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そして、ヨネ、嫁ぐ ~竹の子ご飯~
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名古屋から静岡県の芝山村へ嫁ぐことが決まったヨネは、急ピッチで嫁入り仕度が行われた。
有名な名古屋の嫁入りである、が、終戦間もない時期で物資も無い、食べる物すら配給で行われているこの時期に、そんなに豪勢な嫁入り仕度が出来るハズもない。
しかし、お父ちゃんとお母ちゃんがどんなルートでかわからないが、花嫁衣装に、嫁入りの家具に、結納返しの品にと嫁入りしたくを整えてくれた。
その上、お父ちゃんは静岡に土地勘があるらしく、芝山村の隣町に自分たちも引っ越すことも決めちゃて、お母ちゃんは呆れた顔でお父ちゃんに文句を言っていた。
「あんた、娘の結婚に親がついてくなんて、そんなバカな話があるかい、バカも休み休み言いな。」
「引っ越し先は隣町だ、ヨネについて行くんじゃないわ。あっちの方が被害が少なくて、食べ物なんかもずいぶん有るさね。」
結局、お母ちゃんが負けて、嫁入りと同時に引っ越しもすることになった。
だから、今日お父ちゃんとお母ちゃんは隣町で引っ越しをしている。
私だけ、途中で乗り換えて、芝山駅にやって来たのだった。
トラちゃんの家に入ると、そこにはトラちゃんの妹さんと、分家の嫁である親戚の祥子叔母さんが来てくれていた。
「初めまして、村島ヨネ子です。これからよろしくお願いします。」
「ええ、ええ、これからどうぞよろしくお願いしますね。隣にある分家の嫁の祥子です。
トラちゃんの親の欣二さんの従兄弟がうちの舅で、うちの人とトラちゃんは再従兄弟同士なの。
トラちゃんが兵役から帰って来て、直ぐヨネちゃんのお父さんから手紙が届いたのだけれど、欣二さん宛にね。
でも、その時はもう既に欣二さんは亡くなってたからね、中を改めましょうと、私が開けて読んでみたのよ。
そうしたら、ヨネちゃんとのお見合いの話でね。
まあ、これはご縁だって思ってね、あたしがトラちゃんに勧めたんですよ。」
祥子叔母さんは、朗らかな容貌そのままの明るい話し方で私を受け入れてくれたようだった。
(見合い話を持ちかけたのって、うちのお父ちゃんからだったんだ)
そんなことを思いながら、トラちゃんの案内で家の奥へと進み、荷物を夫婦の部屋に置いた。
「ヨネちゃん、今はそんなに食べ物手に入らないんだけど、ここら辺は空襲も無かったから田んぼは無事でね。
とは言え、去年はオレも親父も居なかったから、うちの田んぼで米を作ってなくて、祥子叔母ちゃんとこから貰っているんだけど。芝山村の名物でヨネちゃんの大好きなもん作ったから、たくさん食べておくれ。」
広い座敷に、立派な大きい一枚板の机。
そこに大皿で盛られているのは、竹の子ご飯!
竹の子の煮物、ヤマメの甘露煮、ワラビのお浸し
(え?すごい!スゴい、ご馳走だ!)
「スゴいねトラちゃん、お米があるんだね、それに、おかずもこんなにたくさん。これ全部トラちゃんが作ったのお料理上手ね。」
私は興奮して、口の中のたまったヨダレをゴクンと飲み干した。
「いや、オレはヤマメ取って、竹の子掘って、ワラビ摘んだだけ。妹の七緒と叔母ちゃんで作ってくれた。」
ちょっと恥ずかしそうに頭を掻いて、トラちゃんが答えた
「七緒ちゃん、ありがとう!とってもお料理上手ね。」
私は七緒ちゃんの手を取ってそう言うと、七緒ちゃんがぎこちなく
「ウウン、ソンナコトないよ。」
と、答えた。
七緒ちゃんは、幼い時に小児麻痺にかかってしまって、足と言葉が少し不自由だと、トラちゃんから聞いていた。
「温かいうちに頂きましょうよ、トラ兄ちゃん。はい、イタダキマス!」
七緒ちゃんが照れているのか、そう言って自分の席に戻って行った。
「そうだな、さ、ヨネちゃんも席についとくれ。おばちゃんは?」
「あたしは一旦、戻るよ、また手伝いにくるから、ヨネちゃんゆっくり食べておくれね。」
トラちゃんがご飯を山盛りよそってくれて、私は久しぶりにお腹一杯ご飯を食べた。
「美味しいかい?ヨネちゃん」
トラちゃんが優しい笑顔を向けてそう聞いてきた。
「うん、とっても。こんな美味しい竹の子始めて、なんにもエゴくないね。」
私はそう答えて、竹の子の旨さを力説した。
「うちの裏山で採れる竹の子、この村の名産だ。山ほど採れるからね、今度一緒に採ろうか。」
「ええ、楽しみ。竹の子掘りってしたこと無いわ。」
「ネエサン、兄さんに任せた方が良いよ、とても大変ダヨ。」
私の言葉に七緒ちゃんが待ったをかける、ヨネに竹の子掘りの大変さを話して聞かせてくれた。
「フフフ、でもやってみたい。」
「じゃあ、この春のうちに掘ろうや。」
そんな歓談の中、私はおかわりをしてご飯を盛り返し食べた。
「ああー、お腹いっぱい。」
さすがに食べ過ぎたとお腹を擦っている私をみて、トラちゃんが
「ヨネちゃん、今年はオレがたんと米育てるから、秋には腹一杯新米を食べれるようにするからさ、楽しみにしといておくれよ」
そう言って、目を細めて笑って言ったのだった。
(あらトラちゃんたら、あの師走の見合いの席での話を覚えててくれたんだわ)
あの名古屋の長屋の茶の間で、
「ヨネさんは何か好きなことってありますか?」
緊張の面持ちで、トラちゃんが話しかけてきた。
「ふふ、私食いしん坊なの。お料理も大好きなんだけど、食べるのはもっと好き。寅造さんは?」
「気が合いますね、私も食べるのが大好きで。料理も軍ではしてましたから出来ますよ。でも食材集めの方が好きかな?」
「食材集めって?」
「川で魚を釣ったり、山菜採ったり。妹が一人おります。小児麻痺で喋るのと足が少々悪いんですが、手先は器用で。私が採ってきた物を上手く料理してくれるんですよ。」
「そうなんですね。おいくつですか?妹さん。」
私はそう聞き返した、釣書に名前は書いてあったなと思いながら。
「二十三です。でも足が悪いから嫁には行けんと思います。でもたった一人の身内だもんでね、私と所帯を持ったら妹とは同居になります。」
トラちゃんは、これはキチンと伝えておかねばという口調でそう言った。
私は特に妹さんとの同居について異論は無かったから、
「そうなんですね。私は一人っ子ですからお姉さんができるの嬉しいです、アレ?私がお義姉さんか!」
そんなことを答えた。
「妹は七緒といいます。ヨネさんの妹と思ってもらえると嬉いです。素直な子なんですよ。身の回りのことはなんでも自分で出来ます。どうか、よろしくお願いします。」
そう言ってトラちゃんは頭を下げた。
「こちらこそ。」
急に頭を下げるものだから面食らってしまって、私もガバッと頭を下げた。
「ヨネさんは、食べ物なにが好きですか?」
そして、また食べ物の話に戻った。
私はそれが可笑しくて、少し笑ってしまいながら、
「ふふ、これはお母ちゃんが昔から私をからかう時に言うのだけれど、私の名前ってヨネ子でしょ?
お米の子でしょ?だからなのかしら?どんな立派な高い物食べても最後はお米と漬け物食べないと落ち着かないの。
『あー、一口お米と漬け物食べたいなー』って思っちゃって。
『高い物くれがいの無い子だよ』ってお母ちゃんがいつも大袈裟に嘆くのよー。寅造さんは?」
そう言った。
「私はラーメンが大好きで。国鉄の工事現場に出稼ぎにいってる時食べた、駅前の屋台のラーメンが本当に上手くてね。いつかヨネ子さんにも食べさせてやりたいな。」
ちょっと遠い目をしながら、トラちゃんがそう答えた。
「屋台のラーメン!急にラーメン食べたくなっちゃった!そうそう、寅造さんって普段はなんて呼ばれてるの?」
「七緒はトラ兄って呼びますが、近所の衆はトラちゃんって。いい年してなんですが。」
「なんで?年関係ないですよ。私もトラちゃんと呼んでも?私も友達にはヨネちゃんと呼ばれてますので、そのように呼んでもらいたいです。あと、言葉も普通にしてください。私もそうしますから。」
「次会うまでに頑張って呼べるようになっておきますね。」
トラちゃんの耳は真っ赤だった。
「このタクワンもスゴく美味しい。七緒ちゃん漬け方教えてね。」
「はい、ネエサン。」
食後のお茶請けに出してもらった沢庵を食べながら七緒ちゃんとおしゃべりをした。
「あのね、トラちゃん、大根もたくさん作ってね!秋には干して七緒ちゃんとたくさん漬けるんだから。」
向かい側でお茶を飲んでいるトラちゃんにそう話しかけると、
「おお、そりゃあ、もちろん任せてくれ。大根も白菜も今年の冬は二人が漬けるのに忙しくなるくらい作るからな。」
トラちゃんは力こぶを見せてそう答えた。
私はこれからここで、この芝山村で暮らしていくのだ。
明後日、お父ちゃんちが来たら、祝言をあげる。
そして私は村島ヨネ子から吉竹ヨネ子になるのだ。
有名な名古屋の嫁入りである、が、終戦間もない時期で物資も無い、食べる物すら配給で行われているこの時期に、そんなに豪勢な嫁入り仕度が出来るハズもない。
しかし、お父ちゃんとお母ちゃんがどんなルートでかわからないが、花嫁衣装に、嫁入りの家具に、結納返しの品にと嫁入りしたくを整えてくれた。
その上、お父ちゃんは静岡に土地勘があるらしく、芝山村の隣町に自分たちも引っ越すことも決めちゃて、お母ちゃんは呆れた顔でお父ちゃんに文句を言っていた。
「あんた、娘の結婚に親がついてくなんて、そんなバカな話があるかい、バカも休み休み言いな。」
「引っ越し先は隣町だ、ヨネについて行くんじゃないわ。あっちの方が被害が少なくて、食べ物なんかもずいぶん有るさね。」
結局、お母ちゃんが負けて、嫁入りと同時に引っ越しもすることになった。
だから、今日お父ちゃんとお母ちゃんは隣町で引っ越しをしている。
私だけ、途中で乗り換えて、芝山駅にやって来たのだった。
トラちゃんの家に入ると、そこにはトラちゃんの妹さんと、分家の嫁である親戚の祥子叔母さんが来てくれていた。
「初めまして、村島ヨネ子です。これからよろしくお願いします。」
「ええ、ええ、これからどうぞよろしくお願いしますね。隣にある分家の嫁の祥子です。
トラちゃんの親の欣二さんの従兄弟がうちの舅で、うちの人とトラちゃんは再従兄弟同士なの。
トラちゃんが兵役から帰って来て、直ぐヨネちゃんのお父さんから手紙が届いたのだけれど、欣二さん宛にね。
でも、その時はもう既に欣二さんは亡くなってたからね、中を改めましょうと、私が開けて読んでみたのよ。
そうしたら、ヨネちゃんとのお見合いの話でね。
まあ、これはご縁だって思ってね、あたしがトラちゃんに勧めたんですよ。」
祥子叔母さんは、朗らかな容貌そのままの明るい話し方で私を受け入れてくれたようだった。
(見合い話を持ちかけたのって、うちのお父ちゃんからだったんだ)
そんなことを思いながら、トラちゃんの案内で家の奥へと進み、荷物を夫婦の部屋に置いた。
「ヨネちゃん、今はそんなに食べ物手に入らないんだけど、ここら辺は空襲も無かったから田んぼは無事でね。
とは言え、去年はオレも親父も居なかったから、うちの田んぼで米を作ってなくて、祥子叔母ちゃんとこから貰っているんだけど。芝山村の名物でヨネちゃんの大好きなもん作ったから、たくさん食べておくれ。」
広い座敷に、立派な大きい一枚板の机。
そこに大皿で盛られているのは、竹の子ご飯!
竹の子の煮物、ヤマメの甘露煮、ワラビのお浸し
(え?すごい!スゴい、ご馳走だ!)
「スゴいねトラちゃん、お米があるんだね、それに、おかずもこんなにたくさん。これ全部トラちゃんが作ったのお料理上手ね。」
私は興奮して、口の中のたまったヨダレをゴクンと飲み干した。
「いや、オレはヤマメ取って、竹の子掘って、ワラビ摘んだだけ。妹の七緒と叔母ちゃんで作ってくれた。」
ちょっと恥ずかしそうに頭を掻いて、トラちゃんが答えた
「七緒ちゃん、ありがとう!とってもお料理上手ね。」
私は七緒ちゃんの手を取ってそう言うと、七緒ちゃんがぎこちなく
「ウウン、ソンナコトないよ。」
と、答えた。
七緒ちゃんは、幼い時に小児麻痺にかかってしまって、足と言葉が少し不自由だと、トラちゃんから聞いていた。
「温かいうちに頂きましょうよ、トラ兄ちゃん。はい、イタダキマス!」
七緒ちゃんが照れているのか、そう言って自分の席に戻って行った。
「そうだな、さ、ヨネちゃんも席についとくれ。おばちゃんは?」
「あたしは一旦、戻るよ、また手伝いにくるから、ヨネちゃんゆっくり食べておくれね。」
トラちゃんがご飯を山盛りよそってくれて、私は久しぶりにお腹一杯ご飯を食べた。
「美味しいかい?ヨネちゃん」
トラちゃんが優しい笑顔を向けてそう聞いてきた。
「うん、とっても。こんな美味しい竹の子始めて、なんにもエゴくないね。」
私はそう答えて、竹の子の旨さを力説した。
「うちの裏山で採れる竹の子、この村の名産だ。山ほど採れるからね、今度一緒に採ろうか。」
「ええ、楽しみ。竹の子掘りってしたこと無いわ。」
「ネエサン、兄さんに任せた方が良いよ、とても大変ダヨ。」
私の言葉に七緒ちゃんが待ったをかける、ヨネに竹の子掘りの大変さを話して聞かせてくれた。
「フフフ、でもやってみたい。」
「じゃあ、この春のうちに掘ろうや。」
そんな歓談の中、私はおかわりをしてご飯を盛り返し食べた。
「ああー、お腹いっぱい。」
さすがに食べ過ぎたとお腹を擦っている私をみて、トラちゃんが
「ヨネちゃん、今年はオレがたんと米育てるから、秋には腹一杯新米を食べれるようにするからさ、楽しみにしといておくれよ」
そう言って、目を細めて笑って言ったのだった。
(あらトラちゃんたら、あの師走の見合いの席での話を覚えててくれたんだわ)
あの名古屋の長屋の茶の間で、
「ヨネさんは何か好きなことってありますか?」
緊張の面持ちで、トラちゃんが話しかけてきた。
「ふふ、私食いしん坊なの。お料理も大好きなんだけど、食べるのはもっと好き。寅造さんは?」
「気が合いますね、私も食べるのが大好きで。料理も軍ではしてましたから出来ますよ。でも食材集めの方が好きかな?」
「食材集めって?」
「川で魚を釣ったり、山菜採ったり。妹が一人おります。小児麻痺で喋るのと足が少々悪いんですが、手先は器用で。私が採ってきた物を上手く料理してくれるんですよ。」
「そうなんですね。おいくつですか?妹さん。」
私はそう聞き返した、釣書に名前は書いてあったなと思いながら。
「二十三です。でも足が悪いから嫁には行けんと思います。でもたった一人の身内だもんでね、私と所帯を持ったら妹とは同居になります。」
トラちゃんは、これはキチンと伝えておかねばという口調でそう言った。
私は特に妹さんとの同居について異論は無かったから、
「そうなんですね。私は一人っ子ですからお姉さんができるの嬉しいです、アレ?私がお義姉さんか!」
そんなことを答えた。
「妹は七緒といいます。ヨネさんの妹と思ってもらえると嬉いです。素直な子なんですよ。身の回りのことはなんでも自分で出来ます。どうか、よろしくお願いします。」
そう言ってトラちゃんは頭を下げた。
「こちらこそ。」
急に頭を下げるものだから面食らってしまって、私もガバッと頭を下げた。
「ヨネさんは、食べ物なにが好きですか?」
そして、また食べ物の話に戻った。
私はそれが可笑しくて、少し笑ってしまいながら、
「ふふ、これはお母ちゃんが昔から私をからかう時に言うのだけれど、私の名前ってヨネ子でしょ?
お米の子でしょ?だからなのかしら?どんな立派な高い物食べても最後はお米と漬け物食べないと落ち着かないの。
『あー、一口お米と漬け物食べたいなー』って思っちゃって。
『高い物くれがいの無い子だよ』ってお母ちゃんがいつも大袈裟に嘆くのよー。寅造さんは?」
そう言った。
「私はラーメンが大好きで。国鉄の工事現場に出稼ぎにいってる時食べた、駅前の屋台のラーメンが本当に上手くてね。いつかヨネ子さんにも食べさせてやりたいな。」
ちょっと遠い目をしながら、トラちゃんがそう答えた。
「屋台のラーメン!急にラーメン食べたくなっちゃった!そうそう、寅造さんって普段はなんて呼ばれてるの?」
「七緒はトラ兄って呼びますが、近所の衆はトラちゃんって。いい年してなんですが。」
「なんで?年関係ないですよ。私もトラちゃんと呼んでも?私も友達にはヨネちゃんと呼ばれてますので、そのように呼んでもらいたいです。あと、言葉も普通にしてください。私もそうしますから。」
「次会うまでに頑張って呼べるようになっておきますね。」
トラちゃんの耳は真っ赤だった。
「このタクワンもスゴく美味しい。七緒ちゃん漬け方教えてね。」
「はい、ネエサン。」
食後のお茶請けに出してもらった沢庵を食べながら七緒ちゃんとおしゃべりをした。
「あのね、トラちゃん、大根もたくさん作ってね!秋には干して七緒ちゃんとたくさん漬けるんだから。」
向かい側でお茶を飲んでいるトラちゃんにそう話しかけると、
「おお、そりゃあ、もちろん任せてくれ。大根も白菜も今年の冬は二人が漬けるのに忙しくなるくらい作るからな。」
トラちゃんは力こぶを見せてそう答えた。
私はこれからここで、この芝山村で暮らしていくのだ。
明後日、お父ちゃんちが来たら、祝言をあげる。
そして私は村島ヨネ子から吉竹ヨネ子になるのだ。
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