これは、訪店のたびに一つずつ段階を上げてゆく、という書き手のコンセプトである。
注文から料理の提供までは、気持ち、少し長いように思えたのだが、店は割と混んでるし、調理に時間をかけているのかもしれない。
やがて、注文した限定商品が提供された。
スープカレーの特徴とは、当然、液状のサラサラなカレー・スープなのだが、もう一つの特徴は、具の大きさである。
注文した「いももちと彩り野菜カレー」の具材は、「いももち、カボチャ、ゴボウスティック✕3、ズッキーニ✕2、キャベツ、アスパラ、カリフラワー、レンコン、ホールトマト、人参、じゃがいも、ナス、ピーマン、オクラ、ブロッコリー」とメニューにあったのだが、目の前に置かれたスープの容器に入っている野菜は、ほんとうにドデカく、中には、容器からはみ出ているものもあった。
しかし、具材をこのままにしておいては、カレー・スープにライスを入れるのも、スープをライスに浸けるのも、いずれも少しやりずらい。
書き手はしばし考えた後、それらの、カレー・スープが染み込んだ、各種、彩り豊かな具材を、ライスと一緒に先に食してしまう事にしたのだった。
スープの中の具材が、メニューの看板である〈いももち〉と〈ホールトマト〉だけになったところで、今度は、ライスをカレー・スープに入れ、おじや、あるいは、リゾットっぽくして食する事にした。
!
今回のスープのチョイスは、トマトスープだったのだが、カレーのスパイスの辛味とトマトの酸味が実にマッチしていた。
そして、ある程度食べ進めてから、今度は、大きな丸ごとトマトに手をつけた。
!!!
これが、ものすごく美味であった。
トマトスープとホールトマト、この組み合わせは最強コンビではなかろうか。
後日、この店を再訪した時に、書き手は再びトマトスープを選んだのだが、そこに、丸ごとな〈ホールトマト〉は入っていなかった。
よくよく、前回のメニューを見返してみると、ホールトマトは、トマトスープのデフォルトではなく、「いももちと彩り野菜カレー」の具材であったようだ。
サマのメニューには、具材のラインナップが具体的に書かれているので、トマトスープを選ぶ時には、具材に「ホールトマト」が入っている品を選ぼう、そう思った書き手であった。
書き手にとって〈サマ〉の美味さは、トマト様サマ~だったからだ。
〈訪問データ〉
Curry&Cafe SAMA 神田店:末広町・末広町
B10
十月二十二日・土曜日・十九時十五分
いももちと彩り野菜カリー:一五〇〇円(クレカ)
〈再訪〉
十二月二十九日・木曜日・十八時
ふゆのかほりカリー(一四〇〇)+ライス大盛(一五〇):一五五〇円(クレカ)
〈参考資料〉
「Curry&Cafe SAMA 神田店」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、四十八ページ。
〈WEB〉
「SAMAとは」「店舗検索」「SAMA 神田店」「GROUND MENU & HOW TO ORDER」、『Curry&Cafe SAMA』、二〇二三年一月二日閲覧。
だから、書き手にとっては、スープカレーといえば北海道、北海道といえばスープカレーで、北海道を訪れた時にはほとんど必ず、味噌ラーメンとスープカレーを食べていたものである。
だがしかし、最近、北海道にはあまり行けていないので、北海道から渡ってきたスープカレーを、都内でも色々な所で食べられるようになったのは、実にありがたい事であった。
今回の「神田ーカレー街食べ歩きスタンプラリー」にも、何軒ものスープカレー店が参加しており、この日の夜、書き手が訪れた〈Curry&Cafe SAMA〉も、そんなスープカレー店の一つなのだ。
〈サマ〉は、二〇〇四年に札幌で一号店が開店した、札幌発のスープカレー店で、今や、国内で十五店舗を展開している。都内でも三軒が存在し、書き手が訪れた末広町の神田店は、平成が終わる直前の〈平成三十一年四⽉〉に開店したのだった。
この〈サマ〉は、まず、スープを選ぶ所から始まる。
スープの選択肢は、「トマトスープ」、「ココナッツスープ」、「あっさりスープ」、「海老スープ」、「クリーミー海老スープ」の五つである。このスープを全部味わおうとするだけで、最低五回は訪店しなければならない事になる。
とまれ、この日は、「SAMA定番のトマトをベースにしたスープ」を書き手は選んだのだった。
初めての訪問だったので、まずは〈定番〉からという発想もあったのだが、トマトスープにしたのは、ほぼ直感であった。
だが、後で〈神田店〉のサイトで、店のコンセプトを見たところ、「トマトの『赤』と玉ねぎの『黄色』」をイメージした店舗」とあり、壁の色が赤と黄色だったので、この店の色調が書き手に、トマトスープを選ばせたのかもしれない。
さて、スープが決まったところで、次は具材を何にするかなのだが、結局、「神田限定」という文言と、ガイドブックで推されていた「いももちと彩り野菜カリー」を選ぶ事にした。
やはり、〈限定〉という響きには抗いがたい魔性が秘められているようだ。
それから、最初なので、三十段階から選べる辛さは〈1番〉にした。これは、訪店のたびに一つずつ段階を上げてゆく、という書き手のコンセプトである。
注文から料理の提供までは、気持ち、少し長いように思えたのだが、店は割と混んでるし、調理に時間をかけているのかもしれない。
やがて、注文した限定商品が提供された。
スープカレーの特徴とは、当然、液状のサラサラなカレー・スープなのだが、もう一つの特徴は、具の大きさである。
注文した「いももちと彩り野菜カレー」の具材は、「いももち、カボチャ、ゴボウスティック✕3、ズッキーニ✕2、キャベツ、アスパラ、カリフラワー、レンコン、ホールトマト、人参、じゃがいも、ナス、ピーマン、オクラ、ブロッコリー」とメニューにあったのだが、目の前に置かれたスープの容器に入っている野菜は、ほんとうにドデカく、中には、容器からはみ出ているものもあった。
しかし、具材をこのままにしておいては、カレー・スープにライスを入れるのも、スープをライスに浸けるのも、いずれも少しやりずらい。
書き手はしばし考えた後、それらの、カレー・スープが染み込んだ、各種、彩り豊かな具材を、ライスと一緒に先に食してしまう事にしたのだった。
スープの中の具材が、メニューの看板である〈いももち〉と〈ホールトマト〉だけになったところで、今度は、ライスをカレー・スープに入れ、おじや、あるいは、リゾットっぽくして食する事にした。
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今回のスープのチョイスは、トマトスープだったのだが、カレーのスパイスの辛味とトマトの酸味が実にマッチしていた。
そして、ある程度食べ進めてから、今度は、大きな丸ごとトマトに手をつけた。
!!!
これが、ものすごく美味であった。
トマトスープとホールトマト、この組み合わせは最強コンビではなかろうか。
後日、この店を再訪した時に、書き手は再びトマトスープを選んだのだが、そこに、丸ごとな〈ホールトマト〉は入っていなかった。
よくよく、前回のメニューを見返してみると、ホールトマトは、トマトスープのデフォルトではなく、「いももちと彩り野菜カレー」の具材であったようだ。
サマのメニューには、具材のラインナップが具体的に書かれているので、トマトスープを選ぶ時には、具材に「ホールトマト」が入っている品を選ぼう、そう思った書き手であった。
書き手にとって〈サマ〉の美味さは、トマト様サマ~だったからだ。
〈訪問データ〉
Curry&Cafe SAMA 神田店:末広町・末広町
B10
十月二十二日・土曜日・十九時十五分
いももちと彩り野菜カリー:一五〇〇円(クレカ)
〈再訪〉
十二月二十九日・木曜日・十八時
ふゆのかほりカリー(一四〇〇)+ライス大盛(一五〇):一五五〇円(クレカ)
〈参考資料〉
「Curry&Cafe SAMA 神田店」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、四十八ページ。
〈WEB〉
「SAMAとは」「店舗検索」「SAMA 神田店」「GROUND MENU & HOW TO ORDER」、『Curry&Cafe SAMA』、二〇二三年一月二日閲覧。
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