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出会い
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しおりを挟む「お前は…犬宮」
「おー!僕の名前を覚えててくれたんだね!嬉しいな」
そうニコニコと笑いながら俺に能天気に話しかけてきた
「はぁ?…別に覚えてたわけじゃねぇ…きめぇ勘違いしてんじゃねぇよナルシストが」
「えー?そんなこと言って…本当は話しかけられて嬉しいんじゃないの?」
何なんだ?この脳なお花畑のおめでたい奴は…
俺は冷めた目で犬宮をジッと睨んでから犬宮を無視して歩くことにした
トコトコ
歩く俺の後ろを着いてくる犬宮に前を向いたまま問いかけた
「てか、俺に何の用だよ」
「全く貴子君は冷たいなぁ…何だか朝から不機嫌だね」
「誰のせいだと思ってんだよ…」
「えー?僕以外の誰かかな?」
「はぁ…俺に構うなよ」
「んー…それは生徒会長をやっている間は無理なお願いだね」
「…」
疲れる…
久々に人とまともに話すから尚更だ…
俺なんかに話しかけて良いことなんかないし、こんなそっけないやつ放っておけば良いのに
頭おかしいのかこいつ…
ザワザワ…
ほら…言わんこっちゃない…
俺と犬宮という謎の組み合わせを見て周りの登校している生徒たちがこっちをチラチラと見ながら通り過ぎていく
この周りからの視線もうざったいし、何をしたいのか分からない犬宮に対しても呆れてきた…
「俺といて得なんかしねぇぞ?お前の目的は何だよ」
「用があるなら早く済ませろ」
俺は立ち止まって振り返り目を見ながら伝える
ムカつくことに俺は身長が低いため必然的に犬宮を見上げるような姿勢になる
非常に屈辱的だ…
そんな俺と目を合わせた犬宮は驚くべきことを言い出す
「いや、特に用はないよ」
?
「は?」
「歩いてたら貴子くんを見つけたから気になって声をかけただけ」
…全く理解できない
俺は深く考える事を諦め無視することにした
「…変なやつ」
本当に…
変なやつ…
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西条ネア
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