21 / 28
トーホー王国の呪い
しおりを挟む
今から600年前、この地は別の王が治めるトーホー王国だった。
その頃の王家というのは今よりもずっと専制君主で、独裁的で、周りの貴族といえども王の命令に背くことなど出来ない絶対的な君主。
そんな独裁下に異を唱える存在が、現れたの。
その者、大魔法使いソフィアという。
そのソフィアに勇気付けられた者が集まり、当時の独裁王と敵対して争うことになった。
その中で光属性を持つ一族、今の王家ね、そこの長男光の魔術師エドワード1世がソフィアと婚約を結んだの。
『独裁王を倒したら、一緒に住みやすい国にしよう』と言って。
その言葉を信じたソフィアは魔力を解放し、数多の魔法を同時に使い、とうとう独裁王の軍隊に白旗を揚げさせ、独裁王を捕縛したの。
こうしてトーホー王国は新トーホー王国としてエドワード1世とソフィアが新王家として君臨するはずだった、のだけれど、捕縛した独裁王の娘の王女リリスが、その魔性の魅力を駆使して、エドワード1世を籠絡してしまうの。
そして、結局捕縛した独裁王の一族は処刑されること無く、そのまま貴族として存続させることをソフィアの知らぬうちに決まっていたの。
そして、新生トーホー王国の建国を祝う夜会の場で、ソフィアは婚約を破棄されてしまうの。
「ソフィア、お前のような恐ろしい者が王妃の地位に着いたら、独裁政治が罷り通る暗黒の時代になるだろう、お前のようなおぞましい魔女との婚約を破棄し、トーホー王国融和の為に、元王女のリリスと婚約することをここに宣言する!」
(ビシッとソフィアを指差して!)
そんなこと、と、ソフィアと共に戦った者たちは憤慨して、エドワード1世を認めないと騒ぎ出したが、ソフィアが戦いの最中に助けて可愛がって育てていた、戦争孤児の幼児を人質にしてソフィアを脅してその件を了承させてしまう。
更にソフィアを国外追放として、国境の外へと着の身着のままで孤児の幼児と共に置き去りにした。
その王国を去る時、ソフィアが王家から光の魔法を取り上げる呪いをかけたのだった。
その実エドワード1世は光魔法、治癒魔法しか使えない。
しかも、エドワードは戦地に行くこと無く、ソフィアたちを後方から支援すると言って自分が王になるための工作を王都でせっせとしていたのだった。
ソフィアと一緒に戦地で戦い、傷ついたソフィアや兵に癒しの治癒魔法をかけていたのは王弟のアーサーだった。
アーサーとソフィアと一緒に戦った軍の一族はソフィアを追って国を出た。
そして、森の中で幼児と穏やかに暮らすソフィアを見つけるのだった。
この時、人知れず、トーホー王国に光の魔法が封じられる呪いがかけられたことを、エドワードもアーサーも知るのだった。
自分の光魔法が使えなくなったのだから。
これ以後、王国内で治癒を必要としている者は教会に頼んで、治癒師を派遣してもらっている治療院へとかからねばならなくなった。
呪いはソフィアに解除させるしかない、しかし、軍事力に秀でた者たちは国を捨てて出ていってしまった。恐ろしい魔法使いのソフィアに対抗する手段はなく、トーホー王国の王家はその後600年の長い時間を過ごすことになるのであった。
「という話なのだけれど、まあサリーとっても怖い顔をして、まるでこの話を知った時のマリーの表情そのままだわ、フフフ」
レディアイラは呪いの話で一旦話を区切った。
「ええ、そのエドワードって大概悪い奴ですわ。ソフィアが可哀想!裏切られて。」
サリエルは大憤慨で頬を膨らめている。
「で、呪いの解き方はどうなったのですか?」
クリスが先を急かす。
「ええ、赤と碧の螺旋が闇を包む時光が溢れるって一文を見つけたのよ。それでわかったのだけれど。」
アイラが少し困った顔をした。
「この文章自体は以前から王家も知っていたの。王家の紋章は赤と青の双頭の竜でしょ?
ソフィアは光以外の全属性だったけど闇魔法を得意とされていたから、王家に婚約破棄をされたことを恨んで王家にソフィアの子孫を迎え入れたら光の魔法が戻ると信じて、何度も王家にソフィアの子孫が嫁いだり婿入りしたりしていたのだけれど、一行に呪いが解けない。
これはどういうことだ、とクエストを出したのだから、そんな簡単なことではないのだけれど。
ここで、ソフィアの養子になった戦争孤児の子が関わってくるの。彼は全属性持ち、神に選ばれし勇者だったの。
その勇者を呪いを解く鍵としたのね、人質に使った意趣返しでしょうね。その彼の行方をソフィアの死後知るものが居なかった、だから呪いが解けなかったのね。しかも、赤と碧の螺旋って意味もわからないでしょ?」
「光の可視光線の暗い部分が碧、明るい部分が赤、その螺旋か。だから勇者と光の乙女の子が鍵になるんだ!」
クリスが突然我が意を得たりと言った顔で呟いた。
「そうなの、さすがね!顔も推察力もジャック譲り。」
アイラがクリスの顔をまじまじと見て感嘆の声をあげる。
「ど、どういったことでしょう?」
今まで静かに気配を消していたエラが手をあげておずおずと尋ねる。
「えっと、赤と碧は光の色の幅のこと、転じて光の比喩だ。螺旋父と母の血筋のこと、転じて子を指す。その子が闇の属性を持った者と一緒に解除を願えば、呪いは解けるという意味だ。
そもそも、ソフィアは簡単にこの国の王家を許す気がなかったのさ。
孤児とバカにして命を盾にしたその子供がトーホー王国に居ない光の魔法使いと子を為さない限り解けない呪いをかけたのさ。ソフィアの行く末は見張っていても、孤児とバカにしていた幼児の行方なんて見張る訳ないからね、婚約という大事な約束を反故にする王家には。
だけど、たまたまその時はロトが側に居たんだ、神の導きとか言いそうだけれど。」
クリスがエラの質問に答えながら、アイラに質問をした。
「ソフィアの居場所とその子孫の行方は王家は知っていたのですか?」
ガブもアイラに質問する。
「ええ、知っていたわ。だって、ソフィアと夫婦になったのは王弟のアーサーだったのだもの。アーサーと一緒に戦った軍もソフィアの下に合流して、ソフィアの住むその森を切り開き村を造ったの、ソフィア・スコットの村という名前の。」
「ええ?それじゃあ、スコット公爵家ってソフィアの生家なんですか?」
エラが驚いて声をあげた。
「まあ、あなたのご実家もそれに連なるでしょうに、知らないなんて。アーサーと一緒にソフィアの下に向かった騎士の家があなたや公爵家の私設騎士団に連なる者たちよ。サリエルは知っていたようね。」
「ええ、ただソフィアという名は我が家の歴史書に無かった者ですから。王弟アーサーの婿入り先がスコット公爵家とだけ。しかも最初はトーホー王国では無かく独立した村だなんて、驚きですわ。」
サリエルがアイラの目をみて答えた。
「ええ、そうね、しばらくは独立した村として存在していたのだけれど、どんどんスコット村に国民が流出していってしまって、数年で王都の回りと南の領地、旧王家の領地であったダイエー領以外が離反する内戦にが起こったの。ソフィアは静観の構えを見せていたのだけれど、激化していく戦禍にアーサーが仲裁をしたの。
それはスコット公爵領の独立性を担保にして、王家が横暴を働いた時に断罪する王の審判役とすることを条件にトーホー王国に入ったのよ、反乱部隊を飲み込んで。
ここからは帰ってからジャックとマリーにゆっくりお聞きなさいな。
大魔法使い、しかも約束を反故にして追い出し呪いを王国にかけて自らの魔法を封じたソフィアの復活にエドワード1世は震え上がって、すぐに退位してしまうの。そして、南の王妃のダイエー侯爵領に引き込もってしまう、王妃を連れて。
王妃は未練たらたらだったみたいだけれど。」
「まあ、見てきたようなことを言いますのね。」
サリエルがそのアイラの口ぶりに口を挟む。
「ええ、王宮の王族専用図書館に王妃の日記があって、エドワード1世の弱腰を責めることや領地になんて帰りたくないという愚痴がいくらでも書いてあったわ。
専用侍女の日記にも、王妃が退位を聞いてから暴れて手がつけれれないなんてのもあったし。エドワード1世は呪いでソフィアに殺されると思っていたようで、半狂乱だったみたいよ。
医師が鎮痛剤を処方したなんて侍従の日記によくかいてあったから。
ヤツはいつまでもソフィアが自分のことを好きすぎて恨んでいると思い込んでいたみたい。
バカな男よね、そんな過去の婚約なんて漂白剤で既にきっちり染み抜きされて、むしろ別の色に染め変えているのにね、いつまでも別れた女は俺の女だと思っている様子に鳥肌がたったわ。」
そう言うアイラの目は絶対零度の冷たい眼差しだった。
「本当に。過去の辛い恋なんて、時が過ぎたら笑い話ですよ。」
珍しくエラが同調の声をあげたのだった。
「まあ、エー。過去に辛い恋をしたことが?」
サリエルがつい聞いてみると、
「いえ、そう言ったざまあ本を学生時代良く読んでいたものですから。」
「ああ、エーは読書の嗜み幅が広いからね。」
引っ越しの片付けで蔵書を運んであげたクリスがそう小さな声を溢したのである。
その頃の王家というのは今よりもずっと専制君主で、独裁的で、周りの貴族といえども王の命令に背くことなど出来ない絶対的な君主。
そんな独裁下に異を唱える存在が、現れたの。
その者、大魔法使いソフィアという。
そのソフィアに勇気付けられた者が集まり、当時の独裁王と敵対して争うことになった。
その中で光属性を持つ一族、今の王家ね、そこの長男光の魔術師エドワード1世がソフィアと婚約を結んだの。
『独裁王を倒したら、一緒に住みやすい国にしよう』と言って。
その言葉を信じたソフィアは魔力を解放し、数多の魔法を同時に使い、とうとう独裁王の軍隊に白旗を揚げさせ、独裁王を捕縛したの。
こうしてトーホー王国は新トーホー王国としてエドワード1世とソフィアが新王家として君臨するはずだった、のだけれど、捕縛した独裁王の娘の王女リリスが、その魔性の魅力を駆使して、エドワード1世を籠絡してしまうの。
そして、結局捕縛した独裁王の一族は処刑されること無く、そのまま貴族として存続させることをソフィアの知らぬうちに決まっていたの。
そして、新生トーホー王国の建国を祝う夜会の場で、ソフィアは婚約を破棄されてしまうの。
「ソフィア、お前のような恐ろしい者が王妃の地位に着いたら、独裁政治が罷り通る暗黒の時代になるだろう、お前のようなおぞましい魔女との婚約を破棄し、トーホー王国融和の為に、元王女のリリスと婚約することをここに宣言する!」
(ビシッとソフィアを指差して!)
そんなこと、と、ソフィアと共に戦った者たちは憤慨して、エドワード1世を認めないと騒ぎ出したが、ソフィアが戦いの最中に助けて可愛がって育てていた、戦争孤児の幼児を人質にしてソフィアを脅してその件を了承させてしまう。
更にソフィアを国外追放として、国境の外へと着の身着のままで孤児の幼児と共に置き去りにした。
その王国を去る時、ソフィアが王家から光の魔法を取り上げる呪いをかけたのだった。
その実エドワード1世は光魔法、治癒魔法しか使えない。
しかも、エドワードは戦地に行くこと無く、ソフィアたちを後方から支援すると言って自分が王になるための工作を王都でせっせとしていたのだった。
ソフィアと一緒に戦地で戦い、傷ついたソフィアや兵に癒しの治癒魔法をかけていたのは王弟のアーサーだった。
アーサーとソフィアと一緒に戦った軍の一族はソフィアを追って国を出た。
そして、森の中で幼児と穏やかに暮らすソフィアを見つけるのだった。
この時、人知れず、トーホー王国に光の魔法が封じられる呪いがかけられたことを、エドワードもアーサーも知るのだった。
自分の光魔法が使えなくなったのだから。
これ以後、王国内で治癒を必要としている者は教会に頼んで、治癒師を派遣してもらっている治療院へとかからねばならなくなった。
呪いはソフィアに解除させるしかない、しかし、軍事力に秀でた者たちは国を捨てて出ていってしまった。恐ろしい魔法使いのソフィアに対抗する手段はなく、トーホー王国の王家はその後600年の長い時間を過ごすことになるのであった。
「という話なのだけれど、まあサリーとっても怖い顔をして、まるでこの話を知った時のマリーの表情そのままだわ、フフフ」
レディアイラは呪いの話で一旦話を区切った。
「ええ、そのエドワードって大概悪い奴ですわ。ソフィアが可哀想!裏切られて。」
サリエルは大憤慨で頬を膨らめている。
「で、呪いの解き方はどうなったのですか?」
クリスが先を急かす。
「ええ、赤と碧の螺旋が闇を包む時光が溢れるって一文を見つけたのよ。それでわかったのだけれど。」
アイラが少し困った顔をした。
「この文章自体は以前から王家も知っていたの。王家の紋章は赤と青の双頭の竜でしょ?
ソフィアは光以外の全属性だったけど闇魔法を得意とされていたから、王家に婚約破棄をされたことを恨んで王家にソフィアの子孫を迎え入れたら光の魔法が戻ると信じて、何度も王家にソフィアの子孫が嫁いだり婿入りしたりしていたのだけれど、一行に呪いが解けない。
これはどういうことだ、とクエストを出したのだから、そんな簡単なことではないのだけれど。
ここで、ソフィアの養子になった戦争孤児の子が関わってくるの。彼は全属性持ち、神に選ばれし勇者だったの。
その勇者を呪いを解く鍵としたのね、人質に使った意趣返しでしょうね。その彼の行方をソフィアの死後知るものが居なかった、だから呪いが解けなかったのね。しかも、赤と碧の螺旋って意味もわからないでしょ?」
「光の可視光線の暗い部分が碧、明るい部分が赤、その螺旋か。だから勇者と光の乙女の子が鍵になるんだ!」
クリスが突然我が意を得たりと言った顔で呟いた。
「そうなの、さすがね!顔も推察力もジャック譲り。」
アイラがクリスの顔をまじまじと見て感嘆の声をあげる。
「ど、どういったことでしょう?」
今まで静かに気配を消していたエラが手をあげておずおずと尋ねる。
「えっと、赤と碧は光の色の幅のこと、転じて光の比喩だ。螺旋父と母の血筋のこと、転じて子を指す。その子が闇の属性を持った者と一緒に解除を願えば、呪いは解けるという意味だ。
そもそも、ソフィアは簡単にこの国の王家を許す気がなかったのさ。
孤児とバカにして命を盾にしたその子供がトーホー王国に居ない光の魔法使いと子を為さない限り解けない呪いをかけたのさ。ソフィアの行く末は見張っていても、孤児とバカにしていた幼児の行方なんて見張る訳ないからね、婚約という大事な約束を反故にする王家には。
だけど、たまたまその時はロトが側に居たんだ、神の導きとか言いそうだけれど。」
クリスがエラの質問に答えながら、アイラに質問をした。
「ソフィアの居場所とその子孫の行方は王家は知っていたのですか?」
ガブもアイラに質問する。
「ええ、知っていたわ。だって、ソフィアと夫婦になったのは王弟のアーサーだったのだもの。アーサーと一緒に戦った軍もソフィアの下に合流して、ソフィアの住むその森を切り開き村を造ったの、ソフィア・スコットの村という名前の。」
「ええ?それじゃあ、スコット公爵家ってソフィアの生家なんですか?」
エラが驚いて声をあげた。
「まあ、あなたのご実家もそれに連なるでしょうに、知らないなんて。アーサーと一緒にソフィアの下に向かった騎士の家があなたや公爵家の私設騎士団に連なる者たちよ。サリエルは知っていたようね。」
「ええ、ただソフィアという名は我が家の歴史書に無かった者ですから。王弟アーサーの婿入り先がスコット公爵家とだけ。しかも最初はトーホー王国では無かく独立した村だなんて、驚きですわ。」
サリエルがアイラの目をみて答えた。
「ええ、そうね、しばらくは独立した村として存在していたのだけれど、どんどんスコット村に国民が流出していってしまって、数年で王都の回りと南の領地、旧王家の領地であったダイエー領以外が離反する内戦にが起こったの。ソフィアは静観の構えを見せていたのだけれど、激化していく戦禍にアーサーが仲裁をしたの。
それはスコット公爵領の独立性を担保にして、王家が横暴を働いた時に断罪する王の審判役とすることを条件にトーホー王国に入ったのよ、反乱部隊を飲み込んで。
ここからは帰ってからジャックとマリーにゆっくりお聞きなさいな。
大魔法使い、しかも約束を反故にして追い出し呪いを王国にかけて自らの魔法を封じたソフィアの復活にエドワード1世は震え上がって、すぐに退位してしまうの。そして、南の王妃のダイエー侯爵領に引き込もってしまう、王妃を連れて。
王妃は未練たらたらだったみたいだけれど。」
「まあ、見てきたようなことを言いますのね。」
サリエルがそのアイラの口ぶりに口を挟む。
「ええ、王宮の王族専用図書館に王妃の日記があって、エドワード1世の弱腰を責めることや領地になんて帰りたくないという愚痴がいくらでも書いてあったわ。
専用侍女の日記にも、王妃が退位を聞いてから暴れて手がつけれれないなんてのもあったし。エドワード1世は呪いでソフィアに殺されると思っていたようで、半狂乱だったみたいよ。
医師が鎮痛剤を処方したなんて侍従の日記によくかいてあったから。
ヤツはいつまでもソフィアが自分のことを好きすぎて恨んでいると思い込んでいたみたい。
バカな男よね、そんな過去の婚約なんて漂白剤で既にきっちり染み抜きされて、むしろ別の色に染め変えているのにね、いつまでも別れた女は俺の女だと思っている様子に鳥肌がたったわ。」
そう言うアイラの目は絶対零度の冷たい眼差しだった。
「本当に。過去の辛い恋なんて、時が過ぎたら笑い話ですよ。」
珍しくエラが同調の声をあげたのだった。
「まあ、エー。過去に辛い恋をしたことが?」
サリエルがつい聞いてみると、
「いえ、そう言ったざまあ本を学生時代良く読んでいたものですから。」
「ああ、エーは読書の嗜み幅が広いからね。」
引っ越しの片付けで蔵書を運んであげたクリスがそう小さな声を溢したのである。
270
残念令嬢と渾名の公爵令嬢は出奔して冒険者となるの4話目[魔法の先生]が不手際で消えてしまいました。スミマセン。3話の末尾に追記してありますが、良いねしてくださった方申し訳ありませんでした。
お気に入りに追加
626
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる