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一巡目(二〇二二)
第010匙 めちゃ✕3イケてるッ!、とろ肉カレーつけ麺:メトロ神保町駅(Bm)と魚とん(A07)
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実は、この日、書き手が東京メトロの神保町駅を訪れたのは二度目であった。
昼は、焼き肉モリちゃんからの帰りに、神保町駅の専修大学方面の改札から半蔵門線に乗った。
この時、メトロの改札を通る前に、書き手は、Bコースに配置されている〈メトロ神保町駅〉のスタンプを押した。
東京メトロの神保町駅には、専修大学方面と神保町交差点方面の二つの改札があるのだが、神田カレー街・スタンプラリーのスタンプ台は、専修大方面の改札周辺にある。
スタンプ台それ自体は、メトロに乗るために改札を正面に見た場合、その改札の左端、少し奥まった所にあり、そこは、柱のせいで角度的にいささか見難い位置なので、見過ごさないためには若干の注意が必要である。
とまれかくまれ、慎重すぎる書き手は、しばしスタンプ台を探しはしたものの、素通りすることなく、スタンプを問題なくゲットしたのであった。
*
それから約六時間後、書き手は、再び、東京メトロ・半蔵門線の神保町駅に降り立った。
夜に利用したのは、昼とは反対側に在る神保町交差点方面の改札である。
改札から出て、〈A5〉出入口の階段を上がった書き手は、まず、靖国通りの横断歩道を渡って、神田・秋葉原方面に向かって、靖国通りの右側の歩道を取ると、そのまま歩き始めた。それから、千代田通り、続いて、本郷通りを渡った。
本郷通りの横断歩道を渡った後で、その通りを右折した所すぐに在るのが、〈とろ肉つけ麺 魚(うお)とん〉である。
この店は、屋外にある現金専用の自動券売機で事前に食券を購入するタイプで、券売機には、つけ麺、とろ肉つけ麺、カレーつけ麺、とろ肉カレーライス、そして、とろ肉カレーつけ麺といったメニューがずらっと並んでいた。
書き手は、カレー・スタンプラリーが目的なので、選択肢はカレー系のメニューからとなる。
コスト・パフォーマンスという点では、カレーつけ麺が最も安く、あるいは、この店のウリである〈とろ肉〉を食べたいのならば、〈とろ肉カレーライス〉を選ぶ手もある。
しかし、この店、魚とんはつけ麺屋なのだ。
そういった次第で、書き手は、結局、〈とろ肉カレーつけ麺〉に決めた。
しかし、注文ボタンを押す前に、一瞬、指が止まってしまった。
とろ肉カレーつけ麺には、〈平打〉か〈中太〉という二択があったからだ。
どちらを選ぶべきか、しばし迷ったものの、書き手は、なんとはなしに、右側にあった〈中太〉のボタンを押した。
入店後、食券と冊子を店員に渡し、Aコースのスタンプシートに押印してもらってから、料理が出てくるまで十分ほど待つことになった。いささか長めの待ち時間のようにも思えたが、おそらく、注文を受けてから、麺をしっかりと茹で上げているのであろう。
やがて出てきたのは、小さな椀と大き目の皿で、カレーは、その小型の椀に入れられていて、麺は、皿の上に置かれたざるの上に盛られ、さらに一番上に、麺を覆い尽くさんばかりのとろ肉が、まさに、〈被さって〉いた。
この店の代名詞でもある〈とろ〉肉は、冊子の店紹介頁によると、「13時間じっくり煮込んだ後、スープの中で一昼夜寝かし、更に半日冷蔵庫で熟成させ」た物であるらしい。
この言どおりに、とろ肉は、手間暇が掛かっている品であるように見えた。
書き手は、麺を覆っている〈とろ肉〉は後で食べることにした。
〈お楽しみは最後に〉の精神で、まずは、もちっとした中太麺を、カレーに絡め、口に運んだのだった。
うん、めちゃ美味い。
それから、肉で麺を巻いてみた。
肉は大きく柔らかいので、麺に巻き付ける事ができるのだ。
この肉巻き麺を、カレーに絡めて口に運んでみると、これまたメチャ絶品であった。
しかし、先に、かなりの量の麺をカレーにつけて食べていたため、うかつにも、肉巻き麺のカレーつけの後、数枚のとろ肉が余ってしまった。
う~~~ん、ちょっと失敗したかもしれない。
次に来店する機会があったら、もう少し、食べ方のバランスに配慮する必要があるかもな。
書き手は、そんな風に考えながら、ざるの上に残ってしまっている、とろ肉をカレーにつけて口に運んだ。
!!!
とろ肉のカレーつけ、こう言ってよければ、〈つけ肉〉も、めっちゃイケてる味であった。
かくして、書き手は、カレーつけ麺、とろ肉巻き麺のカレーつけ、カレーつけ肉という三種の食べ方を、めちゃ、メチャ、めっちゃ堪能した。
*
帰りしな、幾つかのグルメ・サイトにおける魚とんのレビューを見てみたところ、この店のウリは、とろ肉と平打ち麺である事を知った。
その平内ち麺は、幅二センチメートルを超える程の極太麺であるそうだ。
しまったっ!
選ぶべきボタンは平打ち麺の方だったかもしれない。
その事実を知って、スタンプ・ラリーというイヴェント後に、魚とんへの再訪を誓った書き手であった。
〈訪問データ〉
とろ肉つけ麺 魚とん:神保町・小川町
A07
八月二十二日・月曜日・二十時半
とろ肉カレーつけ麺(中太麺):一一五〇円(現金)
〈参考資料〉
「とろ肉つけ麺 魚とん」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、六十六ページ。
〈WEB〉
「神保町駅 構内図」、『東京メトロ』、二〇二二年八月三十一日閲覧。
昼は、焼き肉モリちゃんからの帰りに、神保町駅の専修大学方面の改札から半蔵門線に乗った。
この時、メトロの改札を通る前に、書き手は、Bコースに配置されている〈メトロ神保町駅〉のスタンプを押した。
東京メトロの神保町駅には、専修大学方面と神保町交差点方面の二つの改札があるのだが、神田カレー街・スタンプラリーのスタンプ台は、専修大方面の改札周辺にある。
スタンプ台それ自体は、メトロに乗るために改札を正面に見た場合、その改札の左端、少し奥まった所にあり、そこは、柱のせいで角度的にいささか見難い位置なので、見過ごさないためには若干の注意が必要である。
とまれかくまれ、慎重すぎる書き手は、しばしスタンプ台を探しはしたものの、素通りすることなく、スタンプを問題なくゲットしたのであった。
*
それから約六時間後、書き手は、再び、東京メトロ・半蔵門線の神保町駅に降り立った。
夜に利用したのは、昼とは反対側に在る神保町交差点方面の改札である。
改札から出て、〈A5〉出入口の階段を上がった書き手は、まず、靖国通りの横断歩道を渡って、神田・秋葉原方面に向かって、靖国通りの右側の歩道を取ると、そのまま歩き始めた。それから、千代田通り、続いて、本郷通りを渡った。
本郷通りの横断歩道を渡った後で、その通りを右折した所すぐに在るのが、〈とろ肉つけ麺 魚(うお)とん〉である。
この店は、屋外にある現金専用の自動券売機で事前に食券を購入するタイプで、券売機には、つけ麺、とろ肉つけ麺、カレーつけ麺、とろ肉カレーライス、そして、とろ肉カレーつけ麺といったメニューがずらっと並んでいた。
書き手は、カレー・スタンプラリーが目的なので、選択肢はカレー系のメニューからとなる。
コスト・パフォーマンスという点では、カレーつけ麺が最も安く、あるいは、この店のウリである〈とろ肉〉を食べたいのならば、〈とろ肉カレーライス〉を選ぶ手もある。
しかし、この店、魚とんはつけ麺屋なのだ。
そういった次第で、書き手は、結局、〈とろ肉カレーつけ麺〉に決めた。
しかし、注文ボタンを押す前に、一瞬、指が止まってしまった。
とろ肉カレーつけ麺には、〈平打〉か〈中太〉という二択があったからだ。
どちらを選ぶべきか、しばし迷ったものの、書き手は、なんとはなしに、右側にあった〈中太〉のボタンを押した。
入店後、食券と冊子を店員に渡し、Aコースのスタンプシートに押印してもらってから、料理が出てくるまで十分ほど待つことになった。いささか長めの待ち時間のようにも思えたが、おそらく、注文を受けてから、麺をしっかりと茹で上げているのであろう。
やがて出てきたのは、小さな椀と大き目の皿で、カレーは、その小型の椀に入れられていて、麺は、皿の上に置かれたざるの上に盛られ、さらに一番上に、麺を覆い尽くさんばかりのとろ肉が、まさに、〈被さって〉いた。
この店の代名詞でもある〈とろ〉肉は、冊子の店紹介頁によると、「13時間じっくり煮込んだ後、スープの中で一昼夜寝かし、更に半日冷蔵庫で熟成させ」た物であるらしい。
この言どおりに、とろ肉は、手間暇が掛かっている品であるように見えた。
書き手は、麺を覆っている〈とろ肉〉は後で食べることにした。
〈お楽しみは最後に〉の精神で、まずは、もちっとした中太麺を、カレーに絡め、口に運んだのだった。
うん、めちゃ美味い。
それから、肉で麺を巻いてみた。
肉は大きく柔らかいので、麺に巻き付ける事ができるのだ。
この肉巻き麺を、カレーに絡めて口に運んでみると、これまたメチャ絶品であった。
しかし、先に、かなりの量の麺をカレーにつけて食べていたため、うかつにも、肉巻き麺のカレーつけの後、数枚のとろ肉が余ってしまった。
う~~~ん、ちょっと失敗したかもしれない。
次に来店する機会があったら、もう少し、食べ方のバランスに配慮する必要があるかもな。
書き手は、そんな風に考えながら、ざるの上に残ってしまっている、とろ肉をカレーにつけて口に運んだ。
!!!
とろ肉のカレーつけ、こう言ってよければ、〈つけ肉〉も、めっちゃイケてる味であった。
かくして、書き手は、カレーつけ麺、とろ肉巻き麺のカレーつけ、カレーつけ肉という三種の食べ方を、めちゃ、メチャ、めっちゃ堪能した。
*
帰りしな、幾つかのグルメ・サイトにおける魚とんのレビューを見てみたところ、この店のウリは、とろ肉と平打ち麺である事を知った。
その平内ち麺は、幅二センチメートルを超える程の極太麺であるそうだ。
しまったっ!
選ぶべきボタンは平打ち麺の方だったかもしれない。
その事実を知って、スタンプ・ラリーというイヴェント後に、魚とんへの再訪を誓った書き手であった。
〈訪問データ〉
とろ肉つけ麺 魚とん:神保町・小川町
A07
八月二十二日・月曜日・二十時半
とろ肉カレーつけ麺(中太麺):一一五〇円(現金)
〈参考資料〉
「とろ肉つけ麺 魚とん」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2022』、六十六ページ。
〈WEB〉
「神保町駅 構内図」、『東京メトロ』、二〇二二年八月三十一日閲覧。
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