38 / 50
第一章
第38話 混乱とともに!!?
しおりを挟む
紅い荒野で夜を明かした俺たちに奇襲をかけてきた鬼・浅葱を篝と天音が倒し、その戦闘を見ていた俺の中の紅牙が反応してしまったのをなんとか抑え込み、浅葱をけしかけた綺紗も去っていった──。
なんだか短時間に色々あったものの…とりあえず、みんな無事……ではあったが、
「篝、ケガは大丈夫か……?」
浅葱の茨のツルでケガを負った篝を心配してみるが、
「こんな掠り傷、すぐ治るから大丈夫っ」
そうにっこりと明るい笑顔で答えられた。
篝いわく、妖というのは人間よりもケガの回復も早いらしい。
まぁ、そうでなければ戦闘が日常茶飯事な生活なんて送ってられないだろうけど…。
「にしても、浅葱は大したことなかったが……この先、面倒なのが来そうだな」
そう溜め息混じりに言う天音。
相変わらず浅葱が可哀想な言いようではあったが、確かに…問題はこれからだ。
綺紗の言葉通りなら、これからも俺や篝を狙った実力者がやってくるということ──!?
「そうなるだろうね。宗一郎の存在含め、僕たちが行動を共にしていることも…すでに鬼の上層部に知られているだろうし」
「まぁ、綺紗ちゃんがどこまで伝えてるかは分からないけど……流石に人間に転生した状態だというのは信じないにしても、最悪…“紅牙は妖力を使えない状態”ということ位は伝わっているかもね」
……あぁ、俺と会った時の様子からして…綺紗は転生のことを知っていたのかもしれない。
だが問題は、綺紗が鬼の上層部と繋がっているっぽいこと。
それなら幻夜や篝の言うように、俺のこと…俺たちのことが伝わっている可能性が高いということか。
ただ、妖的には転生は常識外だから上層部としては妖の紅牙のままの認識……言い換えれば、現時点で人間の俺は“妖力を使えない紅牙”だと思われている……?
そんなの、鬼にとっては“紅牙抹殺の好機”でしかない。
とにかく今分かるのは、やっぱり俺の命の危機だというのは変わらないということだ──!
「大丈夫だよ、宗一郎。オレたちが必ず守るからね」
不安でいっぱいの俺に、彼方はそう優しく言ってくれたが、
「どちらにしても、早く思い出さないとまずいことに変わりはないけどな」
天音の言葉で現実に一気に引き戻された。
俺に紅牙の記憶が戻れば少しは妖気の使い方とかも分かるのだろうか……?
と、その時。
「ん?」
ふと、彼方が何かに気づいたように空を見上げた。
つられて見上げると、黒い鳥がこちらへ向かってくる……?
その姿に、天音が一瞬で青ざめた…!?
「やば……ぃっ」
そんな天音の呟きにかまわず、黒い鳥…やや大きいカラスが近くの岩に降り立った。
そして、そのカラスは彼方から天音へとゆっくり視線を移し、
『よぉ、カナタを探しに行ったアマネまで帰ってこないから…何をやってるかと思えば……』
しゃべった…!?
妖怪が目の前にいる状態ではあるが、やはりいきなりカラスがしゃべるのにはまだ驚きがある。
そんな俺へと一瞬視線を向けたが、そのカラスはすぐに彼方を睨み付けた。
「もしかして、迎えに来たの? クロちゃん」
彼方がいつもの調子でカラス…クロちゃんに声をかけると、ありえないほどに怒りをあらわにして、
『気安く“ちゃん”付けで呼ぶな! クロちゃんて言うなッ!!』
「えぇ? クロちゃんはクロちゃんでしょ」
怒る理由がまったく分からないといった様子の彼方に深い溜め息をついてから、
『……とりあえず、大将からの伝言だ。“さっさと帰ってこい”とさ。もちろん大将はカンカンだぜ? カナタ?』
「うん、そうだろうねぇ…」
その伝言に苦笑をうかべる彼方。
そして、クロちゃんは天音にギロッと視線を向けると、
『アマネも覚悟しとけよ?』
「──…」
青ざめるを通り越して真っ白になる天音……。
どうやら、話の内容からして天狗軍の総大将からの伝言を伝えにきたらしい。
『じゃ、オレは伝えたからな? これ以上ダンナたちを待たせない方が身のためだぜ? ククッ』
そう意地悪そうに言い残し、カラスのクロちゃんは去っていった……俺をもう一度、ちらりと見てから。
「──…何なんだ? あのカラスは」
飛び去る姿を眺めながら俺が聞くと、天音は深い溜め息とともに答えた。
「天狗軍軍師サマのカラスだよ…」
「彼方の白叡みたいな?」
彼方と白叡みたいな主従関係なのかと訊ねてみれば、
「……いや、言ってみれば白叡は使役獣。空露は軍師サマの影…というより、分身に近いな」
「性格は違うけどね── 本体とは」
彼方と白叡はあくまでも、天狗とイヅナ。
天狗軍軍師とカラスのクロちゃん…空露とは同一。簡単に言うと、その軍師の一部なのだそうだ。
ただし、その性格は彼方いわく、違うようだが。
「……いやぁ、あれが奴の本性だと思うけどな」
「それは天音がその軍師サマを怖がってるせいじゃないの~?」
ぼそりと言った天音に、間髪入れず篝がツッコミを入れた。
「な…ッ!? そ…そんなわけねぇだろ!!?」
いや……すでにあのカラス…空露を見た瞬間からその表情は引きつっていたけど?
そんな天音の反応にキャッキャッとはしゃぐ篝。
そしてフォローも何もするでもなく、苦笑をうかべたままでいる彼方。
いたたまれない状況に置かれた天音は、
「ともかく! とりあえずは戻るぞッ、彼方!」
「えぇ~…ッ!?」
全力で嫌そうな様子の彼方の腕をガッシリと掴み、
「いや! 絶対ッ引きずってでも帰るッ!!」
……このやり取りを見るに見かねた…いや、呆れた様子の幻夜が小さく溜め息をつきつつ、
「そうしてあげなよ、そうしないと天音がまた痛い目にあうよ? ククク」
あくまでも意地悪そうな微笑みをたたえてはいたが、幻夜の助け船的な言葉に天音は小さく何度も頷いていた。
もう、あまりにも必死な様子に俺の方がいたたまれなくなってくるんだけど…?
「でも……っ」
心配そうに俺を見つめた彼方に、
「大丈夫、宗一郎は僕が責任を持って人界へ送るよ」
幻夜が彼方を安心させるように言うと、
「まぁ…確かに、このまま幻妖界にいるよりは安全かもしれないね」
篝の言葉に幻夜は頷き、
「人界でなら実力者でもそう派手に攻め込んではこないだろうからね」
二人の言葉に渋々な様子ではあったが……
「……じゃぁ…せめて」
彼方はその左手を俺に差し出すと……そこからいつものように白い獣…白叡が出てきた。
「白叡…」
『……』
一瞬その紅い瞳と目が合う…が、ふいっと逸らされてしまった。
当然、俺の呼びかけなんて無視された。
「白叡、宗一郎をよろしくね。何かあったらすぐに知らせるんだよ?」
『……あぁ』
白叡も彼方の気持ちが分かっているのか、今回は素直に返事を返し…スウッと俺の左手先から中へと入った。
それを確認すると、彼方は改めて俺を真っ直ぐ見つめ、
「宗一郎、必ずまた会いにいくからね。どこにいたって、オレたちにとって…オレにとって宗一郎は大切な存在、仲間だからね? どうか無事で……」
「…うん……」
彼方の言葉と想い、そして俺を守ってくれる白叡を思い……俺は左手を固く握り締めて答えた。
そのまま…彼方と天音を見送り、
「……さて、僕たちも行こうか」
幻夜の言葉に頷く。
幻妖界に連れてこられて、なんだかいろいろなことがありすぎたけど……とりあえずは俺も家に帰れるんだな。
「ボクも後から行くからねっ」
“面白そうだから☆”
あからさまにそんな表情を見せて笑う篝。
篝が人界で何をしでかすか…若干不安にも思ったが、心強いことには変わりない。
幻夜も篝の様子に小さく溜め息をつきつつも、きっと篝の存在は心強いと思っているだろう……たぶん。
──そして篝に見送られ、俺たちは人界へ。
来た時同様どうやったか俺には分からなかったが…幻夜が俺の手をとったのとほぼ同時、目の前が濃い霧に包まれ──次に気付いた時には自分の家の前に、俺は幻夜と共に立っていた。
なんだか短時間に色々あったものの…とりあえず、みんな無事……ではあったが、
「篝、ケガは大丈夫か……?」
浅葱の茨のツルでケガを負った篝を心配してみるが、
「こんな掠り傷、すぐ治るから大丈夫っ」
そうにっこりと明るい笑顔で答えられた。
篝いわく、妖というのは人間よりもケガの回復も早いらしい。
まぁ、そうでなければ戦闘が日常茶飯事な生活なんて送ってられないだろうけど…。
「にしても、浅葱は大したことなかったが……この先、面倒なのが来そうだな」
そう溜め息混じりに言う天音。
相変わらず浅葱が可哀想な言いようではあったが、確かに…問題はこれからだ。
綺紗の言葉通りなら、これからも俺や篝を狙った実力者がやってくるということ──!?
「そうなるだろうね。宗一郎の存在含め、僕たちが行動を共にしていることも…すでに鬼の上層部に知られているだろうし」
「まぁ、綺紗ちゃんがどこまで伝えてるかは分からないけど……流石に人間に転生した状態だというのは信じないにしても、最悪…“紅牙は妖力を使えない状態”ということ位は伝わっているかもね」
……あぁ、俺と会った時の様子からして…綺紗は転生のことを知っていたのかもしれない。
だが問題は、綺紗が鬼の上層部と繋がっているっぽいこと。
それなら幻夜や篝の言うように、俺のこと…俺たちのことが伝わっている可能性が高いということか。
ただ、妖的には転生は常識外だから上層部としては妖の紅牙のままの認識……言い換えれば、現時点で人間の俺は“妖力を使えない紅牙”だと思われている……?
そんなの、鬼にとっては“紅牙抹殺の好機”でしかない。
とにかく今分かるのは、やっぱり俺の命の危機だというのは変わらないということだ──!
「大丈夫だよ、宗一郎。オレたちが必ず守るからね」
不安でいっぱいの俺に、彼方はそう優しく言ってくれたが、
「どちらにしても、早く思い出さないとまずいことに変わりはないけどな」
天音の言葉で現実に一気に引き戻された。
俺に紅牙の記憶が戻れば少しは妖気の使い方とかも分かるのだろうか……?
と、その時。
「ん?」
ふと、彼方が何かに気づいたように空を見上げた。
つられて見上げると、黒い鳥がこちらへ向かってくる……?
その姿に、天音が一瞬で青ざめた…!?
「やば……ぃっ」
そんな天音の呟きにかまわず、黒い鳥…やや大きいカラスが近くの岩に降り立った。
そして、そのカラスは彼方から天音へとゆっくり視線を移し、
『よぉ、カナタを探しに行ったアマネまで帰ってこないから…何をやってるかと思えば……』
しゃべった…!?
妖怪が目の前にいる状態ではあるが、やはりいきなりカラスがしゃべるのにはまだ驚きがある。
そんな俺へと一瞬視線を向けたが、そのカラスはすぐに彼方を睨み付けた。
「もしかして、迎えに来たの? クロちゃん」
彼方がいつもの調子でカラス…クロちゃんに声をかけると、ありえないほどに怒りをあらわにして、
『気安く“ちゃん”付けで呼ぶな! クロちゃんて言うなッ!!』
「えぇ? クロちゃんはクロちゃんでしょ」
怒る理由がまったく分からないといった様子の彼方に深い溜め息をついてから、
『……とりあえず、大将からの伝言だ。“さっさと帰ってこい”とさ。もちろん大将はカンカンだぜ? カナタ?』
「うん、そうだろうねぇ…」
その伝言に苦笑をうかべる彼方。
そして、クロちゃんは天音にギロッと視線を向けると、
『アマネも覚悟しとけよ?』
「──…」
青ざめるを通り越して真っ白になる天音……。
どうやら、話の内容からして天狗軍の総大将からの伝言を伝えにきたらしい。
『じゃ、オレは伝えたからな? これ以上ダンナたちを待たせない方が身のためだぜ? ククッ』
そう意地悪そうに言い残し、カラスのクロちゃんは去っていった……俺をもう一度、ちらりと見てから。
「──…何なんだ? あのカラスは」
飛び去る姿を眺めながら俺が聞くと、天音は深い溜め息とともに答えた。
「天狗軍軍師サマのカラスだよ…」
「彼方の白叡みたいな?」
彼方と白叡みたいな主従関係なのかと訊ねてみれば、
「……いや、言ってみれば白叡は使役獣。空露は軍師サマの影…というより、分身に近いな」
「性格は違うけどね── 本体とは」
彼方と白叡はあくまでも、天狗とイヅナ。
天狗軍軍師とカラスのクロちゃん…空露とは同一。簡単に言うと、その軍師の一部なのだそうだ。
ただし、その性格は彼方いわく、違うようだが。
「……いやぁ、あれが奴の本性だと思うけどな」
「それは天音がその軍師サマを怖がってるせいじゃないの~?」
ぼそりと言った天音に、間髪入れず篝がツッコミを入れた。
「な…ッ!? そ…そんなわけねぇだろ!!?」
いや……すでにあのカラス…空露を見た瞬間からその表情は引きつっていたけど?
そんな天音の反応にキャッキャッとはしゃぐ篝。
そしてフォローも何もするでもなく、苦笑をうかべたままでいる彼方。
いたたまれない状況に置かれた天音は、
「ともかく! とりあえずは戻るぞッ、彼方!」
「えぇ~…ッ!?」
全力で嫌そうな様子の彼方の腕をガッシリと掴み、
「いや! 絶対ッ引きずってでも帰るッ!!」
……このやり取りを見るに見かねた…いや、呆れた様子の幻夜が小さく溜め息をつきつつ、
「そうしてあげなよ、そうしないと天音がまた痛い目にあうよ? ククク」
あくまでも意地悪そうな微笑みをたたえてはいたが、幻夜の助け船的な言葉に天音は小さく何度も頷いていた。
もう、あまりにも必死な様子に俺の方がいたたまれなくなってくるんだけど…?
「でも……っ」
心配そうに俺を見つめた彼方に、
「大丈夫、宗一郎は僕が責任を持って人界へ送るよ」
幻夜が彼方を安心させるように言うと、
「まぁ…確かに、このまま幻妖界にいるよりは安全かもしれないね」
篝の言葉に幻夜は頷き、
「人界でなら実力者でもそう派手に攻め込んではこないだろうからね」
二人の言葉に渋々な様子ではあったが……
「……じゃぁ…せめて」
彼方はその左手を俺に差し出すと……そこからいつものように白い獣…白叡が出てきた。
「白叡…」
『……』
一瞬その紅い瞳と目が合う…が、ふいっと逸らされてしまった。
当然、俺の呼びかけなんて無視された。
「白叡、宗一郎をよろしくね。何かあったらすぐに知らせるんだよ?」
『……あぁ』
白叡も彼方の気持ちが分かっているのか、今回は素直に返事を返し…スウッと俺の左手先から中へと入った。
それを確認すると、彼方は改めて俺を真っ直ぐ見つめ、
「宗一郎、必ずまた会いにいくからね。どこにいたって、オレたちにとって…オレにとって宗一郎は大切な存在、仲間だからね? どうか無事で……」
「…うん……」
彼方の言葉と想い、そして俺を守ってくれる白叡を思い……俺は左手を固く握り締めて答えた。
そのまま…彼方と天音を見送り、
「……さて、僕たちも行こうか」
幻夜の言葉に頷く。
幻妖界に連れてこられて、なんだかいろいろなことがありすぎたけど……とりあえずは俺も家に帰れるんだな。
「ボクも後から行くからねっ」
“面白そうだから☆”
あからさまにそんな表情を見せて笑う篝。
篝が人界で何をしでかすか…若干不安にも思ったが、心強いことには変わりない。
幻夜も篝の様子に小さく溜め息をつきつつも、きっと篝の存在は心強いと思っているだろう……たぶん。
──そして篝に見送られ、俺たちは人界へ。
来た時同様どうやったか俺には分からなかったが…幻夜が俺の手をとったのとほぼ同時、目の前が濃い霧に包まれ──次に気付いた時には自分の家の前に、俺は幻夜と共に立っていた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる