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一巡目(二〇二二)
第020匙 西のカレー、ジョートーだぜ!:上等カレー・秋葉原店(C02)
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書き手が秋葉原での用事を終えた時、時刻は二十二時を過ぎていた。そのため、神田・秋葉原界隈のカレー店の多くは、既に営業を終えていた。
そんな深い時刻にあって、なお営業していたのが、カレーライスのチェーン店、〈上等カレー 秋葉原店〉である。
上等カレーは、大阪を中心に五十店以上もの支店があるカレー・チェーン店で、〈カレーライス専門店、福島上等カレー〉というその名が示しているように、その本店は、大阪の福島駅界隈に在る。
スタンプ・ラリー企画に参加する前の書き手は、こういったカレー・イヴェントには、チェーン店は参加しないのでは、という思い込みを抱いていたのだが、どうやら、そうでもないようだ。
カレー専門店である上等カレーの歴史は、一九九五年にまで遡るのだが、店のルーツ自体は、一九八三年に誕生した大阪の老舗のうどん店〈得正〉であるらしい。だから、店の看板には、「昭和五十八年創業」という文字が刻まれているのであろう。
書き手も、大阪に旅行した際に、何度か、この店の看板を見たことがあり、大阪でカレーと言えば、上等カレーという印象を抱いてさえいた。
その上等カレーは関東にも進出しており、千代田区内だけでも四店舗あるのだが、そのうち、神田小川町店と秋葉原店の二店が、今回の『神田カレー街スタンプラリー』に参加している。
来店時に店員から渡されたチラシによると、この上等カレーは、独自のスタンプ・ラリーも行っていて、神田小川町店、秋葉原店、飯田橋店の三店を回ると、先着でレトルトカレーがプレゼントされるらしい。
さて、注文は、現金のみの自動券売機による事前購入のスタイルで、券売機には、チェーン店らしく、様々なトッピングが並んでいた。
何を載せるか迷った書き手ではあったが、冊子によると、この秋葉原店では「エビカレー」が推されていたので、ここは素直に、そのオススメに従うことにした。
席はカウンター席のみで、食券を渡す際に、店員に冊子も渡し、その場でスタンプを押してもらった。
カウンターだけの営業スタイルは、いわゆる〈ワンオペ〉営業向けで、冊子にあった「外国人スタッフ」の対応というのも、いかにもアキバっぽいな、と思いながら、書き手は料理の提供を待ったのだった。
程なくして提供されたエビカレーは、「上等カレー」という文字が書かれた大きめの皿の上に、カレーが湖のように拡がっており、その真ん中に島のようなライス、その上に具、今回はエビが置かれ、さらに、その上にカレーがかけられていて、カレーとライスが別々になっているのではなく、カレー、ライス、具が混然一体になっているような印象を抱いた。
さらに、大阪発祥の上等カレーにおけるカレーソースの独自性は、看板に「名物!!大阪甘辛カレー」という文字が刻まれていたように、〈甘辛カレー〉である。
上等カレーの食体験がないと、「甘辛とは何ぞ!?」と、頭上に疑問符が浮かんできそうである。
つまるところ、上等カレーは、食べ始めが甘い。その原因は、野菜や果物の甘さが先ず口に拡がるからだそうだ。
しかし、カレーの味は、その甘さで終わるのではなく、後から、じわじわっと辛みがやってくる。
これが、いわゆる、上等カレーの〈甘辛〉なのである。
こういった甘さから辛さへの味変、実に興味深い。
書き手は、既にスタンプは押印済ではあるが、上等カレーの秋葉原店を再訪するのもアリだと思った。
というのも、二十二時半という深い時刻がラストオーダーというのは、日曜の夜に行動しているカレー喰いにとっては、かなり有難いからである。
〈訪問データ〉
上等カレー 秋葉原店:秋葉原・末広町
C02
八月二十八日・日曜日・二十二時
エビカレー:一〇〇〇円(現金)
〈参考資料〉
「上等カレー 秋葉原店」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、六十一ページ。
〈WEB〉
「カレーライス専門店福島上等カレー」、『得正』、二〇二二年九月十五日閲覧。
そんな深い時刻にあって、なお営業していたのが、カレーライスのチェーン店、〈上等カレー 秋葉原店〉である。
上等カレーは、大阪を中心に五十店以上もの支店があるカレー・チェーン店で、〈カレーライス専門店、福島上等カレー〉というその名が示しているように、その本店は、大阪の福島駅界隈に在る。
スタンプ・ラリー企画に参加する前の書き手は、こういったカレー・イヴェントには、チェーン店は参加しないのでは、という思い込みを抱いていたのだが、どうやら、そうでもないようだ。
カレー専門店である上等カレーの歴史は、一九九五年にまで遡るのだが、店のルーツ自体は、一九八三年に誕生した大阪の老舗のうどん店〈得正〉であるらしい。だから、店の看板には、「昭和五十八年創業」という文字が刻まれているのであろう。
書き手も、大阪に旅行した際に、何度か、この店の看板を見たことがあり、大阪でカレーと言えば、上等カレーという印象を抱いてさえいた。
その上等カレーは関東にも進出しており、千代田区内だけでも四店舗あるのだが、そのうち、神田小川町店と秋葉原店の二店が、今回の『神田カレー街スタンプラリー』に参加している。
来店時に店員から渡されたチラシによると、この上等カレーは、独自のスタンプ・ラリーも行っていて、神田小川町店、秋葉原店、飯田橋店の三店を回ると、先着でレトルトカレーがプレゼントされるらしい。
さて、注文は、現金のみの自動券売機による事前購入のスタイルで、券売機には、チェーン店らしく、様々なトッピングが並んでいた。
何を載せるか迷った書き手ではあったが、冊子によると、この秋葉原店では「エビカレー」が推されていたので、ここは素直に、そのオススメに従うことにした。
席はカウンター席のみで、食券を渡す際に、店員に冊子も渡し、その場でスタンプを押してもらった。
カウンターだけの営業スタイルは、いわゆる〈ワンオペ〉営業向けで、冊子にあった「外国人スタッフ」の対応というのも、いかにもアキバっぽいな、と思いながら、書き手は料理の提供を待ったのだった。
程なくして提供されたエビカレーは、「上等カレー」という文字が書かれた大きめの皿の上に、カレーが湖のように拡がっており、その真ん中に島のようなライス、その上に具、今回はエビが置かれ、さらに、その上にカレーがかけられていて、カレーとライスが別々になっているのではなく、カレー、ライス、具が混然一体になっているような印象を抱いた。
さらに、大阪発祥の上等カレーにおけるカレーソースの独自性は、看板に「名物!!大阪甘辛カレー」という文字が刻まれていたように、〈甘辛カレー〉である。
上等カレーの食体験がないと、「甘辛とは何ぞ!?」と、頭上に疑問符が浮かんできそうである。
つまるところ、上等カレーは、食べ始めが甘い。その原因は、野菜や果物の甘さが先ず口に拡がるからだそうだ。
しかし、カレーの味は、その甘さで終わるのではなく、後から、じわじわっと辛みがやってくる。
これが、いわゆる、上等カレーの〈甘辛〉なのである。
こういった甘さから辛さへの味変、実に興味深い。
書き手は、既にスタンプは押印済ではあるが、上等カレーの秋葉原店を再訪するのもアリだと思った。
というのも、二十二時半という深い時刻がラストオーダーというのは、日曜の夜に行動しているカレー喰いにとっては、かなり有難いからである。
〈訪問データ〉
上等カレー 秋葉原店:秋葉原・末広町
C02
八月二十八日・日曜日・二十二時
エビカレー:一〇〇〇円(現金)
〈参考資料〉
「上等カレー 秋葉原店」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、六十一ページ。
〈WEB〉
「カレーライス専門店福島上等カレー」、『得正』、二〇二二年九月十五日閲覧。
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